多様性に富んだ環境で留学したい人におすすめなのが、カナダのバイリンガル都市・モントリオール。
フランス文化が色濃く残る観光都市として有名ですが、実は世界大学ランキング上位の大学が多く、世界各地から優秀な学生が集まる教育都市という一面もあるんです。
そこでこの記事では、モントリオールの大学の特徴をまとめてご紹介。モントリオールに留学するメリットやどんな学校があるのか、出願方法などをまとめていますので、カナダ留学を検討している人はぜひ参考にしてみてください。
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※記事内ではカナダドルをCADと表記し、為替レートは2024年3月28日時点での情報を参照し、1CAD=112円で計算しています。
[目次]
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まずはモントリオールはどんなところなのか、街と大学の特徴をみていきましょう。
ケベック州に位置するモントリオールは、トロント、バンクーバーに次ぐカナダ第3の都市です。カナダの大都市の中では珍しく英語とフランス語の2つを公用語としており、住民の多くはフランス語を話します(※1)。
フランス語圏の中ではパリに次ぐ大都市で、ヨーロッパ調の建物や大聖堂が建ち並ぶ美しい街並みは「北米のパリ」と呼ばれることも。国内外から観光客が集まる人気観光地でもあります。
そのためモントリオールでは、フランス文化とカナダの文化どちらも楽しめるのが大きな魅力。留学生も多いので、英語だけでなくフランス語を勉強したい人や、多様性に富んだ環境で過ごしたい人にぴったりなエリアです。
ただし、冬の寒さは厳しめ。マイナス10℃を下回ることも珍しくありません。夏は25℃程度と過ごしやすいですが、冬季に渡航する際は寒さ対策を徹底しましょう。
気候について詳しく知りたい人は、以下の記事をチェックしてください。
モントリオールの気候とオススメの服装を解説!
モントリオールにある大学は全部で6校。名門公立大学から「モントリオール理工科学」などの名門単科大学まで、カナダの大学をランキング形式で紹介する「Maclean’s University Rankings」でも上位にランクインする学校が集まっています。
また、大学によって使われている言語が異なるのもモントリオールの大学の特徴。例えば、カナダ最古の公立大学である「マギル大学」では英語で授業が行われますが、「モントリオール大学」ではフランス語を使って授業します。
どの大学で何を勉強したいかはもちろん、その大学で使われている言語も確認して学校を決めることが大切です。
モントリオールの中でも特に人気が高い「マギル大学」と「モントリオール大学」を詳しく紹介します。
1821年に設立されたマギル大学は、カナダで最も歴史のある公立大学。カナダで初めて医学部を創設した大学で、マギル大学の医学部は世界トップレベルといわれています。
モントリオールの中心部にキャンパスを構えており、おしゃれなカフェや商業施設が近くにあるなど周辺環境が整っているのもポイント。ちなみに、授業はすべて英語で行われます。
<大学情報>
ランキング※2 | 49位 |
---|---|
入学条件※3 | ・高校を卒業していること ・IELTS 6.5またはTOEFL iBT総合86点(各要素20点以上) |
学生数※4 | 30,821人 |
留学生の割合 | 29% |
留学生の学費例※5 | 【Engineering】63,242.18CAD(約7,083104円) 【Arts】42,190.38CAD(約4,725,280円) ※プログラムによって異なる |
学部(一部抜粋) | ・国際開発研究(International Development Studies) ・政治学(Political Science) ・教育学(Education) ・政治学(Political Science) ・経済学(Economics) ・物理学(Physics) ・経済学(Economics) ・コンピューターサイエンス(Computer Science) ・民法学、法学(Bachelor of Civil Law and Bachelor of Laws) ・生物学、生化学(Biology and Biochemistry) ・伝染病学(Infectious Diseases) ・神経行動学(Neuroscience and Behavior) |
マギル大学の詳細については以下の記事にまとめています。
マギル大学への留学は難しい?フランス語が必要? レベルや入学条件を解説します
モントリオール大学は1878年に創立された公立大学で、どの学部・学科もフランス語で授業が行われます。人文学部系から理工学系、芸術系まで、学部の数は15以上とフランス語を使う大学としてはフランス・パリ大学に次ぐ規模であり、カナダの中でもトップ5に入る名門総合大学です。
<大学情報>
ランキング※6 | 111位 |
---|---|
