留学中の課題や試験、また社会人の方だと、時に英語でのプレゼンテーションが求められることもあるはず。日本の授業ではなかなかプレゼンのことを学ばない上に、英語でとなるとハードルが余計に高く感じるのではないでしょうか?
英語でのプレゼンは、導入、本文、結論という3つの構成で成り立っています。また、それぞれのパートやトピックで役立つ英語表現が多くあります。これらの英語表現を知って使い分けるだけでも、初めての英語プレゼンであっても内容をまとめたり、話の流れをつくりやすくなります。
そこで今回は、英語におけるプレゼンの構成や役立つフレーズを68個、さらにはスライド作成のコツや本番での立ち振る舞い、注意点についてもご紹介します。ぜひプレゼン前に確認しておきましょう!
なお、ビジネスでの英語表現の全般は下の記事でまとまっているので、気になる方はあわせて参考にしてみてください。
覚えるべきビジネス英語表現63選とおすすめ勉強法まとめ
[目次]
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英語でプレゼンを行う際は、導入、本文、結論という3つの構成に分けます。以下パート別にプレゼンの流れを確認していきましょう!
まずは導入で、自己紹介とプレゼン内容について簡単に説明します。イントロダクションの目的は、プレゼンの雰囲気作りやリズムを作ることです。イントロダクションは、主に5つの構成に分けられます。
まず、聴衆の方に向けて簡単な挨拶や自己紹介を行い、プレゼンのために集まってくれたことへ感謝を述べましょう。
その後に、プレゼンのテーマや内容の軽い説明だけでなく、プレゼン時間と、最後の質疑応答についても伝えましょう。後ほど質問の時間があると分かっていれば、途中に質問されて、プレゼンが中断されることもありません。
次のプレゼンの具体的な内容に踏み込むメインパートは、3つほど大まかな構成に分けて少しずつ話していきましょう。大きなパートを分けて話すことで、プレゼンにリズムができ、最後まで飽きずに聞いてもらうことができます。
また本文では、
というように、順序立てて話すことを意識しましょう。流れがバラバラだと、聴衆は混乱してしまいます。何より論理立てて話すことで、理解しやすいプレゼンになるだけでなく、説得力も高まります。
最後に結論を話します。結論であなたの主張を再度伝えることで、聴衆も「何が言いたいのか」ということを再度確認でい、理解しやすくなります。
また再度あなたの主張を伝えることで、プレゼン内容の印象も強く残ります。そのためにも、結論は簡潔に分かりやすく伝えましょう。そして、結論を述べた後には質疑応答の時間を設けましょう。
イントロダクションで役立つフレーズを、それぞれの構成に分けて、計15個ご紹介します。
〝Hello Everyone / everybody.〟「皆さん、こんにちは」
〝Ladies and gentleman.〟「皆さん」と呼びかけるフレーズ
出だしに、軽い挨拶を行いましょう。〝Hello〟は〝Good Morning〟といった挨拶でも構いません。
〝Thank you all for coming (to my presentation)today.〟「今日はお越し下さりありがとうございます」
〝Let me introduce my self first〟「まずは自己紹介をさせてください」
〝My name is ○○(名前), and I’m in the faculty of △△(学部など).〟「私の名前は○○で、△△学部に所属しています」
感謝のフレーズでは、プレゼンを聞いてくれる方のために、「来てくれてありがとう」ということを伝えます。また、自分の名前と、学生の方の場合は所属する学部や学科、社会人の方の場合は所属する会社名や部署などを一緒に伝えましょう。
〝 I’d like to talk to you about ○○. 〟「今日は○○についてお話します」
〝I’m here today to ○○.〟「今日は○○をするためにここにいます」
〝The purpose of my presentation today is ○○.〟「今日のプレゼンの目的は○○です。」
〝Today’s main topic is ○○.〟「今日のメイントピックは○○です」
〝The theme is my presentation is ○○.〟「私のプレゼンテーマは○○です」
テーマについて紹介する際は、主語が〝I〟から始まるフレーズと、〝purpose〟や〝theme〟といった、プレゼンの主題を表す名詞から始まるフレーズを使用します。
〝I’ll be focusing on three basic points.〟「3つの構成に焦点を当ててお話します」
〝There are three things I’d like to talk on this presentation.〟「プレゼンでは3つのことをお話していきます」
アウトラインについては、いくつのトピックやポイントがあるのかを伝えましょう。そうすることで、聴衆がプレゼンの全体像を把握しやすくなります。
〝I will be speaking for about 15 minutes.〟「約15分お話させていただきます」
