短期留学であっても病気や怪我のリスクはあります。保険に入っていなければ、何十万円も請求される恐れが出てくるでしょう。
そこで、今回は短期留学に関する保険の話をしていきます。短期留学に向けて保険を用意しようと考えているけれど、どの保険が良いのか、期間が短いのでそもそも保険は必要ないのではないかなど悩んでいる人は、記事を読んでスッキリしましょう。
[目次]
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留学における保険の選択肢は、大きく2つに分かれます。それぞれの特徴やメリット・デメリットを整理しておきましょう。
海外旅行保険は一般的に旅行目的の人が利用するものなので、補償期間が31日程度と短いのが普通です。また、3日間や7日間など、自分の旅行スケジュールにあう期間の保険を選べるので、費用を節約しやすくなっています。
ただし、保険の内容は制限されていることが多く、一般的に 旅行時には起こらないと考えられるものに対してカバーしていないケースがほとんどです。
多くの場合、海外旅行保険は現地に行ってから入ることはできません。まれにそういったサービスを行っている保険商品もありますが、大抵は日本を出国前に入っておく必要があります。
一般的に留学は数ヶ月〜数年におよぶため、留学保険の補償期間は海外旅行保険と比べると長いです。また、 長期間生活しているとさまざまな病気や怪我をする可能性があるため、補償内容も広範囲にカバーされています。
留学保険には2種類あり、補償内容があらかじめ決められているものと、自分でカバーしたい項目を選ぶものに分かれます。後者の場合、選び方によっては保険料を低くおさえることができますが、万が一補償範囲外のトラブルが発生した場合には、自分で支払わなければならないリスクが伴うため注意が必要です。
留学費用を節約するために、短期留学なら保険に入らなくても大丈夫だと考えてしまいがちです。そこで、短期留学中に保険に入らないとどうなる可能性があるのかを解説していきます。
留学中にはさまざまな健康トラブルが予想されます。たとえば、体調不良から胃腸炎などになり入院費用が発生したり、走行中の自転車にぶつかって大きな怪我をしたりすることもあるでしょう。
私は留学中に大きな怪我や病気をしなかったものの、歯の詰め物が取れたために歯医者に行きました。歯科治療もカバーされている保険に入っていたため、治療費は初診料くらいでした。ただし、薬を処方された場合には、保険に入っていても薬代がかかります。
慣れない土地で生活すると、体調不良や不注意を起こしてしまいがちです。
私は海外のある都市に旅行をしたとき、階段を1段踏み外し、足を捻挫したことがありました。これは旅行1日目の出来事です。怪我や病気は短期間に起こりにくいでしょうが、起こるときには起きてしまうものでもあります。
保険に入らない状態で病院を受診した場合、留学している国や、病気あるいは怪我の程度によるものの、数万〜数百万円を自己負担しなくてはならない恐れがあるので要注意です。
短期留学をする場合は、安心して留学できるように留学保険を選ぶと良いでしょう。たとえば、留学保険には住んでいる家の損害賠償などが含まれることもあります。
また、こちらのタイプの保険は親族の不幸など緊急に帰国しなければならなくなったときの帰国費用をカバーしているものもあり、多くの点で留学中のトラブルに対しての補償内容が手厚いです。
さらに、短期といっても1ヶ月以上の留学をする場合は、留学保険に入ったほうが1日あたりの費用が安く済む可能性もあるのでおすすめです。
短期留学のための保険を選ぶ際には、どのような点に注目すれば良いのでしょうか。
保険によって掛け金は大きく異なりますが、その理由のひとつは補償内容の違いです。たとえば、元から歯科治療や眼科治療が含まれていなかったり、妊娠・出産に関する項目がカバーされていなかったりするものは、カバーされているものよりは割安になります。
ただし、安いからといって最低限の補償しかない保険を選ぶと、補償外の治療に高額な請求がなされるリスクがあるので要注意です。とりわけ、持病がある人は持病とその持病に誘発されやすい疾病などをカバーした内容のものを選びましょう。
前述のように、どの内容を補償してほしいのかを自分で決められるタイプの保険商品もあるので、補償内容は吟味することが大切です。
補償内容に次いで、オプションもまた見るべき項目のひとつです。オプションには、通訳の有無だったりその保険が利用できる病院の数や種類だったりと、病院を利用するにあたり利便性を向上させられるものが含まれています。
