こんにちは。学生時代から英検に挑戦し、社会人になってから準1級を取得したSatoです。今も英語の勉強を続けていて、最終的には1級を取得したいと考えています。
英検といえば、学生さんが受ける資格というイメージがありますよね。実際、就職にはTOEICのほうが有利だと考えている人も多いでしょう。しかし、英検は4技能をバランス良く測定できるため、就職活動で重視されることも多い資格の一つです。
実際、私も英検を取得していることを評価され、英語力が必要な仕事に就くことができました。英検取得のために得た知識は、外国人のお客様との会話やメールのやり取りに役立ちます。
そこで、今回は、英検は何級から就職に役立つのか、英検のメリットや履歴書の書き方などを解説します。これから、英検を取得して将来に役立てたいと考えている人はぜひ参考にしてください。
[目次]
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英検は5級から1級までありますが、就職に役立つのは何級からなのでしょうか。ここでは、高校生や大学生にとって有利なのは何級からなのか、英検以外に就職に有利な資格を紹介します。
市場のグローバル化が進む中、英語力はどの業界にとっても必須のスキルとなりつつあります。国内においては少子高齢化が進み、市場を拡大するには海外に進出せざるを得ない状況になっているためです。
そのため、これまで国内のみで営業をしていた企業も海外進出を目指すようになってきました。
また、海外から日本へ来る観光客や労働者、留学生も増えてきています。これまで全く英語力が必要とされなかった業界でも、英語力が求められるようになってきているのです。
英語を必要とする職種の求人広告を見ると、応募資格に「英検準1級以上またはTOEIC800点以上」など、英検やTOEICのレベルを示すものも多くみかけます。
英検のホームページにある「各級の目安」を見てみると、英検2級は「ビジネスシーンでも採用試験の履歴書などで英語力をアピールできます」と記され、英検1級なら「世界で活躍できる人材の英語力を証明します」とあります。このことから、就職において英検は重視される傾向にあると言えるでしょう。
高校生の場合、英検2級以上の資格を持っていると就職に有利です。英検2級を取得するには、高校卒業程度の英語力が求められます。
医療や経済、テクノロジーなど幅広い分野の英文を読みこなせるようになるため、ビジネスでも大いに役立つでしょう。
英検2級では約5000語の単語力が必要とされます。また、長文も難易度が高く、大学入試レベルとなっています。
ただし、合格率については、2020年現在公式に発表されていません。以前公表されていたデータを参考にすると、合格率は25%前後となっています。
合格するためには、しっかりとした対策が必要です。
大学生になると、さらにハイレベルな英語力が求められるようになります。就職で有利となるレベルは準1級以上です。英検準1級では実践的な英語力が試されます。
リスニングもビジネスシーンを想定した会話が出題され、実際に役立つ英語が身に付いていなければ解答できません。また、エッセイ形式の問題もあるため、英語で論理的な文章を書くことも求められます。
英検準1級の難易度は、大学中級程度です。ほかの級と同様、公式には合格率が発表されていませんが、過去のデータから合格率は15%程度と推測されます。
英語力を測定する資格には、英検のほかにもTOEICやTOEFL、IELTSなどがあります。
そのなかでも、国内外の企業で認知度の高い資格といえばTOEIC L&R TESTです。全体的にビジネスシーンを意識した試験内容となっています。
TOEICの場合、600点以上であれば就職に有利です。ただし、外資系企業への就職や国際関係の仕事を目指すなら、800点以上が目安となります。企業によってはTOEICの点数を採用基準としていることもあるため、就職活動前に一度は受けておきたい資格です。
一方で、TOEFLやIELTSのスコアは留学する際の基準となります。国内の就職活動ではあまり認知度が高くないため、できれば英検やTOEICを受験しておいたほうが無難です。
