オーストラリアのボランティアは短期から長期まで可能!求人や探し方、必要なビザなど解説します

ボランティア

「オーストラリアでボランティアしてみたいけれど、日本人も参加できるのかな…?」

と考えている方は多いのではないでしょうか?

オーストラリアのボランティアは日本人も参加でき、年齢や学歴、社会人経験による制限もありません。さらには活動も幼稚園や孤児院での子どもたちの世話、日本語教師のアシスタント、イベントのスタッフなど幅広く、選択肢もたくさんあります。

とはいえ、なかなか海外でのボランティア活動はイメージしにくいものです。

そこで今回は、

・オーストラリアで参加できるボランティアや仕事内容
・オーストラリアでボランティアするメリット
・デメリットや失敗事例
・求められる語学力やスキル、ビザ、費用
・おすすめのエリア

を紹介します。「海外でのボランティアって難しそう…」と感じますが、方法がわかればハードルは下がります。

まずは国内と海外のボランティア活動の違いについて、理解しましょう。

なお、オーストラリア留学で選べる留学方法については下のページでまとめているので、他の選択肢も含め検討を進めたい方はチェックしてみてください。
オーストラリアへ留学する方法とは?語学留学や正規留学など留学パターン別に解説

そもそも海外ボランティアとは?

ボランティア

海外ボランティアとは、海外で社会活動に参加することです。

ボランティアのカテゴリは、

・社会福祉
・教育
・環境保全

など、社会貢献できるものが中心です。自分のスキルや技術を活かしながら活動します。

社会貢献のため、基本的にお給料は発生しません。ただし中には交通費など、少額の報酬が発生する有償ボランティアもあります。

オーストラリアのボランティア:求人例や仕事内容

積み木

まずはオーストラリアで募集するボランティアの種類や、仕事内容についてざっくりと理解しましょう。

オーストラリアでは短期ボランティアに参加する人が多い

日本人がオーストラリアでボランティアをすることは、もちろん可能です。オーストラリアでは特に、1週間から1カ月ほどの短期ボランティアに参加する人が多いです。

中には「留学+ボランティア」という形で、6カ月〜1年ほど滞在する人も。留学してから参加することで、英語力で困ることがほとんどありません。

また年齢制限もなく、学生から社会人まで参加できます。

オーストラリアのボランティア求人例

オーストラリアでは、主に以下のボランティアを募集しています。

【社会福祉】
・孤児院で子どもたちの世話や食事の用意
・障害児施設でスタッフのアシスタント
・老人ホームで入居者の身の回りの世話

【教育機関】
・幼稚園でスタッフのアシスタント
・小学校で授業のアシスタント
・日本語教師のアシスタント
・スポーツ指導のアシスタント

【環境保護や農業】
・動物園でコアラなどの飼育
・野生動物の保護
・農場でのフルーツピッキング

オーストラリアの幼稚園(チャイルドケア)でボランティア:仕事内容

幼稚園・保育園でチャイルドケアのボランティアに参加した場合、主な仕事内容は以下の通りです。

・子どもたちと遊ぶ
・お絵かきやパズルなどの手伝い
・トイレトレーニングの手伝い
・教室の掃除やベッドメイキング

基本的には子どもたちと遊ぶことが仕事です。園内にあるおもちゃや遊具を使いますが、「日本から折り紙を持って行って一緒に遊んだ」という参加者も。日本の遊びを教えてあげると喜ばれるようです。

【年代や期間別】オーストラリアのおすすめボランティア

ボランティア

続いて年代や参加期間ごとにおすすめのボランティアを、

・学生
・社会人

に分けてお伝えします。

学生(大学生、高校生)向けにおすすめの活動

高校生や大学生、大学院生におすすめのボランティアは、以下の通りです。

・幼稚園や保育園でのチャイルドケア
・日本語教師
・スポーツ指導

大学生は年齢が近いこともあり、子どもと関わるボランティアがおすすめです。特に大学の専攻であれば、知識を活かすこともできるはずです。

社会人が夏休みなど短期でも参加できるボランティア活動

社会人の中には、「会社の夏休みを使ってボランティアしたい」という方も多いのではないでしょうか?短期は種類が限られますが、以下がおすすめです。

・農場でのフルーツピッキング
・イベントのスタッフ

自分が参加できる期間と募集している期間をチェックしながら選びましょう。

オーストラリアでボランティアをするメリットは?

