留学したいと考えている人の中には、お金がなくて困っているという人も多いのではないでしょうか。実際留学にはある程度のまとまったお金が必要なので、お金がない人はなかなか手が出しづらいですよね。
しかしそんな人でも、今ある制度を活用することで留学に行くことができます。
その一つがローンを活用する方法です。ローンを使えば、お金がない人でも留学に行ける留学資金を用意することができます。
とはいえこれまでローンを借りた経験のない人にとっては、そもそもローンがどのような仕組みか、奨学金とはどういった点で異なるかわからない点もありますよね。
そこで今回は留学に使えるローンの特徴、奨学金との違い、おすすめのローンなどを紹介したいと思います。現在お金がなくて留学に踏み切れない方は、ぜひ選択肢の一つとしてローンを検討していただければ幸いです。
なお、語学留学にかかる費用は下のページでまとめているので、具体的な検討を進めたい方はチェックしてみてください。
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[目次]
まずは留学で使える教育ローンの概要と、どんな人がお金を借りることができるのか、解説をしていきます。
教育ローンとは、子どもの学費・教育費を工面する目的で組まれる資金の借り入れの仕組みです。
一般的には国や金融機関が資金を融資する場合が多いです。
留学資金を用意する際に真っ先に思いつくのが奨学金かと思います。実際のところ奨学金の中にも返済義務の発生する制度もある中で、ローンとはどういった点が異なるのでしょうか。
教育ローンでは、借りた資金の返済義務は基本的に親に発生します。一方で奨学金は実際に留学へ行く子どもに返済義務が発生する制度が多いです。
特に子どもが大学生の場合は、留学後に就職し自分で返済することも多く、教育ローンではなく奨学金を利用する学生は多いです。
一方で中学・高校生の子どもを留学へ行かせる際には、返済不要の奨学金の援助を受けられれば問題ないですが、援助の対象者に落選した場合、親が教育ローンを組むという選択肢があります。
もちろん教育ローンは子どもだけでなく、社会人である本人にも利用することができます。
一般的に教育ローンは奨学金に比べ、金利が高くなる傾向にあります。
奨学金はあくまで留学したいけれど、どうしても資金が足りない人に向けて支給される制度で、提供側は国や自治体、教育機関、公的財団などが民間ではなく公的な機関が多いです。
一方留学で利用する教育ローンの提供者は、国もありますが主には民間の金融機関です。
そのため金利も奨学金よりも高くなる傾向があります。
教育ローンは貸出時期や金額、借入方法などの選択肢が多く、奨学金と比べ借りやすい制度です。
奨学金の場合、応募、支給期間が決まっているものが多く、いざ留学へ行こうと思った時に必ずしも自分が使える制度が見つかるとは限りません。
また貸出時期について、奨学金の多くは教育機関へ入学してから支給を開始するものが多く、入学金など入学前に支払う費用を補填することができないケースがあります。
その際には奨学金を利用する人も、部分的に教育ローンを組むなどの選択肢は持っておいた方が良いです。
留学でローンを借りるメリットとデメリットは以下の通りです。
留学ローンの最大のメリットは、少ない資金で留学ができることです。お金がなくて諦めていた人や、資金繰りで困っている人などは非常に助かるローンと言えます。
留学ローンを契約しておけば、留学中にお金が必要になった時、さらにお金を借りることができます。留学には急な出費がつきものなので、非常に役立ちます。
留学は非常にお金がかかるので、留学ローンも借り入れをする金額も大きくなります。学生ならば自分の家庭に返済する能力があるのか、家族と相談をしてください。
また、自分が返済する場合もまずは計画を立てて、無理のない返済ができるのかシミュレーションをしてみましょう。
留学ローンは言い換えれば「借金」なので利息がつきます。銀行の留学ローンは3〜5%の年利で100万円を借りる場合は、年間3〜5万円前後の利子が発生します。
金額が大きければ大きいほど利子が増えるので、計画的に借り入れをするようにしてください。
教育ローンを利用する際にはまず事前に以下のポイントを確認するようにしましょう。
留学に教育ローンを借りる場合は、返済の計画を立ててから借りるようにしてください。
ローンとは言っても「借金」であることは変わりないので、返済が厳しいようなら留学の時期を再度考え直してみてください。特に社会人の場合は、無職になって留学をすることがほとんどなので、ある程度の貯金や再就職に繋がるスキルと留学中に身につける必要があります。
