最終更新日:2024/11/25
フィリピンを訪れる方の多くが気にするのが現地の治安。渡航する国や地域によっては治安の悪いエリアもあり、生活する上でさまざまな点に注意が必要です。
特に海外に比べ治安の良い日本で暮らしている人にとっては、思わぬことがトラブルのきっかけになることも十分にあります。
そこで今回はフィリピンの治安に関して、現地で注意すべきトラブル事例、危険な目に遭わないためのポイントなどを紹介します。現地でトラブルに巻き込まれないためにも、ここで紹介するポイントをしっかり押さえておきましょう。
なお、フィリピンの観光情報については下のページでまとめているので、おすすめの観光スポットや人気の料理などを知りたい方はチェックしてみてください。
フィリピンおすすめの観光スポットやイベント、グルメなどを紹介
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まずは世界的なフィリピンの治安に対する評価を見ていきましょう。
Institute for Economics and Peaceが毎年発表されている世界平和指数ランキング(GLOBAL PEACE INDEX)の2024年版では、対象国163カ国の中でフィリピンは106位の順位をつけました(※1)。
同ランキングでの日本の順位は17位で、一般的な海外の国と比べてフィリピンではより治安面で注意が必要となっています。
2024 GLOBAL PEACE INDEXの上位20カ国
順位 | 国 |
---|---|
1位 | アイスランド |
2位 | アイルランド |
3位 | オーストリア |
4位 | ニュージーランド |
5位 | シンガポール |
6位 | スイス |
7位 | ポルトガル |
8位 | デンマーク |
9位 | スロベニア |
10位 | マレーシア |
11位 | カナダ |
12位 | チェコ |
13位 | フィンランド |
14位 | ハンガリー |
15位 | クロアチア |
16位 | ベルギー |
17位 | 日本 |
18位 | オランダ |
19位 | オーストラリア |
20位 | ドイツ |
それでは実際に近年のフィリピンの治安状況を確認していきましょう。なお、今回はフィリピン警察が定義する下記の項目を重要犯罪としてまとめてお伝えいたします。
重要犯罪:殺人、強姦、暴行・傷害、窃盗、乗り物盗
罪種ごとの計算は国や都市によって定義が異なるため単純比較はできませんが、一つ現地の治安イメージを持つ参考として捉えていただければと思います。
その上で、2022年にフィリピンで発生した犯罪件数は下の通りです(※2)。
地域 | 人口10万人あたりの重要犯罪発生率 |
---|---|
フィリピン平均 | 28.7件 |
日本平均 | 378件 |
犯罪発生率は日本よりもフィリピンの方が低い水準となりますが、定義のずれ、未報告の犯罪なども多いため、日本と比べ安全とは言えません。
加えて各犯罪に目を向けると、殺人は日本の約6倍、強姦は日本の約5倍の発生件数となるなど、危険な犯罪の発生率は高いため、滞在する際には身の回りに一層注意をする必要があります。
フィリピンへ渡航する際には、実際に起こっている犯罪に巻き込まれる可能性を想定して生活を送る必要があります。ここでは、近年フィリピンで発生している犯罪をいくつかご紹介するので、実際にどのような犯罪が現地で発生しているかのイメージを持っていただければと思います。
2024年11月中旬、マニラ首都圏マカティで日本人が拳銃を突きつけられネックレスを奪われる強盗事件が発生しています。(※6)
これまでも、日本人が拳銃などで脅迫され、金品を奪われるケースが多数報告されています。男女問わず夜間はなるべく出歩かないよう在フィリピン日本国大使館は注意を促しています。
国全体の治安状況がわかったところで、続いては都市別の治安状況をご紹介します。各都市には注意すべきエリアがいくつかあるので、渡航先が決まっている方は、ぜひあわせて確認してください。
セブ島の治安状況と気をつけるエリア
マニラの治安状況と気をつけるエリア
バギオの治安状況と気をつけるエリア
クラークの治安状況と気をつけるエリア
イロイロの治安状況と気をつけるエリア
バコロドの治安状況と気をつけるエリア
ドゥマゲッティの治安状況と気をつけるエリア
上で紹介したトラブルに巻き込まれないためにも、フィリピンに滞在している間は以下のポイントを意識するようにしましょう。
スリの手口は実に巧妙で、どれだけ注意を払っていても被害に遭ってしまうことはあります。
スリに遭遇しないことが一番ですが、万が一遭遇してしまったときのために、財布にあまり高額なお金を入れるのはやめましょう。そして、財布やスマートフォンなどの貴重品は後ろのポケットやリュックにしまわないようにすることも大事です。
カバンはウエストポーチを利用するなどの対策を講じましょう。
置き引きなどの窃盗は、外でお酒を飲んでいるときや電車・バスなどを利用している時によく起こります。