英検はなぜ就職活動に有利なのでしょうか。また、実際にどのように活用できるのか、英検を取得するメリットを3つ紹介します。
TOEFLの場合、2年程度の有効期限があるため、2年以上前に取得した場合は就職活動前に再度受け直す必要があります。
しかし、英検は有効期限がないので、何年も前に取得した場合でも就職活動で有効です。履歴書に記載する際も問題ありません。なお、留学に活用する場合は2年間の有効期限がありますのでご注意ください。
たとえば、高校時代に取得した英検を大学卒業時の就職活動で活用することもできます。大学入試対策として英語を勉強したついでに、英検も取得しておけば将来も活用できるというわけです。英検は早めに取得しておくのがおすすめです。
国内での認知度が高いことも、英検を取得するメリットです。英検は中学校や高校で受験を推奨していることが多いため、知らないという人は少ないでしょう。人事担当者の中にも、実際に受けたことがある人も多いはずです。
せっかく英語の資格をアピールしようとしても、どのような資格なのか理解してもらえなければ評価につながりにくくなります。
特に、これまで英語とは無縁だった企業や業界では、意外と伝わりにくいものです。しかし、英検なら人事担当者にもなじみがある可能性が高いため、英語力をしっかりアピールできます。
英検では3級から2次試験で面接があり、リーディング、リスニング、スピーキングの能力が問われます。また、2級以上になると筆記試験にライティングが加わるため、4技能がバランス良く身に付いていないと合格できません。
TOEICは、リスニングとリーディングのテスト(L&R TEST)が有名で、スピーキングとライティング(S&W TEST)も別にあるのですが、受験者が少ない傾向にあります。そのため、英検2級以上を取得していると4技能が身に付いていることをアピールできます。
仕事で英語を使う場合、メールでやり取りするだけでもリーディングとライティングの能力が必要です。また、接客ではリスニングとスピーキングの能力が求められます。英検を取得していれば、どのようなシーンでも英語での対応ができるでしょう。
英語の能力は、今やあらゆる業種、職種で重宝されています。外資系企業や海外での就職、研究職はもちろんのこと、国内でも英語力が求められるようになっているのです。ここでは、英検が有利になる業界や業種を5つ紹介します。
国内市場が頭打ちとなる中、これまで国内を中心に営業活動を行ってきた企業も、海外を目指すケースが多くなっています。特に、製造業ではすでに海外に進出しているケースが多く、英語力は必須のスキルといえます。
日本の製品が海外でも高い評価を得ている中、さらにアピールするためには英語力が必要です。また、国内のみで働く場合でも、英語の文書作成や簡単な英会話はできたほうがよいでしょう。英検を取得して、英語力をアピールすれば製造業への就職活動にも有利です。
観光客や労働者など、日本に来る外国人が増えているため、販売・サービス業でも英語力が必要です。たとえば、スーパーやコンビニ、飲食店などを利用する外国人も増え、英語での対応が求められています。実際に、レジで英語を使った対応をするスタッフも多く見かけるようになりました。
また、飲食店やホテル、不動産などのサービス業でも英語による対応が求められるようになっています。英検ならリスニングやスピーキング力もアピールできるため、販売・サービス業への就職を目指す場合にも有利です。
高校や大学などの教育機関でも留学生の受け入れが進み、受付や事務でも英語力が必要とされるようになりました。
留学生の出身地はアジア圏が多いものの、留学生には母国語以外に英語が話せる人も多いため、まずは英語力があれば安心です。英検は教育機関への就職を目指す人にも有効となるでしょう。
また、教職を目指す場合も英語力は必須です。小学校でも英語教育が始まり、英語の教員が不足しています。また、外国人労働者の増加により、外国人の児童・生徒も増えているため、英語科の教員以外でも英語力が求められています。
外資系企業といっても、部署や職種によっては必ずしも英語力を求められないこともあります。
とはいえ、ほとんどの外資系企業では英語力を採用基準としているところが多いのが実情です。海外にある本社や支社の社員とやり取りするためには、ある程度の英語力が必要だからです。
