MBA留学とは大学院で経営に関する修士課程を修了することです。経営や金融、マネジメントについて学ぶことができ、転職によるキャリアアップや海外就職などの可能性が高まります。
とはいえ、具体的にMBA留学でどのようなことを学ぶのか、またメリット・デメリットなどは周りに経験者がいないとなかなか把握しづらいところ。そこで今回はMBA留学を検討している方に向けて、
を紹介します。まずはMBAの基本情報について理解していきましょう!
[目次]
MBAとは簡単に言うと、経営学を学ぶプログラム。「Master of Business Administration」の略で「経営学修士」の意味です。経営学における大学院の修士課程にあたり、大学院で1〜2年学んだ後に修士が与えられます。「ビジネススクール」などとも言いますね。
始まりは1881年にできたアメリカのビジネススクール「ウォートン・スクール」。その後、ハーバードのビジネス・スクールが現在のMBAを作ったと言われています。
MBAの目的は「経営者、もしくは経営をサポートできる人材を短期間で育成すること」です。そのため卒業後の進路として、転職はもちろん、起業を選ぶ人も少なくありません。
授業では、経営に必要なマネジメントや金融の知識、リーダーシップ、経済学などについて学びます。また近年のビジネススクールでは、最新のテクノロジーを踏まえた授業も組み込まれていたりします。
またMBAは日本国内の経営大学院はもちろん、海外の留学先としてはアメリカやイギリス、カナダなどの他に、最近ではシンガポールや中国などアジアのトップ大学院で学ぶ方もいます。
MBAの受験資格は、海外と国内で異なり、大学によっても条件は違います。おおよそ以下のような条件が多いです。
他には小論文や面接などで、個人の能力を測定します。また海外大学院に留学する場合は、一定の英語力があることを証明する必要があります。
英語力の基準は国や大学によっても異なり、例えばアメリカのMBA出願では最低でもTOEFL100点は必要となります。
・大学の学位
・社会人経験が3年以上
国内外で「3年以上の社会人経験」が求められますが、これは明確な条件ではありません。あくまで暗黙の了解のようなもののため、新卒でもMBAは取得できます。ですが社会人での実務経験がある方が、MBAでの学びをより深くできるはずです。
MBA留学は、社会人3年目以降の25〜30歳前後がおすすめです。新卒でもMBA留学はできますが、MBAの平均年齢は以下の通りです。
・海外:25〜30歳
・日本:30〜40歳
そのため新卒で受講しても、周囲の学生と比較しスキルや知識不足を実感することが多いでしょう。MBAでの学びを活用するためにも、25歳以降など、一定の社会人経験を積んでから留学することがおすすめです。
海外でMBAを学ぶ場合、国により相場は異なりますが留学費用の目安としておよそ400〜900万円は必要です。授業料の相場は、1年あたり100万〜300万円です。
しかし海外の場合、留学費用は授業料だけではありません。航空券や滞在費用、生活費など、あわせて300〜600万円ほどかかります。そのため、1年あたり1,000万円近い留学費用を用意しておくと安心です。2年の留学期間ならおよそ2000万円ほどですね。
MBAを取得した後の卒業生の進路は、たとえば転職はもちろん、起業したり、管理職に就くなどの選択肢があります。経営者としてのキャリアを歩み始める方も多いですが、それ以外にも異業種への転職や役職アップなどが期待できます。MBAでの授業と平行し、起業の準備を進める方もいらっしゃいますね。
MBA留学をする場合フルタイムで通学する選択肢だけでなく、社会人でも通いやすいようにさまざまな受講形態が用意されています。例えば夜間や週末に開講されていたり、場合によっては海外大学でオンラインの授業もあります。
自分の生活スタイルに合わせた方法を選ぶことができるため、仕事や育児を理由にMBAの取得をあきらめる必要はありません。もちろん大学によって提供しているプログラムは異なりますが、勉強を続けやすい環境が整っている大学もあり社会人から人気を集めています。
ここまでMBA留学の概要を簡単にご紹介しましたが、正直イメージは持ちづらいですよね。
そこでここでは、実際にアメリカへMBA留学へ行かれたRyoさんをご紹介しながら、実際のMBA留学がどのようなものかをご紹介します。
アメリカ・ボストンにあるバブソンカレッジMBAで留学されたRyoさん。元々は日本で会計士として監査業務に従事し、その後ベンチャー企業でIPOや投資などを経験しながら充実した毎日を過ごしていました。
RyoさんがMBA留学を考えるようになったきっかけは、英語のできる同僚や上司の存在。
「これからの時代英語は欠かせない」「やるなら今しかない」と覚悟を決めて会社を退職。1年ほどニートをしながらMBA留学の準備を本格化し、20代最後で留学を達成することができました。
そんなRyoさんが初めてMBAを意識したのは高校生の頃でした。