教育ローンを考えている人は、まず「返済不要の奨学金」はないか調べてみてください。奨学金は高校生、大学生だけでなく社会人でも申し込めるものもあります。
給付型であれば返済は必要ありませんし、仮に返済義務がある場合でも金利が低い制度が多いので、まずは自分が申し込める奨学金制度はないか検討してみてください。
留学に使える奨学金まとめ!”あなたに合った”がきっと見つかる
留学ローンには「民間ローン」と「公的ローン」の2つがあります「民間ローン」は公的ローンに比べて審査が通りやすく、比較的借りやすいです。
しかし、金利が高めで返済期間も短く設定されているところが多いので、しっかりと考えてから借りるようにしてください。
一方、「公的ローン」は民間ローンに比べて審査が厳しく、お金を借りるのが難しいです。しかし、借りることができれば金利が安く、返済期間も長いのでまずは「公的ローン」を検討してみましょう。
それでは具体的に留学で利用できる代表的な教育ローンをいくつかご紹介します。
日本政策金融公庫教育一般貸付は国が提供している教育ローンです。
「国の教育ローン」なので、安心をして借りることができます。固定金利なので返済額が変動することはありません。
また、長期返済可能で在学中は利息のみの返済が可能です。
融資金額 | 最大450万円 |
---|---|
適用金利 | 固定金利:年間1.66% |
返済期間 | 最長15年 |
返済方法 | 元金と利息を合わせた固定金額での返済 なお、在学期間中は利息のみのお支払が可能 |
労働金庫は労働組合や生協が資金を出し合って作られた協同組織の金融機関です。全国に13の組織があり、関東圏は中央労働金庫が営業エリアとなっています。
団体の会員・組合員、一般によって金利などが異なるため、会員が主に使いやすいローンとなっています。
融資金額 | 最大2,000万円 |
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適用金利 | 変動金利:年間2.2%〜2.4%(会員のみ) 固定金利:年間2.4%〜3.9%(返済機関、対象者によって異なる) |
返済期間 | 最長15年 |
返済方法 | 【一般タイプ】 元金と利息を合わせた固定金額での返済 【据置タイプ】 元金の返済を最長5年の範囲で据え置き、その間はお利息のみご返済 【分割タイプ】 分割してご融資金を受取るタイプ。その間はお利息のみご返済 |
イオン銀行が提供する教育ローンです。条件さえ満たせば学生だけでなく社会人も申し込むことができます。
借り入れ期間が1〜15年あるので、時間をかけて返済することが可能。また、就業中の社会人でも申し込みができます。
融資金額 | 最大500万円 |
---|---|
適用金利 | 変動金利:年間2.80〜3.80% |
返済期間 | 最長15年 |
返済方法 | 元金と利息を合わせた固定金額での返済 |
JAバンクの教育ローンです。全国のJAバンクでも受付をしており、入学金や一人暮らしの費用も借りることができます。
学校を卒業してからの返済も可能なので、計画を立てながら返済ができます。また、留学に関するすべての費用(家賃、入学金、飛行機代)が対象のため、審査が通りやすいです。
融資金額 | 最大1,000万円 |
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適用金利 | 固定金利:借入時基準金利を適用 変動金利:借入時基準金利を適用 |
返済期間 | 最長15年 |
返済方法 | 元金と利息を合わせた固定金額での返済 |
三菱東京UFJ銀行の教育ローンはネット受付もしているため、全国のどこにいても申し込みが可能です。注意点としては、留学の学費と入学金のみにしか使用ができないので、現地の生活費には充てることができません。
ネットで申し込みができるので忙しくて店舗にいけない人におすすめ。また、審査条件も緩いのでお金を借りやすいのもポイントです。
融資金額 | 最大500万円(医歯薬系学部・研究科・航空パイロット養成の場合は最大1,000万円) |
---|---|
適用金利 | 変動金利:借入時基準金利を適用 |
返済期間 | 最長10年(医歯薬系学部・研究科・航空パイロット養成の場合は最長16年) |
返済方法 | 元金と利息を合わせた固定金額での返済 なお、在学期間中は利息のみのお支払が可能 |
りそな銀行の教育ローンは、目的に応じて「証書貸付タイプ」「当座貸越タイプ」「自己啓発プラン」の3つのタイプを用意しています。
タイプに応じで借り入れ金額や返済期間は異なるので、より自分の目的に合ったローンの組み方が可能です。