入学条件※7 | ・高校を卒業していること ・Preparatory Yearプログラムを修了すること ・ TFI (Test de français international)に合格すること |
学生数※8 | 39,935人 |
留学生の割合 | 22% |
留学生の学費※9 | 42,379.89 CAD(約4,725,448円)~ ※1学期に15単位取得した場合 |
学部(一部抜粋) | ・芸術と人文科学(Arts & humanities) ・工学・技術(Engineering & technology) ・ビジネス・経済(Business & economics) ・生命科学(Life sciences) ・教育学(Education) ・臨床・前臨床・健康(Clinical, pre-clinical & health) ・物理科学(Physical sciences) ・心理学(Psychology) ・社会科学(Social sciences) ・コンピュータサイエンス(Computer science) ・法学(Law) |
モントリオール大学の授業はフランス語で行われるため、英語ではなくフランス語の試験「TFI」を受けます。またDiplomaなどの大学入学資格を持っていない人は、まずベーシックコースである「Preparatory Yearプログラム」を修了する必要があります。
またモントリオール大学の学費は、1学期あたりの取得単位数で変わってきます。1学期に取得できる単位は最大15単位で、1学期(秋)、2学期(冬)、3学期(春)と通学し、合計で90単位を取得したら学士号を得られます(※10)。上記で紹介した学費は、1学期あたり15単位を履修し、1年間通学した場合の学費です。
まだ英語力に不安がある人はまず語学学校に通い、英語力を高めてから大学へ編入するのもひとつの手。そこで次は、モントリオールにある大学付属の語学学校を3つ紹介します。
マギル大学に付属している語学学校では、英語は8レベル、フランス語は5つのレベルの学習コースを用意しています。
語学学校から大学への編入を希望する学生も多く、語学学校ではマギル大学の学生と交流できる「Conversation Partner制度」を設けているのも特徴のひとつ。カナダ国内トップレベルの大学付属の学校なので宿題も多めですが、モチベーション高く学ぶことができます。
クラスは15人ほどで日本人が少ないといわれているので、英語またはフランス語の勉強に集中したい人にはぴったりでしょう。
<主なコースの種類と学費 ※11>
・English Language and Cultureコース(週24時間):2,833.80 CAD(約317,385円)/6週間
・English for Professional Communicationコース(週3時間):2,570.00 CAD(約287,840円)/13週
コンコーディア大学はマギル大学と同じく英語で授業を行う公立の総合大学。特にジャーナリズムや映像など、芸術関係の学部が有名です。
語学学校のキャンパスはモントリオールのダウンタウンにあり、利便性が高いのが魅力。1クラスあたり18人くらいの授業が多く、優秀な成績で語学学校を修了すれば大学へ編入することもできます。
約55カ国から留学生が訪れる国際色豊かな環境で、しっかり英語力を磨けるのが魅力。授業は月~木曜日は夕方まで、金曜日はお昼までで終わるので、フリータイムを充実させたい人にも向いています。
<主なコースの種類と学費 ※12>
・Intensive English Language Programコース:5,495.00 CAD(約615,440円)/約10週間
カナダの公立カレッジであるバニエールカレッジ付属の語学学校は、自分のニーズに合わせたコース&授業スケジュールで学習できるのが魅力。
授業スケジュールはフルタイムとパートタイムのどちらかを選べる他、アカデミックコース、ビジネス英語コース、IELTS大作コースなどさまざまなコースを用意しています。
また英語学習者のために週に1時間の「カンバセーションプログラム」を設けているのも特徴のひとつ。語学学校にいながらネイティブと会話できるなど、効率的に英語力を伸ばせる環境を用意しています。
<主なコースの種類と学費>
・English for Academic Purposesコース:1,250CAD(約140,000円)~
・English Courses, Part-timeコース:275CAD(約30,800円)~
学費は申し込むプラン(授業時間)によって異なり、予算に合わせてプランをアレンジできるのもポイント。詳しくは公式ホームページをご確認ください。
カナダの大学進学プロセスは日本と大きく異なるため、出願から進学までのSTEPも確認しておきましょう。ただし、学校ごとに必要な書類や入学条件は異なります。詳しくは各大学のウェブサイトを確認しましょう。
一般的にモントリオールの大学に出願する際は、高校での成績が分かる書類、学位証明書や英語力の証明書、推薦状などが必要になります。マギル大学に出願する場合を例に見ていきましょう(※13)。
<必要書類>
