この記事を読んでいる方の中には、留学や旅行をきっかけに、アイルランドで働きたいと考えている方もいるのではないでしょうか。アイルランドで就職を考えるのであれば、現地の就職事情や仕事を得るポイントを押さえておくことが重要です。
しかし、現地の求人情報、具体的に求められる人材の条件などはわかりにくいですよね。
そこでこの記事では、アイルランドの仕事・就職事情についてお伝えします。一見難しそう感じるアイルランドでの就職も、ポイントさえ押さえておけば採用の可能性を大幅にアップさせることが可能です。
なお、アイルランドのワーキングホリデーについて、費用やおすすめの都市、学校などは下のページでまとめているので、具体的な検討を進めたい方はチェックしてみてください。
アイルランドのワーキングホリデーの詳細はこちら
[目次]
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アイルランドの就職活動は日本と同様、インターネットを使ったものが一般的です。求人サイトを通じて仕事を探す場合、
(1)インターネットで企業を検索
(2)CV(履歴書)を添付して応募
(3)メールまたは電話で連絡
(4)面接
の流れになります。
しかし、採用するまでに重視するポイントはやや日本とは異なります。アイルランドで採用の際に重視するポイントは、
・スキル
・コネ・人脈
・CV
の3つです。以下で詳しく説明します。
日本人がアイルランドで正社員として働くには、雇い主がアイルランド政府から労働許可を取得する必要があります。つまり、そこまでして「あなたを雇いたい」という必要性が求められるのです。
そのためにポイントとなるのが「スキル」です。そのためまったくスキル・実績を持たない新卒では就職は厳しいと言わざるを得ません。高い専門性を持って初めて、各国から集まった意欲的な働き手と勝負できる土台が整うと言えます。
まずはその業界で求められる高い専門性を身に付けることを考えましょう。
アイルランドでは、人脈・コネクションによる採用がかなり多いのが事実です。
具体的には、
・親戚・知人からの紹介
・スタッフ・友人からの紹介
などで採用が決まるケースが実際に多くなっています。そのため現地になったく繋がりがない日本人がいきなり求人に応募しても、採用に至るのは至難の技です。
それではコネのない日本人はどのようにしてコネを作れば良いのでしょうか。おすすめなのが「パブ」です。
アイルランドでは多くの国民が毎日のようにパブを訪れ、食事や会話を楽しむ習慣があります。そこで知り合った人から仕事を紹介されたという話もよくあること。
働きたい場所の近くのパブを訪れてみるのも良い方法でしょう。
アイルランドでは、面接するにあたり「CV(Curriculum Vitae)」が必要です。日本の履歴書に当たるCVでは、まず
・名前
・連絡先
・メールアドレス
・国籍
・ビザの状況
などの基本情報を記載します。ちなみに「生年月日」や「性別」、「顔写真」などはいりません。就職に際しては、これらの項目が一切採用基準に入っていないためです。
そしてこれまでの
・職歴
・学歴
と、そこで「どのようなことをしたのか」という経験・実績を記載します。応募する企業にとって必要なスキル・実績があれば、採用の確率を大きくアップさせることができます。
ここでは、アイルランドで実際に仕事を得るために、企業側から求められることや条件などについてお伝えします。
明確に必要な英語力は提示されていませんが、最低でもIELTSで5.0~6.0は取れるようにしておきましょう。
というのもアイルランドはEU圏に属しているため、ヨーロッパを始め多くの国から人が職を探しにやってきます。仕事に支障の出る英語力では、はなから相手にしてもらえないと考えてください。
アイルランドを含む欧州では1人ひとりが「専門分野のスペシャリスト」として働いています。希望する職種があるのであれば、それに対応した「スキル」や「経験・実績」が必要です。
特に正社員を希望するのであれば、日本で実績を摘んでから応募するか、現地でインターンを行いその過程で認められる実績を上げるか、どちらかが必要でしょう。
アイルランドで仕事をする際に必要なビザは、
・ワーキングホリデー査証
・労働許可証
・グリーンパーミツト
・一般労働許可
・特定労働許可
・無期限労働許可
があります。
就労には原則として労働許可証の取得が必要です。ただしアイルランド人と結婚している日本人は、労働許可証なしでも自由に働くことができます。
