国や地域間の青少年の文化交流を目的としたワーキングホリデーができる国は、2024年1月現在で30カ国ありますが、英語の勉強のためにワーキングホリデーを検討しているという人も少なくないでしょう。
今回の記事では、日本とワーキングホリデー協定を結ぶ英語圏の国のうち、特におすすめの5カ国について詳しくご紹介していきます。各国の特徴やどんな人に向いているのか、渡航先の選び方なども解説していくので、ワーキングホリデーを考えている人はぜひ参考にしてみてください。
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[目次]
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今回ご紹介するのはオーストラリア・ニュージーランド・イギリス・アイルランド・カナダです。それぞれの国について、国の特徴、かかる費用の目安、ビザの詳細、デメリット、おすすめな人を詳しく見ていきます。
オーストラリアの特徴はなんといっても多民族、多文化社会であることです。「移民の国」といわれ、2022年の調査によれば全人口のうち約30%が国外で生まれています(※1)。そのため、ひとつの国の中でさまざまな文化や慣習を経験することができます。
1年間のワーキングホリデーをする場合、必要な費用おおよそ210万円です。これは最初の4カ月間を語学学校に通い、あとの8カ月を働いて過ごしたケースの目安です。もちろん、現地での過ごし方によって必要な費用はいろいろと変わります。
オーストラリアのワーキングホリデービザは12カ月間の滞在が可能です。なお、期間中にオーストラリアの地方都市で3カ月間季節労働に従事すると、「セカンドビザ(一年の滞在延長)」の申請ができるようになります。
そして、セカンドビザでの滞在中に指定の地域で6カ月間働いた場合には「サードビザ(さらに一年の滞在延長)」の申請が可能です。基本的には就労に関して制限はありませんが、“同一雇用主の下で働けるのは6カ月まで”という決まりがあります。
オーストラリアはワーキングホリデーに非常に人気の国で、それゆえ日本人も多くいます。特にシドニーやメルボルンといった大都市には留学生も多く、学校やバイト先で日本人に遭遇することも珍しくありません。
日本人同士で過ごしているとどうしても英語ではなく日本語で話してしまう……というのはよくあること。その点をデメリットに感じる人もいるでしょう。
先述の通り、オーストラリアは多民族国家です。いろいろな文化を知り、多様な価値観に触れたい人にはうってつけの国と言えます。また、セカンドビザやサードビザが取れる国でもあるので、長期滞在したい人には良い選択肢になるでしょう。
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もう少しオーストラリアの留学イメージを持ちたい場合には、下のページにて気候、治安、ビザといった留学情報などを紹介しているので、相談前にご確認ください。
オーストラリア留学
自然が豊か、そして治安の良い国として知られるニュージーランド。国土は約27万平方キロメートルと日本よりもさらに小さく、人口は約470万人とさまざまな面でコンパクトな国です(※2)。ゆったりとした時間が流れているので、せかせかせずのんびりとした暮らしができます。
1年間のニュージーランドのワーキングホリデーにかかる費用は約235万円です。これは、生活費に加え、半年間語学学校に通う場合の学費を含めた金額です。
ニュージーランドに入国したその日から12カ月間の滞在が認められます。さらにワーキングホリデー中に3カ月間の季節労働に従事すれば、セカンドビザの申請ができます。
ただし、セカンドビザで滞在できるのは3カ月のみです。ニュージーランドの場合、労働に関する制限がほとんどないため、同一雇用主の下で長期間働き続けたり、複数の仕事を掛け持ちしたりすることもできます。
コンパクトな国であるがゆえに、ほとんどのエリアが田舎でのんびりとした雰囲気。栄えている地域はやや限定されています。仕事も人口の多いオークランドに集中しており、その他の地域では仕事探しに苦労するかもしれません。
ニュージーランドは海や山でのアクティビティが非常に充実しているのが魅力。のんびり過ごしつつ、アウトドアを楽しみたい人にはうってつけの国ですよ。国民性もおおらかでフレンドリーといわれているので、留学経験が少ない人でもチャレンジしやすいでしょう。
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ニュージーランド留学
英語圏の中でも屈指の人気を誇るイギリス。首都ロンドンはアートやファッションの流行発信地として知られ、美術館など文化的な楽しみがたくさんあります。一方、スコットランドやウェールズに行けばロンドンとはまた違ったのどかな牧歌的景色も楽しめます。
イギリスのワーキングホリデービザは最長2年間の滞在が可能です。そのうち半年間語学学校に通うとすると、2年間でおおよそ494万円かかります。しかし、長期滞在が可能なので現地でしっかり働けば収支をプラスにすることも夢ではないでしょう。
厳密に言うと、イギリスの場合はワーキングホリデービザではなく、「Youth Mobility Scheme(YMS)」というビザを取得する必要があります。これは申請が認められた人に最長2年間のイギリス滞在を許可するもので、就労及び就学が可能です。
就労に関しての条件は「プロのスポーツ選手として働くことはできない」のみですので、ほとんどの仕事で制限なく働けます。
