留学中に海外ボランティアをする方法とは?活動内容やメリット、探し方まで徹底解説します!

ボランティアとは、施設や団体で社会活動に参加すること。日本でも参加する人が増えていますが、海外ボランティアとなると「ハードルが高い」と感じるのではないでしょうか。

海外ボランティアといっても、孤児院や幼稚園でのチャイルドケア、イベントのスタッフなど日本と活動内容は変わりません。そこに日本語教室のアシスタントといった、海外だからこそできるボランティアが追加されます。

しかし「海外でボランティアするメリットって何?」「海外のボランティア先ってどうやって探せばいいの?」といった疑問を感じている方も多いはず。

そこで今回は

・海外ボランティアとは
・海外でボランティアをするメリット
・ボランティアにおすすめの国やビザについて
・ボランティア先を探す方法
・注意点

についてお伝えします。この記事を読んで、海外ボランティアについて・留学中にボランティアをする方法をざっくりと理解しましょう。

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海外ボランティアとは?

海外ボランティアとは、海外の施設や団体で社会活動に参加することです。基本的には無償で活動し、自分のスキルや技術を活かすボランティア活動をします。中には交通費など、少額の報酬が発生する有償ボランティアもあります。

ボランティアのカテゴリは、

・社会福祉
・教育
・環境保全

など、社会貢献できるものが中心です。

ボランティアというと、日本では「積極的にその問題に関心のある人が参加するもの」というイメージが強いかもしれません。しかし海外では「自分のあまった時間でお手伝いをするもの」という感覚。

自分の特技や経験を活かすものから、日本文化を教えるようなものまで、幅広いジャンルが用意されています。

海外ボランティアの内容や派遣先

海外ボランティアの内容は、例えば以下のようなものがあります。

・日本語教師のアシスタント
・幼稚園でのアシスタント
・高齢者サポート
・環境保護
・イベントのサポートスタッフ(案内や受付、清掃など)

ボランティアできる場所は、以下の通りです。

・孤児院
・スラム街
・幼稚園
・日本語教室や日本語学校
・介護施設
・NPOやNGOなどの団体

社会福祉や教育関係が中心です。

海外ボランティアで身につくスキル

海外ボランティアでは、主に

・協調性
・自主性
・チャレンジ精神

といったスキルが身につきます。

ボランティア先は福祉関係がほとんどです。協調生や思いやりの心がなければ、ボランティア先の子どもたちや患者さんのサポートができません。

さらに自分から仕事・やるべきことを見つけるなど、自主性も必要。参加したくてボランティアをしている人が多いため、自ら動く力が求められます。

海外ボランティアのメリット

海外ボランティアのメリットを

・大学生や高校生
・社会人

という2つの視点から解説します。

大学生や高校生が海外ボランティアをするメリット

大学生や高校生など、学生がボランティアするメリットは以下の通りです。

メリット(1)就職活動でアピールできる

就職活動で「語学+ボランティア」と2つの体験をアピールできます。正直に言うと、語学留学する学生はたくさんいます。そのためボランティアだけでは、ほかの就活生と差別化はできません。

しかしボランティアの経験があれば、語学とボランティア体験といった2つの視点から自分をアピールすることが可能に。自己アピールで話すエピソードも増えるはずです。

メリット(2)働く体験ができる

ボランティアは無償ですが、仕事内容は現地のスタッフと変わりません。例えば幼稚園の先生になりたい人は幼稚園へ、児童福祉に興味のある人は孤児院へなど、興味のあるボランティアをすることで、なりたい職業の体験ができます。

そこでやりがいや大変なことが分かれば、仕事への理解が深まるはずです。

社会人が海外ボランティアをするメリット

社会人がボランティアをするメリットは、以下の通りです。

メリット(1)短期でも参加できる

ボランティアは、1週間の短期からも受け付けています。ゴールデンウィークやや年末年始など、大型連休を使っての参加も可能。短期であれば、仕事をやめる必要はありません。

メリット(2)仕事のスキルや知識を活かすことができる

社会人は自分の専門スキルを、ボランティア中に活用できます。例えば幼稚園の先生やケースワーカーなど、経験があれば仕事内容はほとんど理解しているはず。学生よりは、スムーズにボランティアに取り組めるでしょう。

