留学中に学校に通うだけでなく、就労も可能になるワーキングホリデービザは、海外留学を希望する人の選択肢の1つになります。一方で、ワーホリビザの対象となる国は限られているほか、国によって申請方法や条件は異なります。
ワーホリ対象国の1つであるイギリスは、特に人気の高い渡航先です。ビザを確実にゲットしたいけれど、どんな手順で進めればいいのか分からないという人もいるのではないでしょうか。
今回は、イギリスのワーホリビザの申請方法について、最新の情報をまとめました。申請の手順や必要書類、申請にあたって気になる疑問を徹底解説していきます。
※本記事では費用はすべて1イギリス・ポンド(GBP)=150円で計算しています。
本記事は2019年10月時点での情報をもとに作成しています。公開から期間が経ち情報が古くなっている恐れがありますので、イギリスのビザ情報はイギリス留学にビザは必要?ビザの種類から申請方法までを解説よりご確認ください。
[目次]
まずは、ワーキングホリデーの概要とイギリスのワーホリの特徴などについて解説します。
ワーキングホリデーとは、2つの国もしくは地域の間で取り決めによって結ばれた、相手の国・地域で休暇目的での滞在と就労が可能になる制度のことです。
ワーホリは、休暇がメインの目的であり、就労はあくまでも休暇のための資金を得るために行えるという位置付けになります。相手の国での休暇を通して、国や地域の文化に対する理解を深めることも大きな目的の1つになっています。
日本では、1980年にオーストラリアとの間でワーキングホリデーがスタートして以来、少しずつ対象国を増やし、2020年時点では26の国と地域で同制度を利用することができます。
イギリスのワーホリビザは、正式には「Tier 5(Youth Mobility Scheme/YMS)」と呼ばれます。これは、短期間の就労を目的にしているビザです。本来、休暇を目的とするワーホリとは目的こそ異なりますが、基本的にYMSもワーホリと同じ制度だと考えてもらって構いません。
後ほど詳しく解説しますが、イギリスのワーホリは人数制限があることに加え、2年間の滞在が可能、就労・就学に制限なし、英語が学べる、ロンドンのような大きな都市に滞在できるといったこともあって、毎年大勢の人が応募するため、その倍率は非常に高くなっています。
イギリスのワーホリに関しては、年に2回申し込みを受け付けており、抽選によって選ばれた人がビザ申請の権利を得ることができます。続いては、イギリスのワーホリビザに申し込むための条件などについて解説していきます。
イギリスのワーホリは、18歳〜30歳の人であれば基本的に申し込みをすることができます。31歳になると申請はできませんが、ビザの申請時に30歳であれば、31歳になってからでもワーホリビザでイギリスに入国することはできます。
先ほども触れているように、イギリスのワーホリビザには定員があり、2022年では1,500人分の参加枠が用意されています。ビザの申請は1月と7月の年に2回で、1月に800人、7月に残りの700人が決まります。
申し込みの条件自体は決して難しくはありませんが、人数に制限があること、申し込みのタイミングが決められていることには注意しなければいけません。
イギリスのワーホリの申請は以下の流れで行われます。申請の手順は1月でも7月でも変わりありません。
イギリスのワーホリビザが他の国のワーホリビザと大きく異なるのは、最初に抽選を行っている点です。この抽選に当選した人だけがビザを申請する権利を得られます。
なお、流れを見ても分かるように、当選はあくまでも権利を得ただけであり、ビザが発給されているわけではないので注意してください。
イギリスのワーホリビザは申請料として、244GBP(39,040円)が必要になります。こちらの申請料は変更になる可能性もあるので、申請時に最新金額を確認してください。
ここからは、イギリスのワーホリ申請の各ステップを詳しく解説していきます。
申請にあたってまず行わなければいけないのが、申し込み条件の確認です。先ほども紹介しているように、イギリスのワーホリは1月と7月に1年に2回申し込みを行うことができます。それぞれの申し込み条件については、1月分が10月から12月ごろに、7月分は6月ごろに要項が発表され確認することができるので、早めに確認しておきましょう。
申し込み条件は基本的に大きく変わることはありませんが、申し込み方法に関しては変わることもあります。例えば、2018年度には新しい申請システムが導入されました。変更は事前に通知されないので、申し込み条件は必ずチェックするようにしてください。
条件を確認したら、ビザの申請権利を得るための抽選に応募します。応募は、メールを送るだけで行えるため、時間はかかりません。ただし、メールを送る期間が決められているため、期限内に送るようにしてください。
