憧れの海外留学を成功させるためには、お金は欠かせません。現実的な話となってしまいますが、現地で生活する余裕がなければ、海外を楽しむことも自分の目標を達成することも難しくなってしまいます。
しかし日本で働いてお金を貯めようと考えても、額の大きさに途方にくれてしまっている人もいるのではないでしょうか。そこで紹介したいのが留学先でのアルバイトです。
今回は留学中にアルバイトをすることができるのか、できる場合はどんなアルバイトがあるのか紹介していきます。金銭的な面から留学を諦めてしまいそうな人は、まずはこちらの記事を読んで改めて留学プランを考えてみていただけると嬉しいです。
なお、この記事は2023年8月現在での情報を元に作成しております。
[目次]
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そもそも、留学中にアルバイトをすることはできるのでしょうか。結論からお伝えすると、アルバイトができるかどうかは留学する国やビザの種類によって異なります。
なのでここでは、大きく学生ビザとワーキングホリデービザに分け、それぞれの国での就労条件を確認していきましょう。
学生ビザは、現地で学生として学校に通うことを前提として発行されるビザです。基本的には、勉強のために発行されるビザですが、国によっては時間を限定してアルバイトをすることができる場合もあります。
また、大学への留学ならアルバイト可能、語学留学は不可など、同じ学生ビザでも留学形態によって違いがあるのも特徴です。
しかし学生ビザはあくまで学生のためのビザです。勉強することが前提となるため、許可される就労時間も限定的なため、十分な生活費が稼げるとは必ずしも言えません。
以下に人気留学先8カ国での学生ビザでの就労の可否をまとめてみたので、参考にしてみてください。
・フィリピン:就労不可。
・アメリカ:原則就労不可。しかし校内であれば限定的に可能。
・カナダ:週20時間まで就労可能。対象は大学や大学院で留学している学生のみ。語学留学では不可。
・オーストラリア:2週間で48時間まで就労可能。語学留学も同様。
・ニュージーランド:週20時間まで就労可能。語学留学も同様。
・イギリス:週20時間まで就労可能。対象は大学や大学院で留学している学生のみ。語学留学では不可。
・アイルランド:外国人登録をすると週20時間まで就労可能。
・マルタ:週20時間まで就労可能。対象は滞在90日以上の学生ビザ所持者などの制限あり。
ワーキングホリデーとは、青少年(主に18~30歳)を対象に、2ヶ国・地域間への休暇目的の入国および滞在期間中における旅行・就労を認めるビザです。学校に通うこともできますが、通える期間には限りがある場合もあるので注意が必要です。
ワーキングホリデービザで滞在できるのは基本的には1年間で、申請は各国ごとに1回のみ、申請時の年齢にも制限があるなど、制限も少なからずあります。
学生ビザでの留学はどうしても勉強に重きを置かなければいけないため、現地で生活費を稼ぐ必要があるのであれば、ワーキングホリデービザの方がいいかもしれません。
ワーキングホリデーは世界中の全ての国でできるわけではなく、日本と当該国との間で取り決めが行われていなければいけません。日本は1980年にオーストラリアとの間で制度を開始したのをきっかけに、2023年8月現在では以下の29の国や地域でワーキングホリデービザを取得することができます。
・オーストラリア
・ニュージーランド
・カナダ
・イギリス
・韓国
・フランス
・ドイツ
・アイルランド
・デンマーク
・台湾
・香港
・ノルウェー
・ポルトガル
・ポーランド
・スロバキア
・オーストリア
・ハンガリー
・スペイン
・アルゼンチン
・チリ
・チェコ
・アイスランド
・リトアニア
・スウェーデン
・エストニア
・オランダ
・ウルグアイ
・フィンランド
・ラトビア
なお、ワーキングホリデービザは国によって発行数に制限があるので、事前に確認しておく必要があります。
そもそも留学中にアルバイトをするなら、目的をはっきりさせる必要があります。就労体験をしたいということであれば、アルバイトは良い経験になりますが、もし留学資金を賄うためということであれば、留学前に留学予算を用意し、留学中にアルバイトをしないという選択肢もあります。
特に海外でアルバイトを見つけることは、言葉の壁がある上、働く期間も限られるため難しいということが多々あります。またアルバイトを見つけられたとしても、仕事時間が多く、せっかくの留学生活を働きづめで終えてしまうことにもなりかねません。
そのため、まずは留学費用を知り、その費用をどう捻出するかを事前に考えることをすすめします。
