「語学留学でも就職に有利になるのかな」
「留学したいけれど就活が近いしもう遅いかも。語学留学は特に意味ないのかな……」
と悩んでいませんか?
これから語学留学を予定している方の中には、その経験を就職活動に活かしたいと考えている人もいるかと思います。
語学留学も就職活動のアピール材料にはなりますが、ただ留学しただけでは意味がありません。留学でどんな経験をしてどんなスキルを得たのか、仕事にどのように活かせるのか説明できることが求められます。
そして就職に活かすには、留学前からしっかりとプランを考え込むことが重要です。
とはいえ、実際に何に気を付けながら計画を立てれば良いのかは、なかなか分かりにくいですよね。
そこで今回はそもそも語学留学は就職活動に有利なのか、どのようにしてアピールすれば良いのか、どんな国に留学すれば良いのかなど解説します。
語学留学を就職活動に活かしたい人は、参考にしてみてください。
[目次]
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まず企業の留学経験者への印象などから、語学留学が不利になるのか有利になるのか、解説します。
文部科学省の調査によると、留学経験者を対象とした採用活動の状況は次の通りです(※1)。
採用を実施または予定している企業は全体の3割ほどですが、従業員規模が5,000人を超える企業のみで調べると8割が「留学経験者を積極的に採用したい」と回答しました。
また近年就活の時期が4年生の4月に変更になったことを受けて、留学経験者を採用しやすくなったと感じている企業もあります。
留学経験の有無だけで考えると、留学経験があるとアピールすることで採用されやすくなる可能性もあると言えます。
企業の担当者は留学経験者を積極的に採用しているものの、ただ留学しただけで就職に有利になる訳ではありません。
理由は次の3つです。
近年海外に留学する人が増えましたが、その分ただ留学しただけでは他の留学経験者と何が違うのか、分かりにくいです。
差別化のためにも特定のスキルや成果を得る必要があり、語学留学をしても英語力がまったく伸びていない、内面の変化がないと就職活動は不利になります。
語学留学そのものに価値があるのではなく、その経験から何を学んだか、就職後に何ができるかが重要なのです。
加えて語学留学の経験は、履歴書の学歴欄に記載できません。
自己PRのエピソードとして記載はできますが、学歴としてアピールすることはできない分、分かりやすい資格やスキル、経験を伝えないと価値を感じにくいのです。
ただ留学して終わりにならないように、コミュニケーション能力や異文化理解、チャレンジ精神などもアピールできるようにする必要がありそうですね。
語学留学をしただけでは就職に有利になりにくいですが、しっかりと成果を残せば不利になることはありません。
そこで次は、語学留学が就職で有利になるケース、不利になるケースを紹介します。
語学留学で就職が有利になるのは、英語力が大幅に伸びた場合です。さらにTOEICなど英語テスト・資格で自分の英語力を証明できる人は、さらに有利になります。
英語が理解できるといった英語力はもちろん、英語力を習得するまでの努力が評価され、性格や努力も評価されることがあります。
英語は努力した分だけ伸びる可能性があり、語学留学で習得できるメインスキルです。留学中は就職を意識した上でしっかり学習しましょう。
語学留学で就職が不利になるのは、英語力に変化が感じられない、アピールできるほどの英語力が身に付かなかった人です。
企業側からすると、勉強しに行ったのに遊んでいたのではないか、真面目に勉強できない人なのではないかと感じてしまいます。
実際に遊び半分で語学留学をして、成長できないまま留学を終える人もいることから、企業担当者の中には「留学=遊び」と捉えている人もいるのです。
語学留学にネガティブなイメージを持つ人に良い印象を与えるには、先ほど説明した英語力などのスキルが重要なのです。
続いては、就職活動の前に語学留学をした体験談を3つ紹介します。
現在留学するか迷っている、どのようにして就職活動に結びつければ良いのか分からない方は参考にしてみてください。
最初に紹介するのは、英語力を高めるためにフィリピンに留学したあみさんです。
フィリピンは日本人の留学先として人気を集めていますが、あみさんが留学したバギオはセブ島やマニラに比べるとまだまだ知名度は高くありません。
しかし教育都市のために授業や講師の質が高く、語学学校もたくさんあります。
英語学習に集中できる環境だったことから、あみさんはTOEICスコアを3ヶ月で600点から775点まで伸ばすことに成功しました。
TOEICスコアは日本の就職活動で重要な指標となるため、留学中にスコアアップを目指すと就活に有利になりやすいです。
バギオ留学って実際どうなの?英語力の変化や留学中の過ごし方まで振り返りレポート!