・学位証明書(英語、日本語)
・英語力証明書(TOEFLまたはIELTS)
・推薦状
・志望理由書
・GPAが分かる成績証明書
ちなみに、モントリオール大学に出願する場合はフランス語の語学証明書が必要になります。このように学校によって書類が異なるので、必ず志望する大学の公式サイトから事前に確認してください。
カナダの大学ではオンラインでの出願がメイン。各学校の応募ページにアクセスし、締め切り日までに出願費や志望理由書、各種証明書などをアップロードします。
そのため、日本の高校に証明書類の発行を依頼するときは、データで送ってもらうのがおすすめです。もし、紙面での発行しか対応していない場合は、書類をデータ化が必要になります。
日本と同じように、カナダの大学にも「合格(Unconditional Offer)」と「補欠合格」があります。また、学力やテストは合格しているものの英語力(フランス語力)が足りなかった場合は、条件付きでの合格(Conditional Offer)となることも。
語学力が足りずに条件付き合格となった場合は、大学のコースがスタートする前、もしくは同時期に語学学校に通い、英語力(フランス語力)を磨きます。無事指定コースを修了したら正式に入学となり、学士号取得を目指します。
このように合格にも種類があるので、通知が来たらよく確認しましょう。
モントリオールでの大学進学を検討するなら、早め早めに準備を始めるのがおすすめ。特に留学生は語学力がネックになる場合が多いので、求められている英語力よりも余裕を持ったスコアを保持しておくと良いでしょう。
とはいえ、英語力はそう簡単に身につくものではありませんよね。そこでおすすめなのが短期留学です。夏休みなど学校の長期休みを使って短期留学をしながら英語力を伸ばすことで、実践的な英語力が身につきます。
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今回は、モントリオールにある大学の特徴について詳しく紹介しました。カナダに居ながらフランス文化も経験できるモントリオールは、多様な文化を肌で感じるにはぴったりの街。優秀な大学も多く集まっているので、勉強に異文化体験に充実した留学生活を送れますよ。
現時点で英語力が足りなくても、短期留学や語学学校などで英語力を磨いて大学に編入することもできます。カナダで学びたい、海外大学に行きたいと思っている人は、ぜひモントリオールの大学を検討してみてくださいね。
語学留学を具体的に検討するなら、まずは留学を実現するまでの流れを確認しましょう!留学準備では大まかに5つのステップがあります。
留学を思い立ったら、まずは渡航時期、期間、渡航先の目星をつけてみてください。
いつ、どれほどの期間、どんな国で留学するかイメージが持てると具体的な計画を立てやすくなります。
留学へ行くとなると考えることはたくさんあります。
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※1...JETRO「カナダ・ケベック州でフランス語使用強化法を可決、連邦法相は法廷闘争の可能性示唆」(参照日:2024-3-27)
※2、4...TIMES HIGHER EDUCATION「McGill University」(参照日:2024-3-27)
※3...McGill University「English language proficiency」(参照日:2024-3-27)
※5...McGill University「Fee Calculator - Undergraduate Tuition & Fees」(参照日:2024-3-27)
※6、8...TIMES HIGHER EDUCATION「Université de Montréal」(参照日:2024-3-27)
※7...Université de Montréal「International student Generating ideas for the future」(参照日:2024-3-27)
※9...Université de Montréal「Calculateur des droits de scolarité」(参照日:2024-3-27)
※10...Université de Montréal「How much does it cost for international students to study in Montreal?」(参照日:2024-3-27)
※11...McGill University「Languages」(参照日:2024-3-27)
※12...Concordia Continuing Education「Intensive English Language Program」(参照日:2024-3-27)
※13...McGill University「Before you apply to McGill」(参照日:2024-3-27)
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