留学を検討している人の中には、予算や期間の関係から短期留学にしようかと悩んでいる人もいるでしょう。短期留学のプランは豊富にありますが、本当に英語力が伸びるのか、一体、長期留学とは何が違うのか、気になることがたくさんありますよね。
そこで今回の記事では、海外留学経験者が短期留学のメリットやデメリットや気になる疑問について解説します。短期留学で英語力を磨くコツも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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「留学」には明確な定義はありませんが、短期留学とは一般的には数週間~3ヶ月ほどの留学のことを指します。長期留学と比べたときにどんな違いがあるのか、メリットとデメリットの両方を確認していきましょう。
短期留学の最大のメリットは、大学を予定どおり4年間で卒業できることです。長期留学の場合、どうしても大学を休学しなければいけないタイミングが出てきます。休学をすれば当然ながら単位不足になり、4年間で卒業するのが難しくなるでしょう。
交換留学など大学のプログラムを使い留学する場合はその心配が少なくなりますが、就活のタイミングを合わせるために、あえて卒業を延ばす人もいます。
一方、短期留学であれば冬休みや夏休みといった長期休暇を利用できるので、大学を休むことなく留学経験が積めます。
英語漬けの環境に身を置けるのも、留学の魅力。日本でも英語の勉強はできますが、「英語しか使えない」という環境を探すのはなかなか難しいですよね。
英会話レッスンや英会話カフェなどに行って英語を勉強できても、レッスンが終わって外に出ればすぐさま日本語に囲まれてしまいます。テキストの内容は頭に入ったけれど、実際に英語を使う機会はない……という人も多いのではないでしょうか。
「英語を実践で使う機会を増やしたい!」という人には、留学は1番ともいえる方法でしょう。授業だけでなく日常生活も英語でこなさなければならないので、より英語力アップが期待できます。
留学にかかる費用は大きく分けると学費、滞在費、渡航費です。短期留学であれば、このうち学費と滞在費を安く抑えることができます。
語学学校の場合、学費は1週間ごとに設定されていることが多いため、通学期間が長くなればなるほどかかる費用は大きくなります。
1~2週間の短期留学であれば数万円で済むこともあります。費用を抑えて留学したい人には良い選択肢になるでしょう。
滞在費に関しても、滞在期間が短ければその分抑えられます。なお、渡航費に関しては滞在期間ではなく渡航のタイミングによって大きく左右されるので、コストを抑えたいときは時期を見極めて航空券を買うと良いですよ。
短期留学は、海外生活の「お試し」ができるのもメリットです。いつか長期留学や海外移住をしてみたいと思っていても、その国の気候や食べ物、雰囲気が自分に合っているのかは行ってみないと分かりませんよね。
もちろん、多少の不便さを感じることはどこの国でもあります。しかし、長期で滞在する前に、短期留学で順応できる環境なのかを知ることで、その後の将来のプランも立てやすくなるはずです。
1つ目のデメリットは、長期留学と比べて英語力の成長に限界があること。短期留学であっても英語力アップは期待できますが、「英語力ゼロからペラペラに!」といった劇的な変化は、残念ながら難しいでしょう。
英語力はすぐに身に付くものではありません。2017年に発表された論文によると、短期留学経験者(約300人)を対象に行ったアンケートでは、帰国後3ヶ月が経過した時点で約半数の学生が長期留学を検討していると回答しています。
その理由のひとつとして、語学習得に満足できなかったことが挙げられています(※1)。実際に海外へ出たことで自分の英語力の不足を実感したものの、短期留学ではその不足を補いきれずに終わってしまった、という人が少なくないようです。
短期留学は、長期留学を含むその後の人生プランを考えるきっかけになることは間違いなしです。
せっかく海外に行ったなら、日本人以外の国の人と関わりたいと思っている人も多いことでしょう。しかし短期留学の場合、日本人が多い環境で学ぶことになる可能性があります。
大学の長期休みを利用できるのは短期留学のメリットですが、同じように長期休みを狙って留学する日本人学生は少なくありません。
そのため、留学エージェントに相談して日本人が少ない語学学校を探してもらったり、自分で海外の検索エンジンを使って英語で探してみたり、環境づくりには工夫が必要です。
例え短い滞在であっても、日本を出て海外で学ぶことで得られるものはたくさんあります。さまざまな経験が自身の見識を広げるきっかけとなり、人間的成長を導いてくれるでしょう。
どこの国を選んでも、留学先では日本と異なる文化に出会います。自分の価値観を180度変えるような大きな出来事から、「こんな違いがあるんだ」という些細な発見まで、実にさまざまです。
