「子どもに英語や多文化共生を学ばせたい」「国際感覚を身につけさせたい」と考えている方におすすめなのが英語の本場、アメリカでの親子留学です。
しかし、親子でのアメリカ留学は、学校や滞在先探しからビザの準備まで確認すべき点がたくさん。また、親子で快適に過ごすにはどうすればいいかも気になるところです。
そこで今回は、アメリカ親子留学を考え始めた方に向けて、特徴や費用、渡航前によくある質問などを詳しく紹介します。アメリカで親子留学をするイメージがしっかりと湧くと思いますので、ぜひ最後までご覧ください。
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なお、アメリカ留学についての全般的な情報は下のページでまとめているので、具体的な検討を進めたい方はチェックしてみてください。
アメリカ留学
※記事内ではアメリカドルをUSDと表記します。為替レートは2024年3月28日時点での情報を参照し、1USD=152円で計算しています。
[目次]
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アメリカは、親子留学に限らず、学生や社会人の留学先としても人気の国です。
日本で学ぶ英語はアメリカ英語が主流なので、本場であるアメリカに留学することでネイティブの発音やアクセントに加えて、より自然な表現や語彙に触れられることがメリットといえます。
またアメリカでは、さまざまな人種の子どもたちが一緒に学ぶ環境があります。順応力の高い年齢のうちに、多様な価値観や文化に触れて国際感覚を養えることや、視野を広く持てるようになること、教育水準が高いこともアメリカ留学が選ばれる理由の一つです。
「アメリカで親子留学をしてみたいな」と思ったら、まずは以下の点をチェックしましょう。事前調査をしっかりしておくことが、留学成功の秘訣ですよ。
どんなことを学んでほしいか、何のために留学させたいのか、目的をはっきりさせておくことが大切です。
例えば本格的に留学をさせる前のお試しとして、短期留学で様子を見たいというケース。未就学のお子さんならば、プリスクールへの短期入園や年齢によっては小学校への体験入学も可能です。もちろん、小学生のお子さんが現地の小学校へ体験入学することもできます。
子どもたちは順応力が高いので、たとえ英語が話せないとしても、あっという間に仲良くなり、友だちになれるはずです。
他にもアメリカの大自然を体験させたいなら、郊外で行われるサマーキャンプがおすすめ。自然の勉強や乗馬体験などのアウトドアアクティビティを含むプログラムから、1日に数種類選んで遊べるキャンプには、世界各国から子どもたちが参加しています。
それ以外にも、アメリカでのホームステイを体験させたい、早くから英語に興味を持ってほしいなど、目的を明確にしておきましょう。そうすれば、数ある選択肢のなかから、親子にとって最適なプランを選べるはずです。
アメリカへの親子留学は、特に年齢制限はありません。ただし、子どもは4歳からの参加が条件となっている語学学校も多いので、それ以下の年齢の場合は選べる学校が限られたり、条件付きとなったりします。
また、小学校高学年以上のお子さんならば、名門大学の寮に滞在し、キャンパスで英語を学ぶプログラムも人気です。
アメリカにはとても多くのプログラムがあるので、自分たちの目的に合った留学を叶えることは可能でしょう。ただ、数多くの選択肢から検討するには時間もかかりますので、親子留学を考えるならば、早めの動き出しがおすすめですよ。
アメリカでは、90日までの滞在ならばESTA(入国審査制度)(※1)で入国できます。2週間程度の語学学校やサマーキャンプへの参加、サマースクールで1カ月ほど現地校に体験入学をするならば、ビザの申請は必要ありませんが、渡航の72時間前までにESTAの申請が必要です。
1週間に18時間以上の授業を受ける学校へ通う場合は、学生ビザが必要になる可能性があるので、確認しておきましょう。
90日以上、留学目的での滞在であれば、F1(一般用)またはB1(専門技術用)と呼ばれる学生ビザの取得が必要となります(※2)。
親子留学では、入学許可証(I-20)(※3)があれば、F1ビザを発給してもらえます。ただし、アメリカでは、子どもの留学に帯同する保護者用のビザはありません。
親子での長期留学を考えるなら親も学校に通うか、他の方法でビザの取得が必要です。そのため、アメリカでは、子どもだけが長期留学で学校に通い、その付き添いをする親が同様に長期滞在するのは難しいと考えたほうが良いでしょう。
留学中の滞在先は、いくつかの選択肢が考えられます。どのようなタイプの滞在先を選ぶかも大切ですが、周辺の治安や学校までの距離、交通機関があるかどうかも重要なチェックポイントです。
場所によっては、レンタカーが必要になるので、その点も含めて滞在先を検討しましょう。また、冷暖房やお風呂などの設備も確認するのがおすすめです。
続いて、アメリカに親子留学する際に主に選ばれる滞在先を3つ、それぞれのメリット、デメリットを挙げながら解説します。
アメリカでの生活や文化をリアルに感じるには、ホームステイがおすすめです。また、学校以外の時間でも英語でコミュニケーションができるので、英語漬けの環境や積極的な交流を望む親子に適しています。