ボランティア

次に、オーストラリアでボランティアするメリットの、

・1週間の短期から参加できる
・動物や環境保護のボランティアが多い

を紹介します。

メリット(1)ボランティアに1週間の短期から参加できる

オーストラリアは、最短で1週間から参加できるボランティアがたくさんあります。そのため学生は夏休みなどの長期休暇、社会人はゴールデンウィークや年末年始といった大型連休を利用して参加しやすいことが魅力です。

メリット(2)オーストラリアは動物や環境保護のボランティアが多い

オーストラリアといえば“コアラ”や“カンガルー”などの動物、“グレートバリアリーフ”や“エアーズロック”といった自然がたくさんある国です。

これらは観光資源にもなっているため、保護活動が盛んです。日本ではなかなか環境保護のボランティアに参加するチャンスがないため、貴重なチャンスです。

オーストラリアでのボランティアの失敗事例:英語力は必要

英語

メリットだけでなく、もちろんデメリットとなる難しさや失敗事例もあります。ここでは、

・失敗事例
・失敗しないための注意点

もお伝えします。

失敗事例:もともと英語力も高くないのに、オージーイングリッシュでさらに苦戦

失敗事例として、幼稚園でボランティアをしたAさんを紹介します。

Aさんの英語力はもともとTOEIC400点ほどと、そこまで高くありません。それでも「子どもを相手にするなら大丈夫そう」と、チャイルドケアに参加しました。

実際に子どもと遊ぶときは問題ありません。しかしAさんが困ったのは、スタッフとのコミュニケーション。「おもちゃを片付けておいて」など指示されるものの、何を言っているのか理解できず……。

さらにはオージーイングリッシュの独特な発音や言い回しもわからず、なかなかスタッフとの仲を深めることができませんでした。指示された内容を実行できないため、スタッフからの指示もどんどん減っていくことに。

子どもたちと遊ぶだけでボランティアが終わってしまいました。

失敗しないために気をつけるべきこと

Aさんのように失敗しないためにも、インターン前に以下のことが必要です。

・目的や目標をしっかりと決める
・英語力をTOEIC600点までレベルアップする

英語力には、日常会話や仕事のやり取りができるレベルのTOEIC600点は必要です。そして目的や目標がなければ、うまくいかないときにモチベーションが下がりやすいです。

ボランティア前に「海外の幼児教育を学ぶ」「スタッフの指示を聞き返さずに理解する」など、目的・目標を設定しましょう。

ボランティア参加に求められる語学力やスキル

勉強

オーストラリアのボランティア活動には、どれくらいの語学力やスキルがあれば良いのでしょうか?

・語学力
・求められる人物像やスキル

について解説します。

オーストラリアのボランティアで求められる語学力:TOEIC600点あれば安心

ボランティアでは、TOEIC600点ほどの英語力があれば問題ありません。

英語が話せなくても、職種によっては採用されることもあります。しかし現地スタッフや子ども、入居者とのやり取りはすべて英語です。指示を聞き取れないまま仕事をこなせるほど、ボランティアの仕事は簡単ではありません。

TOEIC400〜600点くらいの英語力は、ボランティア活動が始まる前に身につけておきましょう。

求められる人物像やスキル:ボランティアには協調性や思いやりが必要

ボランティア活動で求められる人物像は、主に以下のような人柄です。

・協調性や思いやり
・責任感
・チャレンジ精神
・積極的にコミュニケーションを取る
・体力がある
・自分で考えて行動できる

専門知識やスキルは特に必要ありません。ボランティアのため、協調性や思いやりなどホスピタリティがあることが重要です。

オーストラリアのボランティア活動参加の条件:ビザや参加費

パスポート

続いては、オーストラリアでボランティアに参加するために必要な

・参加費
・ビザ

について解説します。

オーストラリアのボランティアは参加費が無料

基本的にボランティアは、無料で参加できます。もしくは少量の参加費が必要ですが、金額は大きくありません。

オーストラリアでのボランティア参加に必要なビザ

オーストラリアのボランティアは、必ず「学生ビザ」か「ワーキングホリデービザ」を取得してください。

学生ビザ

語学学校や大学、大学院など、教育機関に3カ月以上留学する人が取得するビザです。

オンラインから申請し、費用として630AUD(52,920円)を支払います。

ワーキングホリデービザ

ワーキングホリデーは18〜30歳までであれば最長1年間、オーストラリアに滞在できるビザです。ワーホリであれば勉強や就労、ボランティアなど自由に過ごすことができます。申請はオンラインで行い、費用として495AUD(41,580円)を支払います。