英検2級程度を取得していれば、電話やメールでのやり取りが可能であるとことの証明になります。ただし、できればTOEICもあわせて取得しておくことがおすすめです。
もし英検のみ取得している場合は、TOEIC換算でどのくらいのスコアなのか説明できるようにしておきましょう。
ヨーロッパで作成された外国語学習者の習熟度レベルを示すガイドライン「CEFR」を基準に換算すると、英検2級ならTOEIC550~600点程度、英検準1級ならTOEIC740~820点、英検1級ならTOEIC870~970点が目安です。
ただし、スコア換算は公式に発表されているわけではないので、あくまでも目安としてください。
航空会社や鉄道会社などの運輸系企業でも、英語力が必要とされることが多くなっています。航空会社の場合、海外便の乗務員はもちろんのこと、国内便や空港で働く職員にも英語力は必須です。
また、事務系や技術系の場合でも、ある程度の英語力は求められます。鉄道会社では、特に外国人の多いエリアで働く駅員、乗務員などは英語力が必要です。
近年では、技術職も海外からの視察に対応したり海外における技術支援を行ったりするため、英語を使う機会が増えています。
一般的な履歴書の資格欄は、以下のような形式になっています。就職活動で履歴書へ英検取得を記載する際の参考にしてください。
2019年 | 3 | 実用英語技能検定 1級 合格 |
履歴書にはさまざまな形式がありますが、B4またはA3サイズの横型になっているのが一般的です。左側には氏名や住所、学歴などを記載する欄があり、右側に資格欄や志望動機などを記載する欄があります。英検の資格を記載する場合は、右側の資格欄に記載しましょう。
資格欄には、「年」「月」「免許・資格」を記載するようになっています。合格証明書で確認しながら取得した年月を正確に記載し、資格名は正式名称で記載するのがポイントです。複数の級を取得している場合は、一番高いレベルの級のみ記載するとよいでしょう。
ただし、履歴書へ記載する場合、5級~準2級ではあまり評価の対象にならないため、できれば2級以上を取得しておくことをおすすめします。
英検2級以上に合格するためには、ある程度の勉強が必要です。特に、準1級以上を取得するためには、単語の暗記や長文読解などに苦労することも多いでしょう。そのような努力は就職活動の際の自己PRとしても活用できます。
英検の取得は、資格欄だけでなく「自己PR」の欄でアピールするのもおすすめです。たとえば、「英検1級レベルの英語力があり、英語でのコミュニケーションには自信があります」など、説得力のあるアピールができます。
また、就職活動で英語力をアピールする際には、どのように活かしたいのか具体的に述べることも大切です。「外国人観光客の接客に活かしたい」「海外市場でのマーケティングに活かしたい」など、自分の希望に合ったアピールをしましょう。
英検を就職活動のアピール材料として使う場合、注意が必要なことがあります。ここでは、注意点を3つ挙げますので、就職活動をする際の参考にしてください。
英検は日本でのみ実施されている資格試験なので、級だけを伝えても外資系企業や海外での就職ではあまり評価されないかもしれません。
英検だけでご自身の英語力をアピールするには、2016年から導入された「英検CSEスコア」も併せて伝えるといいでしょう。英検CSEスコアは、国際標準規格のCEFRにも対応した、英語の4技能(リーディング、リスニング、スピーキング、ライティング)のスコアです。
たとえば、同じ英検2級でも、英検CSEスコアが1728〜1949までは、CEFRレベルがA2、1949〜2299までであれば、CEFRレベルは一つ上のB1と換算されます。取得した英検のスコア証明書を就職先に提出する必要がある場合は、有料での再発行も可能です。
また、余裕があれば、英検以外の資格にもチャレンジするといいでしょう。特に、ビジネス向けの英語力をアピールするには、TOEICが有利です。
TOEICでは試験自体がビジネスシーンを意識した内容となっています。リスニングでは接客や会議などを想定したシーン、読解問題でもビジネス文書やメールの文面など、実際にビジネスでよく使われるような英語力が問われます。
