英検合格に必要な勉強時間とは?各級ごとに合格するためのポイントも紹介

「英検合格までに必要な勉強時間の目安が知りたい!」という方は多いのではないでしょうか。

英検はレベルごとに7つの級に分けられています。5級から3級は中学レベル、準2級と2級は高校レベル、準1級と1級は大学レベルといわれています。

合格するには、受験する級にあわせた勉強時間や方法を知ることが必須です。

そこで今回は英検の級ごとに求められる勉強時間、レベル、問題形式、合格率、必要な語彙数、押さえておくべき文法を紹介します。

最後に合格までの学習プランやスケジュールの立て方のポイントもお伝えしているので、英検を受ける方は参考にしてみてくださいね。

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【級別】英検合格に必要な勉強時間の目安

英検の受験者データによると、5級から準2級までは、次の級に合格するためには平均して1年ほどかかります(※1)。さらに、準2級合格者が2級に合格するまでには約2年近くかかる傾向があります。

別の調査でも似た結果が出ています。「英語学習ひろば」が行なった調査によると、準2級までの合格者が次のレベルの級に合格するための学習時間は170時間なのに対し、2級の合格者が準1級にレベルアップするためには340時間、準1級の合格者が1級に進むには450時間が必要という結果に。級が上がるごとに難易度が上がっていることが分かります。

現在の級\目標級 準2級 2級 準1級 1級
3級 170時間 340時間 710時間 1160時間
準2級 - 170時間 520時間 970時間
2級 - - 340時間 780時間
準1級 - - - 450時間

週あたり平均7時間ほど英検の勉強をすると仮定すると、準2級から2級にレベルアップするためには約5カ月、2級から準1級に上がるためには約11カ月、準1級から1級に合格するためには約14カ月が必要ということになります。

しかし、そもそも英検の各級のレベルはどのくらいなのかピンと来ない人もいるでしょう。そこでまずは、各級のレベルを見ていきましょう。問題形式や合格率・合格点、必要な語彙数、押さえておくべき文法などもご紹介しますので、必要な勉強時間を知るための参考にしてください。

英検5級

英検5級は英検の中では最初の級で、求められるレベルは「中学初級程度」といわれています。

主に中学1年生が習う基礎的な単語や文法が出題され、英語学習のスタートといえる内容であるため小学生の受験者も少なくありません。

英語学習を始めたばかりの方が基礎力を試すために受験するのもおすすめです。

問題形式

出題形式は以下の通りです。

試験時間 測定技能 解答形式 大問 問題形式 問題数
25分 リーディング 4肢選択 1 短文の語句空所補充 15
4肢選択 2 会話文の文空所補充 5
4肢選択 3 日本文付き短文の語句整序 5
約20分 リスニング 3肢選択 1 会話の応答文選択 10
4肢選択 2 会話の内容一致選択 5
3肢選択 3 イラストの内容一致選択 10

出題される話題は家族、友達、趣味、スポーツ、映画、天気、道案内、自己紹介などの日常シーンについてです。家庭や学校、お店や公共施設、電話などで使用される英語が5級の主な出題内容となっています。

また、音読したパッセージの内容についての質問に答える録音形式のスピーキングテスト(約3分)もありますが、こちらは合否には影響しません。

合格率や合格点

2016年以降、英検の合格率や合格点についてはどの級も公表されていません。2015年に旺文社が調査したデータによると英検5級の合格率や合格点は下記の通りなっています。

  • ・合格率:81.4%
  • ・合格の目安:筆記419点(425点満点)、スピーキング266点(425点満点)
  • ・平均点:570〜670点(6〜7割)

というのも、2016年度からは「英検CSEスコア」という独自の指標を用いる合否判定方法になり、受験回によって配点に差があります。そのため「〇問正解すれば合格」という明確な基準はありません。しかし、5級であれば目安として60%ほどの正答率で合格するといわれています。

必要な語彙数

5級に合格するうえで必要な語彙数は約600〜700語ほどです。

文部科学省が発表する小学校学習指導要領では、小学校5学年から6学年までの間に600~700語程度を習得することとされています(※2)。中学初級程度の語彙力はマスターしておきましょう。

押さえておくべき文法

5級では主に中学1年生が習う基礎的な単語や文法が出題されます。すでに英検5級の学習範囲を終えている中学生以上であれば、過去問題を解いたり、苦手な分野を復習したりすることで合格を目指せるでしょう。