料金には食事代が含まれていますが、食事内容はホストファミリーによって異なります。アメリカのホームステイでは、一般的にゲストを家族のように迎えるので、自分のできる手伝いを申し出て、家事を分担する姿勢が大切です。
また、洗濯は1週間に1回、日々のお風呂は1日に10分程度のシャワーで済ませる家庭もあるので、それぞれのルールに従って生活する必要があります。
コンドミニアムとは、日本のマンションの一室をイメージするといいでしょう。キッチンや家具、食器、冷暖房など日常生活に必要なものが揃っているので、自分たちの食生活や入浴時間など、日常生活リズムや習慣をあまり変えずに暮らすように過ごせます。
さらに、プールやジャグジーを備えている施設もあり、快適な環境を得られますが、炊事や掃除、洗濯などはすべて自分たちで行わなければなりません。
ただし、ホームステイとは違って英語を使う必要があまりない環境です。また親が語学学校に通う場合は、子どもの世話や食事の準備など家事をしなければならず、日々の生活が大変になる可能性もあります。
ホストファミリーに気を遣うことなく、自分たちの自由時間をフルに使いたい方、勉強に集中したい方であればホテルという選択肢もあります。掃除や食事を用意する必要もないので、親も楽に過ごせますね。
洗濯は、ホテルのランドリーサービスを利用するか、ホテルの洗濯機で自分たちで洗濯をしましょう。
ただし、食費や滞在費がかさむためあまりおすすめとはいえません。
子どもが学校に行っている間、親にはいくつかの選択肢が考えられます。
まず、親も語学学校やカレッジへ通うパターンです。親子留学を検討されている方は、ご自身もしっかりと目的を持って学びたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
子どもの学びや体験をメインとするならば、親は気軽にできる習い事にチャレンジしてみるのも良いでしょう。アメリカは、エンターテインメントの本場なのでボイストレーニングやダンスのレッスンにも世界中から人が集まりますし、メイクやヨガのレッスンも人気です。
リモートワークが可能な仕事なら、休まずにワーケーションを楽しむ手もあります。
特に何の予定も立てずに、日々気持ちの向くまま滞在や旅行を楽しむ……という贅沢な時間の使い方もあります。滞在先の周辺を散歩したり、ショッピングをしてみたりするのも楽しいでしょう。
FLSは、全米に展開している語学学校です。大学やカレッジのキャンパス内で開校しており、現地校や学生の雰囲気を感じながら学べる点が人気です。親子留学のおすすめとして、ロサンゼルスとボストンの2校を紹介します。
FLSのなかでも、もっとも歴史のあるキャンパスが、ロサンゼルスのシトラスカレッジ内に開校しています。
FLSシトラスカレッジは、ロサンゼルス中心部から車で約30~40分のグレンドーラにあります。グレンドーラは学生街なので、比較的治安が良い点も親子留学にはうれしいポイントです。
FLSシトラスカレッジでは、英語レベル初級~上級まで全18クラスに分かれており、1クラスの人数は10~12人となっています。
ホームステイ先は、平日2食、週末は3食付きのホストをFLSで手配してくれるうえ、ツインの部屋はお手頃な料金です。授業開始日は、毎週月曜日となっているため、子どもの学校の予定に合わせた入学がしやすいのも利点ですね。
また、夏限定で12歳以上を対象にした1〜3週間のプログラムも開催。語学学習に加えて、名門南カリフォルニア大学やグリフィス天文台などへ訪れるアクティビティも豊富です。
ボストンの中心部に位置するFLSボストンコモンズ校。 教室からはボストン市内やアメリカ最古の公立公園である「ボストンコモン」を一望することができます。
授業は、初級から大学院入学レベルの上級までの9つのレベルを用意。読む、書く、聞く、話すの4技能をそれぞれ分けたレッスンではなく、すべてを統合的に学ぶという最新の英語教育法を採用しています。
また、ボストンコモンズではアメリカの学術都市ならではのサマーキャンプが人気です。名門ハーバード大学のキャンパス内で約2週間、ロボット工学を学ぶ「STEMキャンプ」を提供。ハーバード大学の学生寮に滞在しながら、マサチューセッツ工科大学や科学博物館にも訪れます。対象は12歳以上です。
親は語学留学、お子さんはサマーキャンプに参加する親子留学がおすすめです。
カリフォルニア州で親子でホームステイする場合の費用を想定して、費用を紹介します。
アメリカで親子留学をする場合の費用は、特に子どもが参加するプログラムの内容によって大きく異なります。子どもがある程度大きく、語学学校で座学が基本の英語学習をするならば、学費は親子合計で60万円程度です。
しかし、まだ子どもが小さく、親が学んでいる間にサマーキャンプに参加させる形となると、費用が上がります。
子どもの年齢と選ぶプログラムによって費用が大きく異なるため、ここでお伝えした金額は一つの目安としてお考えください。
先にご紹介したFLSのシトラスカレッジ校の場合(※4)、General Englishクラスに4週間通う場合の費用は1,660USD(約252,000円)です。
お子さんがサマーキャンプに参加すると仮定した場合、入会金が75USD(約11,000円)、4週間の参加費が3,700USD(約562,000円)程度です。
ホームステイ先への支払いとして、1週間で約640USD(約97,000円)が目安です。ホームステイの手配料が発生する場合もあり、代理店によってまちまちですが、30,000~50,000円ほど見込んでおくと良いでしょう。
