渡航経験のない国に向かう際、期待とともに抱える不安の1つが、入国審査ではないでしょうか。
のんびりした南国ムードが漂うフィリピンでも、入国審査が行われます。フィリピンの入国審査は、よほどのことがない限り難易度は低めです。質問内容への回答や必要な書類の準備を事前に済ませておけば、入国審査をスムーズに通過できるでしょう。
この記事では初めてフィリピンに渡航する方に向けて、入国審査のポイントや質問内容とその回答、入国審査に関するよくある疑問について解説します。
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フィリピンへの留学や観光を計画している方は、ぜひ参考にしてください。
なお、フィリピン留学の準備についての全般的な情報は下のページでまとめているので、具体的な準備を進めたい方はチェックしてみてください。
フィリピン留学前の準備の流れ
※記事内ではフィリピンペソをPHPと表記し、為替レートには2024年2月20日時点の情報を参照し、1PHP=3円で計算しています。
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フィリピン留学の入国審査前に、押さえておくべきポイントが2つあります。それぞれの内容について、確認してみましょう。
フィリピン留学をする際、空港で必ず入国審査を受けます。入国審査というと、厳格な雰囲気の中で審査官から複雑な質問をされるイメージを持っていないでしょうか。
フィリピンの入国審査では、難しい内容を聞かれることはほとんどありません。審査官も穏やかな雰囲気の人が多く、雑談交じりに入国審査を終えるケースもあります。
基本的な質問内容やポイントを事前に押さえておけば問題なく入国審査を通過できるため、あまり心配しすぎず、リラックスして臨みましょう。
フィリピンに入国する際は滞在期間に関わらず、30日以内に出国する帰国用の航空券、もしくは30日以内にフィリピン以外の国へ向かう航空券の提示が求められます。
これは、不法滞在する意思がないことを確認するために、渡航者に対してフィリピン政府が設けているルールです。
ところが近年では31日以上滞在する予定の留学生や観光客は、帰りの航空券、もしくはフィリピン以外の国へ向かう航空券の提示は必要ないという情報をインターネット上で見つけることができます。
しかしフィリピン政府による正式な発表はまだありません。過去には、30日以内に出国する航空券を所持していないことから、航空会社のANA・エアアジアに、フィリピンに向かう飛行機の搭乗を拒否された事例もあります。
これらのことから出国用の航空券の必要性は現在、問い合わせに対応した担当者や入国管理官によって判断が異なると考えられています。そのため、31日以上の滞在であっても30日以内にフィリピンを出国する航空券を手配したほうが安心です。
ちなみに、出国用のチケットは以下の方法で購入すると、費用の無駄を少なくできます。
・入国から30日以内の中で最も安価な日付や出発先の航空券を買う
・キャンセル無料のフィリピン出国用航空券を購入して入国審査後にキャンセルする
・帰国日の変更ができる往復航空券(OPENチケット)を購入する
フィリピンに留学するにあたって、フィリピンに入国するまでのおおまかな流れを把握しておきましょう。
フィリピンに渡航する際には、「eTravel」への登録が必要です。eTravelとは、フィリピン政府に渡航者の情報を申請するWebシステムのことです。
フィリピン到着の72時間前から、以下のURLより登録できます。
登録後に発行されるQRコードは、日本を出国する際に必要です。ダウンロードかスクリーンショットで、保存しておきましょう。
フィリピンの空港に到着後、「Immigration」や「Passport Control」の看板を目印にして、入国審査場へ向かいましょう。
入国審査場では、順番待ちの列ができています。日本人は「Foreigner」の列に並んでください。
入国審査は、以下の流れに沿って行われます。
入国審査官からの質問内容は、「フィリピン入国審査で聞かれる質問内容」で詳しく紹介します。
審査が終わったら、預けている荷物を受け取りましょう。荷物が流れてくるコンベアは、飛行機ごとにグループ分けがされています。
モニターで自分の乗って来た便名を確認し、該当するコンベアで荷物を探しましょう。荷物を受け取った後は、飛行機で記入した税関申告書をカウンターに提出してください。
申告する物があれば手続きを済ませてから、何もなければそのまま到着口へと向かいます。これでフィリピンへの入国は完了です。
フィリピンの入国審査で聞かれる質問内容は、主に次の5つです。
それぞれの英文と回答例について、ご紹介します。英語がまだ話せなくても心配は不要です。フィリピンの入国審査では、単語を伝えるだけで十分やりとりが可能です。
入国審査では審査官に入国目的を聞かれます。答えられないと不審に思われてしまうため、回答例を頭に入れておきましょう。
留学目的で入国する場合は、その旨を伝えましょう。語学留学を強調するために「To study English.(英語を学ぶための留学です。)」と答えるのも良い回答例です。
旅行での入国では、「For sightseeing.(観光です。)」「For vacation.(休暇で来ました。)」と伝えましょう。
ビジネスであれば「For business.(ビジネス目的です。)」と答えます。
