
フィリピンで英語の基礎を固めてから、オーストラリアへ渡る。これが2カ国留学の基本的な考え方です。
英語を話すことに慣れていない状態でオーストラリアのグループレッスンに入ると、発言できないまま授業が進みます。先にフィリピンで話す量を確保しておけば、2カ国目でのスタートが変わります。
ここからは、2カ国留学の仕組みとメリット、向いている人と向かない人を解説します。
・フィリピンで基礎、オーストラリアで実践という役割分担
・判断の基準は英語力ではなく、話すことへの抵抗の有無
・すでに話し慣れている人は直接オーストラリアのほうが効率的
・モデルプランはセブ+メルボルン、バギオ+ゴールドコースト
・2カ国目はカナダやイギリスという選択肢もある
なお、フィリピン留学について、費用やおすすめの都市、学校などはフィリピン留学のまとめページに記載していますので、具体的な検討を進めたい方はチェックしてみてください。
[目次]
2カ国留学とは、フィリピンで英語の基礎を固めてから、オーストラリアやカナダなどの英語圏へ渡る留学の形式です。
フィリピンはマンツーマン授業が中心で、自分のレベルに合わせて基礎から学べます。一方、オーストラリアの語学学校はグループレッスンが主体です。
| 項目 | フィリピン | オーストラリアなど |
|---|---|---|
| 授業形式 | マンツーマンが中心 | グループが中心 |
| 役割 | 話すことへの抵抗をなくす | 実践の中で使う |
| 滞在 | 学校併設の寮 | ホームステイやシェアハウス |
| 費用感 | 学費に滞在費と食費が含まれる | 学費と生活費が別々にかかる |
この順番で進めることで、2カ国目の授業に入りやすくなります。組み合わせ方やほかの国の選択肢は、2カ国留学とは?で紹介しています。

まずは、フィリピンとオーストラリアへの2カ国留学のメリットを解説します。1カ国留学との違いを踏まえつつ、フィリピンとオーストラリアの2カ国留学が向いている人についても分かるように紹介していきます。
2カ国留学の大きな魅力は、英語力に自信がなくても段階的にスキルを伸ばせる点にあります。「留学=高い英語力が必要」と思われがちですが、実はそうとは限りません。
初心者でも、まず1カ国目で基礎をしっかり固め、英語に早く慣れることで、少しずつコミュニケーションへの自信が生まれてきます。そして2カ国目では、その英語力を活かしながら、英語圏のリアルな生活・文化に触れ、「生きた英語」を自然に身につけていくことができます。
中でもおすすめは、フィリピンとオーストラリアの組み合わせ。フィリピンではマンツーマンレッスン中心の環境で、スピーキング力を効率的に強化。その成果をオーストラリアでの実生活に活かすことで、自分の「成長」を実感できる留学体験が可能です。
2カ国留学の1カ国目として人気のフィリピン留学は、他国と比べて安価に留学できることが特徴の一つです。たとえば、アメリカと比べて約4割の費用で済むため、比較的リーズナブルに留学できます。
また、先ほどお伝えしたように、フィリピンではマンツーマンレッスンが充実しているので、特に英語初心者が最初に留学する場所として効率的です。
オーストラリアや欧米圏では、グループレッスンが基本ですが、英語初心者にとってはマンツーマンレッスンのほうが理解しやすい場合が多いでしょう。
また、フィリピン留学では、英語漬けになれる学習環境が整っている語学学校も多いです。そのため、2カ月半~3カ月程度の滞在で英語初心者が日常会話レベルに達するために必要な学習時間(800時間)に到達することも可能です。初心者が最初からオーストラリアに行くよりはかなり効率よく英語を身につけられるため、コスパがいいでしょう。
留学費用の目安が分かる記事はこちら。
海外留学・語学留学の費用っていくら?予算・期間別おすすめ留学プランまとめ
英語初心者が日常会話レベルに達するために必要な学習時間が分かる記事はこちら。
留学計画早見表
Work in Australiaに記載のある通り、オーストラリアでは条件付きで学生ビザでの就労が可能です。フィリピンで英語力をアップしておけば、オーストラリアでは語学学校ではなく、TAFEやポリテクニックといった職業訓練機関に入学することもできるでしょう。
オーストラリア以外にも、2カ国留学で選択される欧米圏の国のなかには、学生ビザで条件付きの就労が可能なケースがあります。
ただ英語力を高めるだけならば、1カ国留学で十分かもしれません。しかし、2カ国留学なら、1カ国と同じ期間で英語力プラスαの経験を積むことで周りと差別化でき、帰国後の就職活動や転職活動、また現職でのチャンス拡大にも繋がります。
特に、国際的な企業や海外進出を目指す企業で働くことを希望しているならば、フィリピンとオーストラリアの2カ国留学の経験はキャリアアップに直結する非常に大きな財産になるでしょう。