次はフィリピン・セブ島に1ヶ月留学したNAOYUKIさんです。大学1年生の春休みに留学しました。
NAOYUKIさんは将来英語を使う環境でビジネスをするという目標があり、英語力を身に付けるために留学を決意しました。
実際に留学した結果、英語力に自信が持てたことに加えて、初めての長期滞在で異文化理解が深まったことにも価値があったと話します。
このように英語力以外で得たものがあれば、就活のエントリーシートや面接で話しても良いでしょう。
「さまざまな人たちと接することで異文化理解がより深まる」大学1年生が感じたフィリピン留学【みんなの留学体験記】
次に紹介するのは、大学4年生のときに1ヶ月フィリピン・セブ島に留学したたっしーさんです。
たっしーさんは医学部生で、将来は途上国で医師として働くという目標がありました。そのために英語を勉強するもなかなか使う機会がなく、アウトプットの機会を増やすために留学をします。
留学中はなかなか英語力の伸びは実感できず、授業に就いていくのに精一杯の日々。
しかし留学も後半に差しかかった頃、授業や会話で分かることが増え、着実に英語力が伸びていることを実感したそうです。
「将来途上国で働くために、アウトプットの機会がほしい!」医学生、フィリピン留学の挑戦【みんなの留学体験記】
ここまで語学留学と就職の関係を解説しましたが、就活を意識した語学留学にはメリットもデメリットもあります。それぞれ紹介しますね。
就職に対する語学留学のメリットは、次の3つです。
留学は海外の語学学校で英語だけを勉強するため、就活前に留学すれば英語学習の時間を集中的に確保できます。
特に日本と比べると講師や他の留学生と会話する機会が増えるため、スピーキング力が伸びやすいです。
就活を意識して語学留学をするデメリットは、次の3つです。
留学した人に対して企業は「英語のできる人材」といったポジティブなイメージを抱きます。
英語力を身に付けていれば問題ありませんが、実際アピールできるほどの英語力を習得していない場合は、ガッカリされかねません。
期待値が高まる分、語学留学の経験は実績を伴った状態でアピールする必要があります。
就活を意識した語学留学のデメリットは、事前準備でしっかりと計画を立てれば問題ないこともあります。
知っておきたいこととして、
の3つを紹介します。
留学したいと思ったとき、英語を使って働きたいなど何か目指す姿があったのではないでしょうか。この目指す姿が留学の目的であり、留学することが目的な訳ではありません。
特に就活では、留学した理由をよく聞かれます。説得力のある回答をするとただ遊んでいた訳ではないと感じてもらえますが、答えられないとネガティブなイメージを持たれかねません。
目的を達成するまでにはミニゴールがあり、その小さいゴールが目標となります。
例えば「TOEICスコアを800点まで伸ばす」「そのためにまず英単語を100個覚える」といった内容で、ミニゴールをもとに考えれば日々の学習計画も考えやすいです。
目的・目標のないまま留学をしてしまうと終わった後に何も残っていない、何が得られたのか分からない状態になりかねません。
どの分野にも当てはまりますが、目的と目標を明確化することで自分がするべきことも分かりやすいです。
どんな目的を持って留学したのか、留学で何が得られ成長できたのか、就活でしっかりと説明できれば入社後も計画を立てて働けそうと好印象を与えられます。
就活で留学を活かしたい人はず目的・目標を明確にした上で留学の計画を考えてみましょう。
何度かお伝えしましたが、就職活動では留学経験そのものは評価されません。
企業の担当者は留学で何を得たのか、どんなスキルが身に付いたのか、そのスキルを会社でどのように活用できるのかを知りたいと考えています。
ただ留学した事実ではなく、語学留学で得たスキルをしっかりと語れるようにしましょう。そのためにも目的や目標を持ち、計画を立てた上で勉強に取り組むことが非常に重要となります。
語学留学の場合、代表的なのはTOEICやIELTSなどの英語テストのスコアです。特に日本企業はTOEICで英語力を測る傾向があるため、迷ったらTOEICを受験するのがおすすめです。
語学留学で得られるものは英語力だけではありません。
海外生活を通して感じた異文化への理解、他の留学生とのやり取りで分かった伝わりやすいコミュニケーション術、そもそも留学を決断して実行するまでの行動力など、留学を通して得られるものは幅広いです。
具体的なエピソードや入社後の活かし方などは具体的に説明する必要がありますが、仕事に関わるのであれば大いにアピール材料になります。
留学の意味については、以下の記事を参考にしてみてください。
留学する意味ってあるの?留学するメリット・デメリットを解説!