私がMBAに興味を持ったきっかけは、高校生の際にとある友人に勧められ「ウォールストリート投資銀行残酷日記―サルになれなかった僕たち」という本を読んだこと。
主人公はアメリカの有名ビジネススクールでMBAを取得し、その後投資銀行で数千万円の年収を稼ぐエリートです。残酷日記というタイトルの通り、年収は高いものの人間としての尊厳はないような生活を続ける中で、最終的に主人公は仕事を辞めることとなります。
仕事経験もなく将来特にやりたいこともなかった高校1年生の私は、「こんなに稼ぐことができるんだ」「すげえな」と思い、将来MBAに行きたいと安直に思うようになりました。
大学も卒業し、社会人経験をした後にMBA留学に来た現在は、ウォールストリートで投資銀行マンになろうとは(実力的にも)思いませんが、これが私がMBAに興味を持ったきっかけです。人生何が起きるかわかりませんね。
【出典】Ryoさん「純ジャパ・海外経験なしの元会計士が、アメリカMBAに留学するまで #バブソン大学MBA留学記 01」
「MBAってなんかかっこいい」。そんな漠然とした憧れから始まり、社会人になってからもいつかは行こうと思っていたMBA留学。職場での上司との出会いは、そんな「いつか」のMBAを、「今」準備すべきMBAへ変えたターニングポイントでした。
純ジャパ・海外経験なしの元会計士が、アメリカMBAに留学するまで #バブソン大学MBA留学記 01
晴れてMBA留学を実現したRyoさん。
実際に留学したバブソン大学で待ち受けていたのは、全てを予習をして理解をするのでは到底追いつけないスピード感で進められていく授業の数々でした。
学部生が1年間かけて勉強するような内容が2ヶ月程度の期間に詰め込まれております。
例えば財務会計、こちらは簿記2級+α程度の内容なのですが、それを2カ月弱で終わらせるのでかなりハードです。200ページ程度の分厚い教科書を買うのですが、ほとんど読む時間はありませんでした(笑)。また私は大学で経済を専攻しておりましたが、大学4年間で学んだ以上の高度なマクロ・ミクロ経済学をそれぞれ1モジュールで学ぶことになりました……。
Ryoさんが実際にこなしていた課題の一部。photo by: バブソン大学MBA留学記
こんなに詰め込んで、本当に効果的な学習ができるのか?みんな理解できているのか?というようなスピードと量で授業が進むのです。完全に予習をして授業を消化するのは、もはやネイティブでも不可能という状態です。
そして日本人が海外のMBA留学する際に気になるのが英語力。Ryoさんは渡航前にTOEFL100点のボーダーを無事クリアしていたものの、英語の理解には散々苦しめられたそうです。
アメリカのMBAでは科目をパスするため、単に試験を受けるだけでなく、グループワークや授業でのパティペーションが求められ、日常的に英語で理解し、話し、議論することが求められます。
私は一応日本でTOEFLの勉強をクリアし、それなりのスコアを取ってから来たものの、やはり試験で学ぶ英語と実際の英語というのは全くの別物と言っていいほど別物。最初は授業も議論もほとんど理解できませんでした。
何を言っているのかわかれば何か喋れるのですが、何を言っているのかわからなければ、何を言ったら良いのかもわかりません。こうやって留学先で喋らない日本人が出来上がるんだ、と心の中で思いました。
どれぐらい英語を理解できればいいの?という質問はあるかもしれません。例えば70%の理解度でも、30%何を言っているのかわからなければ、生産的な議論を進めたり効果的にコミュニケーションするのは難しくなります。
MBA留学にはメリットとデメリットがあります。ここではまずMBA留学のメリットとして、
(1) 自分で考えて行動する力が身につく
(2) キャリアチェンジのきっかけになる
(3) 人脈を広げることができる
(4) 英語力が身につく
(5) 海外就職の可能性が高まる
の5つを紹介します。
MBAでは、経営全体を見つめるスキルを身につける中で「自分で考えて行動する力」が身につきます。MBAの授業には、答えがすぐに出せない、もしくは明確にはない実例を交えたテーマについてのディスカッションやケーススタディなどもあります。
こうした問題について深く考え、解決策を考え続けることが欠かせません。書籍や講義からは答えが見つからないため、自らの知識やスキルをもとに考える力が自然と身につきます。
MBAを通して身につけたスキルが、転職や起業のきっかけになることがあります。たとえばマネジメントや金融、テクノロジーについてのスキルなどの知識を身につけることで、新たな仕事や役職、プロジェクトに挑戦できることも。今まで建築やデザインなど専門的なスキルを使って働いていた人でも、管理職としてのキャリアを歩み始めるきっかけになります。
MBAの受講生は、9割以上が社会人の経験者です。そのため平均年齢は「海外が20代後半」「日本が30代」と高い傾向です。職歴も大手銀行員、商社、IT企業さまざま。また海外のMBAでは世界中からさまざまな人材が集まります。そのためMBAを受講するだけでも、世界中のあらゆる業界に人脈を広げることに。
