最終更新日:2024/08/23
「イギリスに留学するけれど、どのビザを申請すればいいんだろう」
「手続きがややこしそう……」
と悩んでいませんか?
イギリス留学には基本的に、何らかのビザが必要になります。
ただし留学期間や方法によって、取得するビザや申請方法、申請期間、必要書類などが変わります。正しい書類や方法で申請しないとビザが発給されず、再手続きなど時間もかかります。
とはいえ、ビザ申請はややこしく、調べてもよく分からない人もいるのではないでしょうか。
そこで今回はイギリス留学で利用するビザ4種類の特徴、申請方法、申請期間、料金、必要書類などをまとめました。
今回の記事を読んで、ややこしいイギリス留学のビザ申請を少しずつ理解していきましょう。
なお、イギリス留学の準備についての全般的な情報は下のページでまとめているので、具体的な準備を進めたい方はチェックしてみてください。
イギリス留学前の準備の流れ
本記事ではイギリスポンドをGBPと表記、為替レートには2024年1月31日時点での情報を参照し、1GBP=191円で計算しています。
なお、本記事内で紹介した内容はビザ申請の審査結果を保証するものではございませんので、予めご了承ください。ビザ関連の情報は突如変更されることもあるので、申請する際には必ず最新のものを大使館情報などを参照しご確認ください。
[目次]
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イギリス留学に活用できるビザは、次の4種類です。
ビザの種類 | 特徴・対象者 |
---|---|
観光ビザ(Standard visitor visa) | 6ヶ月以下の語学留学、事前申請は必要なし |
短期学生ビザ(Short-term study visa) | 6ヶ月より長く11ヶ月以下の語学留学 |
学生ビザ(Student visa) | 11ヶ月より長い語学留学、大学や大学院留学、専門学校への留学 |
ワーキングホリデービザ(Youth Mobility Scheme) | 就労を希望する人。2年間の滞在が可能 |
なお、各ビザでは就学、就労条件などが異なります。
ビザの種類 | 観光ビザ | 短期学生ビザ | 学生ビザ | ワーキングホリデービザ |
---|---|---|---|---|
就学条件 | 最長6ヶ月まで可能 | 最長11ヶ月まで可能 | 制限なく就学可能 | 制限なく就学可能 |
就労条件 | 不可 | 不可 | 語学留学では不可。大学や大学院留学の場合、週最大20時間の就労可能 | 制限なく就労可能 |
費用 | 無料 | 申請費:200GBP(38,200円) + 国民健康サービス加入費:470GBP(89,770円) |
申請費:490GBP(93,590円) + 国民健康サービス加入費:470GBP(89,770円)×滞在年数 |
申請費:298GBP(56,918円) + 2年分の国民健康サービス加入費:940GBP(179,540円) |
なお、もし留学方法や期間が未定な場合には、留学カウンセラーが無料で留学相談に乗りながらベストな留学プランを提案しますので、ぜひお気軽にご相談ください。
まずもっとも留学期間が短く、申請ハードルも低いビザとして観光ビザ(Standard visitor visa)があります。
日本国籍を持つ場合には、観光ビザの取得は必要ないため、申請の手間なく渡航できます(※1)。なお、就労は認められていないのでご注意ください。
日本国籍を持つ場合、渡航前の観光ビザの申請は必要ありませんが、イギリスの空港到着時、入国審査で次の書類の提出を求められることがあるので忘れずに用意しておきましょう(※3、4)。
イギリスの入国審査について、詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。
事前の心構えで安心!イギリスの入国審査の流れ、質問項目や解答例をご紹介
ここからは学生ビザを紹介します。
学生ビザには2種類あり、まず紹介するのは短期学生ビザ(Short-term study visa)で、短期学生ビザは6ヶ月より長く、11ヶ月未満の留学に使用するビザです。
申請条件は、次の通りです(※5)。
短期学生ビザに必要な書類は以下の通りです(※6)。
書類 | 説明 |
---|---|
パスポート | 有効かつ見開き2ページ以上の余白があるパスポートを用意してください。 |
入学許可証 | 入学許可証を用意してください。 |
滞在費が支払えることの証明書 | 銀行の残高証明書や直近6ヶ月の給与明細など |
滞在予定先情報と留学計画書 | 滞在予定先の名前、住所。ビザ承認前に支払いを完了する必要はありません。 |
保護者の渡航同意書、連絡先、受け入れ先情報 | 申請者が18歳未満の場合には、保護者の渡航同意書、連絡先、イギリスでの受け入れ先情報が必要です。 |
結核検査の結果 | 日本在住者であれば提出を求められることはほとんどありませんが、下記リストに記載されている国に在住する、あるいは過去6ヶ月以内に記載されている国での滞在経験を持つ場合には、結核検査の結果の提出が求められます。 GOV.UK「Tuberculosis tests for visa applicants: Countries where you need a TB test for your UK visa application」 |
書類は基本的に英語表記のものを用意し、日本語でしか用意できない書類は、翻訳サービスを利用して英文での書類を用意してください。
短期学生ビザは、オンライン申請を経た上でビザ申請センターで手続きする必要があります。申請は渡航の3ヶ月前から可能です。
