憧れの海外生活に挑戦できるワーキングホリデー。しかし、社会人からワーキングホリデーに挑戦することに不安を覚え、一歩踏み出せずにいる人も多いのではないでしょうか。
仕事を辞めてまで行くべきなのか、帰国後に仕事はあるのかと考えてしまうのも当然です。
今回の記事では、社会人がワーキングホリデーに挑戦するメリットや成功のカギ、注意点などを詳しく解説します。
ワーキングホリデーに向いている人の特徴や実際にワーキングホリデーをした人の体験談も紹介しますので、検討中の人はぜひ参考にしてみてください。
なお、ワーキングホリデーでできることや費用、後悔しないためのポイントなどは下のページでまとめているので、具体的な検討を進めたい方はチェックしてみてください。
ワーキングホリデー
監修者
留学カウンセラー:木下 成美
2015年ワーキングホリデーでオーストラリアへ渡航、2年間さまざまな都市で過ごした後、フィリピンへ渡航。バギオの英語語学学校のスタッフとして2年間勤務。帰国後は公立小学校にて英語インストラクターとして働くが、世界に飛び立つ人を応援したいと思い再度留学業界に従事。
[目次]
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社会人は学生と立場が違うだけでなく社会人生活で得た経験や知識があります。学生時代に留学を経験することで得られるものはたくさんありますが、社会人になってワーキングホリデーに挑戦して得られるものも、社会人ならではの特徴があります。
ワーキングホリデービザは就労可能なビザです。国によっては職種や就労時間に多少の制限もありますが、基本的にはフルタイム勤務が可能で、自由に仕事が選べます。
外国人も受け入れている仕事や未経験でも採用されやすい仕事だけでなく、社会人であれば就労経験や資格・スキルを活かした仕事探しも可能です。
日本での社会人生活で得た資格・スキルを活かす例として、美容師やエステティシャン、ネイリストやシェフなどの仕事が挙げられます。ワーキングホリデー先でも専門的な技術の必要な仕事に就けるのは、社会人経験があるからこそです。
ほかにも、接客スキルを活かしてレストランやホテルで働いたり、観光業界での経験を活かして観光ガイドの仕事に就いたりする例があります。社会人経験を活かして仕事探しができるのは、社会人のワーキングホリデーならではといえるでしょう。
海外で働くことに憧れがあっても、日本で社会人生活をしているとなかなか海外で働くチャンスがないと悩んでいる人にもワーキングホリデーはおすすめです。
ワーキングホリデーは、それまでに海外での生活や就労経験がなくても挑戦しやすいのがメリットです。日本の会社で海外赴任のチャンスを狙ったり、現地採用で働くことを目指したりするよりも難易度が低く、まずは海外で働いてみたいというニーズにあっています。
ワーキングホリデー中は就労だけでなく、語学学校での就学や現地観光も可能です。それまで社会人生活が忙しく、なかなかひと息つくタイミングがなかった人はリフレッシュにもなるでしょう。
現地での就労や就学、観光はリフレッシュになるだけでなく、自分のキャリアについて振り返って考え直す機会にもなるはずです。
結果として、気持ちが前向きになることもメリットです。
上述のように社会人のワーキングホリデーには多くのメリットがありますが、「自分にも当てはまるのか」と不安な人もいるでしょう。ここでは実際に社会人でワーキングホリデーをした人の体験談をご紹介しますので、参考にしてみてください。
photo by: 長谷部さん
最初にご紹介するのは、新卒で入った会社を退職し、カナダへワーキングホリデーに行った長谷部有紀(はせべゆき)さんです。
広告代理店の営業職として2年半働いたものの、結婚などでライフスタイルが変化した後のキャリアプランや働き方に疑問を抱いた長谷部さん。思い切って退職とワーキングホリデーを決断しました。
カナダでは多様な価値観に触れながら、自分なりに働き方について考えを深めていったそうです。
帰国後、長谷部さんはフリーランスとして働き始めます。その経緯や理由は以下の記事をご覧ください。
留学で働き方や生き方の多様性を知り、未経験から半農半フリーランスに。新しい道を切り開くことができた理由とは
photo by: 樋口さん
次にご紹介するのは、ドイツへワーキングホリデーに行った樋口夕記(ひぐちゆき)さんです。
大学時代にオーストラリアでのワーキングホリデーを経験し、帰国後は日本の留学エージェントで働いていましたが、教育に携わる仕事がしたいという思いから再度ワーキングホリデーを決意しました。ヨーロッパの先進的な教育を学ぶためにドイツへ渡り、そろばん講師として働いたそうです。
渡航前はそろばん教室に携わるようになるとは思っていなかったものの、結果的に教育に携わるという目標が実現できたと振り返っています。樋口さんのワーキングホリデーやその後のキャリアは下記の記事からご覧ください。