例えば私の住んでいるオーストラリアでは、スーパーでカンガルー肉が売られています。日常的に口にするものではありませんが、一般的な食材として人々に受け入れられています。日本では考えられないことですね。
こういった些細なカルチャーショックが日常の至るところにあるので、例え短期滞在であっても異文化体験は十分にできますよ。
いざ現地へ行ったら、自分のことはすべて自分でやらなければなりません。滞在場所や語学学校の手配など、日本にいるうちにできることはありますが、現地で発生する日常の細かな出来事には自分の力で対応する必要があります。
例えば、現地でスマホを使うためにSIMカードを設定する、滞在先へ挨拶する、バスの乗り方を尋ねる、といったこと。日本では難なくこなせることも、慣れない言語や環境だと難しく思うこともあるでしょう。
現地の人とコミュニケーションを取りながら1つずつクリアしていくことで、コミュニケーション能力が育まれます。もちろん、英語力が磨かれる場面でもあります。
留学は楽しいことばかりではなく、ときには困難に直面することもあります。その困難を乗り越えていくうちに、問題と向き合う姿勢や解決能力が身に付きます。
例えば、私は以前シェアハウスを退去する際にデポジット(日本でいう敷金)をなかなか返してもらえないという事態に遭遇したことがあります。
何度もオーナーに連絡をし、最終的には弁護士に相談すると伝えたら慌てて返金されました。周りに頼れる人がいなかったため、ネット検索でいろいろな対策を調べ、自分で交渉を続け問題解決に至りました。
このように、問題を解決するためには何が必要なのか、いろいろと考える中でトラブル対処能力がついていきます。そしてこれらの経験は、生活面だけでなく学業やビジネスの場でもやがて活かされるでしょう。
さまざまな面で成長が期待できるとはいえ、やはり留学の一番の目的は英語力を磨くことだという人がほとんどでしょう。そこで、短期留学でも英語力を磨くためのポイントをご紹介します。
語学学校などで一般英語コースを受講する場合、最初に実力テストを行ってその成績に応じてレベル別のクラスに分けられます。
現地でより実践的な勉強がしたいなら、入学時のテストでなるべく高得点を取り、レベルの高いクラスに入る必要があります。そのため、日本にいるうちにできることは最大限取り組み、英語力をなるべく上げておきましょう。
一定の英語力があれば、留学の早い段階から、日常生活でも「英語が通じる!」という場面があるはずです。そうした成功体験を積み重ねていくことでモチベーションも上がりますし、英語力アップを徐々に実感できるようになりますよ。
留学先の選択肢はいろいろとありますが、短期の場合は英語が母国語として話されている国をおすすめします。
費用の安さで選ぶとフィジーやマルタといった国が候補に挙がりますが、いずれも公用語として英語以外の言語も採用されています。そのため、生活環境によっては、日常生活の中で常に「英語漬け」になるのが難しい場合があります。
短期間でなるべく英語に触れたい、と思うならイギリスやカナダ、オーストラリアといった英語圏の国を選ぶようにしましょう。100%理解できなくても、ネイティブの話す英語のスピードに慣れることができれば、その後の英語学習に大いに役立ちます。
なるべく過酷な環境に身を置くことで、より英語力を鍛える場面に遭遇します。この場合の「過酷」とは、周りに日本人がいない環境のことです。
語学学校の中には日本人スタッフがいたり、日本人の生徒率が高かったりする学校もあります。母国語で話せる相手や頼れる人がいるのは安心である一方、ついついその環境に甘えてしまい、自分の成長のチャンスを逃してしまうことがあるのも事実です。
英語力中級以上を目指しているなら、なるべく日本人が少ない学校や小規模な学校を選ぶなど、「自分でやるしかない」というストイックな環境に身を置くことをおすすめします。
最後に、短期留学先としておすすめの国をいくつかご紹介します。各国の特徴、おおよその費用を記載していますので、留学先の選定にお役立てください。なお、より詳しく知りたい場合は各項目に記載のURLをクリックしてみてください。
南半球にある自然豊かな国、オーストラリア。日本の約20倍の国土を誇る大きな国ですが、中心部は砂漠地帯となっており、居住地としては適していません。そのため、メルボルンやシドニー、ブリスベンといった大きな都市のほとんどが海沿いにあります。
都心部はビーチまで徒歩圏内ということが珍しくないので、週末はアクティブな生活が楽しめますよ。
移民が多く、さまざまな人種がいるのもオーストラリアの特徴です。古くからいろいろな人を受け入れてきたので、オープンマインドで他者に対して寛容な人が多い傾向にあります。非ネイティブスピーカーの話す英語に慣れている人も多く、英語力に自信がない人でも馴染みやすいでしょう。