続いては、2カ国留学のなかでも、オーストラリア留学の前にフィリピン留学を選ぶメリットをより詳しく具体的にお伝えします。
フィリピン留学では、マンツーマン授業を中心に、自分のレベルに合ったオリジナルカリキュラムを組むことができます。
オーストラリアで主流のグループレッスンと比べて、分からない点や自分の弱点、間違えやすい部分をしっかり確認しながら学べるため、英語の基礎固めに最適です。
英語初心者にとって、いきなり英語圏へ留学すると、英語環境に慣れるまで時間がかかることもあります。その点、フィリピン留学では、ネイティブスピーカーと比べて発音が聞き取りやすく、スピーキングの機会も豊富なため、理解を深めながら効率よく英語力を伸ばすことができるでしょう。
| フィリピン留学 | 英語の基礎を効率的に習得できる |
|---|---|
| オーストラリア留学 | 現地の会話や仕事で即実践できる英語力を獲得できる |
フィリピンのマンツーマンレッスンで徹底的にスピーキング訓練を受けると、「英語を話す自信」をつけられます。
その状態で、オーストラリアに渡ることで、自分の意見を主張したり、「英語で言えない我慢」をせず過ごせるようになります。
一見なんでもないことのように思いますが、英語力が十分ではないレベルの時は、「これが言えない」と悔しい思いをすることがよくあります。「英語を話す自信」があるだけで、現地での生活の質は格段に上がります。
2カ国留学は、誰にとっても最適な選択肢というわけではありません。
オーストラリア留学を考えているものの、グループレッスンについていけるか不安な方に向いています。
英語力そのものより、話すことへの抵抗が判断の基準です。文法が間違っていたらどうしようと考えて口が止まるタイプなら、フィリピンを経由する価値があります。
ワーキングホリデーを予定している方も同様です。現地で仕事を探す場面では、面接で話せるかどうかが結果を左右します。
すでに英語を話し慣れている方や、多国籍のグループの中でも自分から発言できる方は、フィリピンを経由せず直接オーストラリアへ行くほうが効率的です。
ネイティブと接する時間が長くなるぶん、伸びしろも大きくなります。期間と予算が限られている場合は、1カ国に集中するという判断もあります。
英語力の高さではなく、話すことへの抵抗の有無で判断してください。

次に、フィリピンとオーストラリアでの2カ国留学をする際におすすめのモデルプランと滞在都市をご紹介します。
フィリピンの代表的な留学地であるセブ島と、オーストラリア第二の都市といわれるメルボルンでの2カ国留学は、おすすめモデルの一つです。
セブでは集中型マンツーマン授業で、英語の基礎とスピーキング力をアップしましょう。グループよりも話しやすいマンツーマンは、スピーキング力を上げるにはぴったりのレッスン方法です。
2カ国目のオーストラリアでは、国内第二の都市であるメルボルンで実践的な英語を学び、ステップアップを目指しましょう。レストランやカフェなどのショップや観光施設も多いので、アルバイトを経験しつつ、オーストラリアでの異文化経験を楽しんでください。

セブ島は美しい海に囲まれたリゾート地として自然豊かなイメージも強いですが、観光客向けに整備された都市もあり、二つの顔を持つ街です。勉強の合間に街に出てフィリピン料理や買い物、海へ行ってマリンアクティビティを楽しむのも良いですね。
セブ島には、韓国系語学学校や日系語学学校も多く存在しています。日本人スタッフが常駐している学校も多いので、初めての海外に不安を感じている方でも心強く、心配ごとから解放されて勉強に集中できるのが魅力です。
セブについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
セブ島留学