ドイツでそろばん講師?教育に興味を持った私が海外から日本の子どもに関わるまで
ワーキングホリデーは現地で働きながら海外に滞在できますが、それ以外にも留学や就職など、海外で暮らす方法はたくさんあります。
ここではワーキングホリデーに向いている人、ワーキングホリデー以外の方法が向いている人の特徴を紹介しますので、参考にしてください。
ワーキングホリデーは現地での就労・語学学校での就学・観光などさまざまなことができる、自由度の高いビザです。目的にあわせて自分の時間を自由に使えます。海外で働いてみたい、リフレッシュして新しい生活がしたいなど、動機は漠然としたものでも問題ありません。
渡航のきっかけは漠然としていても、自由に時間を使えるワーキングホリデー中に、日本ではなかなかできない貴重な経験ができるはずです。将来についてはっきりしていない場合や迷いがある場合にも、将来を考えるうえで大きな役割を担うはずです。
ワーキングホリデービザで入学できるのは、基本的に語学学校のみです。
専門的な勉強や研究がしたい場合、ワーキングホリデービザでは大学や大学院には入学できません。大学や大学院で勉強する場合は、学生ビザを取得する必要があります。
語学の勉強がしたい人はワーキングホリデービザを使って語学学校に通うだけでも十分ですが、語学以外にも勉強したい学問がはっきりと決まっているなら、専門的な知識を学べる大学や大学院、専門学校への留学がおすすめです。
国によっては学生ビザでも一定の条件下でアルバイトできることがあります。海外での就労経験と専門的な勉強、どちらを優先したいのか考えてみましょう。
せっかくワーキングホリデーに行ったのなら、帰国後はその経験を存分に活かしましょう。帰国後の転職活動やキャリアアップを視野に入れているなら、ワーキングホリデー中に気を付けるべきことを紹介します。
帰国後の就職活動をイメージしておくことで、ワーキングホリデーもより充実した経験となるはずです。
ワーキングホリデーを終えて帰国した後、転職活動をすると必ずと言ってもいいほどワーキングホリデー中のことについて聞かれます。特に
などは、面接や面談で質問されることが多いでしょう。
こういった質問に明確に答えられないと、印象が悪くなりかねません。ワーキングホリデーや留学をしていた、と聞くと「遊んでいたのではないか」というイメージを持つ人も少なくないためです。そのため、説得力のある説明をしないとマイナスイメージを与えてしまう可能性があります。
ワーキングホリデーのきっかけは漠然としたものでも問題ありませんが、帰国後の転職活動では得られた経験やスキルなどを自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。ワーキングホリデーをとおして得られたものが明確だと、ポジティブな印象を与えることができ、結果として採用される可能性が高まります。
帰国後の就職活動やキャリアアップに役立つ経験・スキルの例としては、
などが挙げられます。中には日本で生活しているとなかなか身に着かない・気づかないものもありますので、ワーキングホリデーの機会を活かして貪欲に経験やスキルを積み上げていきましょう。
ワーキングホリデーで得た経験や知識を、帰国後に目に見える形でアピールできるようにするのも効果的です。
例えば英語力を身に着けたことをアピールするのなら、帰国後にTOEICやIELTSなどのテストを受験すると良いでしょう。テストの成績が伴うことで、説得力もアップします。
帰国後の就職活動にも役立つよう、意識しながらワーキングホリデーに挑戦してみましょう。より有意義な時間となるはずです。
帰国後のキャリアはさまざまですが、ワーキングホリデの経験をキャリアアップにつなげたいものです。収入面や待遇面など、目に見える形で変化を感じられると「ワーキングホリデーに行ってよかった」と感じられるのではないでしょうか。
例えば
などです。
ワーキングホリデーで得たスキルや経験を活かし、よりよい条件や職種での転職や職場復帰ができれば、ワーキングホリデーの時間が無駄ではなかったと自信が持てるはずです。
ワーキングホリデーならではの経験やスキルを得て、充実した時間にするために、出発前から準備できることはしておきましょう。
語学力は、日本にいるうちに可能な限り高めておきましょう。ある程度現地の言葉が理解できる状態と、語学力に自信のない状態ではワーキングホリデー中の過ごし方にも差が出てくるはずです。
いち早く現地の生活に馴染み、仕事探しもスムーズに進めるには、少なくとも日常会話レベルの英語力は身に着けけておくのがおすすめです。
特にコミュニケーションが思うように取れない状態はストレスを感じるもの。就労や就学に対してネガティブになってしまったり、辛さを感じてしまったりするとワーキングホリデーへのモチベーションも下がりかねません。
