海外留学をするにあたり、学校や国の文化、雰囲気に馴染めるか不安を感じる人も多いと思います。とくに「友達ができるのかどうか」という点に、大きな不安を抱いていないでしょうか?
数週間から数ヵ月もの間、見知らぬ土地で1人で過ごすのであれば、友達は作りたいもの。せっかく留学に行くのであれば、さまざまな国の友達を作りたいですよね。
そこで今回は、留学先で友達を作る方法についてご紹介します。これを読んで、留学中の友達作りへの不安をなくしましょう。
[目次]
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留学先で友達をつくる上で、マインドセットを整えることは欠かせません。マインドセットとは、考え方や物事に対する捉え方の「癖」といえるものです。
自分のマインドセットを知り、柔軟に変化させることで友達作りがスムーズになります。
留学先では、あなたは「外国人」です。言葉や文化の違いがあることから、気軽に声をかけづらい存在と言えます。
声をかけてもらえたとしても、返答がうまくできなければ、コミュニケーションは途絶えてしまいます。
留学中は声をかけられるのを待つよりも、声をかけるよう意識したほうがよいでしょう。また、会話のキャッチボールが続くよう語学の勉強にも力を入れる必要があります。
滞在先の言葉をうまく話せず、コンプレックスを感じてしまう留学生は少なくありません。その結果、発言の機会が減り、コミュニケーションも希薄になってしまいます。
しかし友達作りに、正しい文法や発音はそれほど重要ではありません。意思の伝達は、ボディーランゲージや表情の変化などでもできます。
留学先で友達を作りたい場合は、自分の語学力に負い目を感じ、殻に閉じこもらないようにすることが大切です。
自分の周りにいる今の友達とどのようにして友達になったのか、思い出せない人も多いのではないでしょうか。
意識して友達を作ってこなかったことが、海外での友達作りに、より強い不安を抱かせてしまっている可能性があります。
しかし留学先での友達作りは「これまでも友達ができたのだから大丈夫」くらいの感覚でいたほうが、うまくいくことが多いです。
あまり構えすぎず、おおらかな気持ちで友達作りに臨みましょう。
留学先での友達作りに悩んでいる場合、経験者の話を聞くことで解決策が見えてくるケースがあります。
ここからは実際に留学経験を持つ人たちの、友達作りに関する当時の悩みや解決策について、見てみましょう。
舞子さんは30歳のときにニュージーランドに留学をしました。
クラスのほとんどは外国人で、最初の1か月は友達がまったくできなかったそうです。
「文法や発音が間違っているかも……と英語を喋ることに恐怖感があり、自分を表現できなかった。ランチも1人で、スピーキングクラスも聞く側だった」と舞子さんは語ります。
そんな孤独だった彼女に、クラスメイトがかけた言葉が「Who’s afraid of grammar? Don’t care !(誰が文法を気にしてるの?どうでもいいじゃん!)」というもの。
語学学校で文法や単語を間違えても誰も気にしない、というクラスメイトの言葉に、舞子さんの視界が開けたそうです。
それから舞子さんは間違いを恐れることはなくなり、たくさん笑い、たくさん話すようになりました。その結果、卒業時にはクラスメイトはもちろん、先生も友達になってくれたそう。
語学学校に通うのは、語学を学ぶためです。「失敗してあたりまえ」という意識が持てれば、外国語でのコミュニケーションにおけるハードルも、下がるのではないでしょうか。
舞子さんが留学を決意したきっかけや、英語を上達するための工夫などについては、以下の体験談記事を、参考にしてください。
30歳、留学経験0からのワーホリで経験した孤独と成長【ウェリントン留学体験記】
豊原さんは、これまで2回の留学経験をお持ちです。1回目はカナダへの留学で、学生のころにチャレンジしたそうです。
ある程度、英語力に自信を持った状態で臨んだカナダ留学ですが、現実は理想通りにはいかなかったそう。話しかけられても答えられず、次第に英語を使うことを放棄してしまったと、豊原さんは語ります。
英語力における現実を突きつけられた豊原さんですが、その7年後に再び留学にチャレンジ。行き先はイギリスでした。