期間別のフィリピン留学費用まとめ
期間別のアメリカ留学費用まとめ
期間別のカナダ留学費用まとめ
期間別のオーストラリア留学費用まとめ
期間別のイギリス留学費用まとめ
期間別のマルタ留学費用まとめ
また、資金は必ずしも自分で捻出する必要はなく、奨学金などを使うことも賢明な判断となることがあります。
留学するなら必須!留学奨学金・助成金まとめ
留学ローンって実際どうなの?種類から利用方法、社会人の借り入れまで徹底解説
ルールのうえでは働きながらの留学をすることはできますが、このような形式での留学にはメリットもデメリットも存在します。
留学中アルバイトをする一番のメリットは生活費を稼げる点ですが、それ以外にも現地の生活、現地の社会の中で働けるということです。留学生としてではなく働き手として現地で暮らす人々と同じように過ごすことで、リアルな現地での生活を経験することができます。
アルバイトに力を注ぐあまり、本来の目的である勉強をおろそかにしてしまう恐れがある点はデメリットだといえます。例えば、語学を学びたくて留学しているのに、お金を稼ぐために日本人がいる環境でアルバイトをして、日本語ばかり使ってしまうと、結局語学力が伸びず本末転倒となってしまいます。
アルバイトはあくまでも手段であり、留学の目的ではないという点を忘れないようにしてください。
ここからは、各国のビザと仕事に関するルールについて詳しく紹介していきます。対象となる国は留学主要8カ国(アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、フィリピン、マルタ、アイルランド)です。
アメリカでは、学生ビザでのアルバイトは原則禁止です。しかし大学生、大学院生にかぎり、学業に支障のない範囲で大学のキャンパス内でのアルバイトが週20時間まで認められています。アルバイトの種類としては学内に限られるため、仕事先は図書館や大学内のカフェなどです。
留学生でもアルバイトができる!?アメリカの「Campus Job」制度とは
時給は地域によって異なるため一概にはいえませんが、約7〜9ドル(770円〜990円)ほどを想定しましょう。アメリカにはワーキングホリデービザはないので、勉強しながら働くとなると学生ビザで大学か大学院に行く必要があります。
なお、アメリカではOPT(Optional Practical Training)と呼ばれる、教育機関で学んだ専門性を就労を通して実践・磨くプログラムがあります。
プログラムの対象はF-1ビザで入国しアメリカの大学・大学院で一定期間勉強した学生で、OPTに参加することで、最長1年の就労が認められます。
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カナダでは、学生は専門学校や短大、大学などでフルタイムの学生として勉強している場合に限り、有給のインターンシップやアルバイトができます。仕事ができる時間は最大週20時間までです。
語学学校に通う学生は対象外なので注意してください。
また、カナダではワーキングホリデービザでの留学もできます。カナダのワーキングホリデーでは、1年間の就労と6ヶ月の就学が許可されます。
いずれの場合にしても、カナダの時給は約10〜11カナダドル(850円〜935円)ほどですが、カナダには別途チップでの収入を見込めます。
カナダでは一般的に支払額の10〜20%のチップを支払う文化があり、多くの場合15%ほどのチップがもらえます。
タイミングや時間帯によっては時給よりもチップの収入の方が多い場面もあるため、もしなるべく多く収入を得たいという人は、飲食店をはじめチップをもらいやすいアルバイト先を検討してみてください。
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カナダのワーキングホリデーについて、費用やおすすめ都市・学校など詳しく知る
イギリスの場合、6ヶ月間分の学生ビザ、11ヶ月分の学生ビザではアルバイトをすることはできません。アルバイトができるのはTier4 Student Visaという長期留学の学生ビザを持っていて、条件をクリアした場合のみです。
アルバイトが可能な時間は週に最大20時間(学校の区分によって異なる)ですが、休暇中はフルタイムで働くこともできます。
また、イギリスもワーキングホリデービザを利用することができます。イギリスのワーキングホリデーでは就労、就学に特に制限がなく、他の国とは異なり2年間の滞在が可能です。一方でビザの発行には制限があり、2024年以降は年間6,000人までビザを取得することができます。