〝My presentation will take about 30 minutes.〟「私のプレゼンは30分ほどの予定です」
〝We’ll have a Question and Answer session at the end of presentation.〟「プレゼンの最後に質疑応答の時間を設けます」
終わりが見えないプレゼンほど、退屈なものはありません。プレゼンにかかる時間と質疑応答の時間があることを伝えるだけでも、集中しやすくなります。また、最後に、
〝Let’s begin.〟「始めましょう」
といったフレーズをはさむと、スタートが分かりやすいです。
本文で役立つフレーズを計30個、10個の細かい構成ごとに分けてご紹介します。
※「○○」や「△△」には名詞が、「〜」には動詞や文章が当てはまります。
〝Firstly(Secondly / Finally)〟「まず始めに(次に / 最後に)」
〝At the beginning〟「まず始めに」
〝Next〟「次に」
プレゼンを始めるときや、トピックを変える際に使用できる英語フレーズです。「最初に」「次に」というように言うことで、話の内容が変わることを、聴衆に分かりやすく知らせることができます。
〝As you know〟「ご存知のように」
〝You may not know that〟「ご存知ないかもしれませんが」
〝How many of you have ever experienced 〟「どれくらい今までに経験があるか分かりませんが」
問題提起をしっかりと行うことで、「どうしてこのテーマでプレゼンを行おうと思ったのか」ということが伝わります。日常的な疑問やテーマと、馴染みのないテーマかどうかによって、聴衆の理解度や関心度は変わります。内容によって問題提起のフレーズを使い分けましょう。
〝This graph shows 〟「グラフから分かるように」
〝Please look at this pie chart(graph).〟「この表(グラフ)を見てください」
〝Now let's go on to the next chart.〟「それでは、次の円グラフへ移りましょう」
具体的なデータを用いて説明する場合、スライドのどのデータを指しているのか伝えると、より分かりやすくなります。
〝This shows that 〜〟「〜ということを示しています」
〝○○ is a key factor.〟「○○が要因です」
〝Another factor is that 〜〟「もう一つの要因は〜です」
原因や要因を述べる際は、「○○が原因です」というように、はっきりと述べるようにしましょう。
〝Let's take a look at the following concrete example.〟「次の具体例を見てみましょう」
〝This case supports my opinion.〟「私の意見を裏付ける例です」
〝 We can see cases like this quite a few times.〟「このような事例は多く見受けられます」
具体例を紹介することで、プレゼン内容がイメージしやすくなることがあります。さらには、2つ目のフレーズのようにどのように役立つのか紹介すると、より説得力が増すでしょう。
〝A and B are similar 〜/ different as regards to 〜〟「AとBは〜の点で似ています / 異なります」
〝In contrast to B , A shows 〜〟「Bと比べて、Aは〜を表しています」
〝Compared to B, A is 〜〟「Bと比較して、Aは〜です」
2つの物事や具体例、結果を比較する際に使用しましょう。
〝In my opinion〟「私の意見では」
〝It seems to me that 〜〟「〜のように見受けられる」
〝This graph shows ○○ will 〜〟「このグラフから分かるように、○○は〜になるでしょう」
プレゼン中は事実だけでなく、それを踏まえて導き出したあなた自身の意見も伝えると、内容に深みが増します。自分の意見を述べる際は主語を〝I〟に、データを踏まえた見解を述べる際には〝This graph〟というように、主語を変えて表現してみましょう。
〝As a result〟「結果として」
〝According to a survey〟「調査によると」
〝A is based on 〜〟「Aは〜に基づいています」
調査をした際や、プロジェクトの結果を伝えるときに使用します。
〝In short〟「要するに」
〝The point is〟「要点は」
〝That is to say 〜〟「〜というのはつまり」
各トピックの結論や要点を伝える際は、簡単に、手短に話すと伝わりやすいでしょう。
〝Now, let me move on ○○〟「次に○○について話しましょう」
〝I’d like to move on to the next topic.〟「次のトピックに移りましょう」
〝I'd like to look at the next topic.〟「次のトピックを見ていきましょう」
トピックや話題が変わるとき、上記のようなフレーズを使用すれば、話の変化が分かりやすいです。