また、同じ業界や職種でも海外と日本には違いがたくさんあります。自分の仕事について、より理解も深まるはずです。

留学とボランティアを組み合わせるメリット

留学をしたあとにボランティアをすることは、

・留学費用の節約
・英語をアウトプットするチャンスが増える

というメリットがあります。

メリット(1)留学費用の節約

例えば1年間の渡航で

【初めの6カ月】語学学校で英語の勉強
【残りの6カ月】孤児院でボランティア活動

と、滞在をアレンジできます。

語学学校に1年間通うともちろん英語力は伸びますが、どうしても費用は高額になります。しかし、留学期間の半分をボランティアに参加すると、後半は授業料が必要ありません。

英語を使うチャンスを手にしながら、費用の節約もできるのです。

メリット(2)英語をすぐにアウトプットできる

ボランティア中は、活動やスタッフとの会話で毎日英語を使います。学んだ英語をアウトプットするチャンスがたくさんあり、英語力はどんどん伸びます。

さらに一緒に活動するスタッフは、現地で生活している人たちです。スタッフとの会話で生きた英語に接することができ、より実践的な英語が身につくはずです。

留学×ボランティアをするならおすすめの国は?

次に、留学とボランティにおすすめの国として

  • ・アメリカ
  • ・オーストラリア
  • ・カナダ
  • ・イギリス
  • ・フィリピン

をご紹介します。

おすすめの国(1)アメリカ

アメリカでは、チャイルドケアや日本語教師など幅広いボランティアに参加できます。

90日以上の滞在でボランティアをするなら、ビザが必要です。「B-1ビザ」か「J-1ビザ」、「F-1ビザ」のどれかを用意ましょう。

・B1-ビザ(商用ビザ)
この商用ビザは、ボランティアを目的とする人に発給されます。ただしボランティア先が、アメリカ政府公認の「宗教団体」もしくは「非営利組織」のみに限定されています。

もしもボランティア先が、これらに当てはまらないときは、

・J-1ビザ(交流訪問ビザ)
を申請しましょう。

また学生ビザで留学する人は、

・F-1ビザ(学生ビザ)

でもボランティアが可能です。ただし学生ビザでのボランティアは、一度きりや見返りとしての報酬が、定期的にない場合のみ参加できます。有償のボランティアはできないため、注意しましょう。

アメリカ留学
人種のるつぼと呼ばれる世界屈指の大国
掲載学校数 792
国の詳細を見る

おすすめの国(2)オーストラリア

オーストラリアでは、農業や環境・動物保護、日本語教師のアシスタントなどのボランティアができます。

オーストラリアでは「ボランティアは無休労働」と考えられており、労働の部類に入ります。そのため観光ビザのイータス(ETAS)でのボランティアは、無償・有償を問わずできません。

ボランティアをするときは「スペシャルプログラムビザ」が必要です。

・スペシャルプログラムビザ
オーストラリア移民局に認められたボランティアプログラムに参加するために、取得できるビザ。最長12カ月滞在できるものの、有給のボランティアはできません。

もしくは条件付きで、「学生ビザ」でのボランティアも可能です。

・学生ビザ
90日以上のオーストラリアで勉強する予定のある人が対象です。学校に通っている間は、制限付きでボランティアが可能。学校が休みの間は、無制限でボランティアができます。

オーストラリア留学
南半球の大都市を有する留学人気国
掲載学校数 369
国の詳細を見る

おすすめの国(3)カナダ

カナダは幼稚園や保育園でのチャイルドケアなど、子ども関係のボランティアが多いです。そしてボランティアへ参加するには、ビザが必要です。

・eTA(電子の観光ビザ)
日本人はカナダの滞在が6カ月以内の場合、この電子ビザのみの申請で入国できます。このビザでは、無給で非営利のボランティアへ参加できます。

・学生ビザ
6カ月以上カナダの学校に通う場合、学生ビザが必要です。このビザではボランティアだけでなく、有給のアルバイト(週20時間以内)やインターンシップも許可されます。

カナダ留学
広大な国土に豊かな自然と都市が調和する
掲載学校数 340
国の詳細を見る

おすすめの国(4)イギリス

イギリスでは環境や動物保護、幼稚園でのチャイルドケアといったボランティアができます。ボランティアをするには、ビザを用意する必要があります。

・短期の学生ビザ
6カ月未満の滞在に支給されるビザ。無給のボランティアに参加できます。

・学生ビザ
大学留学など6カ月以上の留学に支給されるビザ。無給のボランティアに参加可能です。

・チャリティーワーカービザ
ボランティア目的の人に発給されるビザ。基本的には無償のボランティアへの参加のみ許可されますが、宿泊場所や食事、少額の報酬の受け取りならば問題ありません。