業種や国籍を超え、同年代の仲間ができやすいため、仕事の情報交換や相談ができることも少なくありません。お互いに高め合う中で、卒業後も繋がるネットワークをつくることができるでしょう。起業や就職をしたとき、これらの人脈が仕事につながることも少なく、将来につながるネットワークを作ることができます。
海外でMBAを取得する場合、まず受験で一定水準以上の英語力が必要です。さらにディスカッションなどの授業に参加するためには、より高度な英語力が欠かせません。これらは日本国内のMBAでは身につきにくいものです。そのためMBAを通して、実践的な英語力を身につけることができます。
アメリカなど海外では、MBAなどの学位がとても重要視されています。というのも、海外は日本以上の学歴社会。そして「通年採用」のため、即戦力として働くことができる仕事の経験やスキル、知識が欠かせません。MBAでは海外就職に欠かせない「知識」や「学歴」を身につけることができます。新たな進路のきっかけとなり、就職の可能性が高まります。
MBA留学はメリットも多いですが、一方でデメリットもあります。ここでは、
・就職が保証されるわけではない
・費用が高い
の2つを紹介します。
MBAではスキルを生かして活躍することが前提のため、卒業後は就職(転職)活動が必要です。しかしMBAの取得後、必ず就職できる保証はどこにもありません。中でも海外就職は、希望する仕事の経験が重視されます。異業種からの転職では不安を感じますよね。
未経験から職種で就職を希望する場合は、留学中のインターンシップをおすすめします。異業種への転職でも、留学中の長期インターンシップを「実務経験」とみなしてくれる企業は少なくはありません。MBAで取得したスキルと経験を持っていることで、卒業後の就職活動で有利に働く可能性があります。
MBAを海外で取得する場合、年間で平均400〜1,000万円の費用が必要です。これらは普通の海外留学よりも高額。MBAの費用にハードルを高く感じる場合は、将来の投資と考えましょう。
スキルアップして転職や起業をすることで、「年収アップ」することも少なくはありません。MBAの取得には高額な費用が必要ですが、最終的に費用を回収できる可能性もあります。先行投資として、将来に役立つ知識を学びましょう。
最後に、Financial Timesが発表するGlobal MBA ranking2020を参考に人気な大学を5校紹介します。
大学院名 | 国 | URL |
---|---|---|
ハーバード・ビジネス・スクール | アメリカ | https://www.hbs.edu/Pages/default.aspx |
ペンシルバニア大学ウォートンスクール | アメリカ | https://www.wharton.upenn.edu/ |
スタンフォード大学経営大学院 | アメリカ | https://www.gsb.stanford.edu/ |
インシアード | フランス | https://www.insead.edu/ |
中欧国際工商学院 | 中国 | https://www.ceibs.edu/jp/mba |
加えて、日本国内でもMBAプログラムを用意している大学は多くあります。いくつか大学を出してみたので、国内での学ぶ機会として参考にしてみてください。
今回はMBAのメリットについて、解説しました。
おさらいすると、MBAとは「経営学を学ぶプログラム」です。メリットとして、以下の5つを紹介しました。
・自分で考えて行動する力が身につく
・キャリアチェンジのきっかけになる
・人脈を広げることができる
・英語力が身につく
・海外就職の可能性が高まる
今回紹介した学校を参考に、海外でMBAを取得することを検討してみてくださいね。
もしMBA留学を本格的に検討したい方は、準備をはじめましょう。多額の費用のかかるMBA留学では留学資金の確保をはじめ準備すべきことがたくさんあります。
具体的な準備項目は先ほど紹介したRyoさんがまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
MBA留学するまでの対策法・準備すべきことまとめ
語学留学を具体的に検討するなら、まずは留学を実現するまでの流れを確認しましょう!留学準備では大まかに5つのステップがあります。
留学を思い立ったら、まずは渡航時期、期間、渡航先の目星をつけてみてください。
いつ、どれほどの期間、どんな国で留学するかイメージが持てると具体的な計画を立てやすくなります。
留学へ行くとなると考えることはたくさんあります。
自分で調べてみたものの、ネット上ではさまざまな意見が発信されていて、何を信じていいかわからないまま、検討途中で止まってしまう留学生は多くいます。その疑問、無理に一人で解決せずに留学カウンセラーに相談してみませんか?
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