なるべく万全に近い状態でワーキングホリデーを始められるよう、語学力を少しでも高めておきましょう。
帰国後の転職活動やキャリアアップをイメージできていれば、現地でどんな仕事をしたいのかを決め、情報収集しておくことも大事なポイントです。まだ渡航先が具体的に決まっていなければ、自分の目標を基に渡航先を考えてみましょう。例えば観光業や接客業に興味があるなら、郊外よりも観光スポットの多い都市部の方が求人は多い傾向があります。
職種や業種についてきちんと調べておくことで、仕事探しもスムーズに進むかもしれません。
希望する職種や業種については渡航や仕事をスタートさせる時期を決めるときにも役立ちます。時期によって求人の数が増減する職種や業種もあるため、求人が増える時期を狙って渡航するのもひとつの方法です。
ワーキングホリデービザを持っていれば、入国したその日から仕事を探すことも可能です。渡航してすぐに働こうと考えているなら履歴書やカバーレター(自己紹介書)などの必要書類を準備しておきましょう。
基本的には現地語で書いたものが必要なため、語学力に自信のない場合は作成に時間がかかることも考えられます。現地で慌てないよう、時間に余裕のある渡航前に済ませておくのがおすすめです。
さらに、海外の履歴書は日本の書類とは形式が大きく異なります。日本の場合は学歴と職歴、保有資格と簡単な志望動機を書くだけのシンプルなものが多いですが、海外では自分の持っているスキルや経験、あるいはパーソナリティーを最大限アピールするためのものです。仕事のチャンスを勝ち取るため、自分がいかにその仕事に向いているのかをアピールする必要があります。
しっかりと自己分析をし、作り込んでおきましょう。
ほかにも、ワーキングホリデーをするには必要な申請・手続きがたくさんあります。次の記事でも詳しくまとめていますので、参考にして準備のチェックリストを作ってみてください。
ワーキングホリデーの準備期間はどれくらい必要?出発前の準備について詳しく解説!
ワーキングホリデーでの充実した時間を、帰国後の転職活動やキャリアアップにも活かしましょう。
ワーキングホリデーが終わったあとに後悔しないためには、帰国後も視野にいれて経験や知識を得ていくことが重要です。ぜひ次の2つのポイントを実践してみてください。
語学力に自信がない場合、最初の1~3カ月は語学学校に通って勉強に集中することをおすすめします。語学力を身に着けておくことで、現地でのコミュニケーションがスムーズになるだけでなく、仕事の幅も広がります。
語学学校にはクラスメイトや先生と交流を深めたり、勉強しながら現地の文化・習慣に触れたりできるというメリットもあります。そのため、すでに一定以上の語学力がある場合でも現地での生活に慣れるために語学学校に通うのもひとつの選択肢です。
人によっては海外での生活に慣れてからじっくりと仕事探しに挑む方が、スムーズに仕事を見つけられることもあります。
語学学校に通わずにすぐに仕事探しをする場合、仕事がスムーズに決まらないと他にやることがなく、暇をもてあますケースも考えられます。その後の仕事に活かすためにも、語学学校に通って語学力を磨くのがおすすめです。予算やスケジュールにあわせて通う期間を検討しましょう。
ワーキングホリデー中の語学学校を具体的に検討するなら、スクールウィズのLINE相談もご利用ください。ワーキングホリデーにおすすめの都市や語学学校、費用の見積もりや申込手続きなど、状況に合わせて留学カウンセラーが無料で相談に乗ります。
帰国後の転職活動やキャリアアップを成功させるには、ワーキングホリデー中にどのような経験ができるかがカギを握ります。帰国後の転職活動やキャリアアップに活かせるような経験・スキルを得られる仕事を慎重に選びましょう。
例えばキャリアアップのために語学力を磨くことが目標なら、仕事は日本人の少ない職種・環境を選ぶのもひとつの方法です。なるべく日本語を使わず現地語で仕事を進める必要があるため、大変なものの語学力アップへの近道となります。
帰国後の転職活動やキャリアアップのコツについて、詳しくは以下の記事も参考にしてみてください。
仕事辞めて海外留学しても大丈夫?成功のコツはキャリアや再就職への不安と対策を知っておくこと
社会人から挑戦するワーキングホリデーについて解説しましたが、やはり仕事を辞めることに不安を覚える人もいるでしょう。ワーキングホリデーのために今の仕事を辞めたくないと思ったら、仕事を休んで海外留学するのもひとつの方法です。
きちんと手続きをすることで、一定期間の休職を認めてくれる会社もあります。休職中の給料は発生しませんが、仕事を失うことなく海外での暮らしを経験できるのは大きなメリットです。
ただし、必要な手続きや休職できる期間は会社によって異なります。ワーキングホリデーより短期間になってしまう可能性もありますが、退職するのが不安なら、まずは会社の休職制度を確認してみましょう。