時給約6.7ポンド(1,005円)ほどです。
イギリスのワーキングホリデーについて、費用やおすすめ都市・学校など詳しく知る
オーストラリアの学生ビザでは2週間で48時間のアルバイトをすることができます。オーストラリアは語学留学の学生でも働くことができるほか、夏休みなどの休暇中はフルタイムでの仕事も可能など、ほかの国と比べても働きやすい国だといえます。
また、ワーキングホリデービザでの就労も可能で、就労は同一雇用主のもとでは6ヶ月までと制限があるものの、就労時間に関しては制限がありません。また、ビザの有効期間は基本的には1年間ですが、条件を満たすことによって2年目、3年目のビザを取得することも可能です。
平均時給については、約17.29豪ドル(1,426円)となっています。
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オーストラリアのワーキングホリデーについて、費用やおすすめ都市・学校など詳しく知る
ニュージーランドでは大学を除く高等教育機関が審査され、審査結果に応じてランクが付けられています。
語学学校の学生ビザでアルバイトをしようとした場合、カテゴリー1という最も高い評価を得ている学校に一定期間以上所属することになっていることが条件となります。就労は週に20時間まで可能です。
また日本とのワーキングホリデー制度も結んでいます。ニュージーランドのワーキングホリデービザでは、時間制限なく就労することができ、同一の雇用主の元で1年間働くこともできます。
また、条件を満たすことで3ヶ月の延長が可能であり、就学も6ヶ月まで行うことができます。なお、ニュージランドのワーキングホリデービザは発行制限がないので、年齢など条件をクリアすれば取得することができます。
ニュージーランドの平均時給は約14.25NZドル(1,097円)となっています。
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ニュージーランドのワーキングホリデーについて、費用やおすすめ都市・学校など詳しく知る
フィリピンでは学生ビザでアルバイトをすることはできません。留学費用の安さが特徴のフィリピン留学ですが、残念ながら現地でお金を稼ぐ術はありません。他の国だと、大学や大学院への留学であれば、ティーチングアシスタント(TA)などでもらう報酬は認められていることがありますが、フィリピンではTAでもお金をもらうことはできません。
そのため、フィリピン留学をしようと考えている人は日本でしっかりと費用を貯めておく必要があります。なお、2021年5月現在フィリピンにはワーキングホリデービザはありません。
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マルタでは2018年に制度が変わり、一定の条件を満たせば学生ビザでのアルバイトが可能となっています。
学生ビザでの就労には、マルタ入国後13週が経過しているなどの条件がありますが、無事許可が降りると週最大20時間までの就労が可能となります。
なお、2023年8月現在マルタにはワーキングホリデービザはありません。
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アイルランドでアルバイトをしようとした場合、政府公認の学校に入学する必要があります。その学校に入学したうえで在籍期間やコースなど一定の条件を満たすことで、大学生だけでなく語学学校生や専門学校生でも週に20時間(6/1〜9/30、12/15〜1/15のホリデー期間は週に40時間)のアルバイトをすることができます。
また、ワーキングホリデーでの就労も週に39時間まで可能で、就労期間、就学期間ともにとくに制限はないので、自身のやりたい仕事と勉強を両立させることも不可能ではありません。
なお、アイルランドの平均時給は約8.65ユーロ(1,142円)となっています。
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アイルランドのワーキングホリデーについて、費用やおすすめ都市・学校など詳しく知る
ここからは、留学先でのおすすめのアルバイトを3つの英語レベルに分けて紹介していきます。
語学に自信がないからといって働けないわけではありません。海外には日本食レストランがある都市もあり、そこには日本人や日本語が話せる人がいることが多く、日本語を使いながら働ける場合があります。
また、掃除やホテルのベッドメイキングなどあまり会話をしなくて済むようなアルバイトもなかにはあるので、語学レベルが高くないからといってあきらめないでください。