未然に被害を防ぐためにも、お酒を飲むときは節度を保って意識を常にしっかり持つことが大事です。また公共交通機関を利用するときの居眠りも厳禁です。荷物は常に目の届くところに置き、危機管理意識を高く持つようにしましょう。
コンビニへ買い物に行くときなど、少しの間だからと言って車の中に荷物を置きっぱなしにする人も多いですが、そういう隙を犯人は常に狙っています。
どれだけ短い時間であろうと、車を開ける際は荷物をしっかり持ち歩くことが大切です。
空き巣被害は留守中に起きることなので、避けるのはなかなか難しいかもしれませんが、部屋を決める際は、セキュリティシステムがしっかりした部屋にする、一階には住まないようにするなど、最低限できることをしておくことが被害を防ぐことにも繋がります。
またジョギングなどの生活習慣を作らないなど、周囲に留守を分からせないようにすることも大切です。
暴行・恐喝などの犯罪は、人目につかない場所で起こりやすいです。なるべく夜間の外出は控えましょう。止むを得ず外出の必要に迫られたときは、人通りの多い道を歩く、誰かと共に行動するなどの対策が必要です。
フィリピンで何らかの事件に遭遇したら、「000」に電話をかけると警察に連絡がつきます。フィリピンの場合、警察や救急、消防のいずれも「911」の番号から連絡をするが可能です。
例えば、盗難に遭ったときにはその旨をオペレーターに申し出て、地域名や住所を伝えればパトカーなどが出動してくれます。日本の「110」と同様に、フィリピンもまずは大元のセンターが電話を受け、エリアを管轄する警察などに連絡をします。
迅速に対応してもらうためにも、地域名や住所は正確に伝えられるようにしましょう。
パスポートを紛失するなどのトラブルには、日本の大使館、領事館などに相談しましょう。フィリピン内にある主要な日本の領事館は下の通りです。
都市 | 連絡先 | 受付時間 | 住所 | ウェブサイト |
---|---|---|---|---|
マニラ | (+63-2) 8551-5710 | 月〜金曜 8:40~12:00、13:30~16:30 | 2627 Roxas Blvd., Pasay City, Metro Manila, 1300, Philippines Googleマップで見る |
在フィリピン日本国大使館 |
セブ島 | (+63-32) 231-7321 / 7322 | 領事部 月~金曜 8:30-12:30、13:30-17:15 | 8th Floor, 2Quad Building, Cardinal Rosales Avenue, Cebu Business Park, Cebu City, Philippines Googleマップで見る |
在セブ日本国総領事館 |
ダバオ | (+63-82) 221-3100 | 全般:月〜金曜 8:30-12:30、13:30-17:15 | 4th Floor, B.I. Zone Building, J.P. Laurel Avenue, Bajada, Davao City 8000, Philippines Googleマップで見る |
在ダバオ日本国総領事館 |
加えて渡航前には、各総領事館が発行している安全の手引きを参考に、現地で注意すべき行動、緊急時の各種連絡先を確認するようにしましょう。
外務省「在留邦人向け安全の手引き フィリピン」
いかがでしたでしょうか。
フィリピンでは、スリや窃盗などのトラブルが実際に発生しています。こういったトラブルに巻き込まれないためには貴重品は目の届くところに管理し、所持金は必要最低限にするやハメを外さないなどの対策とる必要があります。
これからフィリピンを訪れる予定のある方は以上の点に注意して、安全に現地での滞在を楽しんでください。
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留学先となる国や都市のイメージを持てたら語学学校選びに移りましょう。ただし、国や都市と違い、語学学校選びはより希望を整理しながら進めていく必要があります。
特に生徒規模や雰囲気、日本人留学生の比率や日本人スタッフの有無などは時期によって変わりやすいので、自分で調べた情報だけで決めてしまうと学校選びで失敗してしまう恐れがあります。
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※1...IEP「GLOBAL PEACE INDEX 2024」(参照日:2024-11-25)
※2...PHILIPPINE NEWS AGENCY「PNP: PH crime rate down 8% from Jan. to Oct. 2023」(参照日:2024-11-25)
※3...外務省「邦人に対する強盗事件の発生(11月14日:マニラ首都圏マカティ市セントラルスクエア・モール付近の路上)」(参照日:2024-11-25)
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