過去問では、“Mike is listening to music now.”といった短い一文に対して、穴埋めや語順を問う問題などが多く出題されています。英語の主語、述語、目的語や補語などの基本的な文法事項を理解しておき、代名詞や前置詞、動詞の活用などを学習しておきましょう。

英検4級

英検4級で求められるレベルは中学中級程度です。中学1〜2年生レベルの単語や文法が、身近なトピックをもとに出題されます。基礎的な英語力をしっかりと固めておくことで、合格が近づきます。

問題形式

出題形式は以下の通りです。

試験時間 測定技能 解答形式 大問 問題形式 問題数
35分 リーディング 4肢選択 1 短文の語句空所補充 15
4肢選択 2 会話文の文空所補充 5
4肢選択 3 日本文付き短文の語句整序 5
4肢選択 4 長文の内容一致選択 10
約30分 リスニング 3肢選択 1 会話文の応答文選択 10
4肢選択 2 会話の内容一致選択 10
4肢選択 3 文の内容一致選択 10

問題は5級と同様に、友達、学校、趣味、旅行、自己紹介などの身近なトピックが中心。主に家庭や学校、電話、アナウンスなどで使われる英語が出題されます。

また、5級と同様に合否には関わらないものの、録音形式のスピーキングテストもあります。

合格率や合格点

2015年時点での合格に関する情報は以下の通りです。

  • ・合格率:69.9%
  • ・合格の目安:筆記622点(リーティングとリスニングあわせて1000点満点)、スピーキング324点(500点満点)

年月が経っても大幅に合格率が変わることはあまり考えられないため、今後も合格するには各技能6割は正答する必要があるといえるでしょう。ちなみに、2016年度第1回では、各技能6割程度の正答率の受験者の多くが合格したようです。

必要な語彙数

4級の場合、必要な語彙数は約1,400〜1,600語ほど。

文部科学省の中学校学習指導要領によると、中学生のうちに1,600〜1,800語を習得するとされています。英検4級のレベルは中学中級程度なので、その半数の800~900語と、小学校で学習した600〜700語を足した1,400〜1,600語が最低限合格に必要な語彙数だと考えられます。

押さえておくべき文法

英検4級の内容は5級と比べていきなり難しくなるわけではありません。ただし、5級よりも実践的な内容が加わり、“There is〜”や接続詞を使って2つの文章をつなげた、やや長めの文章が出題されます。

さらに、“They were working on the computer.”のように動詞の時制及び相(進行形や完了形)などが出題されることもあります。

英検3級

英検3級で求められるのは中学卒業レベルです。合格するためには、文法をひと通り理解している必要があります。

中学生・高校生の他にも、英語の基礎は復習したけれど不安が残るという人や準2級を受ける前に英語力をチェックしたい人におすすめの級です。

問題形式

出題形式は以下の通りです。

<一次試験>

試験時間 測定技能 解答形式 大問 問題形式 問題数
50分 リーディング 4肢選択 1 短文の語句空所補充 15
4肢選択 2 会話文の空所補充 5
4肢選択 3 長文の内容一致選択 10
ライティング 記述式 - 英作文 1
約25分 リスニング 3肢選択 1 会話の応答文選択 10
4肢選択 2 会話の内容一致選択 10
4肢選択 3 文の内容一致選択 10

<二次試験>

試験時間 測定技能 解答形式 構成 問題形式 問題数
約5分 スピーキング 個人面接 - 音読 1
1 パッセージについての質問 1
2 イラストについての質問 2
3 受験者自身のことなど 2

3級では、家庭、学校、地域(各種店舗や公共施設を含む)、電話、アナウンスなどの状況・場面で使われる英語が出題されます。

主なトピックは、4級までの身近な話題に加えて、海外の文化、人物紹介、歴史などのテーマについて問われます。

二次試験のスピーキングでは、身近なことに関する話題が出題されます。過去には冬のスポーツ、朝市、四季などについての問題が出されました。

合格率や合格点

2015年の英検3級の合格に関する情報は以下の通りです。

  • ・合格率:52.9%
  • ・合格の目安:筆記1103点(1650点満点)、スピーキング353点(550点満点)

「英検CSEスコア」が導入された2016年以降は、おおよそですが、合格には6〜7割の点数が目安といわれています。中学レベルの基礎英語はしっかり学んでおきましょう。

