未就学児~小学校低学年程度のお子様を対象に、親子で留学を経験するプログラムのことを一般に「親子留学」と呼びます。子どもにいろいろな経験を積ませたい、でも一人で海外に行かせるのは不安……という人におすすめの留学スタイルです。
親子留学ができる国はいろいろありますが、その中でもオーストラリアは特に人気です。この記事では、オーストラリアが親子留学に選ばれる理由、具体的な準備の進め方などを詳しく見ていきます。オーストラリアでの親子留学を検討している方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
※記事内ではオーストラリアドルをAUDと表記し、為替レートには2024年4月16日時点での情報を参照し、1AUD=99円で計算しています。
[目次]
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オーストラリアが親子留学に人気なのは、ずばりその体制が整っているからです。親子一緒に留学を体験できるプログラムが多数あったり、現地在住の日本人スタッフのサポートが受けられたりと、安心して留学に挑める環境が用意されています。
また、移民・留学生が多いオーストラリアの人々は「外国人」に慣れています。英語を母国語としない人々への気遣いを身につけている人も多く、「外国人」であっても過ごしやすい国です。
親子留学となると親御さんも海外生活を経験することになりますが、中には言語や異なる環境に不安を抱える方もいるでしょう。そんな人でも、オーストラリアの“easy going(のんびりとした)”な雰囲気ならお子様と一緒に楽しめるのではないでしょうか。
いろいろと魅力の詰まったオーストラリアでの親子留学。成功させるには、下記のポイントを意識しながらプランを考える必要があります。
まずはお子様に何を学ばせたいのか、どんな経験を積んでほしいのかを考えましょう。それによって選ぶプログラムが大きく変わってきます。英語を集中的に学んでほしいのか、文化交流体験をしてほしいのかなど考えてみましょう。
英語を学ぶにしても、語学学校に通うのと地元の小学校あるいは幼稚園に通うのでは体験できる内容が変わってきます。語学学校の場合は同じような立場の生徒、つまり他国から英語を学びにきている子どもと一緒に英語を学びます。
それに対し、地元の学校へ通う場合には地元の子どもたちに混ざってオーストラリアの教育を受けることになるので、よりオーストラリアならではの体験ができるでしょう。
春休みや夏休みなどの長期休みを利用したジュニア留学プログラムも人気です。2~4週間程度のプログラムの中で、英語学習だけでなくさまざまな習い事やアクティビティを経験し異文化交流を図ります。
ここまでご紹介したのは主に短期留学ですが、もちろん3カ月を超えるような長期留学も可能です。ご自身の予算や目的などに合わせて柔軟に留学プランを立てられるのもオーストラリア留学の魅力といえます。
幅広い年齢に対応しているのもオーストラリアでの親子留学の魅力です。プログラムによっては0歳から受けられるものもあります。
未就学児から高校生、大学生まで、年齢に応じたプログラムが豊富に用意されているのも魅力。小さいうちに親子留学を経験させて、もう少し大きくなってからひとりでの留学に挑戦してもらうといった長期での計画も立てやすいでしょう。
オーストラリアの場合、3カ月以内の短期留学であればビザは不要です。ETA(電子渡航許可)の申請は必要ですが、手続きはオンライン上で完結します。システム利用料に約2,000円ほどかかりますが、申請料はかかりません(※1)。
3カ月を超える留学の場合、お子様は学生ビザを取得する必要があります。その場合、親御さんは「Student Guadian Visa」(保護者ビザ)を申請することになります。このビザは18歳以下の子どもが学生ビザを取得する際に保護者が申請できるビザで、お子様の留学期間の分だけオーストラリア滞在を許可するものです(※2)。
また、親御さんが学生ビザを取得して子どもを連れてくるという方法もあります。その場合、子どもが6歳を超えている場合にはオーストラリアの学校へ入学させる必要があるので、そこでお子様に留学経験を積ませることができます(※3)。
滞在方法は主にホームステイ、コンドミニアム、寮の3つに分かれています。
ホームステイは現地の家族に受け入れてもらい、家族の一員のように共に生活をします。コンドミニアムはキッチンなど生活に必要な設備が整った宿泊施設に泊まる方法で、イメージとしてはエアビーに近いです。語学学校などが運営している寮の場合、一部屋を2~3人でシェアすることが多く、他の学生と共同生活を送ることになります。
