こんにちは、ニュージーランドに永住しているHiroと申します。現在フリーランスのライター兼翻訳家をしております。昔はニュージーランドのTVレポーターなんかもしてました。
「水と安全はタダ」などと言われるほど安全な国に住む日本人にとって、海外旅行や留学をする国の治安はとても気になるものです。私の住む南半球のパラダイス、ニュージーランドもとても安全な国というイメージがありますが、実際のところはどうなのか気になっている人も多いかもしれません。
今日は、私のニュージーランド滞在14年の経験をもとに、ニュージーランドの治安状況を詳しくまとめてみます。ご参考にしていただけますと幸いです。
なお、ニュージーランドの観光情報については下のページでまとめているので、おすすめの観光スポットや人気の料理などを知りたい方はチェックしてみてください。
ニュージーランドのおすすめ観光スポット・イベント・グルメを紹介!
当記事は2016年10月時点での情報を元に作成しております。
公開から年月が経ち、情報が古くなっている恐れがございますので、ニュージーランドの治安ついては、最新の情報を外務省「ニュージーランド危険・スポット・広域情報」をご参照ください。
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ニュージーランドの治安を一言でまとめるなら、「日本ほど安全ではなく、アメリカほど危険ではない。」とでもなるでしょうか。英語圏の国々の中でも、ニュージーランドの治安はかなりいい方。実際私はアメリカで5年間留学経験があるのですが、アメリカ時代と比べ、ここニュージーランドはとても安全に感じられます。
しかしニュージーランドでは銃器犯罪や凶悪犯罪はとても少ないのですが、置き引きや空き巣などの犯罪は日本と比較すれば多いのが現状です。ちなみに、個人的な経験を書くと、ニュージーランドに住んでいる14年の間に空き巣に1回、車の盗難に2回、窓を割られる車上荒らしにも5回ほど遭遇しました。さすがに14年も生活していると色々ありましたね(汗)
外務省の「海外安全ホームページ」を参照すると、2014年のニュージーランド全国における犯罪の発生率は、日本の約8.6倍だったそうです。基準となる日本の治安が良すぎる、というのもありますが。
ただ昼間のニュージーランドはとても安全ですので、「ここは日本ではなく外国なのだ」という意識をもって行動すれば、普通に生活する分には特に問題はないでしょう。
以前は「日本人はお金持ち」というイメージがありましたが、中国経済の繁栄に伴い、ニュージーランドでは「アジア人はお金持ち」というイメージが多少なりともあります。したがって、日本人を含めたアジア系の人々が犯罪のターゲットになることも以前と比べると増えています。
上にも書きましたが、置き引き等の盗難は日本と比較して多いです。「席取り」にハンドバックを席に残すというようなことは絶対にやめましょう。学校や図書館など安全と思える場所でも、置き引きが頻繁に起きているので注意が必要です。
昼間はとても平和なニュージーランドですが、日没後は残念ながら、飲酒や違法薬物の使用に起因する暴力・傷害事件が比較的多くなっています。「P」と呼ばれる、使用者を暴力的にしてしまうメタンフェタミン系のドラッグが広まっており、ナイトクラブや繁華街近辺を夜に歩くのはあまりオススメできません。
もちろん、常識を持って行動すればさほど問題はありませんが、夜に繁華街に行く場合は現地に詳しい人と行くことをオススメします。
最新の情報によると、去年ニュージーランド全国で1番暴力事件が多かったのは、私の住むオークランドの都心部で、ウェリントンの都心が第2位という結果が出ています。
参考 : Newshub
オークランドでは、オークランド都心部と南オークランドが一般的に治安があまり良くないと考えられています。とは言っても、都心部は昼間はとても安全ですので、最低限の注意をして行動すれば特に問題はありません。
日没後は、早い時間でも人通りの少ない道は1人では通らない方が無難です。南オークランドにも安全な地域もありますが、きちんとした情報や交通手段がない場合は、時間に関わらず1人では訪れない方が良いというのが個人的な意見です。
ウェリントンでは、都心部以外ではポリルア地区での犯罪被害が多くなっています。
ニュージーランドでは、クリスマスやイースター、学校のホリデー中に旅行する人が多いため、休暇中は空き巣の被害が増加します。
家をしばらく空ける場合は、近所の人に郵便受けの手紙や新聞の管理をお願いしたり、一室の電気をつけておいたりして、極力留守であることが分からないようにする努力をしましょう。
ニュージーランドの治安は基本的に良く、安全な国ではあります。しかし、ここは日本ではなく外国です。この自覚を持つことは、ニュージーランドで安全に行動する上で一番大切です。
ワーキングホリデーや留学をしている中期滞在者に多いのですが、慣れてくるとだんだん過信して危険な場所へ1人で行ったりする人が出てきます。以前、夜10時過ぎにオークランドでも危険と言われている地域のスーパーで、1人で買い物をしている若い日本人女性に遭遇したことがありますが、そういうことは絶対にやめましょう。
日本では買い物の際に色々な支払い方法が発達していますが、現金払いは今でも一般的です。しかし、ニュージーランドでは「EFTPOS」(デビットカードのことで、「エフトポス」と発音します)や、クレジットカードで支払うことがほとんどで、現金は少額しか持ち運ばないのが常識です。
夜間の外出ではもちろんのことですが、日中でも人通りの少ない路地裏はなるべく避けるようにしましょう。近道だからといって自分の知らない道を通らないのがベストです。
ガイドブックやウェブサイトからの情報はもちろんのことですが、家族や友人がいれば、訪問前に現地の人から治安情報を集めておくことがオススメです。情報が必ずしも正確でないこともありますが、現地に住む人のみが知りうる情報が安全に行動する上で役立つことが多くあります。
全体的に治安がいいと言われている都市でも、危険といわれる通りやスポットが必ずあるもので、できれば到着後にでも現地の人に聞いてみることをオススメします。安全であるという確信がない場所には近づかないのが無難です。
ニュージーランドでは、非常時に警察に連絡を取りたい時、火事の際に消防署に連絡を取る時、負傷して救急車が必要な時のすべてに同じ電話番号の「111」が使われます。
この番号は非常事態だけに使われるものなので、盗難の届け出などの事後報告は、警察署に直接出向いて手続きしましょう。日本語の通訳が必要な場合は、お願いすれば提携している「Language Line」という団体の電話通訳者を無料で利用できます。
今回はニュージーランドの治安についてまとめてみましたが、ニュージーランドは思っていたより危険な国かもしれないと思った人もいるかもしれません。私もこちらに永住する中でそう感じました。
しかし、ニュージーランドは、英語圏の国々ではとても安全な国の一つで、常識をもって行動すれば全国的にどこの都市でも安心して滞在を楽しめます。神経質になるほど治安は悪くないので、ここは日本ではないのだといつも自覚し、情報収集を怠らず、上記の5つのポイントを守ってニュージーランドライフを満喫しましょう。
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