ビザ申請はイギリス政府に代わって、VFSグローバルという民間の代行業者がビザ申請を受け付けています。
名称 | 合同会社VFSサービシズ・ジャパン 英国ビザ申請センター |
---|---|
サイトURL | vfsglobal「Welcome to VFS Global」 |
営業時間 | 【東京】月〜金曜:8:00〜14:00 【大阪】月〜金曜:8:00〜14:00 |
住所 | 【東京】 〒105-0021 東京都港区東新橋2-3-14 エディフィチオトーコー4F 【大阪】 〒542-0081 大阪府大阪市中央区南船場1-3-5 リプロ南船場ビル10F |
流れは次の通りです。
オンラインでの手続きはすべて英語となり、申請の時点で有効なパスポートと留学する語学学校の入学許可証を持っていることが条件です。
また、イギリス入国後は10日以内にBRP(Biometric Residence Permit)カードと呼ばれる、滞在許可証の受け取りが必要になります。受け取りはビザ申請時に指定した郵便局でできるので、忘れずに取りに行きましょう。
申請費用は200GBP(38,200円)で、支払いはクレジットカード(Visa、MasterCard)を利用できます(※7)。
加えてビザ申請費は別に、短期学生ビザの申請には国民健康サービス(NHS:National Health Service)への加入が義務付けられています。
加入費はIHS(immigration health surcharge)として請求され、多くの場合、年間470GBP(89,770円)ほどかかるので、オンラインでの申請時には、短期学生ビザの申請とあわせて合計670GBP(127,970円)の支払いが必要です(※8)。
ビザの発給までにはビザ申請センターへ資料を提出してから順調に行けば約2週間、長くて1ヶ月ほどです。
近年は新型コロナの影響で入国状況が変わる可能性もあるため、2〜3ヶ月前など早めの申請をおすすめします。
もうひとつの学生ビザは「Student visa」です。もともと「Tier4」や「Tier 4 General student visa」と呼ばれていましたが、2020年に「Student visa」という名称に変更されました。
学生ビザは主に次のような人が申請します。
観光ビザや短期学生ビザと異なるのは「就労できること」。
学校に通っている間は週最大20時間の制限がありますが、長期休暇においてはフルタイムでの就労が認められています。
加えて延長は不可であるものの、イギリス国内において他のビザに切り替えることは許可されています。
そのため大学留学を終えた後に就労ビザで働くなど、多様な進路に対応することが可能です。
学生ビザの申請条件は次の通りです(※9)。
申請に必要な書類は下の通りです(※10)。
書類 | 説明 |
---|---|
パスポート | 有効かつ見開き2ページ以上の余白があるパスポートを用意してください。 |
入学許可証 | CAS番号が記載されている入学許可証を用意してください。 |
学費、滞在費の支払い能力を証明する書類 | 下記滞在予定エリアの証明金額を参照し、その金額がご自身名義の銀行口座に最低28日以上入っていることを証明します。 ■ロンドンに滞在する場合 授業料+1,334GBP(254,794円)×滞在月数 ■ロンドン外に滞在する場合 授業料+1,023GBP(195,393円)×滞在月数 ※授業料は1年間(最大9ヶ月)のコース料金を支払うのに十分な資金。金額はCASに記載があります。 提出書類には主に銀行が発行する取引明細書を用います。 |
英語力の証明書類 | 英語への一定の理解力がある証明として、英国政府が認めた英語能力証明テストでの結果の提出が求められます。テストはいくつか選択肢がありますが代表的なものでは、IELTS for UKVIなどが挙げられます。その他証明に使えるテストと証明スコアは下記ページをご参照ください。 GOV.UK「Prove your English language abilities with a secure English language test (SELT)」 |
保護者の渡航同意書、連絡先、受け入れ先情報 | 申請者が18歳未満の場合には、保護者の渡航同意書、申請者との関係性が証明できる書類(戸籍謄本など)、連絡先、イギリスでの受け入れ先情報が必要です。 |
結核検査の結果 | 日本在住者であれば提出を求められることはほとんどありませんが、下記リストに記載されている国に在住する、あるいは過去6ヶ月以内に記載されている国での滞在経験を持つ場合には、結核検査の結果の提出が求められます。 GOV.UK「Tuberculosis tests for visa applicants: Countries where you need a TB test for your UK visa application」 |
書類は基本的に英語表記のものを用意し、日本語でしか用意できない書類は、翻訳サービスを利用して英文での書類を用意してください。
学生ビザも短期学生ビザ同様、オンライン申請を経た上でビザ申請センターで手続きする必要があります。申請は渡航の6ヶ月前から可能です。
名称 | 合同会社VFSサービシズ・ジャパン 英国ビザ申請センター |
---|---|
サイトURL | vfsglobal「Welcome to VFS Global」 |
営業時間 | 【東京】月〜金曜:8:00〜14:00 【大阪】月〜金曜:8:00〜14:00 |
