留学するとなるとさまざまな準備をする必要があります。なかでも重要なのがお金の管理です。日本ではまだまだ少ないクレジットカードなどのキャッシュレス決済ですが、海外ではクレジットカードが主流の国もあります。
そのため、留学にあたってはクレジットカードの準備は必須とも言えます。
そこで今回は、クレジットカードに関して選び方からおすすめのカードまで紹介します。まだクレジットカードを作ったことのない学生でも簡単に作れるカードなども紹介するので、参考にしてみてください。
なお、留学先へのお金の持って行き方などは下のページでまとめているので、具体的な検討を進めたい方はチェックしてみてください。
留学時のお金の持って行き方は?クレジットカードから現金までおすすめを徹底解説
[目次]
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そもそも、留学中のお金の管理方法にはどういったものがあるのでしょうか。そこでまずは留学中に利用することになる管理方法として5つ紹介します。
まず初めに紹介する管理方法は現金です。日本では現金を主に使っているという人も少なくないでしょう。
ただし留学に行く際は、現金は最小限の額を持つようにしましょう。
理由としては現金を両替する際のレートが変動することによって損をしてしまう可能性があるためです。また、盗難にあった時は現金は補償対象外となるため、万が一の時に戻ってきません。
実際に筆者は留学していた時に盗難にあい現金の入った財布も盗まれてしまいました。クレジットカードは一度停止してもらい、再度発行することができましたが、現金に関しては諦めざるを得ませんでした。
幸いにも現金は少額しか入れていなかったため大きな被害はありませんでしたが、大金を失っていたら留学生活を続けることができたかどうかわかりません。
留学先の国で銀行口座を作り、その口座に日本から送金をするという方法も選択できます。
送金は日本の銀行からできるほか、最近ではネットバンキングによる送金も可能です。万が一お金に困るようなことがあったとしても、日本と連絡が取れれば送金してもらえるため、安心感を得ることができるでしょう。
ただし、海外送金には高額な手数料がかかるため、頻繁に行うのはあまりおすすめできません。日本で送金する感覚とは異なるものと認識しておきましょう。
プリペイドカードは事前にカードに入金しておくことでカード決済のほか、ATMで現地通貨を引き出すこともできます。カードはVISAやMasterといった国際ブランドのものがあるので、世界中の多くのお店で決済することが可能です。
入金は指定された専用口座に振り込むことででき、日本から入金することもできます。使える金額は入金されている分のみなので使いすぎる心配がないほか、盗難にあったとしても入金されている以上の被害に遭うことはありません。
デビットカードは、カード決済した金額がすぐに銀行口座から引き落とされる即時決済のカードです。クレジットカードは1カ月で使った分の金額が後日まとめて請求されますが、デビットカードはその場ですぐに口座から引き落とされます。
利用できるのは銀行口座に入っている金額分のみなので、クレジットカードの場合銀行口座の残高以上の金額を使ってしまう心配がありません。ただし、銀行口座の残高が少ないと使えないため口座残高には常に注意しておく必要があります。
また、即時決済となるため当然分割払いには対応していません。
一方で、ATMを利用して現地通貨を引き出すことができるため、海外留学においては使い勝手のいい便利なカードだと言えます。なお、国によってはクレジットカードよりもデビットカードが主流となっているケースもあります。
デビットカードは留学に役立つアイテム?その理由やおすすめカードを徹底解説!
