イギリスワーキングホリデーの費用はいくら必要?現地生活費と予算の目安を紹介

イギリス ワーキングホリデー 費用

本場の英語を学べるイギリスのワーキングホリデー。興味はあるけれど、物価など費用の高さが気になりますよね。昨今では円高も重なり、ポンドの高さをニュースで見聞きしている方は、なおさら心配に感じているのではないでしょうか。

そのような方の不安を解消するべく、この記事では、イギリスのワーホリに必要な費用やその詳しい内訳、仕事の見つけ方、どのぐらい稼げるのか、必要な英語力について詳しく解説していきます。

必要な準備を十分にして行けば、イギリスのワーホリの特徴や状況をしっかり満喫し、英語力アップもできるでしょう。ぜひ、最後までチェックしてみてください。

イギリスでのワーホリの詳細はこちら
ワーキングホリデーはイギリスで決まり!費用や申請方法など詳しく解説

※記事内ではイギリスポンドをGBPと表記し、為替レートには2024年10月20日時点の情報を参照し、1GBP=200円で計算しています。

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イギリスワーキングホリデーの総費用シミュレーション

イギリス ワーキングホリデー 総費用

イギリスのワーキングホリデーに行くために必要な総費用は、半年間で約350万円、1年間では約630万円です。詳しく解説します。

渡航費・語学学校などの総費用(半年) 1,362,200円
渡航費・語学学校などの総費用(1年) 2,110,200円
初期費用(出発時に必要な額) 1,705,200円
1カ月の滞在費・生活費 348,000円

滞在期間別の総費用

6カ月

最もお金がかかるのは滞在費です。1泊2食付きのホームステイを選択した場合、半年で約136.4万円の想定です。

次に比重が高いのが食費や交通費、通信費を含む生活費で、約82.4万円。航空券代や海外保険料、ビザ申請費、NHS(イギリス国民健康保険サービス)への加入費用(1年間で776GBP(155,200円)(※1)などの渡航費が、約50万円かかります。

そして、ワーホリ期間中の半分は語学学校に通うとして、3カ月間通学する場合の平均的な授業料と諸費用を合計すると約87.1万円です。これは、標準的な英語コース(1週間当たりの授業コマ数が20~29時間)の費用です。

これらすべてを合計すると、6カ月間の滞在総費用は約355.9万円となります。

滞在費:約136.4万円
生活費:約82.4万円
渡航費:約50万円
学費:約87.1万円
合計:約355.9万円

1年間

滞在期間が1年間の場合、費用は半年の場合の約2倍かかります。ホームステイや語学学校のコースなどの条件は同じと考えてください。

まず、滞在費が約272.9万円、生活費が約163.6万円、渡航費が約61.1万円です。

1年間のワーホリ期間中、語学学校に6カ月間通うとして、その費用は平均で149.9万円となります。

これらすべてを合計すると、1年間の滞在総費用は約648万円です。

滞在費:約272.9万円
生活費:約163.6万円
渡航費:渡航費が約61.1万円
学費:約149.9万円
合計:約647.5万

出発時に必要な初期費用

日本にいる間に発生する費用と、イギリスで3カ月程度暮らせる費用を合わせて初期費用とします。初期費用を事前に用意しておけば、現地ですぐに就職できなかった場合でも気持ちに余裕を持って活動できるでしょう。

具体的には、渡航関連費と現地3カ月分の生活費を初期費用として考えます。

・航空券代
・パスポート申請費
・ビザ申請費
・海外保険料
・NHS加入費
・3カ月分の滞在費、食費など生活費

合計で約170万円用意しておけると、安心です。

ちなみに、イギリスのワーホリビザを申請する際には、滞在資金として2,530GBP(506,000円)を所持している証明書が必要となります。

1カ月の生活費

イギリスは物価が高いといわれているとおり、家賃や食費が高く、1カ月の生活費は約13.7万円です。

食費:約4万円
通信費:約0.2万円
交通費:約1.5万円
娯楽費:約6万円
雑費:約2万円

ちなみに、ロンドンと東京を比較してみると、家賃は東京の147.4%、レストランでの食事は133.7%と生活費が高いことが分かります(※2)。とはいえ、食料品は東京と同等のコストとなっているため、スーパーで買い物をし、自炊を活用すれば食費を抑えることは可能です。