英検でハイレベルな級を取得していれば、TOEICでも高いスコアを取れる実力は備わっているので、TOEICにも挑戦してみましょう。
英検の最高レベルである1級を取得するためには、かなりの英語力が必要です。しかし、職業によっては英検1級以上にハイレベルな英語力を求められることもあります。たとえば、研究職や通訳士、翻訳士などの職業です。
そのため、そのような職業に就きたい場合は、英検1級を取得した後も英語の勉強を続ける必要があります。英検1級以上の英語力を証明したい場合は、TOEFLやIELTSなどの資格も必要です。TOEFL iBTであれば94以上、IELTSなら7以上のスコアを目指しましょう。
履歴書で英検を取得したことをアピールすると、面接に進んだ際にその場で英語力を試されることがあります。特に、英語を必要とする企業へ就職する場合、面接自体が英語で行われることもあるのです。その際、英検で取得したレベル相応の英語力がないと判断されると、マイナス評価となってしまいます。
英検取得をアピールしたい場合、面接でも英語力をアピールできるように準備しておくことが大切です。英語での自己紹介はもちろんのこと、職歴や志望動機なども英語で答えられるようにしておきましょう。
英検の一次試験は原則として6月、10月、1月の年に3回実施されています。ただし、年度によっては実施日が前の月にずれ込むこともあるので確認が必要です。本会場で受験する場合は日曜日に行われます。
二次試験は7月、11月、2月に実施されますが、前の月に設定されることもあります。年度によって受験日が変わるため、必ず公式サイトで確認しましょう。
コンピュータで受験可能な英検CBTは毎月実施されています。受験できる級は準1級から3級です。4技能の試験を1日で行えるため、二次試験はありません。
検定料は次の表のとおりです。準会場は学校・塾・企業などで団体申込みをする場合、かつその団体を会場として一次試験を実施する場合の検定料です。また、本会場と英検CBTの検定料は2020年度から下記の料金に改定になりました。検定料はすべて税込です。
級 | 本会場 | 準会場 | 英検CBT |
---|---|---|---|
1級 | 10,300円 | - | - |
準1級 | 8,400円 | - | 7,400円 |
2級 | 7,400円 | 5,500円 | 6,400円 |
準2級 | 6,900円 | 4,900円 | 5,900円 |
3級 | 5,900円 | 3,900円 | 4,900円 |
4級 | 3,600円 | 2,600円 | - |
5級 | 3,000円 | 2,000円 | - |
英検の申し込み方法は、インターネット申込、コンビニ申込、特約書店申込の3つの方法があります。
インターネット申込の場合は、公式サイトから申し込み、クレジットカードやコンビニ、郵便局での支払いが可能です。コンビニ申込の場合は、ローソン・ミニストップなら「Loppi」、セブンイレブンなら「マルチコピー機」、ファミリーマートなら「Famiポート」の情報端末で申し込みをします。特約書店で申し込む場合は、願書を入手し、書店で検定料を支払います。
本記事では、就職活動における英検について解説しました。英検を就職活動で活かすなら、2級以上の取得がおすすめです。2級以上を取得していれば、日常会話やビジネスで使える英語力が身に付いていることをアピールできます。
ただし、外資系企業や海外での就職を目指すなら、英検だけでなくTOEICやTOEFL、IELTSなども受験しておくことをおすすめします。
また、英語力をアピールするには資格取得だけでなく、実際に使える英語を身に付けておくことが大事です。英語力が求められる職種では面接が英語で行われる場合もあります。英語力をしっかりアピールするためには、留学して面接対策を行うのもいいでしょう。
面接対策の他にも、留学して集中的にTOEICやTOEFL、IELTSの試験対策ができる語学学校もあります。
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