これから英検を受けてみようと考えている人の中には、各級の難易度がどの程度のレベルかがが気になっている方もいるかと思います。
英検にはさまざまな級があり、級に応じで問題の難易度が異なってきます。事前に対策を取らないと、特に上の級を受験する際にまったく歯が立たない事態にもなりかねません。
そこで今回は、英検を難易度を各級解説していきます。各級の具体的な勉強方法も紹介するので、これから英検受験を検討している方は、ぜひ受験する級選びの参考にしてみてください。
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それでは、英検を他の英語試験と比較して行きたいと思います。
英検はスピーキングまでを含めた4技能を測定する英語試験で、5級〜1級までの全7回級に分かれています。級によってレベルが分かれているので、自分のレベルに合わせて試験を受験できるのが特徴です。
また、英検のスピーキングテストが対人であるということも特徴的で、1次試験(筆記テスト)を合格後にスピーキングテストを受験することが可能です。
英検は、日本において主に小・中学生の受験者が多く、入試における試験免除などが行われていることが特徴です。
それに対して、TOEICはビジネスの面が中心のテストで、TOEFLはアメリカ留学など北米系に強いです。またIELTSはイギリス留学などヨーロッパ系に強いとされています。
英検と比較して上記3つのテストはレベルによって受験するテストは異ならず、統一されたテストを受験し、そのできに応じて結果(レベルや点数)が出るというものです。英検では自分のレベルに適した級を受験し、それに対して結果(合格、不合格)が出るので、そこもまた大きな違いです。
そして、英検は級によって所要時間が異なりますが、他の試験に比べて受験時間が短いです。
それでは英検の各級がどれくらいの難易度なのかをご紹介して行きます。
英検5級は英検公式HPによれば、中学校初等レベルとされています。まだ英語を学流し始めたばかりの方が最初の目標とするレベルのテストでしょう。家族や趣味など日常のたわいもないことがメインに出題されます。
レベルは中学校初等とされていますが、最近では小学生で英検を受験するという方も多いので、しっかりと基礎さえできてしまえば英検5級は小学生でも合格できるでしょう。動詞の変化の仕方や主語を正確に理解できるようになっていれば合格できるのではないでしょうか。
また、英検5級ではそこまで英文を読むというテスト項目はなく、文の構造を理解しているのかを図るリーディングセクションの問題や、絵を見てそれが何を表しているかを理解し、それに適したものを選ぶリスニングセクションの問題が試験の大部分を占めています。
次に英検4級をご紹介します。英検4級は中学校中等レベルとされていて、英検5級に比べると全体的に問題文の単語数などが若干増え、問題自体も動詞の活用などを問う問題も出題されるようになります。
また、穴埋めや文の並び替えだけではなく、ポスターやメールなどから情報を読むとる長文読解のような問題も出題されるようになります。どれもそこまで長い文ではありませんが、英語を読むということに対して抵抗感をなくしておくといいでしょう。
リスニングセクションでは、絵を用いた問題と解答の選択肢のみが印刷された形の問題があります。英検4級では音声のスピードもゆっくりで2回放送されるので、落ち着いてしっかりと聞けば、特に問題なく解答を導き出せるはずです。
英検3級のレベルは、中学校卒業レベルとされています。高校受験の英語と同じくらいのレベルと考えるとわかりやすいのではないでしょうか。
この英検3級から新たにライティングテストが1次試験に、面接形式のスピーキングテストが2次試験に課されるようになります。この2次試験は1次試験(リーディングとリスニング、ライティングテスト)に合格した人のみに後日行われます。
具体的なレベル感としては、基礎がすべてしっかりと定着して状態です。言い換えれば日常的に英語を理解し、使用することができるということです。
テスト内容はそこまで難しい分野までは取り扱っていませんが、長文の長さはページ丸々1ページ分まで伸びます。またトピックも身近な内容だけではなく、海外の文化など少しだけ視野を広げるような内容が多くなっていきます。
英検準2級は高校中級ほどのレベルとされています。特徴として、長文の穴埋め問題が追加されます。これは長文読解とはまた違った難しさがあるので、対策が必要です。
また高校中級というレベル感ということもあり、センター試験の対策としてもおすすめの難易度です。このレベルから英語をしっかりと利用できるようになるのではないでしょうか。
英検3級から課されるようになったライティングのテストも準2級であります。内容はそこまで難しくありませんが、特定のトピックについて自分の考えを50〜60語で英作文するというものです。
