最終更新日:2024/09/30
海外を訪れる方の多くが気にするのが現地の治安。渡航する国や地域によっては治安の悪いエリアもあり、生活する上でさまざまな点に注意が必要です。
特に海外に比べ治安の良い日本で暮らしている人にとっては、思わぬことがトラブルのきっかけになることも十分にあります。
そこで今回はケアンズの治安に関して、現地で注意すべきトラブル事例、危ない目に遭わないためのポイントなどを紹介します。現地でトラブルに巻き込まれないためにも、ここで紹介するポイントをしっかり押さえておきましょう。
なお、ケアンズ留学について、費用やおすすめの都市、語学学校などは下のページでまとめているので、具体的な検討を進めたい方はチェックしてみてください。
ケアンズ留学
[目次]
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ケアンズはやや犯罪発生率は高く、特に窃盗犯罪には注意が必要です。
街の中心地では昼夜問わず多くの人が往き交い、日本人が生活していても目立つことはありませんが、油断するとスリや置き引きなどの被害にあいやすいので、注意が必要です。
一部犯罪が多く発生しているエリアもあるので、生活する上では日本ではなく海外にいるという意識を持つことが大切です。
それでは実際に近年のケアンズの治安状況を確認していきましょう。なお、今回は下記の分類で罪種別の犯罪件数をお伝えいたします。
凶悪犯罪:殺人、性犯罪、強盗、放火、暴行・傷害
窃盗犯罪:侵入盗、非侵入盗、乗り物盗
罪種ごとの計算は国や都市によって定義が異なるため単純比較するのは難しいですが、一つ現地の治安イメージを持つ参考として捉えていただければと思います。
その上で、2023年にケアンズで発生した犯罪件数は下の通りです(※1、2)。
2023年、ケアンズでは凶悪犯罪の発生件数が増加しました。過去10年間の犯罪発生率を見ると、コロナ禍に入った2020年から凶悪犯罪の発生率がやや上がっていることが伺えます。実際に暴行事件などは増えているため、滞在中には身の回りに一層注意が必要です。
窃盗犯罪の件数は、2020年に一度下がった後に、大幅に上昇した年がありますので、貴重品の管理には注意してください。
また、2023年の犯罪発生率を日本、オーストラリアの平均値と比べると下の通りです(※3、4)。
地域 | 凶悪犯罪 | 窃盗犯罪 |
---|---|---|
ケアンズ市 | 1,697.9件 | 4,195.6件 |
オーストラリア平均 | 432.5件 | 820.6件 |
日本平均 | 55.9件 | 389.0件 |
※10万人あたりの犯罪発生件数
ケアンズの犯罪率は日本平均と比べるとかなり犯罪率が高くなります。ただし、観光地として有名なケアンズでは、人口に含まれない旅行者が多く、犯罪率は高くなりやすい傾向にあります。
数値のほど極端には治安が悪いわけではないので、安全に気をつけた生活ができれば他のオーストラリアの地域と同様に生活を送れます。
ケアンズへ渡航する際には、実際に起こっている犯罪に巻き込まれる可能性を想定して生活を送る必要があります。ここでは、近年ケアンズで発生している犯罪をいくつかご紹介するので、実際にどのような犯罪が現地で発生しているかのイメージを持っていただければと思います。
豪州連邦警察は、2024年2月頃より「Money Mule」というお金の運び屋の勧誘が広まっていると注意喚起しています。第三者から自分の銀行口座に送金を受け、別の口座にお金を送金することで報酬を得るような仕組みで、これはマネーロンダリングへの加担となります。 (※5)
短期間で高収入などの広告は詐欺の可能性を疑うこと、また簡単に銀行口座等の個人情報を他者に教えないようにするなど、十分に注意しましょう。
豪州連邦警察は、クリスマスなどのショッピング繁忙期に、実在する企業になりすましたフィッシング詐欺の被害が発生しやすくなることを警告しています。 (※6)
多くの企業はメールなどで個人情報の入力を求めることはないとされています。疑わしいメールは開かず、リンクをクリックしてしまわないようご注意ください。
ここではケアンズで実際に発生している犯罪、トラブルについて紹介します。対策を練るにもまずはどんなトラブルが実際に起こっているかを知る必要があります。
ケアンズで最も身近な犯罪が置き引きです。日本ではレストランや喫茶店で席を取るために自分の荷物を置くこともありますが、それをすると置き引きの格好の標的とされてしまいます。
