アメリカのアート系大学ってどんな感じ?カルアーツのキャンパス・施設をご紹介!【アメリカ アート留学連載Vol.3】
こんにちは。髭猿(Instagram:art_yusuke)と申します。僕は2017年9月から、アメリカ・ロサンゼルスにあるCalifornia Institute of the Arts(カルアーツ)に留学し、キャラクターアニメーションを4年間学びます。
本連載は、アートのバックグラウンドが全くないサラリーマン出身の僕が、アーティストとしてどこまでいけるのかというドキュメンタリー的な物語です。
今回は皆さん待望の企画、カルアーツの施設をご紹介しようと思います!
「アニメーションの制作環境ってどんな感じなの?」
「ピクサー作品でよく出てくるあの場所はどこ?!」
と、色々気になる皆さんの声にお答えしていきます!それではどうぞ。
なお、アメリカ留学についての全般的な情報は下のページでまとめているので、具体的な検討を進めたい方はチェックしてみてください。
アメリカ留学
当記事は2018年4月時点での情報を元に作成しております。
公開から年月が経ち、情報が古くなっている恐れがございますので、California Institute of the Artsの最新情報は別途ご確認ください。
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カルアーツってどんな大学なの?
カルアーツのキャンパスは、ロサンゼルスのバレンシアという街にあります。あのティム・バートンをOBに持つキャラクターアニメーション科を筆頭に、音楽科やグラフィックデザイン科など、多くの学生がアート・デザインを学んでいます。
全体の学生数は大学院生も含めて、およそ約1,500人と少数精鋭の規模の学校。
しかしながら教授の総数は約350人と多く、学生へのバックアップが手厚いことが特徴です。また施設面でのサポートも充実しており、ラボやキューブなど、カルアーツではアートやデザインを学ぶためのさまざまな施設や最先端の設備が完備されています。
カルアーツの玄関口、メインギャラリー。展示会からライブまで全てのイベントがここに集結!
まず紹介するのがこちら、メインギャラリー。通称ブルーウォールと呼ばれるカルアーツの正面入口から入ってすぐの広間です。この空間は、普段はこのように何もないですが、パーティー、展示、ポートフォリオデイなどの催しものが開かれる場所です。
ちなみにこれがブルーウォール。授業を履修する際に教授やアドバイザーと相談する、コースアドバイジングデーというイベントもこちらで開かれます。
ハロウィンのメイン会場もここ。ステージが設置され照明も入り、上から蜘蛛の形をしたミラーボールが吊り下げられ、スモッグがガンガンたかれるというカオスっぷりでした。
このような感じで、何か大切なイベントはここで開かれるという感じです。普段は生徒はあまりここにはいません。
フィルム制作のメインの作業場となるラボは、全米トップクラスの環境!
僕たちキャラクターアニメーション科のメインとなる作業場がこちらのラボ。ここにはCintiqと呼ばれるワコムの高機能液晶タブレットが完備されていて、PhotoshopやMayaなどアニメーション制作に必要な全てのソフトが24時間使用できます。
PCはMac proで、とにかくスペックは申し分なし。カルアーツでの学生生活のほとんどの時間を、ここで過ごすことになります。ラボは3つあり、うち2つは授業が行われる教室でもあります。
こちらのラボの一部の座席はデュアルディスプレイ。作業がはかどりますが、人気の席のため誰かが使用していることが多く、競争率が高い。
カルアーツのラボは作業環境としてはアメリカの大学の中でもトップクラスであるため、入学当初の僕らは『うわーCintiqだー!Mac proだー!しかも24時間使える・・!!』とはしゃいでおりました。
しかしカルアーツのラボには大きな欠点が。それはアホみたいに寒いということと、空気環境が悪いということ。何故か常に冷房がガンガン効いており、冬はもちろん夏でも羽織るものが必要です。長時間作業していると手足が冷えてきて、集中が途切れる事も日常茶飯事。今となっては『ここはなんでいつもこんな寒いの?!』と皆半ばキレています。
また、防犯上の観点からラボに窓はなく、その上なぜか加湿器や空気清浄器もないため、恐らくカルアーツの中で空気環境が最も悪い空間が僕らのラボなのです。元々非常に乾燥しているLAですが、ラボの乾燥と言ったら筆舌に尽くしがたい。
それゆえ、入学早々ほとんどの一年生が咳風邪にかかるという事態が発生しました。もちろん僕も。熱はないのに咳とくしゃみが止まらないという症状が1ヶ月続きました。あれは辛かった。しかし面白いもので、もう慣れて咳は出なくなりました。相変わらず寒いですが。
2Dアニメーション全盛期の名残、キューブ!