リーディング問題は、問題文だけではなく選択肢の長さも長くなっていくので、時間配分もしっかりと考えながら問題を解く必要があるでしょう。
英検2級になると高校卒業程度のレベルになってきます。このレベルまでくると留学や単位認定、就職などに役立つようになってきます。これだけ役立つようになると試験のレベルも上がります。
私自身、英検2級には苦戦していた時期もありました。
英文法や単語のレベルは上がり、日常的に使うものから少し専門的なものが増えてきます。言い換えれば、英検準2級までが話し言葉寄りだった問題が、2級になると書き言葉よりになるといった感じです。
これによって、問題自体はそこまで難しくないが、単語を知らなかったり、文構造を理解できなかったりすると難しいという状態になります。
リスニングとライティングの方は、そこまで難しいという印象はありませんので、落ち着いて受験すれば、特に大きな問題はないかと思います。
英検準1級は大学中級程度のレベルとされています。
しかし、私は大学中級どころではないなと受験した際に思いました。問題に使用されている単語がどれも難しく、さらっと読んだだけでは何が言いたいのかサッパリわかりませんでした。単語などしっかりと対策が必要なレベルです。
特に短文の穴埋め問題では、どの選択肢も当てはまってしまいそうで、なかなか解けませんでした。ただし、単語をしっかりと理解していれば、解けるでしょう。
また、英検準1級は英作文がかなり実践的なものになり、エッセイ形式となります。これもただダラダラと英作文をすればいいのではなく、序論、本論、結論という風にしっかりとしたエッセイの構造で書かなくてはならないため難易度が上がります。
読む量、考える量ともに増えるので、時間配分も難しくなってきます。
それでは最後に英検1級の難易度についてご紹介します。公式HPの難易度としては、大学上級レベルとなっています。
しかし、英検のトップともなれば英語の4技能が不自由なくほぼ完璧に扱えるようなレベル感です。
さらには、英語がただできるだけではなくそれ相応の教養や社会性も必要となってくるでしょう。とにかく幅広い分野からさまざまな問題が出題されますので、一般常識は必ずと言っていいほど必要でしょう。
次に英検の級別に必要な英語力と勉強のポイントをご紹介します。
まずは英検5級からご紹介していきます。
600語
英検5級の範囲を事前にひと通り勉強している状態からのスタートである場合は、11〜15時間程度、まだ未習分野がある場合は17~21時間程度とされています。
しかし、未習分野が多くあれば、この目安以上に時間がかかるでしょう。
英検5級の範囲をある程度学習した状態で始める場合は、まず過去問を解いてみるのがいいでしょう。
一度ひと通り過去問を解いた後に見直しを行い、そこで苦手な分野を発見していきます。その後は苦手分野の学習を行い、最後にブラッシュアップといった形の学習方法がおすすめです。
学習のポイントとしては、基礎をとにかくしっかりと理解するということです。英検5級はすべての英語の基礎となる部分なので、わからないところを曖昧にせず、しっかりと理解しておくことが大切です。
英検4級の学習についてここからはご紹介していきます。
1,280語
英検4級の勉強時間は23時間〜28時間とされています。この勉強時間は苦手分野の量がどれだけあるかによって変化してきます。
また、自分自身がどれほど集中して勉強に取り組めるかによっても所要時間は異なってくるでしょう。
英検4級の学習のポイントとしては、名詞や動詞、熟語などが多く出題される傾向にあります。また、動詞も現在形だけではなく、過去形も出題されるようになるので、そこも押さえておく必要があります。
英検4級の大きなポイントとして、長文読解が挙げられます。
特に小学生などのお子さんは長文というだけで、抵抗感を覚えてしまうかもしれませんが、1つ1つの単語や文の構造を理解するというよりも文全体で何が言いたいのかを把握できるようにするといいでしょう。まずは、長文に対しての抵抗感をなくすことが大切です。
リスニングの学習ポイントとしては、ただ聞くだけではなく、音声を後追いする形で発音してみることがおすすめです。
学習しているとどうしてもインプットの機会が多く、アウトプットする機会が少なくなりがちですが、発音をすることでアウトプットできます。そして、発音することでイントネーションや英語のリズム感も習得することができ、リスニングレベルも上がるでしょう。
2,580語
英検3級での勉強時間は25時間前後とされています。しかし、英検3級までくると英文法や使用する単語の幅も広がります。
そのため、一度勉強しただけではなかなか覚えられず、繰り返しが必要になってきます。それだけのスピードでそれらが習得できるかには個人差があるでしょう。
