カナダと日本の文化の違い!特徴から注意点まで、渡航前に知っておきたい情報まとめ

カナダ 文化 国旗

カナダは移民が多く住み、多文化な環境が整備されているため日本人にも人気の留学先となっています。特にバンクーバーなどの西部の都市ではアジア人が多く、日本人が一人でいても違和感はありません。

しかしどんなにアジア人が多くても、やはりそこはカナダ。現地の人との交流は必ず発生します。その際注意しなければいけないのが文化の違いによるミスコミュニケーション

欧米圏にあるカナダの文化は日本とは大きく異なり、事前に注意しなければ思わぬトラブルに巻き込まれる恐れがあります。

そこで今回は渡航前に知っておきたいカナダの文化について紹介します。これからカナダへ行く予定のある方はぜひ参考にしてみてくださいね。

なお、カナダの観光情報については下のページでまとめているので、おすすめの観光スポットや人気の料理などを知りたい方はチェックしてみてください。
カナダのおすすめ観光スポットやイベント、グルメなどを紹介

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カナダとはどのような社会?

カナダ 文化

photo by: nicepix / Shutterstock.com

カナダ社会の特徴

カナダは「多文化主義政策」のもと、様々な人種が平等に社会参加できる国を目指している移民大国です。中国系やフィリピン系の移民も多く、マイノリティーにも優しい国なので日本人でも安心して暮らすことができます。

またカナダは大変リベラルで、LGBT運動に関しても先進的で、個人の選択や意思を尊重することを大切にした社会といえます。

例えば2005年に同性婚が認められ、2016年には医師による安楽死が認められ、2017年にはパスポートなど公的証明書に男女の性別とは別に3つ目のオプションXが追加されました。

男女平等意識も強く、基本共働きで男性も家事をしたり育児休暇をとって子育てに積極的に参加することが普通です。

カナダの国民性

カナダの国民は大らかで温厚な人が多く、相手を尊重し、自己主張もそれほど強くない傾向があります。

また日本人の様に相手の気持ちを思いやる繊細な面もありますが、移民国家のため、自分の意見はしっかりと「言葉」で伝えることが必要になります。

時間にはルーズで、約束の時間に遅れたりバスなどの公共機関が予定より遅れることが日常茶飯事です。

また多文化ゆえ、「相手と自分が完全には分かり合えない。だから分かり合えるところだけ共有しよう」という考えを持っている人もおり、多文化社会での生活模様などもユニークな点です。

公用語は英語とフランス語の2言語

カナダ 文化

「Starbucks Coffee」もフランス語表記「Cafe Starbucks」に。Photo by : つくしさん

カナダはもともとイギリス系移民とフランス系移民が作った国です。現在ではカナダの大部分で英語が主に話されていますが、カナダ東部のケベック州ではフランス語が公用語となっています。

移り住む移民もアルジェリアなど、かつてフランスの植民地となっていたアフリカから来ている人が多く、アラブ系が多く集まるお隣の都市トロントとは人々の雰囲気感が異なります。

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カナダ文化の特徴(生活編)

カナダには飲酒や喫煙のルールなど日本とは違う生活に関する文化の違いが数多くあります。ここでは現地でのトラブルを避けるためにも、日本人が注意しておきたい文化の違いを説明したいと思います。

特徴(1)公衆トイレが少ない

カナダでは日本と異なり、公共空間に公衆トイレがあることは珍しいです。またカナダにはノックをする習慣がないため、トイレを使った後は必ず扉を開けたままにしておきましょう。

扉が閉まっていると使用中という意味になります。

特徴(2)お酒には様々な制限がかかっている

カナダではお酒を飲める場所はレストランやバー、もしくは自宅のみと法律で決まっています。そのため、公共の場でお酒を飲んだり、バーで朝までお酒を飲むことは禁止されています。

例えば、日本ではレジャー目的で公園や新幹線の中、海などの公共の場で飲酒ができますが、カナダでは公共の場での飲酒が見つかると罰金を支払わないといけません。

またお酒が飲める時間も決まっていて、朝の3時以降は飲めません。

お酒を買える場所も制限されていて、コンビニやスーパーマーケットではお酒は購入できず、リカーショップのみでお酒を購入することができます。

特徴(3)喫煙エリアは限られている

カナダは飲酒と同様に喫煙者にも厳しい国だと言えます。タバコの値段は日本に比べ700円~1,000円以上と高く、喫煙できる場所も限られています。

例えばレストランやバーなどの室内はもちろん、入り口のドアから数メートル以内も喫煙できません。歩きたばこも論外で、喫煙はタバコ専用のごみ箱が設置されている場所に限ります。