カナダでの失敗を活かし、イギリスでは「完璧な英語」は手放したそう。単語を並べるだけの文法、順番も気にせず。そんな自由な英語でもコミュニケーションは充分に取れていました。
イギリスでは友達を無理して作ることもなかった豊原さんですが、自然と仲良くなれたクラスメイトがいたのだそう。等身大で過ごしたことで、素の自分を好きになってくれる人たちに出会えたのかもしれません。
豊原さんのように、気負わずにリラックスして過ごした結果、友達作りに繋がることもあります。力を抜いて留学生活を楽しむことで、望んでいた以上の結果が得られるかもしれません。
豊原さんの留学経験の詳細については、下記のインタビュー記事をご覧ください。
「主婦、パート、アラサーだろうが関係ない」。留学初日に言われた、私を再び英語好きに変えた言葉
元自衛官の増田さんは、「海外の働き方」を知りたくて、カナダへの留学を決意。気さくに話しかけてくれるカナダ人の気質もあり、友達はわりと早い段階でできたそうです。
友達との出会いの場は、ダウンタウンのバーでした。生活に慣れ始めたころから通うようになったそうです。バーでは多くのカナダ人とSNSをフォローしあったりして、交流を広げていたと、増田さんは当時を振り返ります。
パーティーがあるときも、増田さんはビールを片手に参加していたそう。お酒の力によって文法や発音を間違えることに抵抗がなくなり、スラスラと英語が口から出てきたためです。
お酒で気持ちが大きくなった結果、失敗をすることもあるでしょう。しかし英語への恐怖心をなくすことは、語学留学において良い結果を生みます。
友達作りに悩んでいる人は、「飲ミュニケーション」を取り入れるのも、ありかもしれません。
増田さんの留学中の暮らしやその後については、下記のインタビュー記事を参考にしてください。
「10年間の計画を3日間で書いてこい!」元自衛隊員がカナダ留学を経て通信制大学への進学を決めた理由
文化が違う人と友達になるには、「話しかけられやすい状況を作ること」と「話しかけて会話を楽しむ気持ちを持つ」ことが大切です。
2点の詳しい実践方法について、見てみましょう。
共通の話題がない人には、声をかけるきっかけも少ないものです。
話しかけやすい状況を作るために、学校での自己紹介の際には、自分の好きなことについて触れておきましょう。共通する趣味や関心事がある人が、話しかけやすくなります。
また、盛り上がれる話題を振ってもらうことで、自分自身が会話を楽しめます。楽しさから饒舌になれば、語学力への不安や気負いも薄れていくでしょう。
にこやかな会話が繰り広げられた結果、周りに人が集まり、関係の輪を広げられる可能性もあります。
留学先の学校でイベントが開催される場合は、積極的に参加しましょう。
イベントは学校の授業とは違い、開放的な気持ちになるもの。普段話したことがないような人も、気軽に声をかけてくれる可能性があります。
また、イベントの楽しい雰囲気は留学の緊張をほぐしてくれます。いつもより穏やかな表情になり笑顔も増えれば、話しかけやすい雰囲気が増すでしょう。
留学中の滞在先はさまざまです。
アパートを借りて1人暮らしもできますが、友達を作りたいのであれば、学生寮やホームステイがおすすめです。
学生寮は学生同士で顔を合わせる時間が、1人暮らしの場合よりも長くなります。そのため、声をかけられる機会も増えるでしょう。
寮の使い方やルールの確認などが、コミュニケーションのきっかけとなる可能性も高いです。
ホームステイの場合も同様に、家主と過ごす時間の分だけ、関係性も密になります。日常生活の中で話しかけられることが増えれば、コミュニケーション力や語学力も、自然と磨かれていくでしょう。
笑顔は相手の緊張をほぐし、安心感を与えます。留学中はなるべく笑顔でいるよう、心がけてみましょう。
笑顔によって話しかけやすい雰囲気を作れば、出会いが広がる可能性もあります。万が一うまく会話ができなくても、笑顔が場を和めてくれるでしょう。
海外の学生の中には、日本に興味を持っている人もいます。日本について聞かれた際に答えられるように準備しておきましょう。
日本の情報や政治だけでなく、近年は日本のサブカルチャーも海外で注目されています。