すでに仕事を持っていて年収3万~6万ユーロの人は、雇用主ではなく自分自身で労働許可を申請取得することができるグリーンパーミットという制度もあります。申請には6万ユーロ前後の年収証明が必要なので、該当する方はご確認ください。
基本的にアイルランドでは、就職の際に「スキル」や「実績」が求められます。経験の無い新卒で就職しようとするのであれば、最低限「インターンシップ」を行うべきでしょう。
どうしてもすぐに就職先を見つけたいのであれば、希望する企業にメールを送り、インターンを受け入れてもらいましょう。
ここでは、アイルランドで多い求人事例や仕事の特徴を
・日本人向けに多い求人
・ワーホリにオススメの求人
に分けてお伝えします。
アイルランドで日本人向けに多い求人は、
・サマークラスなどの日本語の先生
・日本語を伴うテレマーケター
・ITエンジニア
などの「日本語を活かせる仕事」、もしくは特別なスキルが必要な仕事です。
サマークラスなどの季節限定で日本語を教えるものであれば、比較的求められるレベルも高くなく採用してもらいやすいです。エンジニア系は、専門のスキルが必須となります。
ワーホリでおすすめの仕事は、
・オーペア
・ツアーガイド
・ウェイター、ウェイトレス
です。
オーペアとは、現地の家庭で住み込みをしながらベビーシッターを行う仕事のことです。住む場所が確保できてお金ももらえるオーペアは、ワーホリにピッタリ。アイリッシュの生活に密着できる点からもおすすめです。
ツアーガイドは季節に応じて割高な給料をもらえることも。ウェイター、ウェイトレスは、安定して高い時給で働けるので応募しやすいでしょう。
アイルランドで仕事をするとどのような楽しさがあるのでしょうか。また大変な点はどのような点でしょうか。あらかじめ雰囲気を掴んでおくだけで、安心してアイルランドで働くことができるはずです。
アイルランドと言えば、今やEU諸国唯一の英語圏なので、ヨーロッパ各地から英語を学びに来る人、仕事を探しに来る人たちが多くいます。そんなアイルランドでは、さまざまなバックグラウンドを持った人たちと出会うことができ、あなたの視野を大きく広げてくれるでしょう。
世界で最もフレンドリーとも言われる、親しみやすい国民性は「アイルランドに来てよかった」と思うのに十分な理由となります。また、パブ文化があるため、友人や同僚などと仲良くなる機会が常にあるのもいいですね。
EU圏内の国民ではない日本人において、採用のハードルは正直高いと言わざるを得ません。アイルランドには日本だけでなく、EU諸国からも職を求めてさまざまな国の人が訪れるからです。
まずは「断られて当たり前」の精神を持つことが必要です。そのうえでしっかりと戦略を立て、
・スキルの棚卸し
・実績・経験の整理
・希望職種、会社の分析
をしっかりと行いましょう。
アイルランドで働くうえで頭に入れておきたいのが、
・人事制度の違い
・労働・人生に対しての考え方の違い
の2点です。
日本が主に「終身雇用制度」を採用しているのに比べ、アイルランドを含むヨーロッパでは「成果主義」を採用しています。成果主義は「どれだけ努力したか」ではなく、「どれだけ結果が出せたか」がで評価をされる仕組みです。
そのため、仕事の効率や結果にこだわることが当たり前ですし、日本のように周りに合わせてダラダラと残業するということはナンセンスになります。
アイルランド人にとっては、人生を楽しむための時間が最も重要であり、仕事よりも大切にしています。
金曜から週末モードになり、金曜は早めに仕事を終わらせて楽しむのが一般的な感覚。カトリック教徒が大半のアイルランドでは、日曜日はだいたいみんな家で過ごしています。
日本では仕事を何よりも優先させる考え方が一般的ですが、その感覚を持って働くとかなりの違和感を感じてしまうでしょう。
OECD「Average annual wages」によると、アイルランドの平均年収は約6万7,922ドル(約720万円)となり、日本の約1.8倍も高い結果となりました。また最低時給は9.15ユーロ(約1,190円)でこちらも日本を上回る結果に。
アイルランドの賃金水準は日本よりもかなり高いと言えます。
アイルランドでは、日本の消費税にあたる「VAT」(Value Added Task)があり、「付加価値税」と呼びます。
