アメリカのボストンに8月末から交換留学しているMayukoです。先日中間試験が終わりましたが、それは学期の半分が終わってしまった証拠。学校の課題や試験は思ったよりも重く、課題に毎日取り組んでいる間にあっという間に時間が過ぎてしまいました。
留学する前は、課題が多いこと、しかも全て英語なので宿題にかかる時間が倍になることはおおよそ予想していました。しかし実際は授業の進み方などもアメリカと日本では大きく異なり、慣れるのには時間がかかります。
この記事ではそんなアメリカでの学校生活の様子、特にアメリカと日本の大学生活の違いについてフォーカスしながら紹介していきます。違いを知ることによって、留学生活をイメージしやすくなったり、留学に向けての準備をしやすくなるかと思います。
それでは見ていきましょう!
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私が在籍しているノースイースタン大学はアメリカの私立総合大学です。ビジネススクール、法学部、工学部、なんとナーシングスクールまで幅広い専門科目が用意されています。
学部生は約14,000人、アメリカ内でも比較的人数が多い大学です。私はその中でもSchool of Businessに在籍しています。
しかし正規の学生の中には、ダブルメジャー(専攻を2つ持つこと)をしている学生もいたりと「学部」へのこだわりが薄いように感じます。
私は現在ビジネスに関する授業を4つ履修しています。4つしか授業を取らないの?と思われるかもしれませんが、ノースイースタンの場合は授業を4つ履修することが通常だそう。
こちらが秋学期の授業スケジュール。
ご覧の通り毎日学校に行っています。1授業あたり週3時間授業があります。ある授業は1時間の授業が週3回、一方で1時間半の授業が週2回という場合もあります。
現在受講している4つの授業について、それぞれ簡単にご紹介させていただきます。
マーケティングとは?顧客とは?といった所から深く学んでいきます。企業のマーケティングに必要な活動や分析方法を1から勉強することができます。
聞き馴染みのない言葉かと思いますが、サプライチェーンマネジメントとは原材料の調達から商品が消費者に渡るまでのプロセスをより早く、効率よく、安くするための方法のことです。例えば、最適な在庫数などを難しい数式などを使って計算していきます。
サプライチェーンマネジメントのプリント
国内のビジネスと海外のビジネスの違いを、国の差にフォーカスしながら探っていく授業です。ビジネス面はもちろん、海外の文化や政治問題にも多く触れることができます。
この授業では、自分が実際にビジネスを始めるつもりでプロジェクトに取り組んでいきます。ビジネスアイデアの出し方、起業したときのリスクなど、起業に関するステップを実践的に勉強しています。
私は日本の大学で1年間半授業を受けた後に、アメリカの大学に来ました。そのため、来た当初はアメリカと日本の大学の違いに驚きの連続でした。今回はその大きな違いについて5つお話しします。
実際のシラバス
日本の大学ではシラバスというと、授業内容紹介・教科書・成績評価の仕方について記されているだけの短いものが一般的かと思います。
しかしアメリカの大学のシラバスは本当に長く、ある授業のシラバスはなんと10ページ!学期末までの各授業の宿題と内容、レポートの体裁、授業に関するルールなどがびっしり書かれています。
学生がテストやレポートについて教授に尋ねると、多くの場合「シラバスを見て」としか答えてくれません。それくらいシラバスは授業についての説明を全て網羅しているのです。
日本の授業は学生が手を頻繁にあげる光景って珍しいですよね?アメリカの大学ではみんなが盛んに手を挙げます。先生が話している最中であっても、疑問に思ったらすぐに手をあげて質問をしています。質問に限らず、意見や知っていることがあれば遠慮なく手をあげるのです。
というのも、Classroom Participation(授業中の積極性)が成績評価の1つでもあるからです。私も発言しなくては!と思っているのですが、意見に自信がないため苦戦しています。
アメリカの大学は課題が多いと聞いたことがある方もいるでしょう。日本と比べて実際に課題は本当に多いです。もちろん大学や学部によって差はあるかと思いますが、日本の大学では課題があったとしても、レポートやプレゼンが1週間おきに出るくらいでした。
アメリカではレポートやプレゼンに加え、毎週のクイズ、予習、リーティングなどが日々求められます。特にリーディングの量は莫大で、週に教科書を40ページ読むことが求められる授業もあります。