4週間の滞在では、約418,000~438,000円が目安です。
航空券を選ぶとき、もっとも安値で買える傾向にあるのは、米系のエアラインです。日系エアラインは、価格が高い傾向にあります。行き先がロサンゼルスであれば、シンガポール航空もおすすめです。
アメリカで子どものサマーキャンププログラムが充実しているのは、6~8月になります。ロサンゼルスで留学、お子さんが1学期の終業式を終えてすぐに渡航、チケットが高騰するお盆前に帰国と仮定すると、親子の往復航空券代の目安は約390,000円です。
滞在方法によって大きく異なります。ホームステイを例にあげると、ステイ先にもよりますが、基本的には1日2食(朝・夕)の食費込みのステイ先が主流です。自分たちで用意するのは、基本的には昼の食事だけとなります。
円安の影響もあり、アメリカでは、外食が非常に高くつきます。せっかくアメリカまで来たら、外食を楽しむ機会も必要なので、週1回は外食すると仮定しましょう。
親子で約6,000円が月4回で、約24,000円を見込んでおきます。そのほかの6日間は、ランチを自炊にすれば1カ月1~2万円程度でやりくりできそうです。
食費の合計は40,000~50,000円ほどと考えておけば良いでしょう。
アメリカに渡航する場合の海外旅行保険は、1名あたり約20,000円ほどが目安です。親子2名分では、約40,000円です。クレジットカード付帯の保険もありますが、内容が十分かどうか、しっかりと確認しておきましょう。
続いては、アメリカの親子留学がほかの国と違う点などを踏まえ、注意すべき点をお伝えします。
フィリピンでは、語学学校に親子用プログラムが用意されていることも多いですが、アメリカの語学学校では異なります。子どもはジュニアプログラムに参加、親は一般的な英語コースに参加する形が一般的です。
親が語学学校に通う間、子どもは「プリスクールに通う」「小学校に体験入学する」「サマーキャンプなど日ごとに通うデイケアを体験する」など、さまざまなバリエーションがありますが、基本的にはそれぞれを自分たちで選ぶ形になります。
フィリピンの語学学校であれば、通年で子どもの留学生を受け付けています。しかし、アメリカの語学学校や小学校では、夏休みや冬休み限定で未就学児や小学生向けのプログラムが多く開催されます。逆に、それ以外の時期だと、一時的な利用ができる学校プログラムは稀です。
そのため、親子留学で、親だけでなく子どもも語学学校などに通わせたいと思っているならば、夏休みや冬休みなどの長期休みを利用し、子どものプログラムの開催時期に合わせた渡航スケジュールを組む必要があります。
どのような施設で学ぶかにもよりますが、留学には観光と違ってさまざまな手続きが発生します。
ホームステイならば、遅くとも1カ月前には滞在先を決定しておく必要があります。もちろん、ホテルなどと同じく人気のホストファミリーは、早めに埋まってしまうので、予定を早く決めれば、人気のステイ先をキープできる可能性が高くなるでしょう。
また、長期留学をするならば、留学先の学校からのI-20の証明発行やビザの発給にも少なくとも1~2カ月は見積もっておくべきです。
通学や送迎に自動車の運転が必要な環境ならば、ハワイ以外では国際運転免許証も必要になるので、取得しておかなければなりません。
いずれにしても時間のかかる手続きが多いので、早めに動いておくのがおすすめです。
インターネット上に親子留学の情報はたくさんありますが、何をするべきかを精査して、すべてを一人で全部計画して手配をするのはかなりの労力ですよね。
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親子で英語力を伸ばしたい方、子どもの将来の留学先としてアメリカを検討している方などは、ビザの必要ない90日以内の短期留学がおすすめです。
いきなり長期で留学するよりも、まずは短期留学で子どもがアメリカの文化に馴染めるかどうか、英語に興味を持つかどうかなど、短期留学から始めてみましょう。
特に夏には、さまざまな子ども向けキャンププログラムが充実しています。夏休みの渡航しやすいシーズンに合わせて、アメリカの親子留学をぜひご検討してみてください。
語学留学を具体的に検討するなら、まずは留学を実現するまでの流れを確認しましょう!留学準備では大まかに5つのステップがあります。
留学を思い立ったら、まずは渡航時期、期間、渡航先の目星をつけてみてください。
いつ、どれほどの期間、どんな国で留学するかイメージが持てると具体的な計画を立てやすくなります。
留学へ行くとなると考えることはたくさんあります。
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※1…在日米国大使館および領事館「ESTA申請」(参照日:2024-4-1)
※2、3…Travel.State.Gov. U.S. Department of State - Bureau of Consular Affairs「Student Visa」(参照日:2024-4-1)
※4…FLS INTERNATIONAL 「General English -Citrus College」(参照日:2024-4-1)
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