ビザの申請の有無に関わるため、滞在期間について聞かれることが多くあります。またパスポートの有効期間が滞在期間以上であるかどうかも、チェックされます。
自分の留学期間にあわせて答えてください。「どうしてそんなに長い間フィリピンにいるの?」と聞かれたら、堂々と「To study.(英語を勉強するから。)」と答えましょう。
その際、学校の入学に関する書類を準備しておけば、いつからいつまで滞在するかを示せるので安心です。
もし滞在期間がはっきりしておらず、現地でビザの延長を予定している場合は、おおよその出国日時を伝えれば問題ありません。「I will leave Philippines within three months.(3カ月以内に出国予定です。)」といった回答を用意しておきましょう。
渡航者の居場所を把握するために、滞在場所を聞かれます。ホテル名や語学学校の名前などを伝えましょう。
滞在場所の質問は、ホテル名を答えるとスムーズです。あらかじめホテル名をメモしておきましょう。
また、すぐに語学学校に向かうときは学校名を答えてください。
友人宅に泊まる場合やホームステイをする場合は、住所やエリア名を合わせて伝えましょう。「I will stay at a friend's house in BGC.(BGCにある友人宅に泊まります。)」「I will be staying with a host family in Manila.(マニラに住むホストファミリーのところでお世話になるつもりです。)」などが回答例です。
フィリピンに滞在できるだけの十分な収入の有無を確認するために、職業を聞かれるケースがあります。退職して留学する場合でも、前職を答えた方が怪しまれないためおすすめです。
仕事内容の質問には、現在の職業や前職を答えましょう。
会社員の場合は「Office worker(会社員)」ではなく、具体的な職業名を答えたほうが無難です。「 I work in sales.(営業です。)」「I'm in the accounting department.(経理部に所属しています。)」など、返答しましょう。よくある職業の英語名は、以下の通りです。
フィリピンの入国条件の中に「帰りのチケットの所持」があります。出国する航空券は日本行きの便ではなく、第3国に渡航するチケットでも問題ありません。
答えると同時に、スマホでeチケットや予約メールを見せる必要があります。チケット予約時にスクリーンショットや画像保存をし、入国審査前に手元に用意しておきましょう。
フィリピンの入国審査について、よくある疑問と回答をご紹介します。
フィリピンへの渡航の際、入国カードは不要ですが税関カードは必要です。入国審査を終えて荷物を受け取った後、税関で提出が求められるため、忘れずに用意しておきましょう。
税関カードは、機内か到着後のロビーなどで入手できます。
入国審査の際に、入学関連の書類の提示を求められることがあります。留学生であることを証明できないと、入国審査をスムーズに通過できない可能性も考えられます。
手荷物の中に、学校が発行した入学許可証を必ず入れておきましょう。
捨てチケットは、用意しておいたほうが安心です。
捨てチケットの有無については情報が錯綜しており、入国審査官や管理局の問い合わせ担当者などによって、対応が異なるようです。
しかし2024年2月現在、フィリピン政府や観光局が発する情報の中で捨てチケットの廃止は提言されていません。
公式から正式な発表があるまでは、捨てチケットを用意した上で渡航したほうがよいでしょう。
フィリピンへの渡航目的が観光であり、なおかつ滞在期間が30日以内の場合、ビザの申請は不要。つまり無料です。
しかし渡航目的が留学の場合は、30日以内の滞在であってもSSP(Special Study Permit)の申請が必要です。SSPの申請料は公式では5,240PHP(約1万5,720円)と記載されています(※1)。学校が申請を代行する場合、記載の金額に手続き費用が上乗せされます。
事前にSSPの合計費用を、学校に確認しておきましょう。
フィリピンの入国審査では、パスポートの有効期間や帰りのチケットの有無などが確認されます。また、審査官による質問では、滞在目的や期間、滞在場所や職業などについて返答が求められます。
初めてのフィリピン渡航の際は、所持品や質問内容などに不安を感じてしまうかもしれません。しかし事前に必要な内容を把握しておけば、入国審査を問題なく通過できるでしょう。
ご紹介した内容を参考にして、フィリピンの入国審査に備え、不安を抱えることなく留学当日を迎えられたら良いですね。
語学留学を具体的に検討するなら、まずは留学を実現するまでの流れを確認しましょう!留学準備では大まかに5つのステップがあります。
留学を思い立ったら、まずは渡航時期、期間、渡航先の目星をつけてみてください。
いつ、どれほどの期間、どんな国で留学するかイメージが持てると具体的な計画を立てやすくなります。
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※1...Republic of the Philippines Bureau of Immigration(参照日:2024年2月19日)
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