なお、2019年7月の場合は、2日間48時間のみがメール送信の期限でした。
そして、メールを送る際には、記載内容に抜け漏れのないようにしましょう。上記の必要事項を記載したうえで抽選に申し込むと、申し込み確認のメールが自動返信で送られてきます。
メールを送信すると、無作為で抽選が行われ、当選した人にのみ当選した旨のメールが送られてきます。また、それとは別に申請方法や申請に必要な書類などを説明しているメールも送られてきます。
ここで注意しなければいけないのが、当選=ビザの取得というわけではないということです。あくまでもビザの申請ができる状態になっただけで、まだビザを取得したわけではありません。ここで申請を行わなければ、ワーホリビザを取得することはできません。
抽選に当選した後に行う申請内容に関しては以下のようになっています。
オンライン申請書の作成にあたっては、アカウントを用意する必要があります。また、申請料金の支払いを行ってから90日以内に、申請書類を後述するビザ申請センターに提出してください。
オンライン申請書およびその他の必要書類が用意できたら、それらを持参してあらかじめ予約した日にイギリスビザ申請センターに行き書類を提出します。
イギリスビザ申請センターの所在地は以下の通りです。
なお、窓口には申請者本人が行かなければいけません。これは窓口で指紋採取や顔写真の撮影などを行い、生体認証情報を登録するためです。
書類を提出したら、あとは審査結果を待つのみです。審査結果はイギリス大使館からメールで連絡が届きます。期間は窓口に書類を提出してから1〜2週間とされていますが、人によっては1ヶ月ほどかかるケースもあるようです。
無事に審査を通過してビザを取得することができたら、パスポートを受け取りに行きます。受け取りの際は申請時にもらうイギリスビザ申請センターのスタンプつきのパスポートのコピーを持参してください。
なお、受け取りに関しては代理人でも可能なほか、郵送してもらうこともできます。
ワーホリビザの審査に通ったとしても、日本国内ではビザの発給は行われません。正式なビザの発給は現地に到着したあとに行うことになります。
ここまで、イギリスのワーホリビザ申請の手順について紹介してきました。申請にあたってはいくつかの書類が必要になります。ここで改めて、必要な書類を確認しておきましょう。ビザ申請の際に必要となる書類は以下の通りです。
以上の書類を用意するようにしてください。また、必要書類は変更される場合があるため、必ず公式情報を確認し、漏れがないよう注意してください。
続いては、イギリスのワーホリ申請を行う際に押さえておきたい基本的な疑問についてQ&A形式で解説します。
イギリスのワーホリに関しては、申請期限が決められています。
第1回の方が募集人数が多いため、まずは1月の申請にトライしてみましょう。1月に落選しても第2回目に応募することは可能です。
イギリスの場合、健康診断は不要とされていますが、受診するように要求される可能性もあります。受診の指示があった場合、きちんと対応するようにしましょう。
ビザの有効期限は申請時に申告した入国予定日から2年間となっています。入国する日は遅らせることができますが、有効期限は後ろには動きません。当初の入国予定日から2年間なので注意してください。
申請書類を窓口に提出したとしても、窓口で受け取ってもらえないケースもあります。これは、主に、書類の不備や必要事項の未記入などケアレスミスによるものが多いとされています。
また、パスポートの証明写真で髪の毛が顔にかかっていて顔が見えない、メガネにフラッシュが反射してしまっているなどの理由から写真の撮り直しを指示されるケースもあります。いずれにしても自分でチェックすれば防げるものなので、書類を揃えたら窓口に行く前に最終チェックを行うようにしてください。
イギリスのワーホリビザに関しては、日本国籍を持っていれば、海外に住んでいる人でも申し込みを行うことができます。申請方法に関しては日本に住んでいる人と同じです。ただし、イギリス国内からワーホリビザの申請を行うことはできません。
最後に、ワーホリビザの申請以外に行っておくべきことを6つ紹介します。ビザの申請だけでも大変かもしれませんが、現地での生活をより充実したものにするためにも、しっかりと準備をしましょう。
就労もできるワーホリビザですが、多くの人の場合、まずは語学学校に通って、現地で仕事ができるレベルにまで語学力を引き上げることになるかと思います。そのため、どの学校に通うのか学校探しを行わなければいけません。
イギリス国内、特にロンドンには市内の至る所に語学学校があります。語学学校と言っても学校によって設けられているコースや特徴、授業料に違いがあるため、自分に合った学校を選ぶことが大切です。