ホームステイや寮の場合は現地の家族や他の学生と過ごす時間があるので、必然的に英語に触れる時間は長くなります。食事が準備されることが多く、留学中の親御さんの負担が軽減される一方、費用は高くなりがちです。コンドミニアムの場合は寮などよりは費用が安く済みますが、基本的に自分の家族だけで過ごすので、宿に帰ってからは英語を使う機会はあまり多くないでしょう。
いずれの滞在方法を選ぶにしても、学校までの距離や周辺の治安はよく確認することをおすすめします。また、オーストラリアでは冷暖房を完備している家はそれほど一般的ではありません。真夏、あるいは真冬に渡豪する場合にはこういった設備面の充実度もチェックした方がいいでしょう。
なお、オーストラリアは基本的に車社会です。都市部では車がなくても移動はしやすいですが、郊外では車なしの生活はかなり不便です。その点も考慮しながら宿泊場所は選ぶ必要があります。
お子様が学校へ行っている間、自分が何をするかも考える必要があります。基本的に日中はフリーになるので、語学学校に通う、習い事やアクティビティに取り組む、など自身の自己研鑽の時間に使ってもいいでしょう。リモートで仕事をしている人の場合は、その時間を仕事の時間に充てることもできます。
特に予定を決めずにフリーで過ごすのもひとつの選択肢です。博物館や美術館に行ったり、飛び込みでヨガやサーフィンのレッスンに参加したり、現地での過ごし方はいろいろあります。なかなかない機会ですから、思いっきり観光を楽しむのもいいでしょう。
具体的に学校を選ぶ際には、さまざまな観点から検討することが必要です。まずはお子様の年齢の子どもを対象としたプログラムがある学校を探すところから始めましょう。その際、親御さん向けにも留学プログラムを提供しているかどうかを確認しておくと、ご自身の滞在中のプランが立てやすくなります。
また、お子様を複数連れていく場合にはベビーシッターや託児所の有無も大事な確認ポイントです。お子様を預けられないとなると自由に動くのはなかなか難しくなるでしょうから、必要な場合には確認しましょう。
ここではオーストラリアでの親子留学に特におすすめな語学学校を4校ご紹介します。
創立からすでに70年以上という歴史を誇るIHシドニーは、50カ国以上で語学学校を運営する世界最大規模の老舗の語学学校です。一般英語コース、子ども向けコースとさまざまな学習コースがあるのに加え、英語の先生を目指すためのコースもあります。少人数クラス制を採用しており、質の高い教育が受けられると評判です。
子ども向けのプログラムはいくつかありますが、その中でも親子留学におすすめなのは「Primary School Preparation Program」です(※4)。これは8~12歳を対象としたプログラムで、オーストラリアの小学校に入学する前の準備コースとして開講されています。週5日、毎日5時間みっちり勉強することになるので、お子様に英語にとにかくたくさん触れさせたいという人におすすめです。
留学期間は1週間から1年間までと自由に決められます。また、開始時期も柔軟に選べるので、お子様の学校のスケジュールや親御さんの仕事の都合に合わせて留学プランが立てられるのもおすすめポイント。
IHシドニーの最新の情報をもとにしたご案内はLINEにて行なっていますので、空室やコース詳細の確認、お見積もりや申込みなどの手続きを進めたい方はご相談ください。
ブリスベンにあるシャフストン・ブリスベンは1996年の創立以来、100カ国を超える国から12万人以上の生徒を受け入れてきました。オーストラリアの中でも特にさまざまなバックグラウンドを持った学生が集まる学校で、異文化交流をするにはもってこいの場所です。
シャフストン・ブリスベンでは「Primary English Preparation Program」というコースが開講されています(※5)。オーストラリア、もしくは他の英語圏の小学校での勉強に必要な英語力を身につけさせることに注力したコースです。
このコースを履修すると、英語学習だけでなくスポーツや美術といったアクティビティにも参加できます。こういった活動を通して他の生徒と交流することで、さらに英語でのコミュニケーション能力が磨かれていくことが期待できますよ。
対象年齢は7~11歳、スタート時期は自由に選ぶことが可能です。期間は10~40週間ですので比較的長めの留学プランになります。