ほとんどのものに23%の税金がかかっており、商品によって税率が異なります。例えば、子どもの靴や衣服、本には消費税がかけられていません。旅行者は所定の手続きを踏むことによって還付を受けることが可能です。
ワーホリなどで働いている人は「From12」という書類を提出しなければなりません。これは、一時的な仕事に就いている人の免税手続きを行うための書類です。これを提出しないと、給料から40%の税金が引かれてしまいます。
もともとはヨーロッパ諸国の中でも生活水準が最低クラスであったアイルランドですが、1990年代以降は劇的に改善。外資が進出しやすい環境を整え、労働生産性は飛躍的に高まっています。休みの取りやすさについてはまったく心配しないでよいでしょう。
週の労働時間は約34時間と日本と比べても短く、残業も「無駄なコスト」という認識のため基本的にありません。
アイルランドでは年間9日の公休日が有給休暇として定められている他、男女ともに育児休暇が保証されており、8歳以下の子供がいる場合は14週の無給休暇が付与されます。
ここでは、アイルランドでの就職で失敗してしまわないために押さえるべきポイントを紹介します。
アイルランドで就労する場合、PPS(Personal Public Service)ナンバーと呼ばれる社会保障番号を取得する必要があります。この番号を取得せずに就労すると「不法就労」になってしまうので忘れないようにしましょう。
就労によって得た収入に対して個人にかかる税率は、以下のようになっています。
・20%(年間所得29,400ユーロ未満)
・42%(年間所得29,400ユーロ以上)
最寄の福祉事務局に出向き、社会保障番号取得の申請をします。
申請時に必要なものは、
・パスポート
・滞在先の住所を証明するもの
の2点です。「滞在先の住所を証明するもの」に関しては、公共料金や電話の請求書などでも大丈夫です。
アイルランドの2017年の失業率は約10%。日本の失業率約3%と比較して3倍以上の失業率です。国民の1割が働くことのできない国で、英語も話せない日本人が簡単に仕事を見つけられるほど甘くはありません。
就職にあたっては基本的な英会話能力が最低限必要です。
英会話能力を上げるためには、あらかじめ日本で「英単語」や「文法」などの基礎英語を学習してベースアップを図っておくことが大事です。最低でもIELTS5.0~6.0は取れるようにしておきましょう。
先にも申し上げた通り、なかなか日本人がアイルランドで仕事を得ることは難しいです。そんな中でも仕事を見つけている方もおり、みな同様に口にするのが「タイミングが良かった」ということです。
他の主だった国々に比べて、日本語が話せることが有利になりづらいアイルランドでは、しっかりと求人が増えるタイミングを見極める必要があります。
仕事を探すのにおすすめのタイミングは、「4~7月」です。
8〜10月は、現地の学生が一斉に移り住む時期の為、仕事の競争が厳しくなります。また12〜3月は現地の方のホリデーシーズンに当たる為、仕事そのものが減ってしまうのです。
実際にアイルランドでの仕事はどのように探せばよいのでしょうか。ここでは、代表的な探し方を6つお伝えします。
代表的なのは、インターネットを使って仕事を探す方法です。アイルランドでもいくつか使い勝手の良い求人サイトがありますので、後ほどご紹介します。
現地の企業が集まり、希望者とのマッチングを行う場であるJOBフェア。日本でいうところの合同会社説明会のようなものです。各自がCVを持って、興味のあるブースを回るので効率よく就職先を探すことができます。
人づてによる採用が実はかなり多いのが実態です。日本人はその点において、かなり不利ではありますが、現地でのネットワークづくりをうまく行えば最低限の就職活動で採用にいたることもできますよ。
知り合いを増やすのであれば、ダブリンで定期開催されている各種ミートアップに参加することがおすすめです。
海外ではお店に直接言って雇用をお願いすることは一般的です。特にアルバイトとして働くのであれば、店頭での交渉から採用につながるケースもごく普通のこと。面接にはCVが必要となるので、しっかりと持って行きましょう。
地元の新聞では、雇用に関する情報ページで仕事を探すことができます。手軽に探せますし、季節の雇用情報などが掲載されやすいのでおすすめです。
ダブリン、コークの主な新聞は、
・『The Irish Times』
・『Irish Independent』
・『Irish Examiner』
です。