キャッシュレス決済というとクレジットカードを思い浮かべる人も多いでしょう。海外留学においては持参したほうがいいと言えます。
VISAやMasterといった国際ブランドは世界各地のお店で利用することができ、手持ちのお金がないときでもサイン一つで買い物が可能になります。
もちろん、使いすぎには十分注意しなければいけませんが、デビットカードとは違い、口座残高の影響を受けないため、万が一のときに持っておくと非常に便利です。
また、クレジットカードによっては付帯で保険がついているケースもあるため、海外でトラブルに巻き込まれた際にも役立つ場合があります。
なお、お店によっては未対応のブランドもあるので、留学にクレジットカードを持って行く場合は、異なるブランドのカードを複数枚用意しておくといいでしょう。
ここまで、いくつかのお金の管理方法を紹介してきました。それぞれの方法に特徴がありますが、ここではクレジットカードの利用をおすすめします。つづいてはクレジットカードをおすすめする理由の紹介です。
どうしても現金が必要になったときにキャッシング機能がついているクレジットカードを持っていれば、現金を用意することが可能です。
なお、キャッシングの金額はクレジットカードを作成するタイミングで設定することができるほか、作成後でも申請することがカードによっては可能です。高額に設定する必要はなくても、最低限の金額を設定しておけば安心できます。
「キャッシングを使うことはない」と考えている人でも、万が一のときに備える意味で、キャッシング機能のあるクレジットカードは持っておきたいところです。
現金しか持っていないと当然ですが現金以外の支払いはできません。しかし、クレジットカードがあると支払い時の選択肢が増えます。
例えば少額の買い物であれば現金を使用し、高額な買い物ではカードを利用するといった具合です。もし高額な買い物をする時にカードがないと、たくさんの現金を持ち歩くことになるため不安も大きくなってしまします。
クレジットカードが便利とはいっても、実際に留学する時はカードのみではなく、先ほど紹介した管理方法を併用することになります。その時の状況に応じた支払いができるようにするためにもカードは持っておいて損はしません。
留学中はクレジットカード支払いを中心にし、複数の支払い方法の選択肢を持てるようにしましょう。
クレジットカードの大きな魅力の一つが利用することによって貯まるポイントです。カードによってポイントが貯まるか、あるいはどんなポイントが貯まるかは異なりますが、例えば楽天カードでは楽天市場などで使用できるポイントが貯まります。
また、ANAカードを利用すればマイルが貯まるため、留学する人にもピッタリでしょう。
ポイントは言ってみればおまけみたいなものですが、自分が使わないサービスのポイントを貯めてもあまり意味がありません。せっかくクレジットカードを使うのであれば、どういったポイントが貯まるのか、という点も確認するようにしましょう。
留学中にカード払いをたくさんしていると帰国する頃にはかなりのポイントが貯まっているかもしれません。また、クレジットカードの利用に抵抗のある人でも、ポイントを貯めるという楽しみがあれば利用してみようと思えるのではないでしょうか。
先ほども触れているように、クレジットカードは万が一の時の支払いにも対応してくれる心強い存在です。
少し高価な買い物をする、友達と飲みに行った時についつい飲みすぎてしまい現金が足りなくなった、今すぐ現金が必要、といった時でもクレジットカード1枚あればその場をしのげる場合が多いです。
筆者は、留学中は現金を中心に利用していましたが、財布の中にクレジットカードを1枚入れておくだけで得られる安心感は非常に心強いです。結局カードの便利さに気づいて、留学後半はカード中心の生活になってしまいました。
また、カード決済の場合決済のスピードが早く、すぐに支払いが終わるためストレスを感じることもありませんでした。御守り代わりとして持っておくといいでしょう。
日本では、現金による決済が主流と言えますが、世界には日本以上にカードの利用率が高い国、現金よりもカードが主流の国、現金をほとんど持たない人もいる国などもあります。
「カードが普及していても現金でも大丈夫でしょ!」と考えている人も中にはいるかもしれません。
しかし、現金で支払いたくてもカードのみとしているお店に遭遇する、お店の人に現金を提示すると嫌な顔をされる、といったことになる可能性は十分ありえます。
日本では現金不可のお店を見かけることはあまりませんが、海外では意外と多いため、クレジットカードは用意しておいたほうがいいでしょう。
このように、クレジットカードは持っていると何かと役に立ちます。カードに抵抗がある人もいるかもしれませんが、持っているだけでも構いません。基本は現金で、何かあった時にのみカードでもいいでしょう。
より快適な留学生活を送るためにもぜひクレジットカードを用意しましょう。
では、実際に留学に持っていくクレジットカードを選ぶことになった場合、どのようなポイントに気をつけながら選べばいいのでしょうか。そこで続いてはクレジットカードを選ぶ際の基本的なポイントについて紹介します。
最初におさえておきたいのが、国際ブランドです。これは必ず確認してから選ぶようにしましょう。