カルアーツのキャラクターアニメーション科の学生は、キューブと呼ばれる個人の作業場を与えられます。ここはラボとは異なり、自分の席が決まっています。
キューブは手書きアニメーション全盛期の時代の名残で、この場所は当時の学生たちが作画をするための作業場でした。現在もキューブは割り当てられるものの、手書きで作画をする生徒は今はほとんどいないので、ほぼ物置と化しています。こちらも24時間使用可能。
キューブは写真のように白塗りの壁でできていて、生徒は自分のスペースを自由に塗装することが許されています。自分のスペースであればどんな画材で何をしても良いのですが、一定期間が経つと大学側がまた白く塗り直してしまいます。
しかし、一部分だけ絶対に白く塗り直されない場所があるのです。キューブの一角には、ジョン・ラセターをはじめとした、世界トップレベルの超有名アニメーターたちが自分の名前を描き残した柱があます。
そこだけは絶対不可侵領域で生徒も大学も絶対に手を加えず、何十年も前からそのままの形で維持されているのです。
「calarts cube」でググると、たくさんのキューブの画像を見ることができますが、トップアニメーターたちが自分の名前を書いたこの柱の画像は出てきません。
カルアーツに入学しないと見ることができない雰囲気があり、この柱は学生たちの誇りと、先人たちへのリスペクトそのものなのです。
参考資料探しと息抜きに、図書館&ビデオライブラリー!
カルアーツのライブラリーは参考資料を探したり、映画を見たりするときに使用します。通常の大学と比較すると、図書館は非常に小さいです。そもそもキャンパスがめちゃくちゃ狭いので当然なのですが、えらい狭いです。
ビデオライブラリは無声映画から最新の作品まで揃えてあり、ふかふかのソファに座って作品を観賞することができます。ちょっとした息抜きや、参考映像を観るには最適な環境です。しかし座席が20席もないため、埋まっていることもしばしば。
各種運動施設(サッカー場、バスケットコート、テニスコート、プール)
ゴールが見当たらないですが、ここは一応サッカー場です。天然芝の地面はボッコボコですがサッカー場です。ちなみに今までここでゴールを見かけたことはありません。ゴールが見つからないままアートをしているカルアーツ生のメタファーでしょうか。
バスケットボールやテニスボール、ラケットは借りることができます。たまーにシェアメイトのドウェインとバスケをします。
18歳以上の生徒の学生寮とプールです。プールは水着があれば好きな時に入れます。10月くらいまではよく入っている人を見かけました。トップレスの人もいた。
カルアーツのその他の施設
カフェテリア
キャンパス内には2つのカフェテリアがありますが、僕は絶対自炊すると決めているので、未だに1回も使用したことはありません。カフェで食べたことないのでわかりませんが、不味いくせに価格が高いため、良いところが見つからないと評判。
景色が良いのは唯一の救いでしょうか。
ランドリー
洗濯機と乾燥機はもちろんキャンパス内にあり、24時間使用可能です。洗濯は1回1ドル25セントで乾燥は1回75セント。安い。こんなに広いのに手前と奥を合わせて、洗濯機と乾燥機はそれぞれ4台ずつしかないという強気な配置です。洗濯や乾燥が終わったまま放置していると、勝手に取り出されてそこらへんに置かれてしまうので要注意。
おまけ:A113
皆さんはピクサー映画によく出てくるA113という文字列をご存じでしょうか?ピクサーファン、ディズニーファンの方であればもう御馴染みですよね。
実はこれ、カルアーツを卒業したアニメーターたちが学生時代に授業を受けていたA113教室を指しており、ピクサー映画で意味もなく登場する一種のジョークなんです。
車のナンバープレートや、オフィスのドアに書かれいてる番号がA113だったりと、しばしば作中に登場します。
ちなみに実際のA113教室がこちら。中はごくごく普通の教室です。この記事の冒頭で触れた、ピクサー作品でよく出てくるあの場所はどこ?!とはこれのことでした。
A113教室がある廊下の様子。こんな感じで特に奉られることもなく、現役の教室として淡々と使用されています。
現在はグラフィックデザイン科の学生たちが使用する教室となっており、残念ながら僕たちが使うことはありませんが、僕らキャラクターアニメーション科の学生にとっては言わずと知れたカルアーツの観光名所のひとつとなっています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回ご紹介したのがカルアーツのメインの施設です。カルアーツのことはもちろん、アメリカのアート大学の雰囲気が少しでも伝われば幸いです。
正直、アメリカの大学のくせに非常に小さいキャンパスなので、めちゃくちゃデカい図書館や食堂はありません。でも柱のサインやA113教室など、既に卒業していった先人たちの遊び心が未だに生きていて、それに触れることで刺激をもらえるのがカルアーツの一番の特徴なのかもしれませんね。
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