このビザでは、最長12カ月の間イギリスに滞在できます。

イギリス留学
英語の本場。歴史と伝統、世界をリードする
掲載学校数 458
国の詳細を見る

おすすめの国(5)フィリピン

フィリピンでは孤児院やスラム街などで、チャイルドケアのボランティアが多いです。ボランティアをするには、基本的には以下のビザが必要です。

・特別研修ビザ
最長3カ月間、無償のボランティアに参加できます。

・特別就労許可
こちらのビザであれば、有償のボランティアに参加できます。

フィリピン留学
アジアのラテンと呼ばれる常夏の島国
掲載学校数 214
国の詳細を見る

留学先の語学学校のボランティアプログラムに参加するという選択肢も

語学学校によっては、ボランティアプログラムがある学校があるので、興味がある方は調べてみてください。

特にフィリピン・マニラにある語学学校「PALETTE SCHOOL」では、貧困地区へのスタディツアー、ボランティアなどを行うことができるので、英語だけでなくフィリピンの社会問題に興味がある方に人気となっています。

PALETTE SCHOOL
マニラ / フィリピン

4.79

31件

PALETTE SCHOOLは、日本のNPO法人が運営する初の語学学校です。「英語を学んで、世界を変える」をコンセプトとし、NGOでのインターンシップ、貧困地区へのスタディツアー、ボランティアなど、学んだ...詳しく見る

海外留学、海外インターンのメリットやデメリットと比較

ここまで海外ボランティアについてご紹介しました。

海外へ滞在する方法は、他にも留学とインターンシップなどがあります。すべて体験したいけれど「期間や費用の関係で、どれか1つにしぼらないといけない……」という方もいるのではないでしょうか?

そこで次で
・海外留学
・海外インターンシップ

それぞれのメリットとデメリットをお伝えします。

海外留学のメリットとデメリット

留学のメリットとデメリットは、以下の通りです。

【メリット】
・英語力のレベルアップに集中できる
・英語レベルに関係なくチャレンジできる

【デメリット】
・実務経験を積んだり、専門スキルを身につけることはできない
・就活での差別化は難しい

留学すると、「英語のレベルアップ」にのみ集中できます。また語学学校は英語のレベルに関係なく入学でき、どんな人でも挑戦できます。ただし、英語以外の専門スキルを身につけるチャンスはなかなかありません。

海外インターンシップのメリットとデメリット

海外インターンのメリットとデメリットは、以下の通りです。

【メリット】
・社会人に必要なスキルが身につく
・実務経験として就活でアピールできる

【デメリット】
・ビジネス英語やある程度の語学力が必要
・インターンできる国が限られている

インターンは、「働く」という経験ができます。社会人に必要なスキルが身につくだけでなく、就活でアピールもできることがメリット。しかし参加するには、ビジネス英語を理解できるだけのレベルが必要です。

海外ボランティアのメリットと比較して、自分に合った方法で海外へ行きましょう。

海外ボランティア先を探す方法とは?

次は海外ボランティアを探す方法と、注意点をお伝えします。

方法(1)現地に到着してから探す

現地に到着してから探す場合、学校のキャリアセンターや留学生のサポートセンターに募集がかけられています。そこで興味のあるボランティアを探すか、スタッフの方に相談してみましょう。

もしくはイベント系の単発ボランティアであれば、現地のフリーペーパーに広告として掲載されていることもあります。

先ほど紹介したおすすめ国でのボランティア情報は以下の記事で詳しく紹介しているので、現地でボランティアを探している方は参考にしてみてください。
アメリカのボランティア情報まとめ
オーストラリアのボランティア情報まとめ
カナダのボランティア情報まとめ
イギリスのボランティア情報まとめ
フィリピンのボランティア情報まとめ

方法(2)日本で渡航する前に探す

日本で渡航する前に、留学エージェントや国際ボランティアを紹介しているNPO団体などからの仲介でボランティア先を探すこともできます。渡航する前に決めておくことで安心できるだけでなく、日本人の受け入れ経験のあるボランティ先が見つかりやすいです。

以下のサイトにて具体的なボランティア案件を探すことができます。
国際ボランティアNGO NICE
NPO activo

海外ボランティアの注意点

海外ボランティアをする際には、いくつか注意すべき点があります。ここでは2つ紹介するので、参加するボランティアを決める前に確認してみてください。

注意点(1)目的や目標を持つ

ボランティアをする目的は、しっかりと確認しておきましょう。目的があることで、失敗や挫折したときでもモチベーションを維持できます。

「ボランティアをしてどうなりたいか?」「ボランティアでどんなことを達成したいか?」など目的が決まると、ボランティア中の目標も自然に決まるはずです。

注意点(2)英語を使うボランティ先を選ぶ

ボランティア先には、日本人スタッフしかおらず日本語が通じるところもあります。しかしなるべく、英語を使うところを選んでください。

日本語が通じるボランティア先では、日本とほとんど環境が変わりません。海外へ渡航するならば、英語を使う・現地のスタッフと働くことができる場所を選んだ方が、学びや発見も多いはずです。