イギリスは年間を通して曇り空や雨の日が多く、冬の寒さも厳しい国。日照時間も少ないので、人によっては気分が沈みがちになってしまうことがあります。温かい気候が好きな人には向かないでしょう。
申請が通れば2年間の滞在ができるので、語学学校へ行ったり働いたりといろいろなことをじっくり経験したい人におすすめです。ちなみに、就学に関しても制限がないので、自分の英語力に納得いくまで語学学校へ通うことも可能ですよ。
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イギリス留学
アイルランドもまた、英語が公用語の国のひとつです。もうひとつの公用語としてアイルランド語もありますが、ほとんどの人が英語を母国語として話します。
エメラルドの島とも呼ばれるアイルランドは国土のほとんどが牧草地であり、豊かな自然に囲まれているのが大きな特徴です。一方で、アイリッシュパブの発祥地であり、パブを中心としたソーシャルなイベントが楽しめるのもアイルランドならではです。
1年間のアイルランド滞在のうち、半年間語学学校で学ぶことを想定した場合の費用総額は約229万円です。もちろん、現地でアルバイトをしてカバーできる部分もあるので、必ずしもこの金額を渡航前に準備しなければならないわけではありません。
アイルランドのワーキングホリデービザでは入国から1年間の滞在が許可されています。就労に関しては職種、期間ともに特に制限はありません。
公用語は英語ですが、アイルランドの英語には独特なアクセントがあります。日本の英語の授業では主にアメリカ英語が使用されているので、特に英語初心者の人は聞き慣れない英語に最初は少し戸惑うかもしれません。
アイルランドはヨーロッパでワーキングホリデーができ、かつ英語圏である貴重な国です。ビザは抽選制ですが倍率はかつてのイギリスよりも高くなく、当たりやすいと言われています。そのうえイギリスよりも物価が安いため、ヨーロッパでワーキングホリデーがしたい人には良い選択肢となるでしょう。
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アイルランド留学
カナダも移民の国と言われ、多文化多民族国家。特にバンクーバーやトロントといった主要都市には、実にさまざまな人が暮らしています。また、カナダとアメリカにまたがるロッキー山脈には美しい湖や滝、渓谷など雄大な自然が楽しめるのも魅力です。
カナダは物価の高い国のひとつであり、生活費や学費は高くなりがちです。仮に、6カ月間語学学校に通った場合には1年間の支出は約388万円になります。
カナダの場合、ワーキングホリデービザは「International Experience Canada(IEC)」と呼ばれます。内容は他国のワーキングホリデーと同様のもので、ビザの有効期限内であればカナダで学校に行ったり働いたりと生活が可能。就労に関しては特に制限はありません。
世界地図を見ればわかりますが、カナダのほぼ全土が北海道よりも北にあります。日本よりも高緯度に位置するカナダは冬の期間が長いため、寒さが苦手な人にはなかなか厳しい環境です。地元民でも「ウィンターブルー(冬うつ)」になることもあるので、その寒さは覚悟していく必要があります。
デメリットの部分でその寒さを指摘しましたが、逆にいうと冬ならではのアクティビティが長い期間楽しめます。スキーやスノーボードなど、ウィンタースポーツが好きな人であれば、カナダの滞在も楽しめるのではないでしょうか。
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カナダ留学
以上、英語圏でワーキングホリデーができる国をご紹介しました。しかし、その中からどれを選ぼうかと迷ってしまう人もいるはず。そんな人に向けて、自分に合う国を選ぶポイントをご紹介します。
まず検討すべきは自分の予算内に収まるかどうかです。現地で働けるとはいえ、働き口が決まるまでにきちんと生活できるようにいくらかの蓄えは必要です。初期費用としてどれくらい準備すればいいのか、実際にその金額を準備できるのかをよく確認する必要があります。
自分がどれくらい海外に滞在するつもりなのかも重要な判断基準です。ワーキングホリデーは国によって滞在できる期間が異なります。もし、1年以上の滞在をしたい場合には2年間の滞在ができるイギリスを選ぶか、オーストラリアなどセカンドビザが取れる国を選ぶ必要がありますし、そうでない場合にはもう少し柔軟に選べます。
行く国によって生活のあり方は大きく変わるので、自分がどんな生活がしたいかを考えましょう。例えば先述の通り、ウィンタースポーツが好きならカナダが、マリンスポーツが好きならオーストラリアやニュージーランドの方が向いているでしょう。
なかにはそれほど具体的にイメージが固まっておらず、「オシャレな街で外国人の友達をたくさん作りたい!」といった漠然とした思いを抱えている人もいるかもしれません。その場合には、まずはその「オシャレな街」がどこなのかを自分なりに特定するところから始めてみましょう。
海外に出ると、メイドインジャパンのものはなかなか手に入りにくくなります。もし、調味料や食品、化粧品など「どうしても日本のものがいい!」というこだわりがある人の場合、アジアングローサリーが比較的充実しているオーストラリアやカナダがおすすめです。
特にこだわりがない人ならあまり気にする必要はありませんが、日本食が恋しくなったときに入手できないとストレスに感じてしまうこともあるでしょう。
各国の情報やポイントを見たけれど、自分に自分に合うのか心配が残っている人もいるのではないでしょうか?
