みなさん、こんにちは。オーストラリア・メルボルンで競技チアリーディングの選手として留学をしている、笠原園花(かさはら そのか)です。
本連載はメルボルンで留学やワーホリをしながら仕事をしている日本人に密着取材し、そのリアルな生活ぶりをお伝えする「メルボルン・留学お仕事シリーズ」第4弾! オフィスワーク編です。
今回紹介するのは、ワーキングホリデービザでメルボルンに滞在しながら、留学生サポート会社の事務及びマーケティング担当として勤務する小西楓花(こにしふうか)さんです。日本では全く異なる業界で会社員を務めていたという小西さん。
そんな小西さんが、メルボルンでオフィス事務として働くようになったきっかけやその日常に迫りました。
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小西さんは1991年生まれ、京都出身。京都産業大学を卒業後、海外専門旅行会社である株式会社エス・ティ・ワールドに就職しました。
大学時代のアメリカ留学の経験も生かしながら、海外出張では仕入れ先のホテルと交渉を行ったり、日本国内でも旅行商品のB to C販売を行なったりと仕事内容は多岐にわたっていたようです。
3年間の勤務を経て、大阪府内の学校法人へ転職。そこでは、経理と入試担当として勤務しました。
これらの社会人経験を通して「人と会う仕事が好き」と確信したという小西さん。しかし昔からあった海外への強い憧れと、日本での忙しない生活から一度離れたいという思いからメルボルンでのワーホリを決意。
人生で初めての海外がメルボルンであったことから、この都市を選択。2019年7月にメルボルンへやってきました。
メルボルンに来た当初に宿泊していたのが、現在務める「OZiHOUSE GROUP」が運営しているOZiHOUSEという学生用シェアハウス。
そこでメルボルン到着後7日目に、韓国人オーナーから直々に「うちで働いてみないか?」と声がかかったそうです。旅行会社での勤務経験や、第一印象が良かったことが決め手だったといいます。
「到着してすぐだったのでかなり悩んだが、ワーホリビザでオフィスワークができる機会はそうそうないので挑戦してみようと思いました。」と小西さん。
そんな小西さんは現在どのような仕事をしているのか、少し覗いてみましょう。
OZiHOUSE GROUPは、学生用シェアハウス、ホームステイ、ベビーシッターサービスなどを提供しています。世界各国からメルボルンに来たばかりの学生たちと密に関わることが多く、職員も国際色豊かな職場です。
小西さんは会社が提供する学生用シェアハウスに住み込みしており、オフィスもシェアハウス内に併設されているため、通勤時間がかからないのがポイント。メルボルンでは一般的に9時〜10時に始業する会社が多いです。
出勤後はメールチェックをすぐに終わらせます。小西さんの主な業務は、週一回開催される学生用オリエンテーションの運営、宿泊予約管理、SNS運営、イベント企画、資料作成。韓国人の上司のもとで、会社運営に必要なタスクを順を追ってこなしていきます。
週1回、社内でミーティングを行います。韓国、マレーシア、タイ、ポルトガル、日本と世界各国からの職員達とともに業務の進捗状況を確認し合います。もちろん英語でのミーティングです。
現在は語学学校にも通っているため、オフィスでの勤務は平日の午前中のみ。毎朝3時間の業務を終え、学校に向かいます。
約4時間の学校にも平日毎日通っています。オフィス業務と語学学校の両立をしながらの生活です。
「人と会うことが好き」な小西さん。学校が終わると、毎日のように友人方と顔を合わせ食事を楽しんでいます。
帰宅後は語学学校の勉強を行ったり、オフィス業務での残った仕事を片付けるなどしているようです。
24時には就寝し、翌日に備えます。
ワーホリでオフィスワークをするにはどうすればいいのか、小西さんに伺ってみました。
現状、ワーキングホリデービザ所持者がメルボルンで働く場合の主な働き先は、日本食レストランやカフェなどの飲食関連が大半を占めます。特にオフィス関連の仕事を獲得するには、永住権や就労ビザが必須という条件がある場合が多いです。
小西さんのように、宿泊していた先の会社からオファーをもらうというケースもあります。自分のスキルや経験をしっかりと相手に伝え、ここで働きたいという意思を伝えれば、ワーキングホリデービザでも採用してもらえる場合もあるようです。
オフィス系職業に就くには、特別な資格は必要とされません。ただ、メルボルンで英語での仕事となるので、英語で話したり書いたりする力は求められます。面接が英語で行われるので、英語力・コミュニケーション能力はそこで判断されます。
ワーホリでオフィスワークをしてみて実際どうだったのか、そのメリットを聞いてみました。
せっかく海外にいるので、日本人とばかり交流を深めるより、世界各国の人たちと関わりたいですよね。
現在の職場には5カ国のスタッフたちが勤務しているため、年齢も国籍も文化も違うメンバーたちと仕事ができ刺激的だといいます。また、英語での業務になるので、英語の勉強にもなって一石二鳥です。
「人と会うことが好き」な小西さんにとって、世界各国からきた学生たちと直に関われる環境が最高だといいます。また、学生向けにオリエンテーションを毎週運営しているのも小西さん。自分の手で学生たちをサポートしていること自体にやりがいを感じるようです。
ワーキングホリデービザで、事務やマーケティングといった業務をできる機会はそうそうありません。日々の仕事を通して新しいことを学ぶ日々ですが、日本帰国後もここでの経験がキャリアにつながるため、現在の環境に感謝しているようです。
逆にどんなことが大変だったのでしょうか?小西さんに伺ってみました。
旅行会社での勤務や学校経理の経験はあったものの、マーケティングについての経験も知識も当初なかった小西さん。毎日の業務を行いながら、SNS運営方法やイベント企画、効果的に宿泊者数を増やすためのマーケティング方法学んでいます。
マーケティングについての知識がもっとあれば…… と思うことも多々あるといいます。
学生たちや社内でのコミュニケーションは基本的に英語で行われますが、時々英語でのコミュニケーションが苦に感じることもあるといいます。しかし、学校以外で生きた英語を使う良い機会でもあると前向きに捉えているようです。
小西さんの例のように、いつどこからチャンスが舞い込んでくるか分かりません。運を掴むためにも「やったことがないからできない」と考えるのではなく、「やったことないからこそやってみる」という姿勢でメルボルンでのワーホリ生活を過ごすといいと小西さんはいいます。
マーケティングの知識はゼロだったといいますが、いまでは飛び込んで良かったという小西さん。今後、語学学校の留学が終了後は、現職で正社員として勤務することも社長から打診されているという期待の星。今後の活躍が楽しみですね!
次回のメルボルンお仕事シリーズもお楽しみに!
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