英検3級で出題される文法や単語は日常的なものが多く、中学校での3年間しっかりと英語学習を積み重ねてきた人であれば特に問題なく解答できる問題がほとんどのはずです。
しかし、多くの人は英検3級から始まる2次試験(スピーキングテスト)に抵抗感を覚えるかもしれません。
スピーキングテストは、特別難しいことは聞かれませんし、面接官も比較的ゆっくりと喋ってくれるので、落ち着いて受け答えができれば大丈夫です。
単語学習は、単語の意味だけではなく、品詞も意識して学習することが学習のポイントです。また盲点となりがちな熟語もしっかり勉強しておきましょう。最後の長文は時間配分を意識して、意味を拾うことを意識しながら読むといいでしょう。
4,080語
英検準2級の勉強時間は30時間前後とされています。しかし、英検準2級のレベルともなると人それぞれのレベルは大きく異なり、苦手分野の量も異なるため個人差が大きくあると考えるといいでしょう。
まず必要なことは、英文法のブラッシュアップです。英検準2級では日常生活で使われるような単語も多く、そこまで難しくはないのですが、ここまでくるとさすがに問題文、選択肢共に長くなります。
そのため、文構造などを瞬時に判断できる力が必要になってきます。これには英文法のブラッシュアップが役立つでしょう。
また、熟語も合わせて学習しておくと前置詞の役割も見えてくるようになりますよ。
あとは勉強する際に常に時間を意識して解くことが大切です。何度も言っていますが、長文を一言一句読んだり、何度も英文を読み直したりしていてはなかなか解き終わらなくなってしまいます。なので、ある程度勉強して慣れてきたら、時間を意識するのがポイントです。
5,780語
英検2級も準2級同様、勉強時間は30時間前後とされています。しかし、これもかなり個人差が出てくるかと思いますので、あくまで目安として考えください。
英検2級の学習のポイントは、何と言っても単語です。
英検2級から単語のレベルは上がり、なかなか日常的に目にする単語ではなくなってきます。そのため、しっかりと勉強しておかないとなかなか問題が解けません。
また長文の長さが特別長いということはありませんが、事前知識のないテクノロジーや医療などの専門的な話がメインのものになるので、スラスラと頭に入ってくるような感じではありません。
単語は定着に時間がかかるため、受験することを決めたら、根気よく単語を向き合うのが学習のポイントとなるでしょう。また、英作文の長さも伸びるので、しっかりと自分の力で文を構築できるようにしておく必要があり、こちらも定着には時間がかかるでしょう。
7,630語
英検準1級の場合は、40時間程度は見込んでおくといいでしょう。ただし、これはあくまでも目安であり、どこまで単語を覚えるかや、英作文が得意かどうかなどによっても個人差が出てきます。
英検準1級もまずはとにかく単語の習得が必須です。
もし、過去問などをパッと見てみてあまりにも歯が立たないなと感じたのであれば、根気よく単語や熟語を勉強するしかありません。その際に単語の品詞や発音などの一緒に押さえておくようにしましょう。
肝となる英作文は、自分で何度も練習をし、パターンが理解できるようになるまでやることがおすすめです。
日本語の小論文でも同じように、1度コツをつかめてしまえば、そこからはどのようなトピックでもある程度書けるようになります。そのため、このコツがわかるまでやることが学習のポイントです。
10,030語
最低でも60時間程度は必要です。スピーキング力アップもしなくてはならない場合はこの倍近くの時間がかかる可能性もあります。かなりの個人差があるでしょう。
英検1級は、英検の中でも難易度が最も高いです。そのため、英検用に英語を勉強するだけでは、なかなか合格にはたどり着けないでしょう。実際、英検1級に一発で合格する人はそれほど多くありません。
そのため学習のポイントとしては、英検の過去問など英検用の対策をすることはもちろんのこと、Timesなどの新聞を読んだり、海外のニュースを見たりなど常に英語に触れておく必要があります。英語力だけではなく、社会性や時事問題の知識がある程度ないと合格は難しいのです。
この社会性と並行して単語集などを活用して少しずつ単語の量を増やしておくといいでしょう。
いかがでしたか。今回は英検の各級別にその難易度や勉強方法などについて詳しくご紹介しました。
級によってレベルはまちまちですが、英検はやはり語彙力が合格への鍵となるのではないでしょうか。語彙力は通勤や通学などの隙間時間で何度も反復練習を行えば習得できるものです。時間はかかるかもしれませんが、チャレンジしてみるといいでしょう。
今、英検受験を考えている方は自分にぴったりの級を見つけ、今回ご紹介した学習のポイントを参考に合格を目指してみてくださいね。
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