留学を検討している人がまず考えるのがお金の問題。「留学には興味があるけれど、留学資金をどう用意しよう」と思っている方も多いのではないでしょうか。留学前に資金を準備することは、現実的な留学計画を立てる上で欠かせません。
そんなときに検討したいのが留学奨学金です。一言に奨学金といっても様々な種類があり、申請条件も異なるので、自分に合った奨学金を探すのは少し難しいと感じるかもしれません。
そこで今回は、留学奨学金にはどのようなものがあり、奨学金を選ぶにはどうすればよいのかについてお伝えしたいと思います。これを読めば奨学金に関する知識をつけられ、自分に合った奨学金を知ることができます。
[目次]
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多くの留学奨学金は、次のどちらかの目的で支給されます。
設けられた奨学金は、目的と予算に合わせて、
などの選考基準が定められています。そして留学奨学金の種類は、大きく分けると「給付型」と「貸与型」の2種類です。
給付型とは、「返済の必要がない」奨学金のことを指します。メリットは返済の義務がないため、経済的な負担を背負わなくても良い点です。デメリットは、多くの人が給付型を希望するため、採用人数枠が限られ、応募条件が厳しい点があげられます。
貸与型とは、「返済の必要がある」奨学金のことを指します。メリットは、給付型と比べて応募条件が制限が少なく、申請しやすいという点です。デメリットは、利用後に返済しなければならないため、留学後に経済的な負担が生じる点です。
留学奨学金においては、その多くがこの給付型です。国や都道府県、海外の政府、民間企業などが、様々な奨学金を用意しています。ここでは、給付型の奨学金について代表的なものをいくつかご紹介します。
「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」は、2014年からスタートした官民が協働で取り組む海外留学支援制度で、留学を目指す人に広く利用されています。学位取得を目的とした留学だけでなく、インターンシップやボランティアなど、多様な活動を支援してもらうことが可能です。
JASSO(日本学生支援機構)は文部科学省所管の独立行政法人です。様々な種類の奨学金を提供しており、留学派遣プログラムを対象にした海外留学支援制度を取り扱っています。求められる資格や要件が多いですが、手厚い支援を受けることが可能です。採用枠が多く、日本において最も利用されている奨学金です。
日本人のさらなる国際化と文化・教育分野での交流促進、個々の受験生が抱いている夢の実現の援助を目的として、英語能力テストIELTSが提供する奨学金制度です。
IELTSの奨学金は3種類(ブリティッシュカウンシルIELTS賞、IELTS Study UK 奨学金、IELTS北米奨学金)があり、審査は、IELTSのスコアや課題エッセー、面接などで行います。
給付型奨学金が民間企業など様々な組織によって提供されている一方、貸与型の留学奨学金はそのほとんどがJASSO、もしくは各都道府県で用意されたものとなります。
第二種奨学金は、海外の大学および大学院の学位取得課程への留学を対象とした、返済を必要とする貸与型の奨学金です。短期留学も対象としており、その場合は「交流協定等にもとづく留学」、「留学先の修得単位が帰国後認定される留学」、「大学院生の外国の大学院等で研究目的とする留学」が対象となります。
福井県内の大学生、社会人などを対象に、国際社会で活躍できる人材の育成に寄与することを目的に作られた奨学金です。留学期間は原則6か月以上で、最大70万円の貸与が受けられ、留学後に福井県内に本社を持つ企業で3年以上就業を継続した場合は、返済が免除されます。
沖縄県内の大学生が対象の、沖縄県の振興を担う人材の育成を目的とした奨学金制度です。アジア地域への留学の場合は月額4万円、アジア以外の地域の場合は月額6万円の貸与が無利息で受けられます。
留学奨学金を選ぶには、留学先の国に合わせて選ぶ方法もあります。
国が用意している奨学金は、民間で行っているものよりもサポートが手厚いことが多くおすすめです。自分が行きたい留学先と、留学先の国が用意している奨学金制度が条件に合うのであれば積極的に利用しましょう。
アメリカ留学向けのおすすめ奨学金は「フルブライト奨学金」です。この奨学制度は、日米両国の共同管理、自治運営によって行っています。
アメリカの大学院修士課程・博士課程への留学が対象で、TOEFLやIELTSでの得点条件もあり条件は厳しめですが、その分学費が全額支給されるメリットが大きいです。
イギリス留学向けのおすすめ奨学金は「英国外務省チーヴニング奨学金」です。こちらはイギリス政府が運営している奨学金で、イギリスの大学院に1年間進学予定の人を対象にしています。奨学金の金額もイギリス大学院費用のほとんどがカバーされるようになっており、募集実績もあるため評価が高いです。