<おおよその留学費用>
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ヨーロッパの北西に位置する島国、イギリス。世界的な経済大国であり、ヨーロッパの中では大国として位置づけられています。首都であるロンドンはヨーロッパ経済の中心地であるだけでなく、ファッションや芸術といった文化の発信地でもあります。
ちなみに、日本語で言う「イギリス」は実は通称で、実は「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」が正式名称です。イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドの4つの国からなる連合国で、国内の移動に関しては、ビザや入国審査が必要ありません。
フランスやドイツといったヨーロッパの周辺国も近く、休日に気軽にお出かけしやすいのはイギリス留学の嬉しいポイントです。
<おおよその留学費用>
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北米に位置する大国、カナダ。16世紀にフランスが、18世紀にイギリスが植民地化した歴史があり、公用語には英語とフランス語が採用されています。ただし、フランス語が話されているのはケベック州などの特定の地域のみで、その他は基本的に英語圏です。
ナイアガラの滝やロッキー山脈など、自然豊かな景観が見られるのはカナダ留学ならではの楽しみ。
また、オーストラリアと同じく移民国家で、世界中からさまざまなバックグラウンドを持った人が集まっています。街には各国料理のレストランがあったり、アジアンスーパーマーケットがあったりと文化的多様性に富んでいます。
トロントやバンクーバーといった大きな都市には日本人留学生も多いので、気軽に相談できる友人も探しやすいのではないでしょうか。
<おおよその留学費用>
カナダでの短期留学を具体的に検討するなら、スクールウィズの留学カウンセラーが無料で相談に乗るので、ぜひ下のボタンよりLINE登録の上ご相談ください。
多民族国家であるフィリピン。アジアの国ではありますが、実はフィリピンでは公用語として英語が採用されています。各地域で話されている言語とは別に、多くの人がネイティブ英語を話します。
フィリピン留学の魅力は、なんといってもその安さです。物価が安く、欧米圏と比べると半分程度の資金で留学できる場合もあり、費用を抑えたい人に人気の留学先です。
また、フィリピンの語学学校はマンツーマンレッスンを中心にカリキュラムが作成されており、より「話す」ことに特化した内容になっています。スピーキング力強化を目指している人には良い選択肢となるでしょう。
セブ島などのリゾート地もあるので、休日にはシュノーケリングなどのアクティビティも楽しめます。
<おおよその留学費用>
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今回は、短期留学のメリットを紹介しました。例え短い滞在であっても、海外留学で得られることはたくさんあります。日本では当たり前のようにできること、例えば道を尋ねたりチケットを買ったりといった経験が、自身を成長させるチャンスになるのです。
もちろん、メリットばかりではなくデメリットもありますが、それを差し引いても何物にも代えがたい経験になるのではないでしょうか。
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また、下記記事では短期留学を成功させるコツを詳しく説明しています。短期留学を検討している人はぜひご覧になってみてください。
短期留学を成功させるポイントまとめ。短い期間でも効果的に英語力を伸ばす方法とは?
語学留学を具体的に検討するなら、まずは留学を実現するまでの流れを確認しましょう!留学準備では大まかに5つのステップがあります。
留学を思い立ったら、まずは渡航時期、期間、渡航先の目星をつけてみてください。
いつ、どれほどの期間、どんな国で留学するかイメージが持てると具体的な計画を立てやすくなります。
留学へ行くとなると考えることはたくさんあります。
自分で調べてみたものの、ネット上ではさまざまな意見が発信されていて、何を信じていいかわからないまま、検討途中で止まってしまう留学生は多くいます。その疑問、無理に一人で解決せずに留学カウンセラーに相談してみませんか?
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※1...一橋大学森有礼高等教育国際流動化センター 加藤 真紀,鈴木 賢「短期留学の効果・ランダム割当による留学データを用いた実証分析」(参照日:2023-3-18)
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