滞在先についても、ロンドンは家賃が高いですが、少し郊外へ行けば家賃も下がります。たとえば、オックスフォードならば家賃がロンドンよりも34.8%、レストランは19.7%安いです。ただし、郊外に住んでロンドンで働く場合は、交通費が増えてしまうので、バランスを考えて住む場所を決めてください。

イギリスでのワーホリ生活に慣れてきたら、節約のためにシェアハウスで暮らすのもおすすめです。

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イギリスのワーキングホリデーで稼げる額

イギリス ワーキングホリデー 稼げる額

イギリスのワーホリは、就労内容や期間についての制限が少ないことも特徴の一つです。詳しく解説します。

イギリスの最低賃金

イギリスで21歳以上の人が受け取れる最低賃金は、時給11.44GBP(2,288円)です(※3)

ワーホリの日本人が就きやすい仕事は、日系ホテルや飲食店、スーパーの仕事などがあります。このような仕事は高い英語スキルが必要ない場合も多いので、英語初心者の方が渡英してすぐに就く仕事として向いているでしょう。ただし、時給も低い傾向にあります。

一方、英語力が必要で時給が比較的高めの仕事といえば、現地の飲食店やホテル、オフィスでの事務職などです。イギリスらしい職場としては、パブが挙げられます。日本風に言えば「飲み屋」ですが、イギリスらしいカルチャーを味わえる場所の一つです。

英語力に自信のある方ならば、住み込みのオーペアやナニーなどの求人もあるでしょう。場合によっては家賃や食費をかなり浮かせられる、良い仕事になるかもしれません。

現地で稼げるのは半年で約220万円

イギリス ワーキングホリデー 現地で稼げる額

最低賃金11.44GBPで1日8時間を週5日働くと、1カ月(4週間)で1,830.4GBP(366,080円)です。これを半年間続けると、10,982.4GBP(2,196,480円)の収入を得られます。

一方で、英語力と特定の分野に秀でている方ならば年契で高い給与を得られる可能性もあります。例として、ナニーの募集では平日/毎日/昼2時半~夜8時までの仕事で年間36,000GBP(720万円)の給与を得られる仕事もあるので、自分の得意を活かした仕事を探してみましょう。

ただし、イギリスでも所得税があり、ワーホリ滞在者にも適用されます。収入が12,570GBP(2,514,000円)以下ならば非課税となり、それ以上50,270GBP以下ならば税率20%が課さるので、気を付けましょう(※4)

イギリスでの仕事探しを詳しく知りたい方はこちら
イギリスで仕事を得るには?仕事の種類や探し方、条件など徹底解説

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イギリスワーキングホリデー費用の内訳

続いては、留学に必要な費用を項目ごとにお伝えします。項目によって、年単位の金額であったり、月単位の金額であったりするので、ご自分の希望期間に合わせてご活用ください。

航空券 50,000~140,000円
保険料(1年間) 395,200円
ビザ申請料 59,600円
パスポート申請費用 11,000~16,000円
語学学校費用(半年) 1,499,000円
家賃・滞在費(1カ月) 210,000円
食費(1カ月) 41,000円
通信費(1カ月) 2,000円
交通費(1カ月) 15,000円
娯楽費(1カ月) 60,000円
雑費(1カ月) 20,000円

航空券

航空券の料金は、時期やその他の事情によって変動するため、一概に断言できませんが、スカイスキャナーでは12月上旬に最安値を見つけました(※5)。年末年始を除けば往復5万円台のチケットに出会うチャンスもありそうです。

ただし、極端に安いチケットは乗り継ぎ条件が悪い場合もあるため、諸々の条件を加味してチケットを選んでください。

保険料

先にもお伝えしたとおり、ワーキングホリデービザで入国する際には、イギリスの健康保険サービス(NHS)に加入しなければなりません。費用は1年間で776GBP(155,200円)です。

また、日本の海外旅行保険料の目安が、半年で12万円、1年間で24万円となります。

NHSでフォローしてくれる範囲では公立病院しか利用できず、混雑しているのが常で予約がすぐに取れないこともあります。海外旅行保険で、私立病院も利用できるプランに加入すれば、日本語が通じる病院を選ぶこともできるので、急病の際にも安心でしょう。