自宅での喫煙はできますが、自分の自宅でもシェアハウスなどの共同生活の場や、コンドミニアムなどの集合住宅では喫煙が禁止されている場合が多いので注意が必要です。

特徴(4)落し物は交番ではなく「Lost&Found」へ

カナダにも警察署はありますが、日本の様な交番がありません。

そのため、カナダでは落し物をした時は警察署ではなくモールなどにある「Lost&Found(ロスト&ファウンド)」やオンラインのコミュニティサイト「Craigslist(クレイグズリスト)」などで落し物を探す必要があります。

ただし、パスポートなどが盗まれた場合は、同時に必ず現地の警察にも届け出を出して日本領事館にも連絡をしましょう。

特徴(5)給料日は月に2回

カナダでワーキングホリデーをする場合知っておきたいのが給料日の違いになります。

日本と違ってカナダには「給料は最低月2回支払わられなければいけない」「支払い期間を16日以上あけてはいけない」という法律があるため、給料が月2回のペースで支払われます

給料日が2回あるからと使いすぎないようにして、家賃や光熱費などのお金は先にしっかりと支払うなどお金の管理をしっかりしましょう。

特徴(6)ドラッグ(マリファナ)は合法

日本では違法薬物のマリファナですが、カナダでは2018年10月から医療目的以外にも娯楽目的としての使用が合法化されます

購入もリカーショップやコンビニエンスストアなどで手軽にでき、マリファナ入りのクッキーやお菓子なども販売されています。

カナダではマリファナは危険なドラッグというよりも、うつや睡眠障害、ガンなどの痛みを緩和するために医療現場で使用されたり、リラックスするために娯楽目的で使用されているようです。

ただし使用には危険が伴う薬物であることは変わらないため、パーティなどで使用を誘われた時は、しっかりと断りましょう。

カナダ文化の特徴(食事編)

特徴(7)レストランの種類が豊富

移民国家カナダでは日本食はもちろん、ベトナム料理、中華料理、インド料理、フランス料理など様々な国の料理を堪能することができます。

また移民の中には宗教上の理由でお肉を食べない人もいたり、カナダ人の中にも健康や動物愛護の観点からベジタリアンを選ぶ人々がいるため、ベジタリアンメニューが用意されているレストランも数多くあります。

ちなみにカナダで麺類やスープを飲むときは、日本と違って音を立てることはマナー違反となります。またカナダには日本にはないチップの文化があるため、外食時には必ず食べ物の料金とは別に支払い金額の15%程度のチップが必要になります。

他にも税金が支払い料金に追加されるため、食費を節約したい人は、ファーストフード店や大型スーパーマーケットの惣菜コーナを利用したり、食材を購入して自炊する事をおすすめします。

チップの支払方法に関してはこちらの記事で詳しい説明しているので、気になる方は確認してみてください。

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カナダのおすすめ料理は以下の記事も参考に↓

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特徴(8)コーヒーが大好き

カナダ人のコーヒー好きは有名で、チェーン店を始めオリジナルのコーヒーショップなど数多くのコーヒーショップが街のいたるところにあります。

コーヒーの値段もサイズも日本よりお得で、一般的なコーヒーショップでは、日本のSサイズより少し大きいサイズのコーヒーが150円~250円程度で購入できます。

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カナダ文化の特徴(買い物編)

特徴(9)カード支払いが便利

カード社会のカナダでは、買い物をする場合は現金ではなくカードで支払うことが一般的になります。レストランと同様、買い物にも国と州2種類の税金が加算されます。

また現金で支払う場合には「10ドル以上の支払いを硬貨のみでしてはいけない」という法律があるため、全部硬貨で支払おうとするとお店側から断られる場合もあります。

特徴(10)購入後90日以内であれば返品可能

またカナダでは購入したレシートを取っておけば、90日以内であれば理由に関係なく返品することが可能で、日本と違って気に入らなかった商品は気楽に返品できる文化があります。

誕生日に貰ったプレゼントも返品でき、プレゼントを送る際は「ギフトレシート」という金額が記載されていないレシートを発行してもらい、プレゼントと一緒にいれておきます。

プレゼントを貰った人は、好みでないプレゼントはお店に持っていき「ギフトレシート」を提示して自分の好きな商品やギフトカードと交換することができます。

その行為は失礼にはあたらず、カナダではみんなが日常的にやっている文化になります。

カナダ文化の特徴(お金編)

特徴(11)細かいお金の計算が難しい

カナダで使われているお金は「CAD(カナダドル)」になります。表記はカナダ国内では「$」となり、国外ではアメリカドルなどとの区別をつけるため「C$」と表記します。