必要な語彙数

3級に必要な語彙数は約2,200~2,500語ほど。

文部科学省の中学校学習指導要領によると、中学生のうちに1,600〜1,800語を習得することとされています(※3)。小学校で学習した600〜700語を足した2,200~2,500語が、英検3級に必要な最低限の語彙数です。

押さえておくべき文法

中学卒業レベルの3級では、“This question is more difficult than that one.”のような形容詞や副詞を用いた比較表現や、受け身、仮定法など、英語学習者にとってやや複雑な文法も使われます。

また、“We enjoyed dancing together”のように動名詞を使った文法や、to不定詞を使った“My sister studies hard to enter college.”などの表現も出題されます。

いずれも英語学習を進めるうえで重要な文法なので、しっかりマスターしておきたいところです。

英検準2級

英検準2級から、全体の難易度が少しアップします。英検準2級で求められるレベルは「高校中級」程度です。

文部科学省が定めている「高校卒業レベル」が準2級から2級となりますので、大学生や社会人はまず準2級を目指すとよいでしょう。

問題形式

出題形式は以下の通りです。

<一次試験>

試験時間 測定技能 解答形式 大問 問題形式 問題数
75分 リーディング 4肢選択 1 短文の語句空所補充 20
4肢選択 2 会話文の空所補充 5
4肢選択 3 長文の語句空所補充 5
4肢選択 4 長文の内容一致選択 7
ライティング 記述式 - 英作文 1
約25分 リスニング 3肢選択 1 会話の応答文選択 10
4肢選択 2 会話の内容一致選択 10
4肢選択 3 文の内容一致選択 10

<二次試験>

試験時間 測定技能 解答形式 構成 問題形式 問題数
約6分 スピーキング 個人面接 - 音読 1
1 パッセージについての質問 1
2 イラストについての質問 1
3 イラストについての質問 1
4 受験者自身の意見など 1
5 受験者自身の意見など 1

出題トピックは「教育」や「科学」など専門的なジャンルが増え、大学入試やセンター試験と同様の問題が出題されます。長文の穴埋め問題が加わるなど、基礎力と応用力が試されるテストです。

二次試験の題材は日常生活の話題が中心で、過去の出題例にはホームシアター、ボランティアガイド、電子辞書などが挙げられます。

合格率や合格点

2015年時点の英検準2級の合格に関する情報は以下の通りです。

  • ・合格率:36.7%
  • ・合格の目安:筆記1322点(1800点満点)、スピーキング406点(600点満点)

3級までの各級と比較すると、合格率は準2級から大きく下がります。合格するには、しっかりとした基礎固めと対策が必要になると言えるでしょう。

必要な語彙数

準2級合格に必要な語彙数は約3,100~3,750語ほど。

英検準2級は高校中級レベルの試験なので、中学校までで習得した2,200~2,500語に加え、高校前半で習う単語をしっかり習得しておきましょう。高校で習得する語彙は1,800~2,500語なので、その半数の900~1,250語を加えた3,100~3,750語の語彙力が必要となります。

押さえておくべき文法

準2級では、中学校までの文法構造を応用した形で、長めの文章を用いた問題が出題されます。例えば、中学校までで習得したSVC(主語+動詞+補語)という文法構造でも、“The cows came running toward us.”のように[主語+be動詞以外の動詞+分詞]と応用させて使うことができるかなど、より深い文法理解が試される内容となっています。

過去問などを繰り返し演習しながら、理解が浅い部分があれば中学校の基本的な文法を確認しつつ学習を進めると良いでしょう。

英検2級

英検2級で求められるレベルは高校卒業程度です。高校英語の総まとめで、センター入試レベルの問題が出題されます。

英検2級になると、以下のように活用できます。

  • ・大学入試の問題が解ける
  • ・海外留学の選考に通過する
  • ・単位認定に活用できる

英検2級は、3~5級と比較すると高い英語力が求められます。合格には、長文をスラスラ読める、習得した知識を英語で説明できるなど、実用的な英語力が欠かせません

問題形式

出題形式は以下の通りです。

<一次試験>

試験時間 測定技能 解答形式 大問 問題形式 問題数
85分 リーディング 4肢選択 1 短文の語句空所補充 20
4肢選択 2 長文の語句空所補充 6
4肢選択 3 長文の内容一致選択 12
ライティング 記述式 - 英作文 1
約25分 リスニング 4肢選択 1 会話の内容一致選択 15
4肢選択 2 文の内容一致選択 15