ビザ申請料

ワーキングホリデービザの申請料は298GBP(59,600円)です。

申請は、ワーホリ出発予定の半年前から可能です。オンラインで必要な書類を提出して申請したのち、おおむね3週間ほどで決定が下されます。

パスポート申請費用

パスポートを申請する際には、有効期間を5年間または10年間のどちらかで選ぶことができます。期間によって手数料が異なり、5年間の場合は11,000円、10年間の場合は16,000円です(※6)

受け取りは本人のみで、パスポートセンターは土曜日や祝日は閉まっているため、学校や仕事で忙しい方は計画的に申請~受領のスケジュールを段取りしましょう。
申し込みから受け取りまでには、10日程度かかります。

語学学校費用

標準的なクラス/コマ数で語学学校に半年通う場合、授業料は140.2万円、学校への支払い諸費用は9.7万円が目安となります。

ワーホリビザでの入国者に対して、就学に制限を設けている国もありますが、イギリスには制限がありません

そのため、仕事をしながら、または最初の数カ月間は働いてお金を貯めたのちに語学学校に通うなど、さまざまなやり方での就学が可能です。ただし仕事との両立は大変なので、無理のし過ぎにはくれぐれも注意してくださいね。

家賃・滞在費

1泊2食付きのホームステイの場合、1カ月の費用は約21万円です。

ちなみに、ロンドンで1ルームの部屋を借りようと思うと、おおよそ2,150GBP(43万円)かかります。イギリスでのワーホリに慣れるまでは、食事付きのホームステイで節約するのがおすすめです。

食費

ホームステイ先で朝・夜の食事を食べるとすると、自分でまかなうのはランチのみとなります。毎日マクドナルドのセットメニューぐらいの金額(1食1,300円程度)で食事をしたと仮定すると、1カ月の食費の目安は4.1万円となります。

スーパーで食材を買って自炊すれば、もっと費用を抑えられるでしょう。

通信費

仕事を探すにも、職場へ向かうにも、スマートフォンがなければ動きづらいですよね。ワーホリで長期滞在する場合は、イギリスのSIMを購入、利用するのがおすすめです。プリペイド式を購入すれば、使いすぎて請求に驚くこともありません。

イギリスで代表的な4つの通信会社「EE」「O2」「Vodafone」「Three」で月の使用量が8GB程度ならば、使用料の目安は1カ月で0.2万円です。日本と比べるとかなり安いですね。

交通費

イギリスの都市では、電車やバスが利用できます。街によって運賃は異なりますが、ロンドンの場合は東京の2倍近い料金がかかると思って良いでしょう(※7)。交通費として、1カ月で約1.5万円を見込んでおいてください。

ちなみに、ロンドンでは地下鉄もバスも「oyster」というプリペイドカードを利用できます。oysterを利用すれば、運賃が割引されたり、1日の上限額以上は運賃を払う必要がなかったりとお得ですよ。

娯楽費

娯楽費は、人によって大きく変わる要素の一つです。外食が好きな方、ショッピングを楽しみたい方、観光をたくさんしたい方、さまざまですよね。ここでは、平均的に1カ月で6万円程度とお伝えしておきます。

ちなみに、ロンドンを観光するならば、「The London Pass」というお得なパスがあります。最大半額で観光地を回ることができると謳われているので、ワーホリ滞在中に有料の観光施設を多く訪れたい方には魅力的です。

雑費

ホームステイ先によっても事情は異なりますが、自分が使うシャンプーやボディソープなどは自前で用意する必要があります。また、文房具を補充したり、季節の変わり目などで洋服を買い足す必要が出ることもあるでしょう。

意外とお金がかかる雑費は、1カ月に約2万円程度と考えておいてください。

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イギリスワーキングホリデーで費用を抑えるコツ

イギリス ワーキングホリデー 費用を抑えるコツ

ワーホリに限らず、留学中はいろいろとお金がかかるものです。少しでも費用を抑えるためのポイントをいくつかご紹介します。

大都市を避ける

イギリス ワーキングホリデー 大都市を避ける

どこの国でも、大都市ほど諸費用が高くつくのは同じです。1年間の語学留学の費用を首都のロンドン(1年:862.7万円)と郊外のイーストボーン(1年:663.7万円)で比較すると、イーストボーンはロンドンの75~80%程度の費用で留学できることが分かります。

しかし、ワーホリで渡英する際には近郊に住むことのデメリットもあります。それは、大都市よりも仕事を見つけづらいことです。何の当てもなく、いきなり田舎へ行ってしまうと長期間仕事を見つけられない可能性もあるので、バランスを考えて滞在都市を選びましょう。