オーストラリア大陸の南東端にあるメルボルンは”Garden City”とも呼ばれ、英国風の美しい建物や庭園が点在する街として愛されています。同時に、教育の質が高く「教育の街」とも評されている都市です。
住みやすさにも定評があるので、短期留学ではなくある程度長い期間の留学をおすすめしたい街でもあります。飲食店などのローカルジョブを見つけてアルバイトを経験するのも良いですね。
メルボルンではコーヒー文化が愛されているので、お気に入りの素敵なカフェを見つけて、そこで働く夢を持つのもモチベーションアップが図れておすすめです。
メルボルンについて詳しく知りたい方はこちら。
メルボルン留学
フィリピンでは、バギオにあるスパルタ式学習の語学学校で学ぶのもおすすめです。郊外都市のバギオは、学習に集中しやすい環境です。英語初心者でも、バギオで半年間集中的に学ぶことで、英語に困らないレベルに成長できるはずです。
次に、オーストラリアのゴールドコーストでビーチと自然を楽しみながら、さらに語学学校や職業訓練校での学習、アルバイトやボランティアなどを通して実践的な力を身につけるのがおすすめです。

photo by:Wirestock Creators / Shutterstock.com
バギオは「フィリピンの軽井沢」などと呼ばれることもある、標高の高い避暑地として人気の街です。秋から冬にかけては朝夕が冷え込み、上着が必要なほど。「フィリピン留学したいけれど、暑いのが苦手……」という方には、ぴったりの場所です。
首都であるマニラから、長距離バスで7時間ほどかかるので移動が大変ですが、その分静かに留学生活を送りたい方に向いています。スパルタ式の授業でみっちりと学習し、英語での生活に困らないレベルまでスキルアップを目指しましょう。
バギオについて詳しく知りたい方はこちら。
バギオ留学

ゴールドコーストはオーストラリア大陸の東海岸沿い、ブリズベンの南側に位置しています。長い砂浜やサーファーズ・パラダイスと呼ばれるサーフスポットが有名な都市です。ブリズベンまでは電車で1~2時間とアクセスが良く、利便性も高いです。
気候が良い、マリンアクティビティも楽しめる、観光スポットも多い……と、魅力の多い街なので、誘惑も多く、勉強とのメリハリをしっかりつける必要がありますが、充実した生活を送れるでしょう。
ゴールドコーストは観光地としても人気で、観光を学べる職業訓練校もあります。ゴールドコーストは学びと実践が可能な街で、スキルアップを図りたい方にぴったりです。
ゴールドコーストについて詳しく知りたい方はこちら。
ゴールドコースト留学

2カ国留学の費用は、滞在する国と期間、語学留学かワーキングホリデーかによって変わります。
フィリピンは学費に滞在費と食費が含まれることが多く、オーストラリアは学費と生活費が別々にかかります。同じ3カ月でも、オーストラリアのほうが総額は大きくなります。
ワーキングホリデーの場合は、現地での収入によって必要な資金が変わります。期間別の総額と内訳は、下の記事にまとめています。
2カ国留学でかかる費用を解説!おすすめの組み合わせ国や節約のポイントも紹介
実際に2カ国留学をした方の例を紹介します。

滞在国・都市:フィリピン・クラーク / オーストラリア(ワーキングホリデー)
留学期間:フィリピン8週間+ワーキングホリデー
語学学校:CIP(Intensive ESLコース)
ワーキングホリデー前の基礎固めとして、クラークで8週間学んだ社会人の例です。渡航前はIELTS2.5程度で、読み書きはできるものの、話すことと聞くことに不安があったといいます。
留学後はスピーキングとリスニングが大きく伸び、特にリスニングは自分でも驚くほどだったと振り返っています。
「英語ゼロの状態で来なくてよかった」とも語っており、基本的な文法は使えるようにしておくことを勧めています。ワーキングホリデーに対して身構える気持ちが和らいだ点も、成果として挙げていました。
ワーホリ前に英語の基礎固め!日本人が少ないクラークで初めての留学

2カ国目はオーストラリアだけではありません。目的によって、カナダやイギリスを選ぶ方もいます。
滞在国・都市:フィリピン・バギオ / カナダ・ケロウナ、バンクーバー
留学期間:フィリピン12週間+カナダ42週間(Co-op)
語学学校:BECI スパルタキャンパス(ESL&IELTSコース)ほか
バギオのスパルタ校で12週間学んだあと、カナダでCo-opプログラムに進んだ例です。Co-opは語学の授業と就労体験を組み合わせた制度で、現地の企業で働く経験を積めます。
この組み合わせの利点は、1カ国目で英語力を上げておくことが、2カ国目の仕事の選択肢に直結する点です。Co-opの就労先は面接で決まるため、英語力が低いと職種が限られます。バギオはスパルタ式の学校が多く、短期間で集中的に学べる都市です。
期間は合計で1年を超え、費用も大きくなります。その代わり、語学力と実務の経験を両方持ち帰れます。帰国後の就職や転職を見据えている方に向いた組み合わせです。