<二次試験>

試験時間 測定技能 解答形式 構成 問題形式 問題数
約7分 スピーキング 個人面接 - 音読 1
1 パッセージについての質問 1
2 イラストについての質問 1
3 イラストについての質問 1
4 受験者自身の意見など 1
5 受験者自身の意見など 1

出題トピックは、医療やテクノロジー、ビジネスなど専門的なジャンルが多くなり、専門用語や知識が求められることもあります。

二次試験では社会性のある話題が出題され、過去には環境に優しい素材、オンライン会議、屋上緑化などのトピックが問われました。

合格率や合格点

2015年の英検2級の合格に関する情報は以下の通りです。

  • ・合格率:26.4%
  • ・合格の目安:筆記1520点(1950点満点)、スピーキング460点(650点満点)

合格率は準2級よりも約10%下回り、大きく下がっています。このことから、英検2級合格は狭き門であることが分かります。

一次試験ではリーディング、リスニング、ライティングにそれぞれ650点が配点されていますが、ライティングは基本的に1問しか出題されないため、ライティングでいかに点数を稼げるかがポイントとなりそうです。

必要な語彙数

英検二級の場合は約4,000~5,000語ほどの語彙数が必要です。

英検2級は高校卒業程度の英語力が必要なので、中学校までで習得した2,200~2,500語に、高校で習得する1,800~2,500語を足した合計4,000~5,000語の語彙数を習得しておきたいところです。

押さえておくべき文法

2級に合格するには、高校までに習得する文法は最低限マスターしておくべきです。

高校英語では、小学校や中学校で学んだ基本的な英語文法に応用性・発展性を持たせて、表現の幅を広げています。

例えば動詞の相については、中学校で指導するものは現在形(過去形)、現在進行形(過去進行形)、現在完了形、現在完了進行形、助動詞などを用いた未来表現ですが、高校では過去完了形や過去完了進行形を加えた内容を学習します。

2級合格を目指すには、英語でさらに多様な表現ができるように発展的な文法をマスターしておく必要があります。

英検準1級

英検準1級で求められるレベルは、大学中級程度です。難関大学の入試に値するレベルで、2級と比べると格段にレベルがアップします。日常生活はもちろん、学校や研究で英語を活用できるほどの英語力が必要です。

例えば、次の3つを英語でこなせるレベルが求められます。

  • ・科学など専門ジャンルのレポートや論文を読める
  • ・大学の授業を理解できる
  • ・学会での発表内容を見たり、聞いたりすることができる

問題形式

出題形式は以下の通りです。

<一次試験>

試験時間 測定技能 解答形式 大問 問題形式 問題数
90分 リーディング 4肢選択 1 短文の語句空所補充 25
4肢選択 2 長文の語句空所補充 6
4肢選択 3 長文の内容一致選択 10
ライティング 記述式 - 英作文 1
約30分 リスニング 4肢選択 1 会話の内容一致選択 12
4肢選択 2 文の内容一致選択 12
4肢選択 3 Real-Life形式の内容一致選択 5

<二次試験>

試験時間 測定技能 解答形式 構成 問題形式 問題数
約8分 スピーキング 個人面接 - 自由会話 -
1 ナレーション 1
2 受験者自身の意見を問う質問 1
3 受験者自身の意見を問う質問 2
4 受験者自身の意見を問う質問 1

英検準1級はビジネスシーンの英語力よりも、文化や科学など、アカデミックな内容の問題が中心です。また、エッセイを書けるほどのライティング力も求められます。

二次試験では社会性の高い分野の話題が出題されます。過去には在宅勤務、レストランでの喫煙、住民運動などのトピックが取り上げられました。

合格率や合格点

2015年の英検準1級の合格に関する情報は以下の通りです。

  • ・合格率:16.0%
  • ・合格の目安:筆記1792点(2250点満点)、スピーキング512点(750点満点)

2級よりも合格率がさらに約10%下がっており、英検準1級は簡単に合格できる試験ではないことが結果として出ています。計画的な勉強と、過去問を解いて出題内容に慣れることが必要です。

必要な語彙数

合格を目指すうえで必要な語彙数は約6,000〜8,000語

大学中級程度の英語力が必要となる準1級では、高校までに習得した約4,000~5,000語に加えてさらにアカデミックな単語の語彙力も必要となります。大学の教育課程は教育機関によってさまざまですが、最低限6,000〜8,000語程度の語彙数が必要となるでしょう。