また、ドイツのプライベート保険のなかには、病院であまり待たずに済むオプションを持つものもありました。保険会社によってオプションの有無や内容は多岐にわたるので、自分にあったものをしっかりと見極めていきましょう。
保険代が留学費用を圧迫してしまうと、留学中にしたいことがしづらくなってしまいます。しかし、節約しようと安価な保険に加入すれば、いざというときに使い物にならないかもしれないのでバランスが必要です。
また、国によってはビザを取得するために必要な保険の補償内容というものが決められています。安いからといって最低限の補償しかない保険に加入すると、短期留学とはいえ、ビザが必要になったときに下りない恐れがあるので注意しましょう。
ただ、日本で入れる留学保険は、各社とも補償内容などに大きな違いはありません。細かなサービスやオプションの違いを比較して、費用に見合う最適なものを選んでください。
さまざまな会社が留学保険を提供しているため、どれが自分に合うか分からないという人もいるのではないでしょうか。ここでは、3つのおすすめ留学保険を紹介していきます。
保険会社大手のAIG損保は、留学・ワーホリ保険を提供しています。
同社の留学保険は31日を超える契約のみで、1ヶ月以内の留学では海外旅行保険となります。
保険には契約期間や補償内容によって4つのタイプがあり、「TP3」「TP1」が6ヶ月〜1年の契約、「8P3」「8P1」が32日以上1年の契約です。
特徴としては、家主に対する賠償責任を補償したり、家財や身の回り品を補償したりするプランがあります。これらは通常「個人賠償責任」や「携行品」では補償されないものなので、こちらはより安心感を得られる保険だといえるでしょう。
さらに、同保険には家族に何かあったときの「緊急一時帰国費用」も用意されているため、留学中のあらゆるトラブルに対応してくれます。
また、同社の留学保険は、保険期間が6ヶ月以上の契約から歯科治療をカバーできるようになります。
3ヶ月までの短期留学の場合、「8P3」と「8P1」が対象となります。
前者と後者の違いは、前者の傷害死亡が2,000万円だったり航空機寄託手荷物遅延補償が10万円ついたりするのに対し、後者の傷害死亡が1,000万円、航空機寄託手荷物遅延補償がなしなど、補償内容にいくつか違いがあります。
そのため、保険料も変わってくるので注意が必要です。8P3の場合、3ヶ月の契約では合計63,340円で、3ヶ月を13週間とした場合、1週間あたりおよそ4,870円です。
一方、8P1は3ヶ月の契約では58,160円で、1週間あたりおよそ4,470円となります。
保険代を節約したい人は、クレジットカードに付帯している保険を使用する方法もあります。カード付帯保険について詳しく見ていきましょう。
クレジットカードによっては、海外へ渡航した際に旅行保険が付帯しているものがあります。しかし、すべてのカードが対象ではなく、年会費が無料のものには付帯していない可能性が高いです。
ただし、学生用のカードなら海外旅行保険がついているケースが多いです。いずれにせよ、留学前には必ず海外旅行保険の有無を確認しておきましょう。
クレジットカードに付帯している保険は、保険代を払わずとも携行品や個人賠償責任などを補償してくれるため、保険代を大きく節約できます。
クレジットカードに付帯する保険には、自動付帯と利用付帯の2つがあります。自動付帯とは、そのカードを持っているだけで自動的に保険に入っている状態になることです。逆に、利用付帯とは、そのカードを使って旅行代金を支払うことで保険に入れるものです。
つまり、うっかり利用付帯のカードで旅行代金を支払わなかった場合、保険がない状態で留学をしてしまう恐れがあります。そのため、自動付帯のほうが持っていて安心といえるでしょう。
同じカード会社から発行されたものであっても、自動付帯か利用付帯かはカードの種類によって異なるので、事前に確認することが大切です。
カードに付帯されている保険には、メリットもデメリットもあります。
カード付帯保険のメリットは、保険代を大きく節約できる点です。短期留学であったとしても、保険代は通常数万円程度はかかります。しかし、カード付帯保険を利用すれば、実質ゼロ円で保険に入ることができます。
また、補償される金額が留学保険とほとんど変わらず高額なところも優れた点です。学生用のカードでも、傷害死亡に対して2,000万円、賠償責任2,000万円などが補償されるケースがあり、留学の安心を後押しします。