レストラン以外にも、ホテルのチェックインなどイスやカウンターなど目につきやすい場所に荷物を置いて手続きをする場合は、特に注意が必要です。
観光客の多い場所や人込みではスリやひったくり対策が必要です。観光客は高額な現金をもっていると認識されやすく、財布を狙われやすい傾向があります。
また、高価なお土産を購入した観光客を狙った荷物のひったくりもケアンズでは発生しているので、貴重品以外にも注意が必要です。
日本人が昏睡強盗に遭う被害もケアンズでは起こっています。具体的にはバーなどで日本人が睡眠薬入りのお酒を飲まさせて、眠っているすきに金品を奪われる手口が多いです。
場合によっては日本語で話しかけて親近感を感じさせてから犯行に及ぶ人もいるので、バーやナイトクラブなど、お酒が出る場所では注意が必要です。
車上荒らしにも注意が必要です。特に観光客の場合、観光目的でレンタカーを借りる人も多く、そういった人を狙った車上荒らしが一部ケアンズでは発生しています。
奪われるものは車内に置いている荷物などが中心ですが、被害の中には車ごと奪われることケースもあります。
上で紹介したトラブルに巻き込まれないためにも、ケアンズに滞在している間は以下のポイントを意識するようにしましょう。
置き引きやひったくりの対策として有効なのが、普段持つバッグを肩掛けやウエストポーチにすることです。自分の体から離れた位置にあるほど荷物は奪われやすいため、常に自分の体に密着するバッグが理想です。
犯罪の多い地域へ行く場合は、下着や靴下の中に少額の現金を入れて対策することもあります。買い物の荷物なども体の近くに置き、常に周囲を気にするように心がけましょう。
ホテルやアパートメントなどの宿泊施設には必ず金庫が設置されています。パスポートや航空券などの貴重品を取られないためにも、そういったものは持ち歩かず、金庫に預けておくのが無難です。
また高額の現金を持っている場合も、最小限の現金のみ財布に入れ、そのほかは金庫に預けて対策をとってください。ケアンズはクレジットカードが普及しているため、特に理由がない場合はカードを使った方が良いでしょう。
ケアンズでは暗くなったら一人で出歩くことは避け、もし出かける必要がある際はなるべく明るい大通りを歩くことを意識しましょう。一人で行動していると狙われやすいため、できるだけグループで行動することも大切です。
バーなどで親しくなった現地の人から飲み物をすすめられた場合は、安易に飲まずに自分で注文しましょう。すべての人が犯罪目的でお酒を進めるわけではありませんが、どの人が信頼できるかわからない以上、自分が口にするものには責任を持つことが大事です。
特に一人でお酒を飲んでいる日本人は声をかけられやすいので、外にお酒を飲みに出る際はなるべく複数人で出かけるようにしましょう。
盗難事件や傷害事件など緊急性の高い事件に万が一巻き込まれてしまった場合はすぐにケアンズの警察に電話しましょう。特に傷害事件などでけがをした場合は救急車を呼ぶ必要があります。
ケアンズの警察、救急、火災の電話番号はすべて「000」で統一されており、はじめにオペレーターにどの案件であるのか伝える必要があります。警察に連絡したい場合は警察(Police)、救急の場合は救急車(Ambulance)、火災は消防(Fire)と言いましょう。
連絡の際は、トラブルが発生した地域と詳しい状況をオぺレーターに伝えてください。
海外での滞在において最も致命的なのがパスポートの紛失です。もしもパスポートを紛失した時は、まずは警察署へ届け出て証明書を発行してもらいましょう。盗難による紛失の場合は証明書の種類が異なるため、申請の際に注意が必要です。
申請が終わると次は日本大使館、または領事館での手続きが必要です。ケアンズには在ブリスベン日本国領事館のケアンズ領事事務所があるため、そちらで相談をするようにしましょう。
ケアンズ警察署
電話番号 | (+61)7-4030-7000 |
---|---|
住所 | 5 Sheridan St, Cairns City QLD 4870 Australia |
在ケアンズ領事事務所
電話受付時間 | 月〜金 9:00-12:30、13:30-17:00 |
---|---|
電話番号 | (07)4051-5177 |
住所 | 15/15 Lake St, Cairns City QLD 4870 Australia |
