「イギリスに留学するけれど、どのビザを申請すればいいんだろう」
「手続きがややこしそう……」
と悩んでいませんか?
イギリス留学には基本的に、何らかのビザが必要になります。
ただし留学期間や方法によって、取得するビザや申請方法、申請期間、必要書類などが変わります。正しい書類や方法で申請しないとビザが発給されず、再手続きなど時間もかかります。
とはいえ、ビザ申請はややこしく、調べてもよく分からない人もいるのではないでしょうか。
そこで今回はイギリス留学に活用できるビザ4種類の特徴、申請方法、申請期間、料金、必要書類などをまとめました。
今回の記事を読んで、ややこしいイギリス留学のビザ申請を少しずつ理解していきましょう。
※本記事は2022年2月時点の情報を参考にしています。
記事内ではイギリスポンドをGBPと表記します。為替レートには2022年2月4日時点での情報を参照し、1GBP=160円で計算しています。
[目次]
イギリス留学に活用できるビザは、次の4種類です。
ビザの種類 | 特徴・対象者 |
---|---|
観光ビザ(Standard visitor visa) | 6ヶ月未満の語学留学、事前申請は必要なし |
短期学生ビザ(Short-term study visa) | 6ヶ月以上11ヶ月未満の語学留学 |
学生ビザ(Student visa) | 11ヶ月以上の語学留学、大学や大学院留学、専門学校への留学 |
ワーキングホリデービザ(Youth Mobility Scheme) | 就労を希望する人。2年間の滞在が可能 |
なお、各ビザでは就学、就労条件などが異なります。
ビザの種類 | 観光ビザ | 短期学生ビザ | 学生ビザ | ワーキングホリデービザ |
---|---|---|---|---|
就学条件 | 最長6ヶ月まで可能 | 6ヶ月以上、11ヶ月まで可能 | 制限なく就学可能 | 制限なく就学可能 |
就労条件 | 不可 | 不可 | 語学留学では不可。大学や大学院留学の場合、週最大20時間の就労可能 | 制限なく就労可能 |
申請費 | 無料 | 186GBP(29,760円) ※別途国民健康サービス加入費470GBP(75,200円)の支払いが必要 | 348GBP(55,680円)※別途国民健康サービス加入費(1年あたり470GBP(75,200円))の支払いが必要 | 244GBP(39,040円)※別途国民健康サービス加入費(1年あたり470GBP(75,200円))の支払いが必要 |
それぞれの特徴はこの後紹介しますね。
実はイギリス留学のビザは、2021年度に名称や制度が新しいものに変わりました。
というのもイギリスが2020年1月、EUから離脱したとニュースで報じられたことはご存じかと思います。
EU離脱にともない、これまでビザが不要だった国の人もビザが必要になるなど、イギリス入国に関するビザ制度も一部見直しされ、2021年から反映されました。
よって、2021年以前の情報は古い可能性もあります。手続きのやり直しなどを避けるためにも、ビザ情報は常に最新のものを確認しましょう。
まずもっとも留学期間が短く、申請ハードルも低いビザとして観光ビザ(Standard visitor visa)があります。
観光ビザは次のような人が利用します。
6ヶ月以内の滞在という制限はありますが、ビザ申請に英語力の証明を必要としません(※1)。
また渡航までに日本でビザ申請手続きをする必要もなく、イギリス入国時に発行することが可能です(※2)。
ただし注意点として、次の2つがあります(※3、4)。
延長や就労は認められていませんが、留学期間が決まっている、英語学習を目的に留学する人は観光ビザで十分です。
観光ビザの使用可能な期間は6ヶ月です。主に、6ヶ月未満の語学留学で使用できます。
もともと観光ビザによる滞在は6ヶ月まで可能でも、語学学校に通える日数に30日の制限がありました。
しかしビザ制度の変更によって、現在は観光ビザでも最長6ヶ月の就学が認められています。
申請にあたって、次の条件を満たしている必要があります(※5)。
以前は申請者の年齢制限が18歳でしたが、2018年に16歳に変更されました。申請するときに16歳になっていれば問題ありません。
16歳未満の場合は、子ども用の「Standard Visitor Visa(Child)」を申請しましょう。
観光ビザは日本で事前に取得しておくことも可能です。
その場合はイギリス政府のホームページから、オンラインで近くのビザ申請センターへ申請予約を入れて、ビザ申請センターを訪問しましょう。
日本にあるビザセンターは以下の2つになります。
【東京】
東京都港区東新橋2-3-14
【大阪】
大阪府大阪市中央区南船橋1-3-5
イギリスの空港で取得する場合は、入国審査官に次の書類を提出します(※6)。
入国時に観光ビザを申請する場合には、費用はかかりません。
ビザは入国時にその場で発行してもらえます。書類に不備がなければそれほど時間もかかりません。
書類の用意は1〜2ヶ月前から進めておきましょう。加えて、入国時に聞かれそうな滞在場所や資金、留学期間などを英語で答えられるようにしておくのもおすすめです。
イギリスの入国審査について、詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。