用意したトピックをすべて話した後は、改めて結論を述べましょう。自分の考えや結論と、プレゼンの締めに役立つフレーズを計10個ご紹介します。
〝In conclusion〟「結論として」
〝In concluding my presentation,〟「私のプレゼンをまとめると」
〝To end my presentation,〟「プレゼンの終わりに」
〝I’d like to conclude by emphasizing 〜〟「〜を強調して締めくくります」
〝In conclusion, I would like to say that 〜〟「結論として、〜を述べたいと思います」
最後にもう一度結論を繰り返すと、よりあなたの意見が明確になります。
〝Thank you for listening..〟「ご静聴ありがとうございました」
〝This is all for my presentation.〟「これで私のプレゼンを終わります」
〝Thanks so much for taking the time to join today.〟「本日はお時間を割いていただきありがとうございました」
〝I’d like to thank you all for coming in today.〟「本日はお来しいただきありがとうございました」
〝That brings me to the end of my presentation, thank for your attention.〟「これで私のプレゼンを終わります、ご静聴ありがとうございました」
プレゼンの締めでは、聞いてくれたことへの感謝を述べましょう。このときに、〝Thank you〟といったスライドも一緒に提示しておくと、プレゼンが終了することが伝わりやすいでしょう。
質疑応答では、受け付ける際と実際に回答する際に役立つフレーズを、計8個ご紹介します。
〝Are there any questions?〟「何か質問はありますか?」
〝If you have any advice(comment) for me, I’d welcome it.〟「もし何かアドバイスがあれば、歓迎します」
〝Please feel free to ask any questions you may have.〟「どうぞ気楽に質問してくださいね」
質疑応答の前には、「気楽に聞いてくださいね」というカジュアルな雰囲気を出すこと、質問だけでなくアドバイスやコメントも受け付けると、聴衆の反応が良くなりますよ。
質問の回答の際は、以下のような英語フレーズを使用します。
〝“Your question is 〜”〟「あなたの質問は〜ですよね」
〝I think that 〜〟「〜だと考えています」
広い会場では、質問が聞こえない場合もあります。適切な回答をするためにも、質問を受けたら質問内容を確認してから、回答しましょう。
もしも質問に答えられない質問の場合、以下のようなフレーズで返しましょう。
〝Sorry, that’s not my field.〟「申し訳ありません、私の専門外です」
〝I don’t think I can answer that question now. But I’ll find out for you later.〟「いまは答えられませんが、後日答えをお知らせします」
〝Let me get back to you on that tomorrow.〟「明日にでもお答えします」
分からない場合は、正直に「分からない」と言いましょう。その後も、ただ「分からない」というだけでなく、後日調べて回答することを伝えると、印象が良くなります。
基本的なプレゼンで役立つ英語フレーズに加えて、より印象に残りやすい、良いプレゼンになるフレーズを、3つのケースに分けてご紹介します。
プレゼンでの調査結果によっては、自分の意見が反対派であることもあります。以下のようなフレーズを使えば、スムーズに反対意見を述べることができます。
〝I disagree with 〜〟「〜に反対です」
〝I can see this point, but disagree with it entirely.〟「言いたいことは分かりますが、私は反対です」
何か手元で確認する資料を配布する場合、以下の一言があると良心的です。
〝Please refer to the handout.〟「配布資料をご参照ください」
研究や調査に関するプレゼンの場合、今後の展開や予想も付け加えると、プレゼンに深みが増すでしょう。
〝I expect 〜〟「〜を期待しています」
〝I will continue this survey〟「今後もこの調査を続けます」
プレゼンをする際に、ほとんどの方がパワーポイントを使用するのではないでしょうか?資料作成には、3つのコツがあります。
・文字を大きく
・図やイラストは最小限
・内容をすべて書かない
・欧文フォントを使用する
スライドは大人数の会場の場合、後ろになるほど見にくくなります。どの位置から見ても見えるように、大きめの文字で作成しましょう。
また、図やイラストは必要な場合のみ、内容も箇条書きにするなど、必要最低限にしてください。書きすぎないことで、話に耳を傾けてもらいやすくなります。基本的に、1スライド1メッセージで構成しましょう!