カナダ留学向けのおすすめ奨学金は「ヴァニエ・カナダ大学院奨学金」です。この奨学金は、大学院で優れた学術的成果をあげている学生を招き、定着させることを目的としてカナダ政府が実施しています。奨学金は最大で3年間の給付があり、最大で年間500名の学生を支援しています。
オーストラリア留学向けのおすすめ奨学金は「エンデバー奨学金」です。この奨学金はオーストラリア政府が行っており、オーストラリアでの学習、研究などのために提供されています。旅費や毎月の給付、学費など、手厚い保障があります。専攻分野は問われませんが、英語の実績が求められるので英語に自信がある人向けです。
奨学金は自分の属性(高校生・大学生・社会人など)によって、利用できるものもあります。ここでは学生と社会人に分けてご紹介します。
学生が利用する奨学金の中で最も選択肢が広いのがJASSOです。留学に関わらず、奨学金を利用している大学生・短大生の約8割がこのJASSOを利用しており、採用枠の多さはダントツです。まずは給付型の奨学金で申請して、ダメなら貸与型という形での申し込みもできます。
大学・大学院留学におすすめな奨学金は「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」です。日本から世界に貢献しようとする意欲のある若者の留学を支援することで、学生の海外留学を促進することを目的としています。
諸外国への留学に必要な費用の一部を奨学金等として支給し、留学の前後に研修を実施するほか、留学後の継続的な学習や交流の場としての留学生ネットワークのサポートなどがあります。
財団や専門機関以外に、教育機関が奨学金制度を設けている場合もあります。ここでは奨学金制度のある大学を紹介します。
明治大学
明治大学は、「協定校留学」と「認定校留学」の2つの留学制度を提供しています。協定校留学は協定校の受け入れ許可と学部の許可を経て、明治大学と学生交流協定を結んでいる国の大学へ交換留学生として1年間派遣する制度です。
選考を通過すると認定校留学で50万円、協定校留学で30万円を限度とする「明治大学海外留学奨励助成金」の支給を受けることができます。
千葉大学
千葉大学では人を育てることを目的とした「SEEDS基金」というものを設けています。この基金は、趣旨に賛同した篤志家や県内外の企業などの拠出によって運営されており、経済的理由や学業成績が認められると、特待奨学金、奨励奨学金が支給されます。
高校生におすすめな留学奨学金はユナイテッド・ワールド・カレッジ(UWC)奨学金です。
ユナイテッド・ワールド・カレッジは民間の教育機関が運営しており、世界各国で選ばれて派遣された高校生を受け入れ、国際理解の教育やボランティア活動を通して、豊かな国際感覚を養ってもらうことを目的としています。日本の高校生を海外の高校に2年間派遣留学するプログラムに対しても奨学金を給付する制度を行っており、独自プログラムとして、海洋、山岳での人命救助訓練などもあります。
社会人になってから留学奨学金を検討している場合は、奨学金の申請条件をよく確認してください。「大学・大学院に在籍していること」が条件の場合が多いのですが、「大学卒業」を条件としているものもあるので、社会人の方はそのような奨学金を選びましょう。
おすすめの留学奨学金は「伊藤国際教育交流財団日本人奨学金」です。この奨学金は、4年制大学を卒業した方を対象に大学院修士課程への留学をサポートするもので、支援期間の2年以内において月額給付や授業料、旅費などのサポートが得られます。
奨学金を得るためには、大きく分けて書類申請と、面接の2つの選考を通過する必要があります。それぞれ選考ポイントがあるので、どのような点に注意すべきか詳しく見ていきましょう。
奨学金を申請する際には、申請理由を書く必要があります。一般的な奨学金の申請では「経済的に厳しいこと」を理由として述べることが多いですが、留学奨学金の場合はそれと合わせて「なぜ海外で勉強をしたいのか」という、留学を希望する理由を示す必要があります。
奨学金の申請理由を簡単に書き上げるポイントは、「奨学金の申請理由を5つのパーツに分けて考える」ということです。
一度に全部を考えようとすると伝えるべきことが漏れたり、内容が重複したりしてしまいがちですが、パーツに分けて考えることで必要十分な文章をつくることができます。申請理由を書く際の参考にしてみてください。
パーツ分けを行なったら、次はそれぞれのパーツを組み合わせていきます。例文を下に書いてみたので、参考に見てみてください。
<例文A>
私は将来、国際的な企業で働くことを希望しているため、米国の大学に進学を希望しています。ですが、私の両親の収入は決して多いとはいえず、私が進学することで家計に負担がかかってしまうと、兄弟の進学にも影響が出てしまいます。そのため、貴機構の奨学金を利用することによって留学を実現したいと考えております。留学を経て、語学と専門知識を身に付け、より広い視野を持って社会に貢献できるようになりたいです。全力で学問に取り組ませて頂きますので、何卒宜しくお願いいたします。