住所 | 【東京】 〒105-0021 東京都港区東新橋2-3-14 エディフィチオトーコー4F 【大阪】 〒542-0081 大阪府大阪市中央区南船場1-3-5 リプロ南船場ビル10F |
流れは次の通りです。
オンラインでの手続きはすべて英語となり、申請の時点で有効なパスポートと留学する語学学校の入学許可証を持っていることが条件です。
申請費用は490GBP(93,590円)で、支払いはクレジットカード(Visa、MasterCard)を使用できます(※13)。
加えて学生ビザ申請費には、短期学生ビザと同様に国民健康サービスへの加入が義務付けられています。加入費は滞在期間に応じ変動し、1年間に470GBP(89,770円)ほどの支払いが必要です。
仮に1年間の語学留学を想定すると、合計費用は960GBP(183,360円)となります。
ビザの発給には、ビザ申請センターを訪れてから約2週間。長くて1ヶ月ほどかかかることもあるため、留学の数ヶ月前には申請しておくのが安心です。
有効期間は就学する学校によって変わります。事前に就学期間を確認しておきましょう。
大学や大学院の場合、週に20時間以内ならアルバイトが認められています。
長期休暇中はフルタイムで勤務可能なため、イギリスで就職したときの生活を疑似体験することも可能です。
ただし語学学校に通っている場合のみ、就労はできません。詳細は留学方法によって異なるため、注意しましょう。
最後に紹介するのは、ワーキングホリデービザ(YMS:Youth Mobility Scheme visa)です。
イギリスは日本とワーキングホリデーの協定を結ぶ国のひとつで、ワーキングホリデービザを使えば最長で2年まで滞在することができます(※14)。
2023年までは、抽選で当選した1,500人のみがビザを申請する権利を得ることができる仕組みでしたが、2024年からは年間6,000人に大幅増枠されることが発表されました。
これまで年2回実施されていた抽選は廃止となり、イギリス政府のウェブサイトから申請する仕組みに変更となりました。(※15)。
申請条件は以下の通りです(※16)。
申請には、次の書類が必要です(※17)。
書類 | 説明 |
---|---|
パスポート | 有効かつ見開き2ページ以上の余白があるパスポートを用意してください。 |
滞在費の支払い能力を証明する書類 | 2,530GBP(483,230円)以上がご自身名義の銀行口座に最低28日以上入っていることを、銀行が発行する取引明細書で証明します。 |
結核検査の結果 | 日本在住者であれば提出を求められることはほとんどありませんが、下記リストに記載されている国に在住する、あるいは過去6ヶ月以内に記載されている国での滞在経験を持つ場合には、結核検査の結果の提出が求められます。 GOV.UK「Tuberculosis tests for visa applicants: Countries where you need a TB test for your UK visa application」 |
書類は基本的に英語表記のものを用意し、日本語でしか用意できない書類は、翻訳サービスを利用して英文での書類を用意してください。
以前は当選者のみが申請に進める仕組みでしたが、2024年1月31日以降はイギリス政府サイトからの申請に変更となっています。具体的な申請方法については、分かり次第更新いたします。
これまでは以下の手順での申請でした。
申請は抽選へのエントリーと当選後の手続きの2ステップあります。 抽選の方法と期間は次の通りです。
応募メールは、次の点に注意しましょう。
記載はすべて英語です。
当選しなかった場合は、応募から2週間以内に落選のメールが届きます。
抽選で選ばれた場合、90日以内に次の手続きを進めてください。
注意点として、期日までに申請料金を支払わなかった場合、当選が取り消されてしまいます。抽選から90日以内という申請そのものの期日もあるため、早めの準備を心がけましょう。
申請料は298GBP(56,918円)で、支払いはクレジットカード(Visa、MasterCard)を利用できます(※18)。
加えてワーキングホリデービザの申請費には、学生ビザと同様に国民健康サービスへの加入が義務付けられています。加入費には2年間の滞在を想定し940GBP(179,540円)、合計費用は1,238GBP(236,458円)となります。
支払いには1ヶ月ほどの期日が設けられているため、過ぎないように注意しましょう。
今回は、イギリス留学で活用できるビザについてまとめました。
おさらいすると、イギリス留学では4種類のビザを利用できます。
ビザ発給には、正しい申請書類や手順を把握し、準備することが必須です。
今回の記事を参考にしながら、ビザの手配を始めていきましょう。
なお、もし留学先としてイギリスを検討している場合には、留学カウンセラーが無料で留学相談に乗っています。
おすすめの都市や語学学校、費用イメージや各種手続きなど、一人ではなかなか検討が進まない留学準備を気軽に進めるなら、ぜひご利用ください。
留学先となる国や都市のイメージを持てたら語学学校選びに移りましょう。ただし、国や都市と違い、語学学校選びはより希望を整理しながら進めていく必要があります。
特に生徒規模や雰囲気、日本人留学生の比率や日本人スタッフの有無などは時期によって変わりやすいので、自分で調べた情報だけで決めてしまうと学校選びで失敗してしまう恐れがあります。
より最新の情報をもとに語学学校を決めるなら、留学エージェントに相談してみましょう。
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