あわせて、フォントは「Verdana」などの欧文フォントを使用し、見やすい表記を心がけてください。
英語でスライドを作る場合、主語は省いて作成するようにしましょう。主語を書かないことで、スライド全体がシンプルで見やすくなります。
英語でのスライド作成で多い失敗が、「日本語をそのまま書いてしまう」ことです。日本語の英訳はどうしても長くなり、ごちゃごちゃとした印象を与えがちです。そのため、なるべく単語のみ、箇条書きにするというように、見やすくなる工夫をしてみましょう。
またタイトルには、大文字だけで書く場合と頭文字だけ大文字で書く場合があるため、資料を作る際にはどこまで大文字を使用するかを決めてから取り掛かりましょう。
最後に、本番で役立つ話し方のコツやポイントを5つご紹介します。
プレゼンでは、何事も結論や結果から話すようにしましょう。話が簡潔になり、頭に内容が残りやすくなります。なおかつ、伝えたい主張は1つに絞るようにしましょう。
ダラダラと終わりの見えない話し方をしていると、聴衆は「いつまで続くのだろう」と飽きてしまいます。そのため、「話すポイントは3つあります」というように、自分がいまからいくつのトピックについて話すのか、先に伝えておきましょう。
プレゼン中、ボディランゲージは忘れないようにしましょう。堂々として見えるだけでなく、プレゼン自体に動きが出て、飽きにくくなります。
例えば、各トピックを話す前に、「ひとつめ」「ふたつめ」というように、指で1、2と示すだけでも分かりやすくなります。また、アイコンタクトで聴衆の方を向くことも忘れないようにしましょう。
大学や大学院でのプレゼンなど、内容によっては専門用語や難しい用語を使用する場合もあります。専門的な内容でも、なるべく簡単なフレーズを使用することを心がけましょう。
聴衆の英語レベルがバラバラな場合や、単語に対する定義や解釈が異なる場合もあります。そのような場合でも、シンプルで誰もが知っている単語を使うことで、誰もが理解しやすくなります。「子どもが聞いても分かる」くらい、簡単でシンプルな内容を心がけると良いでしょう。
原稿を見ずに話すとなると、「忘れてしまったらどうしよう」と不安になるかもしれません。しかし、原稿を見ずに前を向いて話すことは、いくつかのメリットがあります。
・声が通りやすくなる
・アイコンタクトがしやすくなる
・原稿を覚える人が少ないと、見ないだけでもプラス点になる
前を見ることで声が通りやすくなり、聴きやすくなります。スライドを見ただけで「ここは○○を話すところだ」と、文章が思い浮かぶくらいまで暗記しましょう。
ただし、一言一句覚える必要はありません。正確に言おうとすると、忘れた時にパニックになってしまいます。そのため、概要やアウトライン、スライドのポイントのみ覚えておくと良いでしょう。万が一忘れてしまっても、そのスライドでの主張さえ覚えておけば、他の表現で対処できることもあります。
いきなり本番で、完璧にプレゼンをできる人はほとんどいません。何回も練習して、イメトレをしてから本番に挑みましょう。
練習を重ねることで、自分の改善点もどんどん見つかり、ブラッシュアップすることができます。プレゼン時間を測る、プレゼンの様子をビデオに撮る、友達に聞いてもらうなど、客観的な見え方を把握しながら練習していきましょう。
なお英語のプレゼンの場合、1分間に話す語数は130〜150ほどが自然と言われています。シーンにより語数は変わりますが、目安として練習してみてはいかがでしょうか。
いかがでしたでしょうか?
英語でプレゼンする際は、事前にしっかり構成を考え、順序立ててプレゼン資料を制作することを心がけましょう。プレゼン当日は今回ご紹介した英語フレーズを使用し、結論から話す、ボディランゲージ、シンプルなフレーズの使用、原稿の暗記、練習に気をつけると、より良いプレゼンになるはずです。
自信を持って英語プレゼンに挑んできてくださいね!
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