<例文B>
私の家庭は、単身赴任の父と専業主婦の母と祖母と私の4人で暮らしています。わが家の家計は、祖母の介護があるため厳しい状況です。できれば自身の学業のことで経済的な負担をかけなくないと考えています。私の将来の夢は通訳になることで、大学進学後の希望は米国に留学することです。ぜひとも貴機構の奨学金を頂き、留学を実現したいです。留学が実現したら、通訳を通じて世界の人たちを今以上につなげていけるような仕事をします。何卒宜しくお願いいたします。
ここでは200文字程度の文字数を想定しましたが、より多い文字数が必要な場合は、各パーツごとに内容を具体化するなどして対応してください。
また、書く内容が指定されている場合は、それに従って書きましょう。その場合も、パーツに分けて考えるやり方が役に立つはずです。
留学の奨学金を申請した場合、書類選考が通ったあとに面接が設けられているケースが多いです。書類と異なり、面接はその場で自分の伝えたいことを伝えなければならないため、何より準備が大切です。
書類選考が通ると、面接の内容や日程、実施場所について記された通知書が届きます。通知書には、面接で確認される内容が記載されているので、通知された内容に従って準備をしましょう。
面接時間は5分程度で終わるものもあれば、個人面接のあとにディスカッションなど、1時間以上かかるものもあります。
当日は指定会場へ早めに行き、受付を済ませてください。初めての場所は迷うこともありますので、余裕をもって行動するようにしましょう。
申請する奨学金の種類にもよりますが、主に聞かれることは下記の項目です。
留学先で学位を取得する場合は、より専門的な内容についての理解を確認されます。また留学の場合は「なぜ日本でなく海外の学校でなくてはいけないのか」についてもしっかりと答えられるようにしておくべきです。
その他は、申請する財団の活動や、その背景などの理解について質問されることもあります。その財団が何のために奨学金を支給しているのかということを理解しておく必要があるでしょう。
まずは大前提として、送られてきた通知書をしっかりと確認してください。面接に必要な準備事項はすべてそこに書かれています。英語でのスピーチなど、事前に準備が必要なものもありますので早めに通知書の内容を確認するようにしましょう。
その他、面接の準備としては以下の点を押さえておけば大丈夫です。
<準備しておくコト>
・会場までの交通手段と所要時間
・当日何かあったときの連絡先
<準備しておくモノ>
・通知書(または通知メールをプリントアウト)
・筆記用具、メモ帳
・腕時計
・印鑑
印鑑については、交通費の精算や、必要書類への捺印などで使う場合があるので、念のため持参しましょう。
ここでは、留学奨学金を検討する際に注意しておきたいことをお伝えします。
自分が申請したい奨学金はいつまでに申請をしなければならないか、そもそも留学金以外の選択肢はないのかなどを考えることは、具体的に奨学金を選ぶ前にやっておきたいことですね。わかりやすく以下の項目を検討してみてください。
詳しく説明していきます。
奨学金は、その条件として多くが「語学力が一定以上であること」を求めてきます。条件が良く人気の奨学金であれば、なおさらそのハードルは高くなるでしょう。本気で奨学金を得たいと考えるのであれば、勉強を頑張ることが一番の近道です。
留学奨学金を検討するのであれば、まずは募集期間を確認しましょう。奨学金は書類選考や面接を経るため、留学開始時期の1年以上前に応募を締め切るところもあります。
「応募しよう!」と決めてから、手遅れだったという状況は避けたいところです。気になっている奨学金があるのであれば、検討段階であってもまずは募集期間を確認してください。
留学奨学金を検討するのであれば、各種教育ローンもあるということを覚えておきましょう。奨学金は採用枠が決まっているため、希望する奨学金が得られないケースがあります。
その場合、留学をあきらめてしまうのではなく、教育ローンを受けて留学するということも可能です。経済的な条件が折り合うのであれば、留学を実現させるために検討してみてもよいでしょう。
ここまで、留学奨学金の種類やメリット・デメリット、奨学金を得るまでの流れやポイントについてお伝えしました。留学奨学金とはどのようなものか、また奨学金を選ぶにはどのような点に気を付けなくてはいけないのかなど確認できたと思います。
今回ご紹介した奨学金は、数多くある奨学金の中のほんの一部です。まずは自分が留学したい国や学校、そこで学びたいことをはっきりとさせ、それに合った奨学金を探すことからはじめましょう。
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