「事前の心構えで安心!イギリスの入国審査の流れ、質問項目や解答例をご紹介」
photo by: 1000 Words / Shutterstock.com
ここからは学生ビザを紹介します。
学生ビザには2種類あり、まず紹介するのは短期学生ビザ(Short-term study visa)です。
短期学生ビザは6ヶ月以上、11ヶ月未満の語学留学に使用するビザです。イギリスに認可されている語学学校に、6ヶ月〜11ヶ月通う人が申請します。
観光ビザと異なる点は、次の通りです(※7)。
その他は観光ビザと同じで、ビザの途中での延長や切り替えはできません。就労やインターンシップも許可されておらず、あくまで就学を目的としている人向けのビザです。
有効期限は6ヶ月以上、11ヶ月未満です。
申請条件は、次の通り(※8)。
学生ビザは、オンライン申請を経た上でビザ申請センターで手続きする必要があります。申請は渡航の3ヶ月前から可能です。
ビザ申請はイギリス政府に代わって、VFSグローバルという民間の代行業者がビザ申請を受け付けています。
流れは次の通りです。
オンラインでの手続きはすべて英語となり、申請の時点で有効なパスポートと留学する語学学校の入学許可証を持っていることが条件です。
申請に必要な期間は、ビザ申請センターを訪れてから15日ほど。2週間前後で結果のメールが届きます。
必要書類と申請料金については、この後紹介しますね。
短期学生ビザに必要な書類は以下の通りです(※9)。
申請費用は186GBP(29,760円)で、支払いはクレジットカード(Visa、MasterCard、JCB)を利用できます(※10)。
加えてビザ申請費は別に、短期学生ビザの申請には国民健康サービス(NHS:National Health Service)への加入が義務付けられています。加入費は多くの場合、470GBP(75,200円)ほどかかり、短期学生ビザの申請には合計656GBP(104,960円)の支払いが必要です。
ビザの発給までにはビザ申請センターへ資料を提出してから順調に行けば約2週間、長くて1ヶ月ほどです。
近年は新型コロナの影響で入国状況が変わる可能性もあるため、2〜3ヶ月前など早めの申請をおすすめします。
photo by: Andrei Nekrassov / Shutterstock.com
もうひとつの学生ビザは「Student visa」です。もともと「Tier4」や「Tier 4 General student visa」と呼ばれていましたが、2020年に「Student visa」という名称に変更されました。
学生ビザは主に次のような人が申請します。
観光ビザや短期学生ビザと異なるのは「就労できること」。
学校に通っている間は週最大20時間の制限がありますが、長期休暇においてはフルタイムでの就労が認められています。
加えて延長は不可であるものの、イギリス国内において他のビザに切り替えることは許可されています。
そのため大学留学を終えた後に就労ビザで働くなど、多様な進路に対応することが可能です。
有効期間は就学する学校によって変わります。事前に就学期間を確認しておきましょう。
大学や大学院の場合、週に20時間以内ならアルバイトが認められています。
長期休暇中はフルタイムで勤務可能なため、イギリスで就職したときの生活を疑似体験することも可能です。
ただし語学学校に通っている場合のみ、就労はできません。詳細は留学方法によって異なるため、注意しましょう。
学生ビザの申請条件は次の通りです。
2021年にビザの名称は変わりましたが、申請時に英語力と資金の証明が求められる点などは変わりません。
学生ビザも短期学生ビザと同じで、イギリス政府の代行としてVFSグローバルという民間業者がビザ申請を受け付けています。
申請方法も、短期学生ビザと変わりません。
学生ビザもビザ申請センターを訪れてから15日ほどで、審査結果のメールが届きます。
申請条件が変更になる可能性も考えて、数ヶ月前など早めの申請を心がけましょう。
申請に必要な書類は下の通りです(※11、12)。
申請費用は348GBP(55,680円)で、支払いはクレジットカード(Visa、MasterCard、JCB)を使用できます(※13)。
加えて学生ビザ申請費には、短期学生ビザと同様に国民健康サービスへの加入が義務付けられています。加入費は滞在期間に応じ変動し、1年間に470GBP(75,200円)ほどの支払いが必要です。
1年間の語学留学を想定すると、合計費用は818GBP(130,880円)となります。
ビザの発給には、ビザ申請センターを訪れてから約2週間。長くて1ヶ月ほどかかかることもあるため、留学の数ヶ月前には申請しておくのが安心です。
photo by:paul rushton / Shutterstock.com
最後に紹介するのは、ワーキングホリデービザ(YMS:Youth Mobility Scheme)です。
イギリスは日本とワーキングホリデーの協定を結ぶ国のひとつで、ワーホリを使えば最長で2年まで滞在することができます(※14)。
そもそもワーキングホリデーは観光や就学、就労などが認められており、現地での過ごし方の自由度が高いビザです。加えて休暇を目的とする他国と異なり、イギリスワーホリは就労を主な目的としています。