海外ボランティアにかかる費用は?無料で参加できるプログラムも

海外ボランティアにかかる費用は、平均10〜40万円。ただし渡航先によって、金額は異なります。

エリアごとの費用は以下の通りです。

【欧米圏】
1カ月につき20〜40万円

【東南アジア】
1カ月につき10〜20万円

費用の内訳としては、

・航空券
・滞在費
・食費
・交通費
・海外旅行保険
・ビザの申請

などです。

エリアによって費用が異なる理由は、主に航空券と滞在費、食費がバラバラだからです。

例えば航空券。アメリカへは往復で20万円かかりますが、東南アジアのように近いエリアだと、往復5万円くらいしか必要ありません。

また物価が異なるため、滞在費(家賃)や食費にも金額の差が生まれます。欧米圏は日本とほとんど変わりませんが、東南アジアでは1カ月につき、食費が1〜2万円しか必要ないエリアもあります。

費用に差はありますが、基本的には高くても40万円ほど。どの国に行くとしても、語学留学の1/2〜1/3ほどの費用で、海外に滞在できるはずです。

無料で参加できるボランティアもある

ボランティアには無料で参加できるプログラムが多いです。ただ場合によっては参加費が必要なこともあります。

またプログラムによっては、航空券や家賃、食費などを補助してくれるケースもあります。公的機関のプログラムに多く生活費を節約できますね。費用をさらにおさえたい人は、無料で参加できるボランティアも探してみてくださいね。

海外ボランティアするのに必要な英語力

最後に、海外ボランティアに必要な語学力をお伝えします。

ボランティアであっても、中学英語レベルは必要。もしも語学力に不安がある方には、語学学校に通ってからボランティアに参加することをおすすめします。

海外ボランティアに必要な英語力は中学英語レベル

海外ボランティアでは、中学英語レベル・TOEIC400点台の英語力が必要です。

というのも、ボランティア先では現地スタッフと英語、もしくは現地の言葉で会話し、コミュニケーションを取らなければいけません。英語が聞き取れない・話せない状態だと、指示を理解できなかったり、ボランティアに支障が出たりすることも。

最低限の日常会話を理解できる中学英語レベルがあれば、コミュニケーションが取りやすくなり、できる仕事も増えます。ボランティアもスムーズに、より充実したものとなるはずです。

語学学校に通って英語のレベルアップをしてからボランティアしよう

もしも英語力に不安がある方は、語学学校に通ってからボランティアに参加しましょう。

語学学校への入学に、英語のレベルは問われません。さらに授業中や寮に入っているときは、英語を使うチャンスがたくさんあります。学んだ英語をすぐに使うことができるため、英語のレベルも伸びやすいのです。

英語が話せる方が、ボランティアもスムーズに、楽しく参加できるはずです。不安がある方は、まずは語学学校に通ってみてはいかがでしょうか。

まとめ

今回の記事では、海外ボランティアの概要やメリット、おすすめの国などをお伝えしました。

海外ボランティアは内容として、日本語教師や幼稚園でのアシスタント、高齢者サポート、環境保護、イベントのサポートスタッフなどがあります。1週間の短期から1年間の以上の長期でも参加できます。

また海外ボランティアをすることで、

・就職活動でアピールできる
・働く体験ができる
・短期でも参加できる

などのメリットがあり、学生でも社会人でも比較的参加しやすいです。

ただし海外ボランティアに参加するならば、目的や目標を持つ、英語に触れたいのであれば英語を使うボランティ先を選ぶ、といったことに注意しましょう。

せっかく時間とお金をかけて渡航するならば、日本とは違った環境を選んだ方が学びはたくさんあるはず。さらに目的や目標が定まっていれば、失敗したときでもモチベーションは下がりにくいです。

ボランティアは簡単な英語ができれば参加できますが、中学英語レベルの英語力があると安心です。もしも不安がある方は、語学学校に通ってからボランティアに参加することも考えてみてくださいね。

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    この記事を書いた人

    モリキアユミ

    1992年生まれ、京都府出身のフリーライター。大学卒業時に就職を蹴って、24カ国・50都市の世界一周を実行し、旅の途中からそのままライターへ。現在はタイと日本を行ったり来たりしています。オーストラリア留学とセブ島留学の経験あり。

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