滞在国・都市:フィリピン・セブ / イギリス・ロンドン
留学期間:フィリピン8週間+イギリス4週間(その後YMSを予定)
語学学校:EVメインキャンパス(ESL Classic セミスパルタコース)/EC ロンドン30+(General English)
イギリス移住を目指し、セブとロンドンで学んだ社会人の例です。マンツーマン授業の費用を抑えられるうえ、授業の質が高いと聞いて、基礎英語を学ぶ場所にフィリピンを選んだそうです。
フィリピンでは1日9時間ほど授業があり、マンツーマンとグループが半分ずつ。ロンドンは半日制で、教科書をベースに進む授業でした。同じ英語学習でも、国によって進め方が変わります。
イギリス移住を目指してフィリピンから始めた2カ国留学のリアル
2カ国留学だからこそ起きる失敗があります。事前に知っておけば防げるものばかりです。

2カ国留学は、2つの留学ではなく2カ国で1つの留学です。それぞれを切り離して計画すると、1カ国目で身につけたものが2カ国目につながりません。
考える順序は逆です。最終的にどのレベルまで英語力を上げたいかを先に決め、そのために1カ国目で何を達成すべきかを逆算します。そこから期間とコースを決めていきます。
たとえばオーストラリアで接客の仕事に就きたいなら、フィリピンでは会話量を確保するコースを選びます。帰国後にTOEICのスコアが必要なら、試験対策のコースが候補になります。

フィリピンでの3カ月は、目標がないまま過ごすこともできてしまいます。授業を受けているだけで時間は進むためです。
2カ国目に渡る時点で、どのレベルに達していたいかを数字で決めておきましょう。TOEICのスコアでも、講師と何分続けて話せるかでも構いません。基準があれば、途中で軌道修正できます。

オーストラリアでは、基本的に日本よりも生活費がかかります。特に都市部の家賃が高く、留学費用のなかで比重が大きくなりがちです。
働いて生活費を稼ぎながら留学する場合も、3カ月程度は仕事が見つからなくても生活できる余裕を見て予算を確保してください。
資金が不足すると、勉強にも集中できなくなります。オーストラリア政府のStudy Australiaでは、都市ごとに生活費を見積もれます。予備費を上乗せした額を、留学資金として考えておきましょう。

2カ国留学成功の鍵は、事前準備にあります。1カ国の留学に比べて、学校の申し込み・現地のリサーチなどやることが増えるので、準備が大変です。
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最後に、2カ国留学を検討する方がよくされる質問と回答をご紹介します。
大丈夫です。フィリピンには、英語経験がまったくない方でも入れるクラスがあります。
ただし、本当に初心者であれば、英語をスラスラと話せるようになるまでの道のりは険しいです。渡航前に少しでも英語力を身につけておくことが、現地での学習の助けになります。
スクールウィズでは、留学する方たちに向けた「プレ留学」プログラムを提供しているので、留学を決めた方はぜひ利用してくださいね。
目的によって変わりますが、英語を話すことへの抵抗をなくすだけなら1〜2カ月、基礎を固めてから2カ国目に進むなら3カ月が目安です。
ワーキングホリデーを予定している場合は、現地で面接を受けることを想定して期間を決めてください。話す練習に時間をかけるほど、仕事探しの選択肢は広がります。
カナダやイギリス、ニュージーランドなども選ばれています。就労を含めた経験を積みたいならカナダのCo-op、ヨーロッパへの移住を視野に入れているならイギリスというように、目的で変わります。
オーストラリアはワーキングホリデーの受け入れ枠が大きく、日本からの直行便も多い国です。働きながら滞在したい方に選ばれています。
2カ国留学は、明確な留学目標を持つ方、ワーキングホリデーで海外就労を目指す方、国際的な企業での就職を希望する方などにおすすめの留学方法です。
1カ国目はマンツーマンレッスンが充実したフィリピン留学でコスパ良く、集中的に英語でのコミュニケーション能力を磨けます。マンツーマンレッスンが日本人に向いている点も、おすすめです。
2カ国目のオーストラリアは、都市ごとに多彩な魅力と特徴があります。ワーキングホリデーで訪れるならば、スポーツや観光、アクティビティや就業経験など自分のしたいことに合わせて留学先の都市を選び、充実した海外生活を送ってくださいね。

語学留学を具体的に検討するなら、まずは留学を実現するまでの流れを確認しましょう!留学準備では大まかに5つのステップがあります。
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