犯罪に巻き込まれないようにする方法は在ブリスベン日本国総領事館がまとめている「安全の手引き」にて詳しく紹介しているので、渡航前には必ず確認するようにしましょう。
在ブリスベン日本国総領事館「安全の手引き」
なお、最新のケアンズの犯罪発生状況を確認したい方は、クィーンズランド州の公開している犯罪マップをご確認ください。
Queensland Police Service「Online Crime Map」
ケアンズの中には、一部注意が必要なエリアがあります。ここでは2カ所紹介します。
ケアンズセントラルは、一日中遊べる巨大ショッピングモールです。この周辺のエリアでは窃盗や暴行、レイプなどの被害が報告されており、特にケアンズセントラルの南西側のブンダストリートは危険エリアとして有名です。街灯が少ないため、夜は薄暗くなります。
夜21時まで営業している日もありますが、帰りはブンダストリート側ではない方から帰りましょう。
ボートウォークは海沿いにある遊歩道で、海辺のきれいな景色が見れるため、観光客をはじめ地元で暮らす人にも人気のスポットです。そんなボードウォークですが、夜になると人気が少ないエリアとなります。
エリア内には街灯が設置されてはいますが、あまり明かりは弱く、人が近づいてくることにも気づきづらいです。夜間はできるだけ一人歩きを避けて、出歩く際はメインの通りであるエスプラネード通りを歩くなど対策を取りましょう。
ケアンズのナイトマーケットではお土産屋が立ち並んでいるため、多くの観光客が集まります。そのため観光客を狙ったスリやひったくりが発生しています。
スリの被害に遭わないためにも、なるべく支払いはカードで行うようにしましょう。また、フードコードで休憩する際は、買い物した荷物やバッグを離れたテーブルやイスに置かず、手の届く範囲に保管してください。
いかがでしたでしょうか。
ケアンズでは、スリや置き引きなどのトラブルが実際に発生しています。こういったトラブルに巻き込まれないためには荷物は常に身につけるや貴重品を持ち歩かないなどの対策とる必要があります。
また、ケアンズの中でも特に治安面で注意が必要なエリアはケアンズセントラルとナイトマーケットです。
これからケアンズを訪れる予定のある方は以上の点に注意して、安全に現地での滞在を楽しんでください。
なお、留学先としてケアンズを検討している場合には、留学カウンセラーが無料で留学相談に乗っています。
おすすめの語学学校、費用イメージや各種手続きなど、一人ではなかなか検討が進まない留学準備を気軽に進めるなら、ぜひご利用ください。
留学先となる国や都市のイメージを持てたら語学学校選びに移りましょう。ただし、国や都市と違い、語学学校選びはより希望を整理しながら進めていく必要があります。
特に生徒規模や雰囲気、日本人留学生の比率や日本人スタッフの有無などは時期によって変わりやすいので、自分で調べた情報だけで決めてしまうと学校選びで失敗してしまう恐れがあります。
より最新の情報をもとに語学学校を決めるなら、留学エージェントに相談してみましょう。
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留学に対するご質問から、留学プランづくり、事前の英語学習、留学中のサポートまで対応しておりますので、ご相談お待ちしております。
※1...Queensland Police News「Queensland Crime Statistics」(参照日:2024-9-15)
※2...Australian Bureau of Statistics「Regional population, 2022-23 financial year」(参照日:2024-9-15)
※3...Australian Bureau of Statistics「Recorded Crime - Victims, 2023」(参照日:2024-9-15)
※4...警察庁「統計」(参照日:2024-9-15)
※5...外務省 海外安全ホームページ「連邦警察発表:「Money Mule(お金の運び屋)」に関する注意喚起について(安全情報)」(参照日:2024-9-15)
※6...外務省 海外安全ホームページ「ショッピングに関連した配送サービス詐欺に関する注意について(安全情報)」(参照日:2024-9-15)
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