会話を弾ませられるように、幅広い日本文化の知識を得ておくと安心です。
日本文化に興味を持つ国や人は、少なくありません。日本人に話しかけるチャンスを求めている人もいることでしょう。
そういった人たちと出会う場として、日本に関連したイベントやスポットなどがおすすめです。日本好きの人たちが集まっている確率が高く、話しかけてもらえる可能性があります。
積極的に足を運び、友達作りの機会を増やしましょう。
現地の人とコミュニケーションを取る場合、その国の言語が欠かせません。
自分が学びたい言語はもちろん、現地で使われている他の言語(例:フィリピンータガログ語)なども知っていると会話や表現の幅が広がり、コミュニケーションも豊かになります。簡単なフレーズだけでも、覚えておくと安心です。
「会話を楽しむ」というと、友達と盛り上がっている様子をイメージするのではないでしょうか。しかし海外で知り合ってすぐの人と、慣れない言語でスムーズな会話をするのは、簡単ではありません。
想像との違いに落胆しすぎないよう、会話のハードルはあらかじめ下げておきましょう。
「店員に質問をして買い物をする」「挨拶をする」などのことから目標にするのがおすすめです。
小さな成功体験を重ねることで、自分の英語に自信が持てるようになります。その結果、話すことが楽しくなれば、クラスメイトや知人にも自分から声をかけられるようになるでしょう。
会話は相手に楽しんでもらうだけでなく、自分が楽しむことも大切です。
自分が楽しいと思えなければ、会話への意欲も失せてしまいます。その結果、コミュニケーションが希薄になり、友達作りがうまく進まなくなる可能性も否定できません。
自分が会話を楽しみ「もっと話したい」と思えるようになれば、話しかけることに積極的になれます。自分自身が会話を楽しめるように、ペースや話題を工夫してみましょう。
イベントやシェアハウスなど、友達作りの場ではなるべく会話を弾ませたいものです。しかし「何を話せばいいのか分からない」という人も多いはず。
ここでは、あらゆるシーンで役立つ話題をご紹介します。
留学先の観光情報や、人気のグルメを知っておきましょう。観光・グルメは、会話のきっかけにしやすい話題です。「ここ知ってる?」「一緒に行かない?」など、会話から次の約束に繋がりやすく、関係性を深めるのに適しています。
相手から興味深い話や良い情報を聞けることもあるため、積極的に話題にしてみましょう。
日本の文化や歴史が、人気となっている国もあります。特に漫画やアニメは世界的に有名な作品が多く、国内外問わずファンがいます。ポピュラーな作品は、あらかじめチェックしておくとよいでしょう。
下記の記事では、出国前に押さえておきたい漫画作品や、海外留学で役に立つ日本の知識を紹介しています。
留学するなら知っておくと話題が広がる日本の豆知識3選
留学先でコミュニケーションの幅を広げたい人は、ぜひチェックしてみてください。
政治や経済の話題も考えておきましょう。日本と交流がある国や都市の政治・経済の情報は、一通り把握しておくと安心です。意見を求められる可能性もあるため、あらかじめ勉強しておくことをおすすめします。
スポーツや音楽も、会話が盛り上がる題材と言えます。お気に入りのジャンルが同じだったり、ひいきのチームが一緒だったりと、共通する話題を見つけやすいためです。
また、スポーツや音楽はテレビ・ニュースでたびたび話題にあがります。そのため詳しくなくても、会話の糸口としやすい存在です。
話の内容に困ったらスポーツや音楽の話題で、会話を始めてみてはいかがでしょうか。
英語のフレーズを知っておくと、会話がスムーズに進みます。ここでは友達作りに役に立つ基本的な英語のフレーズをご紹介します。
まずは基本的な挨拶から。繰り返し練習して、自分から挨拶ができるようになっておくと安心です。
意味:こんにちは。私は○○です。はじめまして。
初対面の人に挨拶するときに使う一般的なフレーズです。Helloの代わりにHiを使うと、よりカジュアルな表現になります。
もしこのフレーズを言われたら、「Hello. I’m ○○. Nice to meet you, too.」と返しましょう。
意味:調子はどうですか?