さらに、カード付帯保険のなかには、自宅から空港までの国内移動に関するトラブルを補償するものもあります。
カード付帯の保険はあくまで旅行保険なので、家財に対する補償など、留学保険のような補償内容はありません。オプションとしてもそういったものがないので、旅行によくあるトラブルは補償されても、留学で起こる可能性のあるトラブルまでは補償されないことがほとんどです。
加えて、たいていのカード付帯保険の補償期間は3ヶ月なので、3ヶ月を超える留学には基本的に向きません。3ヶ月以上カード付帯保険を利用したければ1度日本に帰ってからまた留学先に行かなければならず、この場合には費用を節約するという観点からはメリットがないといえます。
数あるクレジットカードのなかで、特におすすめのカード付帯保険を3つ紹介していきます。
年会費が永年無料のエポスカードは、お得なカードとして高い知名度を誇ります。
最大90日間の海外旅行に対応しているので、短期留学に利用する保険として適しています。
補償内容は携行品損害や疾病など旅行で起きやすいトラブルが主です。賠償責任は免責なしで、1事故あたり最大2,000万円となっています。
エポスカードに関しては、保険代が一切かかりません。
多くの年会費が無料のカードには海外旅行保険がついていないか、ついていても利用付帯がほとんどですが、エポスカードは自動付帯となっています。
ただし、対象者はVISAブランドがついたエポスカード会員本人のみです。
クレジットVISAカードといえば思い浮かべる人も多い定番の三井住友カードにも、海外旅行保険が付帯しています。三井住友カードの場合、カードの種類によって細かく補償金額が設定されています。
三井住友カードで海外旅行保険がついている学生カードは、「クラシック」「クラシックA」「アミティエ」の3種類です。「クラシック」と後の2つでは補償金額に違いがあります。
補償金額の限度額をより高くしたいなら、「クラシックA」と「アミティエ」を選ぶのがおすすめです。年会費は「クラシックA」のみが250円(+税)で、後の2つは無料です。なお、三井住友カードでは、学生カード以外は年会費が発生します。
また、三井住友カードの海外旅行保険における補償期間は最長3ヶ月なので、短期留学で利用するのにも適しています。
三井住友カードに付帯している海外旅行保険には、保険代を別途支払う必要はありません。
「クラシック」に関しては、学生カードであっても一般カードでもあっても、旅行代金をそのカードで支払う必要があるため利用付帯です。一方、それ以外のカードは、学生かそうではないかを問わず、自動付帯と利用付帯を選べるのが特徴です。
ただし、カードで旅行代金を支払っていた場合、支払わなかった場合に比べて、補償金額が高くなります。「クラシックA」の場合、傷害死亡・後遺障害は自動で300万円つきます。ただし、カードを利用するなど条件を満たしていた場合、さらに1,700万円がプラスされ、合計で最高2,000万円になるので覚えておきましょう。
国内での知名度が抜群に高い楽天カードには、一般カードのほか、学生用の「楽天カードアカデミー」にも、海外旅行保険が付帯しています。
楽天カードの場合、年会費が発生しない一般カードにも海外旅行保険が付帯しています。
また、本カードで家族の旅行代金を支払っていれば、家族カードを持つ家族にも保険が適用されるため、親のクレジットカードに紐づいた家族カードを持っている人でも利用可能です。
楽天カードでは、カードで旅行代金を支払えばそれ以上のお金はかかりません。
楽天カードの海外旅行保険は利用付帯であり、自宅から空港までの交通費か、海外旅行代金(募集型の企画旅行)をカードで支払っている必要があります。
その際は、1円だけでもカードで決済していれば条件を満たしていることになります。
今回は、短期留学で役立つ保険について解説しました。短期留学でもケガや病気のリスクはあるので、留学保険には必ず加入しておきましょう。
留学が短期ならクレジットカードに付帯している海外旅行保険という選択肢があります。手持ちのクレジットカードに保険が付帯しているかどうか、よく確認してくださいね。留学が長期におよぶ場合は留学保険を選択する必要があるでしょう。
保険選びのポイントは、留学期間と補償内容、保険代のバランスです。保険は万が一のときに役立つものなので、安ければ良いというものではありません。
これから留学を考えている人は、いざというときに役立つ保険について、しっかりと考えていきましょう。
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