次は就職につなげるために重要な
について解説します。
大学生の場合、休学すれば1年など長期留学も可能ですが、就活が遅れることを考えると軽い気持ちで休学するのは難しいですよね。
その場合は夏休みや春休みの2ヶ月間ギリギリまで留学しましょう。
英語力を伸ばすには数ヶ月の時間が必要です。授業で習ったことを定着させるには実践をくり返す必要があり、1日や2日では定着しません。何度もくり返す必要があるため、数ヶ月の時間を確保したいところです。
語学留学の期間は融通が効きます。時間が許す限り現地に滞在し、英語学習に集中しましょう。
英語力を伸ばすには、英語力が伸びやすい環境で勉強することも重要です。そこでおすすめの国として、
の3つを紹介します。
フィリピンは東南アジアにありますが、公用語に英語を使う国のひとつです。フィリピン人は小学校などで英語で教育を受けていることから、講師の英語力を心配する必要はありません。
フィリピンの語学学校の特徴はマンツーマンレッスンを提供していること。
マンツーマンは講師と生徒が1対1で授業をするため、英語が苦手でも発言しやすく、話す機会も増えます。
英語初心者でも勉強しやすい環境で学ぶことで、就活でアピールできるくらいの英語力の伸びは期待できるでしょう。
費用やおすすめの学校など、フィリピン留学の詳細はこちら
マルタはイタリアのシチリア島の下にある国で、公用語に英語を使用しています。欧米圏の中では物価が少し安いことから、安く留学できる国でもあります。
マルタの特徴は欧米からの留学生が多く、国際交流がしやすいことです。フランスやスペインといった近隣国からの留学生が集まるため、多国籍な環境で英語を学べます。
またマルタには世界遺産など観光スポットが多数あり、週末や留学後に観光できます。あくまで目的は英語学習ですが、就職前に旅行を楽しむことも可能です。
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アメリカは代表的な留学先で、世界各国から留学生が集まります。またアメリカ自体も「人種のるつぼ」といわれるほどさまざまな国籍の人が住んでおり、日常的に多様な文化を感じる環境です。
アメリカの特徴は語学以外の刺激もたくさんあることです。例えばファッションやミュージカル、ダンス、音楽などエンターテイメントが充実しており、語学学校の専門コースで勉強することもできます。
さらに国際交流を通して異文化理解など学べることもあり、英語以外の留学の価値を感じられるでしょう。
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語学留学を就職に活かすには、期間や国選びの他にもいくつかポイントがあります。
そこでまず留学前のポイントとして、
の3つを紹介します。
留学の計画を立てるとき、就職したい業界や仕事を意識して考えましょう。
例えば外資系企業に就職したい人はビジネス英語に特化した学校を選ぶ、海外の現地採用を希望している人は語学学習と合わせてインターンシップを体験するなどです。
留学はあくまで自分が行きたい業界や会社への入社など、目的を叶える手段です。その目的を達成するために必要なスキルや経験を考えて意識することで、留学のスタイルも変わります。
自分のキャリアプランに合った語学留学を考えてみてください。
悩んだときは、留学を経験した人に話を聞いてみましょう。
留学したい理由やプランは人それぞれですが、近い理由の人が見つかるだけでも自分の留学計画のヒントとなり、適切なプランを考えやすくなります。
自分の大学の先輩、同じ留学エージェントを利用している人など、身近なところから探してみてください。
就活でアピールするスキルを得るにはただ闇雲に勉強するのではなく、事前に伸ばしたいスキルを決めて留学しましょう。
例えば次のようなスキルが選べます。
目指す職業に必要なスキルだとなお良いでしょう。
自分が語学留学でどんな成長をしたいのか、整理した上で留学すると就職活動も順調に進む可能性があります。
続いては、就活のために留学中に意識したいポイントとして、
の3つを紹介しますね。
資格をひとつの基準として、採用活動をする企業もあります。業種や企業によっては語学試験など、一定の基準を満たしていないと応募すらできない場合もあるほどです。
特に語学留学をするなら英語力を期待されますが、ただ話せると伝えるだけでは説得力がありません。
英語テストや資格を提示できると自分のレベルを可視化できるため、本当に英語が分かるんだと信ぴょう性も持たれやすいです。
日本企業は英語力をTOEICスコアで判断するのが一般的であり、600点が大学生の平均レベルです。英語力を求める企業に対しては700点以上を提示できると英語力が高い印象を与えられます。
また語学試験の点数が低くても「○点から○点に上がりました」と、努力の成果を提示するのも効果的です。
英語ができるだけで、就職市場での価値が高まるとは言えません。語学留学を通して英語力をアピールする人の増加によって差別化が難しいこともあり、語学以外の経験やスキルも重要です。
実際に就活でもコミュニケーション能力や行動力、計画性など、英語以外の部分で採用を判断することもあります。特に新卒採用はポテンシャルを重視されるため、性格や内面もチェックされるのです。
