皆さんこんにちは!オーストラリア・メルボルン在住の笠原園花です。
さてさっそくですが、私の職歴は他の人と比べて少し変わっているというところからお話します。
大学卒業後、日本で総合職として企業に就職したものの半年で退職。その後ベンチャー企業に転職し、社会人2年目から「任期無期限」でドバイに駐在しました。
駐在員生活が1年8ヶ月経った頃、自らの意思で終止符を打ち、メルボルンに渡航。ワーキングホリデービザで渡航したにも関わらず、現地企業に正社員として採用されました。
こうして、社会人2年目からこれまでずっと海外で英語を使いながら仕事をしています。
帰国子女だったんじゃないの? と言われることもありますが、私は100パーセント純正ジャパニーズです。日本で生まれ、日本で育ち、日本の大学を出ています。また英語圏の国に留学したことはありません(大学4年次に韓国に1年間留学しましたが)。
英語に関していえば、中学校の英語の授業から勉強を始めたくらいです。そんな完全なる日本人である私が、社会人になってから海外で働けるようになったその道のりをお伝えしようと思います。
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七五三の時の写真
神奈川県生まれ、東京都育ち。人生初めての海外は小学6年生、3日間サイパンへ家族旅行をした時でした。
それ以来、大学2年生の時にフィリピンに1人旅行をするまで、日本から出国したことはなし。英語に触れる機会はほとんどありませんでした。
そんな英語に無縁だった幼少期でしたが、中学校にあがると有無を言わさず英語の授業を受けなければいけません。
日本の英語教育については賛否両論ありますが、正直なところ、中学3年間の下地が今に生きていると感じます。負けず嫌いな私は、定期テストでいい点を取るために必死に勉強。テストでよくでる発音記号や単語なども分からないことがあれば、自宅でも納得がいくまで調べたりしていました。
「英会話は中学校レベルで問題なし」と言われることもありますが、本当にその通りだと思います。be動詞、過去形、過去分詞……。基礎的な文法をみっちりと時間をかけて勉強できるのは中学3年間しかないからです。
当時は高校受験勉強に出てくる文法問題をしっかりと対策していましたが、その時の知識が今でも役に立っています。
中学から今までずっと英語の勉強を必死にやっていたわけではありません。高校では学校一辛いと言われていた部活動に入部したため、勉強がおろそかに。英語から遠ざかった高校3年間でした。
大学2年生の時に訪れたフィリピンでのボランティア活動の場面
幼少期、世界の貧困問題を取り上げていたテレビ番組をみたことがきっかけで、国際問題について学びたいという思いがあり、大学では国際政治学を専攻しました。学部の特色からか、帰国子女や国際系の高校出身が多く、皆バイリンガル。
負けず嫌いな性格から、私も皆のように2ヶ国語話せるようになりたい! と、自主学習の日々が始まりました。
さてどのように学習したかここでは具体的にお伝えしていきます。
近年、多くの大学で交換留学制度などの留学プログラムが充実するようになり、日本の大学にも外国人留学生がいたりしますよね。私の大学にも多くの留学生がいたため、友達になるように心がけていました。
留学生が受けそうな授業をわざわざ受講したり、学校主催の留学生交流プログラムには必ず参加するようにしていました。
どうせアルバイトするならと、外国人が多く来そうな場所をあえて選んでいました。
その中でも、東京・原宿のマクドナルドは英語のアウトプットに最適でした。
毎日のように外国人観光客が来店するため、オーダーを英語で取るのはもとより、近くにいい観光場所はないか、明治神宮の場所など業務以外の会話を通して英会話を楽しむことができました。
当時私は「バイリンガールちか」が大好きで、1回目の放送から全て視聴し、知らない単語や言い回しは全てメモに取っていました。
バイリンガールちかさんはアメリカの帰国子女なので、アメリカで本当に使われている言葉を学ぶことができます。
日本での就職活動でも評価が高い「日本英語検定」と「TOEIC」を定期的に受講。英検とTOEICの試験に出題される単語は、実は海外生活でも使える単語が多いです。
例えばTOEICリスニング問題で頻出の"Sip"。「飲む、すする」という意味の単語は今のオーストラリア生活でも頻繁に使っています。
大学1年で初めて受けたTOEICでは635点でしたが、そこから勉強を重ね、最後卒業する頃には920点まで伸びました。
TOEICでの高得点も評価され、一度は日本のいわゆる大企業に就職しました。しかし……。
会社では、英語に触れる機会がどっと少なくなりました。配属されたのは国内部署。日本語で業務のすべてをやり取りします。商談も電話もミーティングもすべて日本語。社員もほとんど全員日本人。「海外で活躍したい」という気持ちとは裏腹に窮屈な日々。
そして決意したのです。
「海外で働くという夢を叶えるために、転職しよう。」
こうして新卒入社半年後に会社を退職し、若手のうちから海外勤務ができるという貿易関連中小企業に転職したのです。
社会人2年目の5月にドバイ駐在が決定。公用語はアラビア語ですが、商談は全て英語の世界。ビジネス英語なんて全くわからない状態。もっといえば、社会人としてのビジネスマナーや振る舞い、商談の進め方、交渉の仕方に関してもほとんど知識がない状態でした。
ここでは、私がビジネスや商談で使う英語をどのように習得したか紹介します。
業務で頻繁に使う専門用語は渡航前に一通り英語で覚えました。
私の場合貿易関連企業だったので、貿易条件や税関手続きに関する英語はインターネットを使用して勉強しました。お金をかけずに英語を学べる今の時代に感謝です。
現地に行ってからは、毎日が英語。取引先からの些細なメールにも多くの学びがあります。先方からきた英文メールの中で初めて聞く言い回しは、そのまま真似して使ってアウトプットすることを心がけていました。
商談では多くの場合「交渉」しなければいけない場面が出てきますよね。そのような時に「英語でなんて言えばいいんだっけ?」 としどろもどろしたくない……。
というわけで私は事前に必ず商談の流れを予測し、その中で出てきそうな英語を事前に調べておくという対策をしていました。
実のところ、これに尽きると思います。
商談の中で、もし相手の言っていることが理解できなかったら、正直に「もう一度言ってください」というべきです。
特に公用語が英語ではない国では、相手にとっても英語は第二外国語。誤解が生じることもしばしば。商談のあいだ間に、「〜ということですよね?」とお互いの理解が合っているか確認することが何より大事です。
さて、約2年間のドバイ駐在を終え、いよいよ英語圏オーストラリア・メルボルンへ。
現地にある食品輸出入関連の日系企業へ就職。2年間のドバイ勤務の経験もあり、この頃にはすでに電話やメール対応、商談、資料作成など、多くの業務を英語で進めることに慣れていました。ワーキングホリデービザでの渡航でしたが、ここでは正社員としての採用でした。
これが帰国子女でもない、英語留学経験もない私がオーストラリア人相手にビジネス商談ができるようになるまでのストーリーです。
最初は商談が嫌で嫌で仕方なかったのを覚えています。しかし、社会人2年目から海外に出て仕事をする私は思うのです。年齢は関係ない。英語力も関係ない。海外で仕事をしてみたかったら思い切って日本を飛び出すべきだと。
「海外に出たいけど一歩踏み出せない」という方にとって、この記事がお役に立てれば幸いです。
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