またすでにりそな銀行で住宅ローンを組んでいる場合には、金利が低くなるため、すでにりそな銀行のローンを利用している方はぜひ検討してみてください。
<証書貸付タイプ>
融資金額 | 最大500万円(医歯薬系学部・研究科・航空パイロット養成の場合は最大1,000万円) |
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適用金利 | 変動金利:借入時基準金利を適用 |
返済期間 | 最長10年(医学部・法科大学院は12年) |
返済方法 | 元金と利息を合わせた固定金額での返済 |
オリコカードで有名なオリコも教育ローンを提供しています。
融資金額 | 最大500万円 |
---|---|
適用金利 | 留学先の教育機関によって異なる |
返済期間 | 毎月の最低返済金額あり |
返済方法 | 【通常返済】 元金と利息を合わせた固定金額での返済 【ステップアップ返済】 元金の返済を最長5年の範囲で据え置き、その間はお利息のみご返済 【親子リレー返済】 在学中は保護者、卒業後は子どもが返済 |
最後に教育ローンを借りる際によくある質問と、その答えをご紹介します。
留学する学生本人の借り入れは難しいですが、親が教育ローンを申し込む場合は借り入れが可能。基本的に学生ローンの借り入れをするのは親がする場合が多く、学生本人の申し込みだと審査が通りにくいです。
教育ローンは基本的に保証人が必要です。会社にもよりますが、保証人をつけるか保証会社と契約をする場合がほとんどです。
基本的に無職の人は留学ローンに申し込みができません。現在、社会人で留学中に無職になる場合でも、お金を借りることは難しいです。
もし借りたいのであれば、親などに名前だけ借りて、返済は自分でする方法が最も現実的です。
ここまで留学で使える教育ローンについて紹介してきましたが、利用するイメージをもてたでしょうか。
最後に実際に留学資金を借りる形でMBA留学をしたRyoさんの例をご紹介して、留学費用の具体的なイメージをお伝えしますね。
MBAでかかる費用は、ざっくり計算すると1年間で学費と生活費込みで1,000万、2年間なら2,000万円。仕事を辞めることを考えると2年間稼げなくなるため、機会費用が1,000〜2,000万はかかります(辞める時点の給料にもよりますが)。とすると、2年制なら約3,000〜4,000万の投資、1年制ならその半分の1,500〜2,000万の投資になります。
もちろんそんな貯金が20代の私にあるわけなく、ほぼ大半は借金です。そして卒業後にその投資が回収できるのは数年後なのか、何十年後になるのかは全くの未知数です。反対する人もたくさんいました。
しかしそんなリスクを背負ってでも、私はこの決断をして良かったと思っています。
高校生からの憧れ、英語への劣等感、新しい経験や出会い、そして苦しみ。留学は楽しいことばかりではなく、辛いことも悔しいこともたくさんあります。
ただここで得られる経験は、月並みな回答ですが日本に居続けたら絶対に得られないものでした。もちろん、英語が喋れてMBAも得たらお給料もアップするだろう…… というちょっとした下心があったのは事実ですが、お金で買えない経験ができたのは事実です。
【出典】Ryoさん「純ジャパ・海外経験なしの元会計士が、アメリカMBAに留学するまで #バブソン大学MBA留学記 01」
留学、特にMBA留学となるとかかる費用も膨大になりますが、留学によって得られるものもたくさんあります。
必ずしもすべての人におすすめはできませんが、もし留学へ行きたい・行かせたい理由が強くあり、資金面で悩んでいるのであれば、ローンを組むという選択肢は念頭に置いてみてはいかがでしょうか。
教育ローンはお金がない人にとって非常に便利なシステムです。
押さえておきたいポイントは以下の3つです。
まずは、いかにお金を抑えて留学ができるか試行錯誤してみてください。
語学留学を具体的に検討するなら、まずは留学を実現するまでの流れを確認しましょう!留学準備では大まかに5つのステップがあります。
留学を思い立ったら、まずは渡航時期、期間、渡航先の目星をつけてみてください。
いつ、どれほどの期間、どんな国で留学するかイメージが持てると具体的な計画を立てやすくなります。
留学へ行くとなると考えることはたくさんあります。
自分で調べてみたものの、ネット上ではさまざまな意見が発信されていて、何を信じていいかわからないまま、検討途中で止まってしまう留学生は多くいます。その疑問、無理に一人で解決せずに留学カウンセラーに相談してみませんか?
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