先ほど1週間のスケジュールで授業数は少ないと説明しましたが、課題に充てる時間を考えると日本と同様程度の学習時間になります。
私が履修しているクラスはどれも40人程度のクラス。これはノースイースタン大学でもアメリカの大学全体で見ても普通のようです。日本では200人規模のクラスがほとんどでしたので驚きました。
少人数の分、先生も生徒全員の名前を覚えてくれていますし、相談もしやすいです。しかし授業中にウトウトしたり他のことをしていると、すぐに見つかってしまうという点もあります(笑)。
1学期に4つのコースしか履修せ、かつ課題も多いため、その内容を集中的に学ぶことができるように設計されています。日本では1学期に10つくらいのコースを取っていたので、浅く広く勉強していました。しかしアメリカでは、細かくしっかり勉強できているため理解度が高まります。
大学や取っている授業によって異なるとは思いますが、私の取っている4コースは全てグループワークがあります。5〜6人のグループを編成し、学期を通してプロジェクトに取り組みます。
授業中は講義がほとんどでグループワークの時間が全くありません。そのためメンバー内で連絡をとり、授業外のミーティングの時間決めをすることからグループワークが始まります。
グループチャットでは期限のリマインドをしたり、時には意見交換もします。そのおかげで英語でチャットする力も身につきました。例えばカジュアルに自分の意見を伝えたり、略語やスラングを使ったりすることが求められます。最初は難しいと感じていましたが、グループメンバーがチャット内で使う表現や略語を盗み、連絡のタイミングを掴むことによって、気軽に自分から連絡できるようになりました。
他にも英語で話し合うスキルを磨けたり、グループワークの進め方や取り組み方などの文化的な要素を垣間見れたり、多くの意見を知ることができることができます。これらの理由から、私はグループワークの形式を非常に気に入っています。
しかし自分の意見を持っていないと溶け込みにくかったり、現地の学生はミーティングの時間にルーズなど、思い通りにいかないこともあります。
グループプロジェクトの例を1つ紹介します。Entrepreneurial Marketingの授業では自分たちでビジネスアイデアを考えて、実行に移すまでのプロセスを取り組みます。
サービスのターゲット、料金、アンケートの実施方法などを細かく議論し、レポートに落とし込んでいます。ブラジル出身4年生3人、韓国出身の1年生1人、そして私の5人メンバーで活動しています。
プロジェクトの進め方や考え方がそれぞれ異なるため、合意を取ることが難しい反面、議論が白熱する面白さもあります。
このようにアメリカと日本の授業スタイルには大きな差があり、慣れるのに非常に時間がかかりました。しかし正規の学生の勉強スタイルを参考にしたり、教授に相談していくうちに自分の学習スタイルを確立することができました。例えば、
・週末にシラバスに目を通してテストや宿題を把握し、スケジュールを組み立てる。
・発言する勇気がない代わりに、授業後に先生に質問をしに行って良い印象を持ってもらう。そうすると先生の方から当ててくれます。
・グループワークでは意見を言うことをためらわない(日本と比べて、自分の意見を主張することへの抵抗が薄いように感じます)。
・教科書は全て読むのではなく、大事なところを判断してノートにまとめる。
などなどです。わからないことがあれば、周りの学生や先生に聞くことがいちばんの近道です!「交換留学生なのでアメリカの授業スタイルがよくわからない」と言うと、多くの人が優しく教えてくれました。
この記事では、アメリカと日本の大学の違いについてご紹介しました。留学する前は、「授業内容を理解できるかな」という不安ばかりで、授業スタイルの違いについてはあまり認識していませんでした。そのため最初の1ヶ月は違いに驚くばかりで上手くいかないことも多かったです。
幸い、周りの人の助けのおかげで徐々に慣れることができました。慣れたとは言っても、課題とグループプロジェクトが重なりパンクしてしまう日もあります。効率よく勉強し、自分なりに考えて授業で積極的に発言することがこれからの目標です。
今回紹介した例はあくまで自分の経験による比較ですが、皆さんの参考になれば嬉しいです。
過去の連載記事は以下から↓↓
# ボストン交換留学
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