1週間のオーストラリアボランティアでかかる費用

コイン

続いて、オーストラリアで1週間のボランティア活動に参加した場合にかかる費用を解説します。

1週間のボランティアでかかる費用:平均19〜24万円

1週間のボランティアには、平均19〜24万円かかります。

内訳は以下の通りです。

【生活費】
・家賃
ホームステイは250〜300豪ドル(約2万2千円〜2万7千円)

・食費
100豪ドル(9,000円)

・交通費
30豪ドル(約2,700円)

【渡航費やビザ代など】
・渡航費
往復航空券が8〜15万円(時期によって変動する)

・ビザ代
495〜630AUD(41,580〜52,920円)

・海外旅行保険
1〜2万円

十分な資金を用意しておきましょう。

オーストラリアでのボランティアの探し方3つ

パソコン

オーストラリアのボランティアを探すときは、

・エージェントに登録
・語学学校や大学からの紹介
・自力でコンタクトを取る

という3つの方法があります。

探し方(1)ボランティア先を紹介するエージェントや団体に登録

まず1つ目は、エージェントやスタディツアーの募集から探す方法です。

エージェントは今までに、何人もの留学生をボランティア先に派遣しています。求人やコネクションはたくさんあるため、見つかりやすいです。

CHEERS
NPO activo

探し方(2)通っていた語学学校や大学からの紹介

学校から、ボランティア先を紹介してもらうことも可能です。キャリアセンターや、留学生のサポートセンターに問い合わせてみましょう。

探し方(3)自力でボランティア先に直接コンタクトを取る

自分で学校や幼稚園、施設などに連絡してボランティア先を探すこともできます。

なかなか見つからなくて苦労するかもしれませんが、英語を使って探すことができます。さらには仲介手数料も必要ないため、費用をおさえたい、英語がある程度できる人にはおすすめです。

オーストラリアでボランティアをするならおすすめの地域

コンパス

最後にオーストラリアでのボランティアにおすすめの

・メルボルン
・ブリスベン
・ケアンズ

を紹介します。

おすすめ地域(1)メルボルン

メルボルンは「世界一住みやすい都市」に選ばれたこともある都市です。

メルボルンは特に留学生や移民が多いため、多国籍な環境に身を置くことができます。初めて海外へ行く人や、いろいろな国の人と交流したい方におすすめです。

おすすめ地域(2)ブリスベン

ブリスベンはオーストラリア第3の規模を誇る都市です。ブリスベンはボランティアだけでなく、留学や観光も楽しみたい人におすすめのエリア。

ブリスベン自体はこじんまりとした街ですが、すこし足を伸ばせばゴールドコーストなどに行くこともできます。長期ボランティアに参加する人にはおすすめです。

おすすめ地域(3)ケアンズ

ケアンズはグレートバリアリーフなど、自然豊かなエリアです。有名な観光スポットですが、実は自然の保護活動が盛んな場所です。そのためボランティアも、自然や動物の保護活動がよく募集されています。

オーストラリアならではのボランティアをケアンズで体験しましょう。

まとめ

今回は、オーストラリアのボランティアについて紹介しました。

オーストラリアのボランティアは、基本的に無給です。少量の報酬が支払われることもありますが、その代わり参加費は必要ありません。また年齢制限もないため、学生も社会人も参加できます。

オーストラリアには、チャイルドケアから動物や自然の保護活動、イベントのスタッフまで幅広いボランティア活動があります。それぞれ仕事内容は異なりますが、短期の1日から長期の6カ月まで、期間も自由です。

オーストラリアのボランティア活動には、以下のようなメリットがあります。

・1週間の短期から参加できる
・動物や環境保護のボランティアが多い

反対にデメリットもあり、

・物価が日本と同じくらいか、やや高い
・英語に「オージーイングリッシュ」と呼ばれるなまりがある

など、英語に苦戦する人が多いです。

ボランティアを失敗に終わらせないためにも、

・TOEIC600点ほどの英語力
・ボランティアに参加する目的や目標

はしっかりと身につけ、考えておきましょう。また費用は1週間につき19〜24万円ほど必要なため、貯金は十分用意しておいてください。

ボランティアに参加するならば、

・学生ビザ
・ワーキングホリデービザ

のどちらかを取得します。ワーキングホリデービザだけ30歳までの年齢制限があるため、注意してください。

おすすめのエリアなども参考にしながら、自分に合ったボランティア先を見つけてくださいね。

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    この留学ブログを書いた人

    モリキアユミ

    モリキアユミ

    1992年生まれ、京都府出身のフリーライター。大学卒業時に就職を蹴って、24カ国・50都市の世界一周を実行し、旅の途中からそのままライターへ。現在はタイと日本を行ったり来たりしています。オーストラリア留学とセブ島留学の経験あり。

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