シャフストン・ブリスベンの最新の情報をもとにしたご案内はLINEにて行なっていますので、空室やコース詳細の確認、お見積もりや申込みなどの手続きを進めたい方はご相談ください。
レクシスはオーストラリア、日本、韓国で国際教育プログラムを提供する教育団体です。子どもから大人まで、英語学習コース及び職業訓練コースを提供しています。オーストラリア国内ではシドニー、ヌーサ、サンシャインコースト、パースに学校があります。
レクシスはさまざまなコースを提供しており、その多くは教室での英語の勉強と課外でのアクティビティを組み合わせたものです。教室で学んだことを生の会話の中で生かすチャンスがたくさんあるので、さまざまな学びが得られるでしょう。
対象年齢は他の学校と比べると少し高め、13歳から17歳となっています(※6)。期間は1~6週間の中から選べるので、長期休みや家族の予定に合わせて渡豪予定が立てられます。
レクシスの最新の情報をもとにしたご案内はLINEにて行なっていますので、空室やコース詳細の確認、お見積もりや申込みなどの手続きを進めたい方はご相談ください。
ブリスベンの中心部、時計台があることで有名なキング・ジョージ広場に隣接する語学学校、ブラウンズ。セントラル駅に近く、アクセスの良さが人気の理由のひとつとなっています。ブラウンズでは一般英語コースや英語テスト対策コースのほか、「Primary School Preparation」という子ども向けのプログラムも開講されています(※7)。
このコースは6~12歳を対象とした、オーストラリアの小学校入学に向けた準備コース。授業時間はクラスでの勉強が20時間、課外活動が5時間、合計で週25時間です。年齢に合わせた指導方法が採用されており、さまざまな角度から英語力を磨くことができます。
ブラウンズには英語学習とさまざまなアクティビティを組み合わせたコースがあり、こちらは親御さんも受けることが可能です。お子様がレッスンを受講している間、ご自身の学びを深めることもできます。
ブラウンズの最新の情報をもとにしたご案内はLINEにて行なっていますので、空室やコース詳細の確認、お見積もりや申込みなどの手続きを進めたい方はご相談ください。
このように、オーストラリアでの親子留学にはたくさんの選択肢があります。お子様にどんなことを体験してほしいのかを熟考しながら、適切なものを選ぶようにしましょう。その際、下記の点にご注意ください。
他国の親子留学の場合、例えばフィリピンなどの場合には語学学校で「親子留学コース」が提供されていることがあります。お子様の学習コースと親御さんの学習コースがセットになっており、同時に申し込みができます。わざわざ子どもの分、親の分、と分けて申し込む必要がないので手続きがスムーズです。親子で受講することが前提なので、授業時間など細かな部分がうまく調整されています。
一方、オーストラリアの場合は一般的には「親子留学コース」はありません。子どもは子ども用、大人は大人用のコースが開講されており、それぞれに申し込む形になります。子どもの授業の終了時間と自身の授業の終了時間がずれることもありえますので、事前によくチェックしましょう。
小学校準備コースの場合は1年を通して比較的いつでも入学ができますが、他のコースの場合はそうもいかないことがあります。例えば夏休みなどの長期休みに絞って開講しているプログラムも多いので、ご自身の行きたいタイミングと合わないこともあります。
特に夏季は多くの語学学校でサマープログラムが開催されており、選択肢が多いです。この場合の「サマー」はオーストラリアの夏季にあたるので、11~1月ごろを指します。年末年始休みなどを利用して留学しやすいですが、この時期のオーストラリアは各国から旅行客が訪れる繁忙期にあたるので、フライト料金が高くなりがちです。
もちろん、通年で開講しているコースもありますが選択肢は夏の方が多いです。このタイミングを逃すと自分の希望するコースが見つからなかったり、受講できる場所が限られていたりといったことが起こりえます。
親子留学を考える上で、費用が気になる人も多いでしょう。お子様とご自分、2人分の費用がかかりますから、どれくらいになるのか心配な人もいるのではないでしょうか。そんな人のために、ここでは仮に1週間の親子留学をするとして大体の費用をお伝えします。
1週間の親子留学の場合、一番安くても約28万円は必要です。一方、選ぶコースや渡航する時期によってはもっと値段が上がることも。詳しくは下記で解説しています。
どんなプログラムを選ぶのかによって、学費は大きく変わります。例えば小学校準備コースであれば1週間あたり400~500AUD(約4~5万円)で済みますが、アクティビティを中心としたサマープログラムの場合は1週間で1,000AUD(約10万円)を超えることも。