さらなるイギリスのワーホリビザの特徴として、人数制限による抽選があります。毎年2回、無作為の抽選が実施され、ビザの当選者が決まります。
また受け入れ人数も制限があり、例えば2022年度は1,500人に制限されています。800名と700名の2回に分けて実施されますが、応募者が1,500人に達した時点で締め切られます(※15)。
そして抽選後に書類の提出などがありますが、不備があるとビザは発行されません。ただ申請するだけでなく、抽選と手続きの2ステップに分けてクリアする必要があることは頭に入れておきましょう。
加えて、ワーキングホリデーはそもそも18歳以上、30歳未満の年齢制限があります。申請時に30歳であることが条件となるため、社会人の方などは申請時の年齢に注意してください。
申請時に30歳であれば、入国時点で31歳になっていても問題ありません。
イギリスワーホリの応募者情報は、毎年10〜12月に発表される傾向です。気になる方はこの時期に情報を確認してみましょう。
最長で2年間、イギリスに滞在できます。
イギリスのワーキングホリデービザは労働ビザと同じ扱いのため、就労が可能、かつ方法や時間に制限がありません。そのため正社員や派遣社員など、雇用方法にとらわれずにイギリスで働くことができます。
申請条件は以下の通りです(※16)。
まず申請は抽選へのエントリーと当選後の手続きの2ステップあります。
抽選の方法と期間は次の通りです。
応募メールは、次の点に注意しましょう。
記載はすべて英語です。
当選しなかった場合は、応募から2週間以内に落選のメールが届きます。
抽選で選ばれた場合、90日以内に次の手続きを進めてください。
注意点として、期日までに申請料金を支払わなかった場合、当選が取り消されてしまいます。抽選から90日以内という申請そのものの期日もあるため、早めの準備を心がけましょう。
申請には、次の書類が必要です(※17)。
申請料は244GBP(39,040円)で、支払いはクレジットカード(Visa、MasterCard)を利用できます(※18)。
加えてワーキングホリデービザの申請費には、学生ビザと同様に国民健康サービスへの加入が義務付けられています。加入費には2年間の滞在を想定し940GBP(150,400円)、合計費用は1,184GBP(189,440円)となります。
支払いには1ヶ月ほどの期日が設けられているため、過ぎないように注意しましょう。
抽選からビザ発給まで、早めに申請した場合は1ヶ月ほどで完了します。
90日以内の期限ギリギリに申請した場合は3〜4ヶ月かかるため、出発に遅れないように注意してください。
ビザの抽選は毎年1月と7月頃に実施されます。最初の応募はメールのみで完了しますが、その後書類の手続きなどが必要です。
抽選の結果が分かる前でも、書類の手配などは1ヶ月ほど前から進めておきましょう。
またイギリスのワーホリビザは、支払いや書類の提出などの期限が細かく決められています。
焦ってミスをして発給不可とならないよう、余裕を持って早めに準備するのがおすすめです。
イギリスのワーキングホリデービザ申請は競争率が非常に高く、1,500名の枠に毎年1〜2万の応募者が殺到するといわれています。
当選のためにいろいろとしたくなりますが、応募や申請ができるのは本人のみで、抽選もランダムです。何かをすることで有利になることはありません。
キャンセル待ちに関する情報も一切公開されていないため、落選した場合は気持ちを切り替えて、次回の抽選日に向けて準備しましょう。
また倍率の高さから「私たちの会社で手配すれば確実に当選します」と売り込む代行業者も存在します。しかし抽選はランダムのため、特定の業者を使って手配した人が優先されることはありません。
基本的には公式の案内を参考にし、メールなど自分で手配するようにしてください。
もしくはその中で必要書類や英文メールの内容など、不明点がある場合は留学エージェントのサポートを活用するのがおすすめです。
メールの送信などは自分で担当しますが、分からないことがあった場合に確認することができます。
不備を減らして当選の確率を少しでも高めるために、留学エージェントのサポート利用も考えてみてくださいね。
今回は、イギリス留学で活用できるビザについてまとめました。
おさらいすると、イギリス留学では4種類のビザを利用できます。
ビザ発給には、正しい申請書類や手順を把握し、準備することが必須です。
今回の記事を参考にしながら、ビザの手配を始めていきましょう。
英語の本場で憧れの生活をしよう!
イギリスは英語の発祥地。ファッション、美術、建築、スポーツなど、さまざまな世界的なカルチャーの発信地でもあるので、刺激的な留学生活を送れます。
イギリス留学について見るイギリス留学ガイド | |
---|---|
お申込みの徹底留学サポート!
お申込みから実際に留学に行くまでの手続きを専門の留学カウンセラーが徹底サポートいたします!
手数料無料で留学!
スクールウィズならお申込み、お見積りの際の留学サポート手数料や代理店手数料が全て無料です!
英語力アップ応援プレゼント
オンライン英会話業界最大手レアジョブの初月1円クーポンをプレゼント
クレジットカードで決済可能
スクールウィズなら留学費用をクレジットカードでお支払い頂けます。
\直接話を聞いて相談したいなら/
\まずは気軽に相談したいなら/