リゾートだけがセブではない?フィリピン留学中に経験したボランティア、少数民族を訪ね感じたこと

こんにちは、ライターのmihoです。

私はセブ留学中に、一生忘れることができないたくさんの出会いや経験をしました。語学学校の仲間や講師の方々もそうですが、それ以上に感銘を受けたことは山村に住む貧困層の子供達や海域で生活する少数民族、バジャウ族との出会いです。

セブ島というとリゾートを思い浮かべる人が多いと思います。一方で、市内や郊外に衛生環境の悪いスラム街が存在していることもまた事実です。そこで体験したボランティアや人種差別に苦しむ少数民族の住む村を訪問し、自分の目で見て直接話を聞いた経験は、私の中で非常に印象に残るものになりました。私が普段日本に住んでいたら絶対に感じ取れないことを、彼らはたくさん教えてくれたんです。

今回はセブ留学中に行った山村でのボランティア事業と、海域で暮らす少数民族バジャウ族を訪ね感じたことなどを紹介したいと思います。

なお、フィリピン留学についての全般的な情報は下のページでまとめているので、具体的な検討を進めたい方はチェックしてみてください。
フィリピン留学

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セブ郊外の山村で社会体験ボランティア

私は留学中に、セブにあるSLPCというNGOのスタディーツアーに参加し、山村に住む貧困層の子供達を訪問しました。

セブ島郊外にある山村には、市内のスラム街から強制移住させられた家族が住む集落があります。ここで暮らす人々は貧困層から抜け出すのが難しく、観光地で路上生活をしながら物売りをして生計を立てたりしています。子供が物売りをしている光景を目の当たりにしたのですが、その姿を見た際は本当に胸が苦しくなりました。

私はスタディツアーの一環として、子供達と歌やボール・シャボン玉遊び、ビンゴゲームをした後、ご飯の提供をしました。

ビンゴの景品が着古した古着?

ボランティアの流れとしては、まず山村の案内を現地の方にしてもらい、その後は子供達にあげる料理の提供をしました。料理をしてる間、子供達が退屈にならないようにボールやシャボン玉で子供達と遊びもしました。山村で暮らす子供達はスマートフォンのカメラも見慣れておらず、夢中で「撮って撮って〜」とせがんでくることも多かったです。

料理の提供を終えたら、子供達とビンゴ大会。景品は各国から寄せられた古着のお洋服です。ビンゴと言えど数字が読めない、数字が聴きとれない子供達も多いので、ボランティアメンバーがサポートをしつつ行われました。

ビンゴの景品であるヨレヨレでクタクタの着古した洋服に、村の子供も大人も大喜びの光景を見て衝撃を受けました。というのも、私は普段着なれくなった洋服を処分してしまうことが多いからです。山村で暮らす子供も大人も、手に入れた洋服を抱えて笑顔で『salamat!(ありがとう!)』と言ってきたのには、胸が締め付けられるような思いでした。

元気な子供達とは裏腹に、複雑な気持ち

日本で安定した暮らしを送る私にとって、山村の衣・食・住の環境の違いには大変驚きました。フライドチキンの揚げカスも食べたいとせがむ子供。着古した洋服を嬉しそうに着る子供。スマートフォンを物珍しく操作したがる子供。日本では絶対に見ることがない、この光景は衝撃的でした。

日本ではお腹がいっぱいになったら食事を残したり、着古した洋服を処分したり、生活必需品であるスマートフォンは生活には欠かせないですよね。しかし、この山村では食事を残したり、着古した洋服を処分したりすることが当たり前ではないんです。日本人である私と、ここに住む人達との衣食住の生活の格差には言葉の言い表しようがありません。

子供達と一緒に過ごせて楽しかったです。それと同時に、悲しい思いも入り混じり複雑な気持ちでした。この子達は、このままずっとこのような環境で育っていくのかと考えると、何とも言えない気持ちになります。

日本の暮らしとは、正反対セブ郊外の山村。その光景を目にしてからは、真剣に貧困について考えるようになりました。また、現地の違った一面を見ることも大切だと感じました。セブに留学をしようと考えている方、現在留学されている方にぜひボランティアとして訪れて欲しいなと思います。

海域で暮らすバジャウ族との出会い

留学生活を過ごしていく中で、現地のフィリピン人の友達も何人か作ることができました。その友達の1人がバジャウ族でした。バジャウ族は、数100年前からフィリピン、マレーシアやインドネシア間の海域で生活している遊牧民族です。セブ島のバジャウ族は、マンバリン地区で海の家を建て魚介類を狩り生活しています。

しかし、都市化が進み海が汚染され始めたことにより、彼らの生業である漁業が昨今難しくなっているそうです。中には物乞いをする者も現れ、人種差別で仕事に就くのが難しくなっている状況もあるそうです。

今回はバジャウ族の友人に招待され、家を訪問させていただきました。

劣悪な衛生環境での暮らし

汚染された海の上にバジャウ族の家が建てられていたので、衛生状態は非常に良くなかったです。私の友人の家は近所の方も含めみんな家族という認識らしく、私のことをとても温かく迎えてくれて居心地のいい空間でした。

バジャウ族の友人が、あまり衛生的でないけど本当にここが大好きだと言う理由がよくわかります。ここでも、子供達の屈託のない笑顔に癒されました。

彼らと過ごす時間は本当に楽しかったです。

バジャウ族と生活を共にする日本人

バジャウ族の暮らす土地で、なんと日本人青年(松田さん)と出会いました!彼は、ここで生活していてバジャウ族の女性と結婚するそうです。

バジャウ族の生活スタイルに魅かれて暮らし始め、彼らのためにバジャウ族体験ツアーなどを企画して雇用の機会と収入源を作り、人種差別や偏見を無くそうと大きく活躍をしていました。松田さんの行動力は本当に凄く、私も良い刺激を頂きました。

実はバジャウ族の暮らす土地を訪ねる前に、語学学校の先生にバジャウ族について尋ねてみたんです。すると、ほとんどの先生がバジャウ族についての知識はほぼ持っておらず、偏見の目で見ていました。

松田さんはもっと同じフィリピン人にこそ、バジャウ族を知るために訪ねてほしいとおっしゃっていました。もちろん、日本人の方にも!バジャウ族がどういう人々なのか、どういった環境で暮らしているのか知って欲しいです。

まとめ

世界幸福度ランキングというものをご存知ですか?このランキングの結果は意外なことに上位は開発途上国が多く、下位は先進国がほとんどです。

私は山村の子供達やバジャウ族に対して抱いた第一印象が、

「日本人との生活の格差が大きい、可哀想すぎる」でした。
でも、彼らはキラキラした笑顔で「幸せ、楽しい、ストレスなんて無い!」と答えます。

彼らがこんなに幸せを感じているのに可哀想だと思ったこと、ましてこんなに恵まれた環境で育った私が幸せを感じ取れないことが、情けないです。自分の環境に感謝しなければいけないと、きつく思いました。お金と幸せはまた別物とは皮肉なものです。

日本では感じ取ることができない、大切なことを学ぶことができました。ボランティアやバジャウ体験ツアーに、ぜひ時間がありましたら参加していただきたいです。リゾートだけではない、セブを見ていただきたいと思います。

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    この記事を書いた人

    miho

    臨床検査技師、内視鏡技師として三年間の病院勤務を経て、語学勉強をするためセブ島留学へ。

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