国際ブランドとはVISAやMaster、アメリカン・エキスプレス、JCB、ダイナースクラブといったカードのブランドのことです。ここで触れた5つのブランドは5大ブランドと呼ばれています。
それでは、留学においてはどの国際ブランドがいいのかというと、ポイントはシェア率です。2015年時点で、世界で最もシェア率の高い国際ブランドはVISA、Masterが次に続きます。つまり、基本的にはVISAを持ち、あわせてMasterを持っておけば大抵のお店でのカード支払いに対応することができます。
ちなみに、筆者が留学中にJCBを持っていた友達がいましたが、「お店によっては使えないこともある」と言っていたため異なるブランドのカードを持っておくことをおすすめします。
カードは、無料で持てるものもあれば年会費がかかるものもあります。費用も数千円のものから1万円以上するものまで様々です。
そのため、カードを選ぶ際は年会費にも注意しておく必要があります。もしあなたが、クレジットカードを普段使うことはなく、留学中も念のため持っておきたい、という程度であれば、年会費がかからないものを用意したほうがいいでしょう。
無料のものでも最低限の機能はついているほか、ポイント付与なども受けられるものもあるため、十分活躍してくれるはずです。また、留学の費用をなるべく抑えたい学生の方は、無料の方がいいかもしれません。
一方で、有料のものはサービスの内容が無料のものと大きく異なることがあるのも特徴です。例えば、旅行保険が利用できたり、空港のラウンジを利用できたりと海外に行く人にとっては便利なサービスも少なくありません。
さらに高級なカードになると、レストランのホテルが割引、もしくは無料となったり、コンシェルジュサービスを利用できたりと最高級のおもてなしをしてもらえます。
もちろんサービス内容はカード会社によって異なるため、無料でも旅行保険がついたりする場合もあります。年会費でカードを検討する際は、各カード会社が無料と有料でどのようなサービスを提供しているかを整理した上で目的に合ったカードを選びましょう。
クレジットカード利用者は、基本的に手数料はかかりません。ただし、リボ払いや分割払いをした場合は手数料が発生します。
手数料はクレジットカード会社によって異なるため、一概にいくらと言うことはできませんが、分割払いの場合分割回数が多くなるほど手数料は高くなる傾向があります。
分割払いやリボ払いはするつもりがない、という人にとってはあまり関係ありませんが、留学中も利用する可能性のある人は手数料の確認をしておくようにしましょう。
先ほども触れていますが、クレジットカードは種類によって、利用するとさまざまなポイントを付与してもらえます。買い物や各種サービスなどで利用できるものであり、クレジットカードを利用する1つのメリットとも言えるものです。
ただし、注意しなければいけないのが、ポイントの還元率はクレジットカード会社や利用するプランによって異なるという点です。
例えば、あるカードでは100円の買い物に対して1ポイントが付与されるとします。この場合、還元率は1%です。しかし、別のカードでは同じ100円の買い物でも2ポイント(還元率2%)付与されるケースもあります。
ただ、付与されるポイントは、コンビニで使えるものもあれば、インターネットショッピングで使えるもの、特定のお店だけで使えるものなどさまざまです。ポイント還元率がいいからといって、あまり使わないお店のポイントを貯めても意味がないのは明白です。
そのためカード選びの際には、何に対して使えるポイントが貯まるのか、ということをおさえたうえでポイント還元率を確認するといいでしょう。
現地でどうしても現金が必要になった時に便利なのがキャッシング機能です。ただし、クレジットカードによってはキャッシングに対応していないものもあります。
キャッシングというとマイナスなイメージがあるかもしれませんが、利用した分は通常のカード払いと一緒に支払うこともできます。基本的には使わない、という人でも万が一の時に備えて、海外キャッシングの可否についても確認しておくようにしましょう。
実際にクレジットカードを使う際にも注意しておきたいポイントがあります。ここでは5つの注意点を紹介します。
クレジットカードは基本的に2枚以上作るようにしましょう。これは、カードが1枚だけだと使えないケースに遭遇する可能性があるためです。
先ほども紹介していますが、国際ブランドによっては使えないこともあるため、そういった時に異なるブランドのカードを持っていると役立つでしょう。
また、筆者は留学に1枚しか持って行っていませんでしたが、現地で盗難にあったことで日本から再度カードを発行してもらうことになり、非常に手間がかかりました。
そういった紛失のリスクも考えると異なるブランドのカードを複数枚持っておく方がいいでしょう。
カードを作る際に、利用限度額を設定することになりますが、あまりにも低い金額で設定してしまうとすぐに現地で使えなくなってしまう可能性もあります。
だからといって、高額に設定すると、使いすぎてしまう心配や盗難時のリスクは高くなってしまうので注意が必要です。現地での生活費を想定した限度額の設定を行うようにしましょう。
クレジットカードを利用する際に必要になるのが暗証番号です。支払い時に暗証番号を求められるため、自分で覚えておけるものを設定しましょう。
ただし、1111や1234など簡単なものだと盗難時に利用される恐れがあるため、しっかりと考えてください。