どちらもいいところ取りができる中規模の都市としては、オックスフォード(ロンドン比約88.6%)やブライトン(約90%)、ケンブリッジ(約89.8%)もおすすめです。

ホームステイやシェアハウスを選ぶ

ワーキングホリデーでイギリスに行くなら、まずはホームステイを選択するのが費用的にも経験的にもおすすめです。ホームステイは1泊2~3食の食事が含まれている場合が多いので、生活費の節約に大いに役立ちます。また、イギリス家庭のなかに入ることで現地の習慣、文化を学ぶこともできます。

イギリスでの生活に慣れてきたら、シェアハウスで暮らすのも良いでしょう。家賃や光熱費を分担できるので、良い物件、良いルームメイトに恵まれればリーズナブルかつ快適に暮らせます。

自炊をする

日本の外食費は、他の先進国と比較して安いといわれています。そのためイギリスでは、日本と同じ感覚で外食ができるとは考えないほうが良いでしょう。

ワーホリ中の支出をできるだけ減らすためには、できるだけ自炊をするのがおすすめです。スーパーへ行けば、日本よりも安い食材を見つけることもできますし、冷凍食品やまとめ買いをすればお得な食材もあります

週末に作り置きをしておくなど、うまく自炊を活用しましょう。

渡航前から英語力を十分にアップさせる

イギリス ワーキングホリデー 英語力

ワーホリでイギリスへ行くならば、最低限のコミュニケーションができるレベルとして、少なくとも中学英語レベルは習得したうえで渡英したいところです。英語検定でいえば、3級は必要です(※8)

また、もし事務職に就きたいのであれば、英検準1級、TOEIC800点以上はほしいところです。日本英語検定協会では、英検準1級は「実際に使える英語力」と解説しています。

英語力が高い方が実際に得られるメリットとして、以下のような点が挙げられます。

・良い給料の仕事に出会える可能性が高い
・仕事の契約時に交渉ができるので、条件面で損をすることが少ない
・語学学校へ通う必要性がない、または期間が短くて済むため費用を節約できる

このようなメリットがあるので、できるだけ日本にいる間に英語をレベルアップさせておきましょう。

しかし、実際にはワーホリで働きながら英語力をアップさせている方もいます。生きた英語に触れて、たくさん会話をすることが英会話の上達にとって一番の近道です。同時に勉強することも忘れずに、ワーホリ期間を有意義に過ごしましょう。

英語が苦手、勉強が苦手という方は、まずはフィリピンに語学留学してからイギリスでワーホリをするなど、2カ国留学も視野に入れるのがおすすめです。

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まとめ

イギリスでのワーキングホリデーにかかる費用は、1年間で約650万円です。通常、現地で働いた収入だけでこの費用をまかなうのは難しいので、ある程度費用を貯めたうえで渡航すると現地で不安なく過ごせるはずです。

最近では、日本から海外へワーホリに出かける人が急増しているため、仕事がすぐに見つからない可能性もあります。英語力のアップ、ある程度の資金の準備、現地での就職先の下調べなど、日本で入念な準備をしたうえで渡航することで、より質の高いワーホリ生活を送ることができるでしょう。

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    【参考文献一覧】

    ※1...GOV.UK「Pay for UK healthcare as part of your immigration application」(参照日:2024-10-20)

    ※2...NUMBEO「Cost of Living Comparison Between Tokyo and London」(参照日:2024-10-22)

    ※3...GOV.UK「National Minimum Wage and National Living Wage rates」(参照日:2024-10-22)

    ※4...GOV.UK 「Income Tax rates and Personal Allowances」(参照日:2024-10-22)

    ※5...スカイスキャナー「大阪 関西空港からロンドン ヒースローまでの格安航空券」(参照日:2024-10-22)

    ※6...外務省「パスポート(旅券)発給申請の手数料」(参照日:2024-10-22)

    ※7...NUMBEO「Cost of Living Comparison Between Tokyo and London」(参照日:2024-10-24)

    ※8...日本英語検定協会「各級のめやす」(参照日:2024-10-24)

    この留学ブログを書いた人

    スクールウィズ イギリス編集部

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    イギリスで実際に滞在経験のあるライター、今も生活をしているライターによる編集チームです。イギリスでの留学を考えている皆さんに役立つ情報をお届けします。

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