一方で、どの学校を選べばいいのか分からない、入学手続きをどのようにすればいいのか分からない、という人もいるかと思います。そういった時には、留学エージェントを利用するのがおすすめです。エージェントは各国の語学学校とのつながりを持っており、留学サポートのプロが入学手続きなどを代わりに行ってくれます。
エージェントの1つであるスクールウィズではイギリス各地の語学学校とのつながりがあり、手数料無料で手続きなどを行ってくれます。そのため、利用者は費用負担を抑えた状態で希望する学校に入学することが可能です。
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ビザを申請する段階で入国予定日は決まっているため、できるだけ早いタイミングで航空券を準備するようにしましょう。直前での手配となると、希望する便が利用できない可能性があるほか、費用も高くなってしまうので注意が必要です。
往復の航空券を購入するのが一般的ですが、片道航空券の購入でも構いません。ただし、片道だと残高証明書が必要になるケースがあるので注意してください。
ワーホリの大きな魅力は現地での就労が可能になる点です。語学力があればすぐにでも仕事を始めることができるため、仕事探しも早い段階で行っておくといいでしょう。
仕事は語学力にもよりますが、現地企業から日系企業の現地オフィスなどさまざまなものがあります。中には、飲食店や日本の商品を扱うお店などに日本人が多く在籍する職場もあり、そう言った場所では日本語でも仕事ができてしまうため、語学力を磨きたいとい人は注意しなければいけません。
ちなみに、仕事を探すにあたっては、現地の友人や知人を頼る方法、募集をかけているお店や企業に応募する方法、募集をかけていなくてもアポイントメントをとって仕事がないか聞いてみる方法などがあります。
また、以下のような現地の日本人向けの求人サイトもあります。
Mix B
こちらはすべて日本語で情報が記載されているので、英語力に自信がない人でも申し込みやすいです。
ワーホリに限らず、海外に留学する時には現地での怪我や病気、盗難などに備えて海外保険に加入します。料金や補償内容を比較したうえで、自分にあった保険を選ぶようにしてください。
日本を離れることになるため、各種公的手続きを行うのを忘れないようにしましょう。公的手続きとしては、以下のようなものが挙げられます。
日本を1年以上離れる場合、住民票登録をしている市区町村に海外転出届けを提出します。海外転出届けは、原則として出発の14日以内までに提出しますが、自治体によってルールが異なる可能性もあるので注意してください。
海外転出届けを提出し、住民票を抜くことで住民税、国民年金、国民健康保険の保険料の支払いをしなくて済みます。ただし、国民年金の支払いをしないと、将来年金の満額受給ができなくなる点は覚えておいてください。どうしても満額受給したいという場合は、「任意加入制度」を利用することで日本を離れている間も年金を納付することができます。
また、「追納制度」を利用することで、支払いをしていなかった期間の年金を後から納付することもできます。
国民健康保険については、住民票を抜くと日本に一時帰国した時に日本の病院で保険が適用されなくなるので注意してください。ちなみに、住民票を抜かないでおくと、国民健康保険の「海外療養費制度」が利用できます。これは、海外の医療機関で診察を受けた時に、医療費の一部を払い戻ししてもらえるという制度です。
就労が可能なワーホリですが、現地に到着してすぐに仕事を始められる人は決して多くはないでしょう。これは語学力の問題であったり、そもそも採用されなかったりするためです。
イギリスは日本よりも物価が高く、生活費は日本上に必要になります。仕事が見つかるまでの間の生活費として、少なくとも100~150万円ほどを準備しておく必要があります。
資金があれば、最初のうちは仕事がなくても安心です。ビザの申請をするのと同時に、仕事やアルバイトを始めて、資金を貯めるよう心がけてください。
イギリスのワーホリは、1年間で1,500人という人数制限があることに加えて、世界的な大都市のロンドンがあることから毎年多くの人が申し込みをします。
ビザの申請にあたってはまず抽選に当選しなければいけないため、運の要素も含んでいます。当選したとしても、各種書類の準備、窓口での手続き、現地でのビザの受け取りなど、ビザを手に入れるまでにはいくつかのステップがあるため、大変な要素もあります。
しかし、ビザを取得すれば、2年間という長期の滞在が可能になり、憧れの海外生活が実現します。ぜひ今回の内容を参考に、ビザの申請に挑戦してください。みなさんのワーホリが素敵なものになることを願っています。
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