クレジットカードの表面を見るとカードの有効期限が記載されています。表記は「11/22(2022年11月まで)」「5/23(2023年5月まで)」といった「月/年」の形です。
すでにクレジットカードを持っている人は留学期間中にカードの有効期限が切れることがないか確認しておく必要があります。また、もう少しで切れそうという場合は、新しいカードを作るようにしましょう。
クレジットカードにはカード付帯の海外旅行保険がついているケースがあります。しかし、保険には利用条件があり、補償額が国によって異なるため、時には足りないこともあります。
付帯の保険も役に立ちますが、基本的には保険会社の保険に加入するようにして、クレジットカードの保険は万が一に備えて利用するという位置づけにするといいでしょう。
ここからは、主に学生の留学を想定しておすすめのクレジットカードを5つ紹介します。
年会費:初年度無料、次年度以降も年1回の利用で無料、未使用の場合は1,250円(税抜)
ポイント還元率:1%〜2.5%
国際ブランド:VISA
三井住友デビュープラスカード(学生)は、18~25歳の人を対象にしたクレジットカードです。2年目以降でも前年に1回以上カードを利用していれば年会費はかかりません。ポイントは景品や他のカードのポイント移行など使い道もさまざまです。
三井住友VISAデビュープラスカード(学生)
年会費:永年無料
ポイント還元率:1%
国際ブランド:Master、JCB
楽天カードは年会費が永年無料なので、とりあえずクレジットカードを作りたいという人にぴったりの1枚。
買い物をすると100円で1本とが付与され、獲得したポイントは楽天の各種サービスで利用できるほか、マクドナルドやミスタードーナツといった街のお店での利用、さらにはANAのマイレージにも交換できるなど用途は幅広いと言えます。
楽天カード
年会費:在学期間中は無料、それ以外は1,242円(税込)
ポイント還元率:0.5〜1.0%
国際ブランド:VISA、Master、JCB
ANAカードは、飛行機を利用する機会の多い人におすすめの1枚です。25歳以下の人が使える割引運賃「スマートU25」を利用した時にマイルが通常よりも多く貯まるほか、保険も付帯されています。
ANAカード〈学生用〉
年会費:当該年齢は無料
ポイント還元率:0.5%~1.0%
国際ブランド:VISA、Master、JCB
学生専用ライフカードは、18歳〜25歳の人が利用できるクレジットカードです。当該年齢の学生は年会費無料で利用可能です。大きな特徴の1つが海外でショッピングをすると、利用総額の5%がキャッシュバックされる点です。
また、海外旅行の傷害保険が付帯しているほか、ポイントを貯めてdポイントやANAマイレージなどへ移行することも可能です。
学生専用ライフカード
年会費:1,250円(税別)、在学中は無料
ポイント還元率:0.5%~0.75%
国際ブランド:VISA、Master、JCB
MUFGカード・イニシャルカードは、18~29才までの学生もしくは社会人が申し込めるカードです。ポイント還元率は決して高くはありませんが、学生の方でも審査に通るという点を考えると申し込みやすいカードでしょう。またカードの更新時にはゴールドカードに自動的に切り替えられるため、ゴールドカードという1つのステータスを手に入れることも可能です。入会3カ月までは獲得ポイントが3倍になるため、留学直前に作ることで効率的にポイントを貯めることもできます。
MUFGカード・イニシャルカード
学生向けのクレジットカードもなかにはありますが、中学生や高校生となるとカードを作れないのが一般的です。
そういった時におすすめなのが「家族カード」です。家族カードとは、カード契約者の家族が同じカードを追加で発行できるというものです。
例えば父親がクレジットカードを持っていれば、その子供は家族カードを作ることができるというわけです。家族カードは基本的に審査なしでつくれるため、収入のない学生などにもおすすめです。
ちなみに、利用できるサービスは本契約者とほとんど同じである場合が多いため、使い勝手もいいと言えます。
留学中にカードを紛失してしまう可能性も十分にあります。そういった時に備えて手続き方法を確認しておきましょう。
カードをなくした場合、基本的にカード会社に電話して、その旨を伝えるようにしましょう。あとはオペレータの指示に従うことで、カードの停止、再発行手続きなどを進めることになります。
海外からの場合、海外専用の受付デスクが用意されていることもあるので、出発前にカード会社に確認しておくようにしましょう。
ちなみに筆者が盗難でカードを無くした時は受付デスクの番号がわからなかったため、日本の家族経由で連絡してもらいました。カードの紛失は一刻一秒を争うものでもあるため、必要な情報はしっかりとおさえておくことを強くおすすめします。
今回は、留学とクレジットカードの関係について紹介してきました。クレジットカードがあればまったく問題ないというわけではありませんが、カードは留学中の心強い味方になります。
現金などほかの管理方法と併用するようにしてください。また、紛失など万が一の時に備えて出発前に必ず受付デスクの情報をおさえておくようにしましょう。
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