英語力を伸ばすことはもっとも重要ですが、現地でしかできない経験から学ぶこともあります。現地でしかできない体験も積極的に挑戦してみましょう。
就活においてエントリーシートの自己PR作成など、留学のエピソードを思い出さなければならない機会は多いです。
しかし帰国して時間が経っていると、当時感じたことや気付きを思い出せず、自己PRを作るのに時間がかかることもあります。
帰国後の就職活動ですぐに準備できるように、留学中に気付きがあれば常にメモして記録に残しておきましょう。
留学が終わって帰国したらさっそく就職活動を始めましょう。そのときに重要なのが留学経験の伝え方です。
そこで重要なポイントとして、
の3つを紹介します。
面接などでよく聞かれるのが留学した理由です。
これまで説明したように留学の理由が目的であり、その目的によって現地で取るべき行動や得るべきスキルが変わります。そのような計画性を持って留学したのかを知るための質問です。
またなんとなく留学した人との違いを見きわめるために聞かれることもあります。
回答のポイントは「自分で考えて留学を決断したことが伝わるかどうか」です。どんな理由であれ、自分がこのために留学したいと思ったのならそれは立派な理由です。
「就活に有利になるから」といった理由ではなく、「異文化理解を深めるために多国籍なアメリカで生活してみたかった」など、自分の意志で留学したことが分かる理由を伝えましょう。
留学は何か目的ありきのため、スキルを習得するなど留学の前後で何か変化があるはずです。
また英語などスキルを得るために留学した場合は、留学した結果どうだったのか、変化を明確に説明できる方がスキルに説得力も生まれます。
語学留学の場合は、英語力の伸びを説明できると分かりやすいです。例えば「TOEICスコアが600点から750点に上がった」など、数字などで説明できると良いでしょう。
そのためにもTOEICは、留学前と帰国後の2回受けることをおすすめします。
留学で取得したスキルは、実際に使わなければ意味がありません。特に採用担当者は入社後の活かし方・シーンについて知りたいため、仕事への活かし方を説明することが必要です。
例えば「御社で英語力を活かして海外の取引先の新規開拓に取り組みたいです」など、業務での活かし方を説明しましょう。
実際の業務上での活かし方を伝えた方が、採用担当者もあなたが活躍する姿をイメージしやすいです。
その他留学経験の就活への活かし方については、以下の記事を参考にしてみてください。
留学経験、就活にどう活かす?体験談やポイント、自己PRの例文など紹介します
ここまで語学留学の就職への活かし方を解説しましたが、まだまだ不安を感じる人もいるのではないでしょうか。
その場合は留学期間を長期にして、他の留学方法とかけ合わせるプランもおすすめです。実現方法として休学留学を紹介しますね。
正直に申し上げると、確かに語学留学は就職で絶対に有利になるとは言えません。
また大学生は留学期間も限られているため、短い時間で英語力が身に付くとも言えないのが現実です。
このような理由から、不安な場合はインターンシップなど他の留学方法と掛け合わせるのがおすすめです。特にインターンシップは実際の企業で働けるため、自分の英語力を試す機会にもなります。
特に大学3年生など就職がせまっている人は、短期の語学留学をするよりも一度休学して留学を通してじっくり自分の進路について考える方が、納得のいく選択ができるかもしれません。
休学留学について気になる方はこちらの記事も参考にしてみてください。
休学留学とは?メリットやデメリット、失敗談まで解説します
最後に長期留学におすすめのプランを2つ紹介します。
就職で有利になるポイントに実務経験があります。
新卒は誰しも未経験の状態ではありますが、アルバイトやインターンシップでもその業務を経験したことがあると、実際に働いたときのギャップが少なく、業務も理解していると考えられます。
特に語学学校では、留学先の学校でインターンシップができることもあります。気になる場合は留学先の語学学校でインターンシップを募集していないか、聞いてみましょう。
就労経験を積む方法として、ワーキングホリデーもあります。
ワーキングホリデーは日本と協定を結んでいる国であれば専用のビザで現地に1年滞在できる上に、アルバイトも認められています。
カフェやホテルなど接客業が中心にはなりますが、その業種を希望している人にとっては良い機会です。
最初の3ヶ月は語学留学をして残りの9ヶ月をアルバイトの時間とすると、十分な実務経験を積めるでしょう。
今回の記事では、語学留学を就職に有利に働かせるコツを紹介しました。
語学留学をしただけで就職に有利にはなりませんが、留学前からしっかりと計画を立てることで有利になる可能性はあります。
語学留学を就職に活かすポイントは次の3つです。
これから就職活動を控えている大学生は、今回紹介したポイントを踏まえ、語学留学の計画を考えてみてくださいね。
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