休職してカナダへ2カ月の留学へ行った成松さんの体験談を、次の記事で紹介しています。休職して留学へ行くメリットや帰国後の変化なども紹介しているので、参考にしてイメージをふくらませてみてください。
社会人こそ留学すべき!入社5年目の私が2ヶ月休職、カナダへ英語語学留学した話【留学経験者インタビュー】
ワーキングホリデーは事前準備をしっかりして挑戦するべきですが、年齢制限があることを忘れてはいけません。ワーキングホリデービザの発給対象は、申請時点で18歳から30歳までに限られています(一部地域例外あり)(※1)。
例えば、大学を出て社会人として働いているなら、社会人7~8年目までにワーキングホリデーに行かなければならない年齢です。
社会人7~8年目というと、一般的には新入社員の頃より任される仕事が増え、自分の裁量で決められることも増える頃です。仕事のやりがいや楽しさを感じられるようになる人も多いのではないでしょうか。
社会人としての経験を積んでからにするか、若手のうちに仕事を辞めて行くのか、正解はありません。自分にとってベストなタイミングでワーキングホリデーに挑戦しましょう。ですが、ワーキングホリデーに行くことを決めているなら、必ず30歳までに申請することを忘れないでくださいね。
2023年時点で、日本がワーキングホリデー協定を結んでいるのは全29カ国(※1)。渡航先をどこにしようか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
どの国を選ぶかは人それぞれですが、
を条件に、国を選ぶ方が多いようです。ワーキングホリデーが充実した経験となるよう、自分にとってベストな国に渡航しましょう。
ワーキングホリデーの協定国となっている29カ国のなかから、英語圏の渡航先5カ国については次の記事でも紹介しています。迷っている方は参考にしてみてください。
ワーキングホリデー協定国は29カ国!英語圏のおすすめ5選を解説
社会人のワーキングホリデーについて分かったものの、いざ自分がワーキングホリデーに挑戦するとなると不安や疑問点のある方もいるのではないでしょうか。
社会人のワーキングホリデーは自分でスケジューリングや申請・手続きを行うことが可能ですが、不安な場合は留学カウンセラーに相談するのもおすすめです。ワーキングホリデーや留学に関する知識・経験の豊富な留学カウンセラーに相談することで、自信を持ってワーキングホリデーに挑戦できるはずです。
スクールウィズでも、留学カウンセラーによる無料相談を受け付けています。ワーキングホリデーや留学についての不安や疑問点に、留学カウンセラーが親身になってお答えします。
ワーキングホリデーに興味があっても、仕事を辞めて海外へ行くのが不安な人もいるでしょう。不安を自信に変えるために、帰国後の転職活動やキャリアアップも視野に入れて準備をすれば、実りのある時間になるはずです。
ワーキングホリデーを充実させるために、渡航前や後にできることはたくさんあります。焦らずに、ひとつひとつ実践していきましょう。
それでも心配な人は休職して留学するという選択肢もあります。自分が一番納得できる方法で、憧れの海外生活を目指してみてください。
不安があれば留学カウンセラーに相談するのがおすすめです。スクールウィズでも無料相談を受け付けています。費用や語学学校、現地での生活などについて、希望をヒアリングしながら丁寧にご提案します!
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語学留学を具体的に検討するなら、まずは留学を実現するまでの流れを確認しましょう!留学準備では大まかに5つのステップがあります。
留学を思い立ったら、まずは渡航時期、期間、渡航先の目星をつけてみてください。
いつ、どれほどの期間、どんな国で留学するかイメージが持てると具体的な計画を立てやすくなります。
留学へ行くとなると考えることはたくさんあります。
自分で調べてみたものの、ネット上ではさまざまな意見が発信されていて、何を信じていいかわからないまま、検討途中で止まってしまう留学生は多くいます。その疑問、無理に一人で解決せずに留学カウンセラーに相談してみませんか?
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せっかくの留学を失敗してほしくない想いから、英語力を伸ばす独自のサポート、納得いくプランづくりに力を入れています。
いま英語力に不安があっても、しっかり準備するから大丈夫。留学で、憧れだった「英語を話せる理想の自分」を私たちと一緒に実現させましょう!
留学に対するご質問から、留学プランづくり、事前の英語学習、留学中のサポートまで対応しておりますので、ご相談お待ちしております。
※1...外務省「ワーキング・ホリデー制度」(参照日:2023-12-11)
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