こんにちは!Ayakaです。私は現在、キャリアチェンジを目指す1年間のビジネス留学中で、オーストラリア・ブリスベンにあるグリフィス大学に在籍しています。
「留学」、「留学準備」というと、皆さんつい、日常会話や授業をイメージしてスピーキング力の向上に重きを置きがちですが、実際の大学の成績はアサイメント(レポート課題)の比重が大きく、ライティング力が評価に大きく響きます。
ということで、今回は留学生活中、長文英語レポートを上手に仕上げる秘策をお届けします。現在留学中の方、これから留学を考えている皆さんもぜひ参考にしてみてくださいね。
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私が2学期間通ったグリフィス大学では、学部、院ともに、1学期あたりにアサイメント(レポート課題)が2~3本と、中間・期末試験がありました。
組み合わせは授業によりますが、各課題・試験の成績配分は厳密に決められており、シラバス代わりの Course Profile に詳細が書かれているので、何がいつ締め切りで何パーセントの成績評価を占めるのか、学生は学期始めに熟読します。中にはレポートの出来だけで成績結果が決まる授業もあるので、いかにライティング力が重要かがわかります。
英文レポートの長さは学部では1本あたり1,200~2,500語、大学院では2,000~3,000語ほど。日本の大学入試の自由英作文は50~100語程度が一般的であることを考えると、比にならない長さと言えます。
そして当たり前ですが、ネイティブの学生も留学生もまったく同じ課題に取り組み、同じ評価基準で評価されます。
レポート課題の割合が大きいぶん、授業でも教授はしっかりとレポートに含めるべき項目、成績評価項目、構成例を示してくれます。
課題締め切り3週間ほど前には授業時間の大半を割いて、これまでの授業の要点とレポートとの関連性を説明するので、レポート課題だけで成績が決まるからといって、授業に出なくてもよいかといったら大間違いです。
説明を理解したからといって、レポートをいきなり書き始めるのはNG。そうではなく、最初に構成(骨組み)をきちんと組み立てることが肝心です。大枠を間違えて明後日の方向に行ってしまったら大変!目次・見出しとそれに付随する大まかな内容を箇条書きで執筆したら、まず教授に見てもらう方が安心です。
扱いたいテーマが複数あり、迷う場合も相談するのがおすすめ。私もこれまで、教授に見てもらうことで「そのテーマだと今回のレポートには広すぎる」「こちらのテーマの方がレファレンス(参考文献)を見つけやすい」などアドバイスをもらい、スムーズに書き始めることができました!
複数のレポート執筆が立て込む期末時期は、体力的・精神的にもハードになるので、進捗とモチベーションをしっかり自己管理することが重要です。私も、大学院の期末に約3週間で3,000語のレポートを4本執筆する山場を迎えました。
レファレンスを調べて必要な情報を取捨選択する時間を考慮すると、1本仕上げてから次のものに着手したのでは絶対に間に合わないと危機感を覚え、執筆開始前に行程管理表を作成。大学の英文添削サービスに提出する日や教授に相談できるタイミングから逆算し、「1日何セクション書く」という風に決めて、常に全体の進行を把握していました。
1人で部屋に籠って黙々とレポートを書くのも手ですが、時には孤独を感じてしまうもの。ですので私は、図書館のQuiet Study Space(私語厳禁の学習スペース)を利用したり、フラットメイトたちと「今夜はアサイメント・ナイト」と称してリビングで皆でパソコンに向かったりと、モチベーションを維持できるように工夫していました。
全員の課題提出が終わった後は、「皆で寿司&しゃぶしゃぶ食べ放題に行く!」とご褒美を設定したのも効果がありました♪
日常会話やEメールなどの書き言葉とは異なる、学術系の英文、いわゆるアカデミック・ライティングには、それ相応のルールやテクニックを押さえなくてはいけません。大学受験時に、「1パラグラフには必ず1トピックセンテンスを入れる」と習った人も多いのではないでしょうか。
そこで役に立つのが、ライティングのワークショップです。私も留学前には留学会社のアカデミック英語準備講座に約4ヵ月間通い、特にアカデミック・ライティングの力が弱いと厳しく指導されました。もちろん、現地の大学内でもワークショップは定期的に開催されています。
アカデミック・ライティングでは、conjunctions(つなぎ言葉)の活用、cohesion(文法的な一貫性)、coherence(内容の論理的一貫性)、reference(照応の仕方)、paraphrase(言い換え)など気を付けることは山ほどあるので、苦労するのはネイティブもノンネイティブも同じなのですね。
私もレポート執筆期間中、学内のワークショップに参加することで、執筆を進める上で意識すべきことを再認識できました。他にも、図書館司書の方による文献検索方法のレクチャーでは、学内外の文献データベースやキーワード検索のコツを習い、執筆を効率的に進めるのに多いに役立ちました。
「正しく伝わる英語で書かれている」というのは最低限の読み手へのマナーです。教授は留学生に、提出前に英文チェックにかけるよう必ずしも求めるわけではないですが、好成績を狙うなら第三者による英文チェックはかけておくのが望ましいでしょう。
声に出して proof reading(校正)をすることで、自分でもある程度、論理展開の矛盾、不要な接続詞や時制のズレといったミスに気づくことができますが、それでも、微妙な冠詞や単複の使い分け、コロケーション(語の組み合わせ)といったものは、ノンネイティブには不安は残るものです。
せっかく内容が素晴らしかったとしても、英文がちぐはぐで減点されてしまってはもったいないですよね。
ですので、私は、ライティング指導や発音矯正、プレゼンテーション練習などを無料でしてくれる大学の English Helpという英語コンサルテーションサービスで自分の英文のクセを指摘してもらったり、Microsoft Wordに変更履歴入りで添削してくれる大学院生向けのサービスを利用していました。他にも、英語ネイティブのフラットメイトに見てもらうというのも手です。
英文チェックにかけることで、自信を持って提出できるのはもちろん、添削結果を見ることで、自分の英文の精度も徐々に上がっていくのでおすすめです。海外の大学では無料で学生向けに学術サポートをしているところが多いので、ぜひ皆さんの留学先でも探してみてくださいね。
大量の長文レポートを仕上げるコツは、教授曰く、“Write Fast, Edit Slowly” だそうです。「あれこれうだうだ悩み続けるより、構成を固めたら、波に乗ってとにかく書く!そのあとしっかり推敲せよ」というもの。これに加えて、特にノンネイティブなら、
(1) 教授にこまめに相談する
(2) 工程管理をしっかりする
(3) 英文チェックをかける
という点も意識しながら取り組むことをおすすめします。
気軽に練習できるスピーキングに比べて、ライティング、特にアカデミック・ライティングはなかなかエネルギーが必要な部分ですが、正確に英文を書く力がつくと、英文を読んだり、発話を組み立てる力も上がり、相乗効果が見込めます。
ぜひ、留学中の皆さんは大学のワークショップやサービスを積極的に活用し、ライティング力を鍛えることも意識してみてくださいね。また、これから留学をお考えの皆さんは、TOEFLやIELTSといった英語能力試験のライティング対策などを一つのバロメーターに、ライティング力の基礎を培っておくことをおすすめします!
【連載】元英語教材編集者が行く、オーストラリア留学体験記↓↓
語学留学を具体的に検討するなら、まずは留学を実現するまでの流れを確認しましょう!留学準備では大まかに5つのステップがあります。
留学を思い立ったら、まずは渡航時期、期間、渡航先の目星をつけてみてください。
いつ、どれほどの期間、どんな国で留学するかイメージが持てると具体的な計画を立てやすくなります。
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