クラスメイトや友人に対する日常の挨拶として、使える表現です。
「Hi, I’m good. Thanks. How are you?」「I’m good. Thanks.」といったフレーズで返事をします。
挨拶ができるようになったら、自分のことを相手に伝えましょう。
ここでは出身地、趣味、学校のことなど、身近なフレーズをご紹介します。
意味:日本の西の方面にある兵庫県出身です。
出身地と方面を組み合わせることで、より詳しく伝えられます。
また、「○○ is famous for △△.」で「○○は△△で有名です」といった表現もできます。
意味:○○大学で経済学を専攻しています。
大学で専攻している学科を伝えるときは、専攻の英語名を事前に調べておくとよいでしょう。
また、大学を卒業した人は、「I majored in〜」と過去形にすることで、「〜を専攻していました」という表現に変化します。
意味:旅行と写真を撮ることが好きです。
趣味を伝えるときの定番の表現です。
「I’m into〜」で「〜にハマっている」などの言い換えもできます。
自分の趣味が英語でどう伝えられるのか、考えておくのもおすすめです。
相手をより知るためには、積極的に質問することも大切です。
ここでは基本的な質問フレーズをご紹介します。
意味:出身はどちらですか?
出身地を聞くときの定番フレーズです。
「What part of ○○ are you from?」で「○○のどこの出身ですか?」という意味になり、相手の出身地をより詳しく聞けます。
意味:自由な時間に何をしていますか?
相手の趣味を聞くときにhobbyを使わない自然な表現です。
より詳しく聞きたいときは、「How often do you ○○?(どれくらいの頻度で○○しますか?)」といった表現もあります。
意味:どうしてここに来たのですか?
留学に来た理由を尋ねるときに使えるフレーズです。Whyを使うと、問い詰めているようなニュアンスになってしまいます。
上記の表現のほうが柔らかく、気軽に問いかけているイメージです。
「I’m here for/to ~」や「I want/wanted to ~」といった返しで、理由を聞くことができるはずなので、相手の答えに合わせてさらに質問してみましょう。
いろいろ試してみたものの、「うまく友達ができない」または「できるかとても不安だ」と感じる人もいるかもしれません。「うまく友達ができない」と感じる場合、以下のことを検討してみてください。
それぞれ、詳しい内容を紹介します。
友達作りがうまくいかず、次第に疲れを感じてしまうこともあるでしょう。ストレスが溜まると、留学そのものを楽しめなくなってしまいます。
「ちょっと疲れてきたな」と感じたときは、友達作りは一旦お休みするのもひとつの手です。部屋でゆっくり過ごしたり、街を散歩したりしてみましょう。また日本にいる家族や友人と連絡をとることもおすすめです。
ゆったりした気持ちを取り戻すことで、余裕が生まれます。留学生活を楽しいと再び思えるようになり、自然な笑顔が増えれば、友達作りもうまくいくかもしれません。
美術館や博物館、おいしいグルメ巡りなど、自分が気になる場所へ行ってみましょう。自分の好きなことを心から楽しむ人の周りには、共通の趣味を持った人が集まってきます。
自分の力ではどうすることもできない場合は、学校の先生や宿泊先に相談をしてみましょう。学校にカウンセラーがいれば、悩みや負担を軽くするアドバイスをしてくれます。宿泊先で相談をした場合、気が晴れることや友達作りができる場に、誘ってくれるかもしれません。
ひとりで悩まずに、思い切って相談してみましょう。
英語がうまくできず外国人の友達が作れない場合は、日本人の友達を作ってみましょう。
話を聞いてくれる人がいれば、友達ができないことで抱えていた不安も薄れていきます。また、友人経由で外国人との交流が増える可能性も、ゼロではありません。
留学先での友達作りに悩みを抱えている人は、まずは現地で日本人の友達を作ることからスタートしてみてはいかがでしょうか。
友達作りがどうしてもうまくいかない理由は、環境が合っていないせいかもしれません。
学校や都市には、特色があります。そこに通ったり、住んだりしている人のタイプが偏ってしまうことも、少なくありません。
自分とは雰囲気や考え方が違う世界に飛び込むのは、簡単ではないもの。思い切って引越しをしたり留学先を変えたりして、自分に合った環境を作るのもひとつの手です。
留学先で友達ができることで、慣れない土地での暮らしが楽しくなったり不安や悩みを共有できたりします。
しかし文化が違う相手と親密になるのは、思っている以上に難しいもの。そこで今回は、友達作りのきっかけになるアイデアをいくつか紹介しました。
実行できそうな内容から少しずつ実践にうつして、思い描く留学生活を実現してくださいね。
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