押さえておくべき文法

準1級では、高校までの応用内容の文法をマスターしたうえで、日常生活だけでなく学校や研究などで活用できる実践的でアカデミックな英語を身に付けておく必要があるでしょう。

科学や医療、芸術などの専門分野のレポートや論文を理解するためには、1文が長く複雑な文章でも文法構造を瞬時に分析し、リーディングだけでなくリスニングやスピーキングにも応用できる英語力が求められます。

英検1級

英検1級で求められるレベルは大学上級程度です。社会生活に必要な英語を十分に理解し、活用する力が必要です。総合的な英語力が証明できるので、取得すると転職などさまざまな場面で活用できるはずです。

アカデミックな内容が多いため、以下の英語力が目安となります。

  • ・科学など専門ジャンルのレポートや論文を読める
  • ・大学の授業を理解し、そのテーマについてディスカッションできる
  • ・自分の研究を発表できる

問題形式

出題形式は以下の通りです。

<一次試験>

試験時間 測定技能 解答形式 大問 問題形式 問題数
100分 リーディング 4肢選択 1 短文の語句空所補充 25
4肢選択 2 長文の語句空所補充 6
4肢選択 3 長文の内容一致選択 10
ライティング 記述式 - 英作文 1
約35分 リスニング 4肢選択 1 会話の内容一致選択 10
4肢選択 2 文の内容一致選択 10
4肢選択 3 Real-Life形式の内容一致選択 5
4肢選択 4 インタビューの内容一致選択 2

<二次試験>

試験時間 測定技能 解答形式 構成 問題形式 問題数
約10分 スピーキング 個人面接 - 自由会話 -
1 スピーチ 1
2 Q&A -

出題トピックは教育や芸術、テクノロジー、政治など専門ジャンルに絞られています。

二次試験では「科学の発展は常に有益か」などといった社会性の高い幅広い分野の話題が出題されます。スピーチでは質疑応答に的確に答えられるよう、相手の質問を理解するリスニング力も求められます。

合格率や合格点

2015年の英検1級の合格に関する情報は以下の通りです。

  • ・合格率:12.0%
  • ・合格の目安:筆記2028点(2550点満点)、スピーキング602点(850点満点)

英検1級を受験する英語上級者の中でも合格率はほぼ1割と、1級はかなり狭き門であることが分かります。1級の合格ラインとしては、全体の8割程度の正答率を目安にして対策しましょう。

必要な語彙数

合格を目指すうえで必要な語彙数は約1万~1万5,000語

英検1級は大学上級レベルの英語力が必要となります。専門的でアカデミックな文章に出てくる単語もインプットしておきたいので、おおよそ1万~1万5,000語程度を習得しておくのがおすすめです。

押さえておくべき文法

1級では社会生活で使う文法を網羅的に押さえておく必要があるでしょう。文法知識があるだけでなく、実際に使用できるレベルかどうか評価されます。

合格のためには、英文法が分かるだけでなく「使える」レベルまでマスターしている必要があります。

目標とする英検級合格までの勉強プラン

ここまで、英検の級ごとのレベルなどをお伝えしてきました。各級の難易度は分かってきたものの、実際に今からどう勉強を開始すれば良いかイメージできない方もいるかもしれません。

そこで次は、どういった順番で何を学習していくべきかをご紹介します。

Step1. まずは現状スコアの確認

学習プランを立てる前に、まずは現在の英語の実力をチェックしましょう。

目標とする英検級のテストを受けたら合格しそうかどうか、合格ラインまでどのくらいの乖離があるのか、確かめたうえで自分の課題を洗い出していきます。

過去問や模試を受けて試験の難易度を把握する

実際の過去問や模試を解いてみて、現在の実力や問題の難易度などのイメージをつかみましょう。

現在の英語力を確認する際は、なるべく本番に近い環境に整えて問題を解くのがおすすめです。実際の試験と同じように時間を測り、最後まで解ききるつもりで行ってください。

一度最後まで解ききることで、出題されるトピックの傾向や回答すべきスピード感などをつかめるでしょう。

自分が知っている語彙数を把握する

次に、自分が現在どれほどの語彙数を知っているのか確認しましょう。

おおよその語彙数を算出するには『Preply』などのツールが便利です。知っている単語にチェックを入れ、知らない単語のチェックは空欄にしたままにすると、自分のボキャブラリーを計算してくれます。