ワーホリビザでアイルランドに留学する場合、アルバイトをする際の時間制限は週最大39時間となっています。
一方学生ビザの場合、就労可能な時間は週に20時間(6月~9月と12月15日~1月15日まではフルタイム可)までと定められています。
さっそくアイルランドで仕事を探してみましょう!オススメの求人サイトを「正社員向け」と「アルバイト向け」に分けてお伝えしますね。
こちらはアイルランドだけではなく世界中で使われている、今人気の求人サイトです。自分のプロフィールに興味を持った企業からのオファーもあります。
履歴書の公開や仕事の応募など、さまざまな使い方ができるので、とりあえず登録してみることをおすすめします。
Linked In
トップページで「希望する職種」「働きたいエリア」「仕事内容、スキルなど」を選択すると、候補の仕事をリストアップしてくれます。幅広い職種の取り扱いが魅力の求人サイトです。
日本でもすでに広くしられている求人会社「indeed」。世界各国の求人情報を取り扱っており、アイルランドだけでも3万件以上の求人案件を掲載しています。
求人だけでなく、「住まいや宿泊」「モノの売買」「レッスンやサービス」まで、さまざまな情報があります。日本語のサイトなので、とても利用しやしやすいですよ。
「FAS」は日本でいうところのハローワークのようなところ。雇用訓練所がアイルランドの各市町村に置かれ、求人情報の閲覧や就職相談ができます。もちろんインターネットからの仕事探しも可能です。
「Irish Jobs.IE」は、アイルランドでも広く使われている求人サイトです。正社員からアルバイトまでさまざまな職種を扱っています。
ここでは、アイルランドで仕事をする際におすすめの地域をご紹介します。魅力的な都市が多くあるアイルランド。自分の好みや目的に合った場所を選びましょう!
アイルランドの首都ダブリン。
ロンドンからは飛行機で約1時間30分。観光地も多く、ショッピングも楽しめます。街の人の雰囲気もよく、語学学校も多いため、留学生にはとても人気の街です。
レストランやオフィスワーク、オーペアなど、幅広い求人があります。
ダブリンでの語学留学を検討している場合には、ぜひスクールウィズのLINE相談をご利用ください。費用イメージやおすすめの語学学校の提案、お見積りや申込みといった手続きなど、検討状況に合わせて留学カウンセラーが無料で相談に乗っているので、検討が前に進みます。
一方でもう少しダブリンについてイメージを持つ場合には、下のページをご確認ください。
ダブリン留学
アイルランド南部の街コークは、人口約13万人でダブリンに次ぐ、アイルラン第2の都市です。
商業都市でもあり港町でもあるコークは治安の良さで有名です。独特な文化や雰囲気があるこの街では、アイルランドのビールとして世界で人気のギネスも人気が低く、コーク産のビールが多く飲まれています。なんとなくこだわりの強そうな人が多そうですよね。
仕事はダブリンより少ないですが、飲食店やオーペアなど、求人は多くあります。
コークでのワーキングホリデーを具体的に検討するなら留学カウンセラーが無料で相談に乗るので、下のボタンよりLINE登録の上ご相談ください。
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コーク留学
ゴールウェイは観光地ということもあり、観光シーズンにはいろいろな国から観光客が訪れる活気ある街です。
また、ダブリンに次いで留学生が多いため、さまざまな国の友人を作るチャンスもあるでしょう。どちらの都市もダブリンまでは電車、バスで2時間半ほどなので、都市へ遊びに行くときもアクセスが便利です。
仕事は観光関係のものがハイシーズンには多くを占めます。
ここまで、アイルランドでの就職事情や仕事の探し方についてお伝えしました。
アイルランドで就職を考えるのであれば、まずは経験と実績が必要です。日本にいる間に、現地でも胸を張ってアピールできる実績をつくりましょう。あわせて十分な英語力も鍛えておく必要があります。
アイルランドの採用ポイントとして押さえておきたいのが「人脈」です。人づての紹介で採用が決まりやすい傾向があるので、可能であれば現地の人とのコミュニケーションをとっておきましょう。
CVとカバーレターを試しにつくることからはじめてみてください!
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