通貨の種類ですが、それぞれ5種類の紙幣と硬貨があり、紙幣は100ドル、50ドル、20ドル、10ドル、5ドル、硬貨は2ドル、1ドル、25セント、10セント、5セントになります。

以前であれば1セント硬貨も使用されていましたが、製造費の問題により2013年に使用が禁止されました。

しかし請求額は1セント台まで記載されるため、支払う金額によって端数を切り捨てたり切り上げたりしないといけません。

カナダ文化の特徴(交通編)

特徴(12)移動には電子カードが便利

カナダ 文化

カナダの都市は公共交通機関が発達しているため車がなくても困ることがありません。

特にトロントやバンクーバーなどの大都市では、バス、電車、フェリーなどの公共交通機関を一社が運営しているので、電子カードを使えばいちいちチケットを購入する必要がなくなり、大変便利です。

特徴(13)バスは決められたルートを走るとは限らない

カナダ 文化

カナダでは、バスの運転手が運転中にトイレやドリンク休憩のためにバスを一時的に路線変更することがあります。普段日本で生活している人からすると驚くかもしれませんが、カナダではそれが当たり前なので、前もって知っておく必要があります。

カナダ文化の特徴(人付き合い編)

特徴(14)フレンドリーな人が多い

カナダ人は知らない人にも気軽に挨拶する文化があり、とてもフレンドリーな印象を受けます。バスや電車の中で知らない人に話しかけられたり、道を歩いていると「Hi!」と挨拶されたりします。

その際は気軽に返事を返しましょう。

特徴(15)時間にルーズ

カナダ人は大らかな性格で小さいことをいちいち気にしませんが、時間や約束に対しても日本人の様にきっちりしていませんので最初は驚くことも多いと思います。

特徴(16)家族優先

カナダ人は家族をとても大切にしていて、週末や祝日に家族や親類で集まって食事を一緒に食べたり友人を誘ってホームパーティーを開いたりします。

日本では成人して家を出るとあまり実家に顔を出さなくなったりしますが、カナダ人は結婚しても子供が生まれた後も何かと理由をつけて実家を訪問します。

特徴(17)レディファースト

カナダは男女平等な国ですが、マナーとしてレディファーストの文化が残っています。レストランでもホテルでも男性が女性をエスコートして女性が男性の前を歩きます。

ドアやエレベーターでの乗り降りも女性が優先になります。

カナダ文化の特徴(ジェスチャー編)

特徴(18)挨拶(ハグ)

カナダでは親しい友人や家族の間でハグをする文化があります。しかし基本的に映画やドラマの中の様に初対面でハグをすることは少ないので、ある程度親しくなってからハグをするようにしましょう。

女性の場合は初対面で大げさにキスやハグをしてくる男性には注意しましょう。通常のカナダでの初対面の挨拶は軽い自己紹介と握手になります。

特徴(19)ピースサイン

日本では写真を撮る時、「裏ピース」という手の甲を相手に向けて行うピースをする人がいますが、これはカナダでは相手を侮辱する意味を表します。

写真を撮る際は反射的に「裏ピース」を出さないように注意しましょう。

特徴(20)アイコンタクト(レストラン)

カナダでは、レストランであってもサーバーを呼ぶ時は日本の様に手を上げたり大きな声で呼ぶことはマナー違反になります。

サーバーを呼ぶときは代わりにアイコンタクトを使って意思疎通を取るようにしましょう。

カナダ文化の特徴(学校生活編)

特徴(21)進学

授業風景

photo by: ゆっこさん

カナダの大学では、日本と違い人によって学年が上がるタイミングが異なります。

必要な単位数を取得すれば、自動的に学年が上がるシステムになっていますので、飛び級が当たり前に可能です。

特徴(22)授業内容

カナダの高校や大学は日本に比べ課題が多く、一日学校を休むとその後の授業についていくことが大変難しくなります。

授業の内容も日本の様な講師主導型ではなく、インタラクティブで生徒自身が課題に取り組んでそれを発表するような実践的なスタイルになります。

まとめ

今回は、カナダの文化の違いや特徴を詳しく説明しました。

カナダは国の政策として移民を多く受け入れているためマイノリティーにも優しい国になります。そのため日本人にも暮らしやすい国になりますが、文化の違いによるトラブルが起こることもあります。

渡航前にカナダと日本の違いについて知っておくことで、現地でのミスコミュニケーション減らして快適な生活を送りましょう。

またカナダ文化に触れるなら、旅行はもちろんですが、留学やワーホリなどで中長期で滞在してみることもおすすめです。

長期間滞在することによって、現地で暮らす人との交流やカナダ国内の他の土地へ行く機会が増やせ、より深くカナダ文化を知ることができるからです。

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