自分だけでは決めかねているなら、スクールウィズの留学カウンセリングでプロに診断をしてもらいましょう。どんな国や都市に合いそうかだけでなく、こだわりの条件からおすすめの語学学校までを紹介してもらえます。
初めてのワーキングホリデーは分からないことだらけ。だからこそ経験豊富な留学カウンセラーのアドバイスを参考にすることで、後悔のない納得のいく留学につながります。
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もし相談の流れや内容がイメージできない場合には、下の記事で実際の流れを体験談としてまとめていますので、ご相談の前にぜひご確認ください。
【体験談】スクールウィズの留学カウンセリングってどんなことができる?実際の流れをまとめてみた!
最後に、ワーキングホリデーを検討するときによくある質問とその回答をご紹介していきます。
オランダ、デンマークは母国語の他に英語がよく話されている国です。特に首都であるアムステルダム、コペンハーゲンでは広く英語が使われており、英語のみで生活することも可能です。現地には英語の語学学校もあるので、現地で生活しつつ英語力の向上を目指すことができます。
ただし、日本食レストランなどの日本人ワーキングホリデー者向けの求人はあまり多くありません。そのため、仕事を見つけるには高い英語力が求められるでしょう。最低でもTOEIC800点前後の英語力は必要です。
ワーキングホリデービザを取得する際には英語のテストなどはありません。そのため、英語力がなくてもワーキングホリデーに行くこと自体はできます。
しかし、現地で仕事を見つけることを考えると英語力ゼロではなかなか厳しいでしょう。日本を出るまでに最低でもTOEIC700点以上の英語力を目指すことをおすすめします。
オーストラリアは賃金の高い国として知られ、カフェなどの飲食店バイトでも時給3,000円程度が一般的です。しかし、日本人以外にも人気の国ですので、仕事探しはなかなか高倍率になります。
高い倍率をくぐり抜けるには、英語力はもちろんのこと技術や経験が求められます。履歴書には、自分の過去のバイト歴や職歴をしっかり記載し、「自分がいかにその仕事に向いているか」をアピールしましょう。
費用については各国で物価が異なるため、一様に比べるのはなかなか難しいです。例えばオーストラリアは物価が高い分、初期費用が多く必要になるため、一見すると費用が高い国に見えます。しかし、最低賃金が高い国でもあるので、現地で仕事が見つかればしっかり稼げるという面も。収支のトータルを黒字にすることも可能です。
費用について考えるときには、まず自分の英語力を分析することがポイント。語学学校に行く必要があるのか、行くとしたらどれくらいの期間が必要なのか、すぐに仕事が見つけられるのかなど、より具体的にイメージしながらかかる経費を計算していきましょう。
今回の記事では、英語圏でワーキングホリデーができる5カ国について詳しくご紹介してきました。同じ英語圏とはいえ、それぞれ特色がありそこで経験できることは大きく異なります。どこの国を選んでも得られるものはそれぞれありますので、自分の目的に合った国を選びましょう。
行き先を決める際には、まずは現地でどんな生活がしたいのかを具体的に考えることが必要です。まだハッキリとイメージが持てていない人は、まずは各国の気候や文化、国民性などを調べてみましょう。
詳しく見ていく中で、ピンと来る国に出会えるかもしれません。ぜひ今回の記事を参考に、自分に合った国を見定めてくださいね。
語学留学を具体的に検討するなら、まずは留学を実現するまでの流れを確認しましょう!留学準備では大まかに5つのステップがあります。
留学を思い立ったら、まずは渡航時期、期間、渡航先の目星をつけてみてください。
いつ、どれほどの期間、どんな国で留学するかイメージが持てると具体的な計画を立てやすくなります。
留学へ行くとなると考えることはたくさんあります。
自分で調べてみたものの、ネット上ではさまざまな意見が発信されていて、何を信じていいかわからないまま、検討途中で止まってしまう留学生は多くいます。その疑問、無理に一人で解決せずに留学カウンセラーに相談してみませんか?
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※1...Australian Bureau of Statistics「Australia's Population by Country of Birth」(参照日:2024-01-09)
※2...一般社団法人日本ワーキング・ホリデー協会「ニュージーランド・ワーキングホリデー」(参照日:2024-01-09)
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