また、親御さんがコースを受講するかどうかによっても金額は変わってきます。ちなみに、一般英語コースであれば週に350AUD(約35,000円)程度が相場です(※8)。
1週間ホームステイすると仮定した場合、親子2人分では約5万円が想定されます(※9)。都市部になるともう少し高くなることもあるので、詳しくは語学学校に問い合わせてみましょう。
渡航費はフライトを予約するタイミングと渡航するタイミングによって大きく変わります。LCCを利用し、かつ閑散期を狙っていけば、親子合わせて15万円ほどでチケットが取れることもあります。
ただし、LCCはほとんどが乗り継ぎを必要とします。お子様への負担を考えたら、乗り継ぎなしの直行便で渡豪したいと考える人もいるでしょう。その場合は安い時期でも親子合わせて20万円ほどは見積もっておくべきです。
また、加えて繁忙期の場合はさらに高くなるので、30~40万円かかることも想定しておいた方がいいでしょう。
ホームステイの場合、基本的に1日2食つきです。そのためランチだけ自分たちで準備することになります。外食する場合には親子で40~60AUD(約4,000~6,000円)くらいが相場です。それが7日間ですので、最大で42,000円くらいを見積もっておけば十分といえます。
万が一に備え、海外旅行保険は必ず入ることをおすすめします。保険会社によって保険料は変わりますが、1週間なら5,000円程度です(※10)。
また、お持ちのクレジットカードによっては特約として海外旅行保険が付帯していることがあります。その場合はカードを使って航空券や宿泊先の予約などをすると適用になる場合と、何もしなくとも自動的に適用になる場合の2つのパターンに分かれます。詳しくはクレジットカード会社に問い合わせてみましょう。
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【体験談】スクールウィズのLINE相談ってどんなことができるの?実際の流れやできることなどをまとめてみた!
今回の記事では、オーストラリアでの親子留学について詳しくまとめてきました。留学生や移民の多いオーストラリアは留学先としての環境がいろいろ整っており、親子留学にもおすすめです。子ども向けのプログラムを開講している語学学校も多く、さまざまな選択肢のなかからご自身のお子様に合ったものがきっと見つかるでしょう。
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※1…Australian Government Department of Home and affair「Subclass601 Electronic Travel Authority 」(参照日:2024-04-15)
※2…Australian Government Department of Home and affair「Subclass590 Student Guardian visa」 (参照日:2024-04-15)
※3…Australian Government Study Australia「Bringing your family」 (参照日:2024-04-15)
※4…International House Sydney「Primary School Preparation Program」(参照日:2024-04-15)
※5…Shafston for schools「Primary English Preparation Program」(参照日:2024-04-16)
※6…LEXIS「Lexis Juniors 2022」(参照日:2024-04-16)
※7…Browns English Language School「Primary School Preparation」(参照日:2024-04-16)
※8…Language International「Summer English Courses in Australia」(参照日:2024-04-16)
※9…School with「親子留学の費用はどれくらいかかる?1週間から1年間の留学期間や国別に徹底解説」(参照日:2024-04-16)
※10…価格.com「オーストラリア、家族(2人)での価格比較」(参照日:2024-04-16)
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