ただし、これらのアルバイトを通しての語学力のアップはあまり見込めないため注意が必要です。
会話ができるという人であれば、同じ日本食レストランでもホールを担当することで外国人とコミュニケーションをとりながら働くことができます。また、自信がついてきたら日本人のいない飲食店や雑貨店などで働いてもいいかもしれません。
会話ができれば接客ができるので、働きながら語学力をアップさせていくことができます。
英語力に自信があれば、現地の企業にインターンとして働いたり、地元の人が訪れるようなローカルなお店などで働くこともできます。企業でのオフィス業務などは留学後の就職などにも役に立たせることができるので、語学力に自信があるなら、その後のキャリアも見越した働き方をしてみてもいいかもしれません。
では、実際にアルバイトを探すとなったらどのように見つければいいのでしょうか。?国によって異なる部分もありますが、ここでは探し方の一例を3つ紹介します。
海外とはいっても現地に暮らす日本人は国によってはたくさん存在しているため、日本人向けの求人サイトなどが整っている場合があります。こういったサイトは日本語で求人情報がみられるので、留学に来たばかりでも安心して仕事を探すことができます。
例えばオーストラリアでは日豪プレス、カナダではe-Mapleなどのウェブサイトが日本語で求人情報を載せているので、チェックしてみてはいかがでしょうか。
現地の求人サイトは当然ながら日本語での求人よりも多くの募集が集まります。せっかくの海外でアルバイトするなら日本人の少ない環境で働きたいという方は現地求人サイトの利用がおすすめです。
例えばカナダではkijijiなどの現地サイトがあります。
ぜひ自分が留学する予定の国にはどのような現地求人サイトがあるか調べてみてください。
お店に飛び込みで求人応募するやり方もあります。
お店にアルバイト募集のチラシが貼られていれば応募する、自分で働きたいところがあれば、直接アルバイトができないか聞いてみるなど足を使って仕事を探します。
場合によってはその場で面接することもあるので、履歴書は常に持ち歩くのがおすすめです。
電話やメールでの英語のやりとりに慣れていない方であれば、相手が目の前にいる状況の方が、相手の口元や雰囲気をもとに相手の英語を理解しやすいのでおすすめです。
このほかにも例えば学校で知り合った友達や先生、ホームステイ先の家族などにアルバイトを紹介してもらうこともできるかもしれません。
アルバイトをするのであれば、現地に到着してすぐに始めるのではなく、まずは語学力アップに集中的に取り組み、ある程度話せるようになってから始めるようにしましょう。
そのためには、アルバイトをしなくてもある程度生活していけるだけの予算が必要になります。すぐに留学したいという人もいるかもしれませんが、現地に着いてから困らないようにするためにも、予算をしっかりと貯めてから日本を出発したほうがいいでしょう。
また、アルバイトをするにしても日本人が多い環境よりも英語などの外国語をたくさん使える環境を選ぶことでより意義のある留学にすることができます。そのため、アルバイト選びは慎重に行うことをおすすめします。
学生ビザでのアルバイトはどうしても時間的な限りがあるため、もう少し稼ぎたいと思っても稼ぐことができません。もし、留学中もある程度お金を稼ぎたいとかが得るのであれば、クラウドソーシングを利用できます。
クラウドソーシングでは、インターネットを利用して海外にいながら日本からの仕事を受注することができ、就労ビザがなくても収入を得ることができます。留学生であれば、ライターとして現地の生の情報を記事に書いたり情報発信することで稼げる可能性があります。
いかがでしたか?
学生ビザであってもアルバイトをすることはできますが、時間制限があるため、生活費をアルバイトだけでまかなうことはできません。一方で、ワーキングホリデービザであれば、フルタイムでの勤務も可能であり、就学をすることもできます。
しかし、多くの人は何かしらの目的を持って留学をしていると思うので、アルバイトはあくまでも自身の目的を達成するための手段の1つである、と認識しておくことが大切だといえます。
もし今回お伝えした内容を踏まえ留学先やビザの種類を迷う場合には、ぜひスクールウィズのLINE相談をご利用ください。費用イメージやおすすめの国や都市、語学学校の提案、お見積りや申込みといった手続きなど、検討状況に合わせて留学カウンセラーが無料で相談に乗っているので、検討が前に進みます。
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