より多くの単語を知っていると、出題される文章をスムーズに読み進めることができます。空欄補充問題では正誤に直結することもあるため、単語をしっかり習得しておけば試験で有利になりますよ。

英検の目標級に合格するまでにあとどれくらいの語彙が必要なのか、現在値と目標値を比較してみましょう。

各級で理解しておくべき文法を確認する

英語の問題集や参考書などを確認して、英検で目標とする級で知っておくべき文法についてどこまで理解しているかを確認しましょう。

目標級で出題される文法のうち、すでに習った項目であいまいな部分はないか、まだ知らない文法がないかチェックしてください。地道な作業ですが、文法項目をきちんと押さえておくことが、目標達成への近道になります。

このように現在の課題を丁寧に洗い出すことで、目標到達まで何をどのように勉強したらいいのか、計画のイメージが持てるでしょう。

Step2. 現状の課題を加味した学習プランの策定

自分が知っている語彙数や文法を確認したら、苦手なパートや弱点など、目標級に合格するうえで集中的に取り組むべき課題を洗い出しましょう。

英検ではリーディング、ライティング、リスニング、スピーキングの4技能についてテストがありますが、どのセクションで点数を取りにくいでしょうか。

例えばリスニングで英語を聞き取ることができない場合、その原因は何でしょう。英語の聞き取りに慣れていないのか、語彙力や文法理解が不足しているのかなど、原因によって対策方法は変わってきます。

自分の課題となっている部分の原因は何なのか分析して考えて、必要な対策をとっていきましょう。

Step3. 学習スケジュールの計画と実施

取り組むべき課題を洗い出せたら、いつまでに目標を達成したいのか、英検の試験日程なども確認して学習プランを立てていきましょう。

学習スケジュールを立てる際には、1日に確保できる学習時間を確認しておくことも大切です。学校や部活、習い事などと両立させながら、何時間英検の勉強に充てられるのかチェックしましょう。

例えばリスニングで英語が聞き取れないことが課題で、1日1時間勉強できるのであれば、その1時間は机に座って集中して英語を聞き取り、じっくりリスニング問題を解くのがおすすめです。

リスニングができない原因には語彙数不足という課題もあるでしょう。まとまった勉強時間が取りにくいという人は、単語の暗記は通学時間や休み時間などの隙間時間を活用するなど、どのタイミングで何を勉強するのか工夫して学習計画を進めていきましょう。

Step4. 進捗確認と必要に応じた学習スケジュールの見直し

学習を進める中で、目標達成までの進捗を確認して必要に応じてスケジュールの見直しをするのはとても大切な作業です。

特に現在の英語力と目標までの乖離が大きい場合や学習期間を長く設定する場合などには、勉強の方向性を見誤ると無駄な学習時間を作ってしまうことにもなりかねません。定期的に進捗や英語力を確認して、今の自分にはどのスキルが不足しているかチェックしましょう。

最初に立てた学習計画に強くこだわる必要はありません。その時の必要に応じて、現在の弱点や課題にあった学習内容を見直してスケジュールを調整することが重要です。

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まとめ

英検の各級で求められる勉強時間、レベル、問題形式、合格率、必要な語彙数、押さえておくべき文法についてご紹介してきました。

英検は級が上がるごとに合格率が下がり難易度が高くなっていきます。現状の英語力を確かめて目標との乖離を確認し、効果的な学習を進めましょう。

学習プランを立てる際にはまず過去問や模試を解いて現状のスコアや自分の語彙数を把握し、各級で理解しておくべき文法を確認します。現状の課題を洗い出したうえで学習プランを策定し、実施する際には定期的に進捗を確認して、必要に応じてスケジュールの見直しを行いましょう。

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    【参考文献一覧】

    ※1...英検「新設級導入のお知らせ」(参照日:2023-11-21)

    ※2...文部科学省「中学校指導要領」(参照日:2023-11-21)

    ※3...文部科学省「【外国語編】中学校指導要領」(参照日:2023-11-21)

    この記事を書いた人

    モリキアユミ

    1992年生まれ、京都府出身のフリーライター。大学卒業時に就職を蹴って、24カ国・50都市の世界一周を実行し、旅の途中からそのままライターへ。現在はタイと日本を行ったり来たりしています。オーストラリア留学とセブ島留学の経験あり。

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