【2024年最新版】留学に必要な学生ビザの基本情報と申請方法を国ごとに解説

学生ビザ 申請 期間

こんにちは。交換留学生として1年間ドイツに留学していた愛優です。

外国に長期間滞在するとなると必要なのがビザ。

日本のパスポートは非常に優れているので、旅行での短期滞在であればビザが不要な国も多いです。それゆえになかなか触れることのないビザですが、実は留学となると学生ビザの申請がつきものなんです。

ビザの申請にはどんな書類が必要なのか、どこで行えるのか、ハードルは高いのかなど、ビザの申請に関する疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は学生ビザを申請するときの注意点や、手順、知っておきたいポイントをご紹介します。

留学を控えてビザ申請をこれから始める方は、ぜひこの記事を参考にビザ申請を進めてくださいね。

学生ビザ申請前に知っておきたい基本ポイント

学生ビザ 申請 期間

まずはビザ申請をする前に最低限知っておきたい、ビザの基本知識をご紹介します。

学生ビザと観光ビザの違い

まずは「学生ビザ」と「観光ビザ」の違いについてです。

この2つのビザは滞在目的が違うため、取得できるビザの期間も異なる国がほとんどです。

観光ビザは文字通り、その国での観光を目的にしたビザです。日本人であればほとんどの国に観光ビザ無しで一定期間入国できるので、観光ビザを申請する機会はあまりないかと思います。

一方、学生ビザはその国で大学や語学学校に通うために発給されるビザです。多くの国は、観光ビザと比べて学生ビザの取得できる期間が長く設定されています。

学生ビザとワーキングホリデービザの違い

続いてワーキングホリデービザとの違いですが、労働が認められているか否かが最も大きな違いです。

ワーキングホリデービザはその国で働くことが前提の滞在であることもあり、その国での労働が認められています。

一方、学生ビザだと労働が禁止されていたり、労働時間が制限されたりします。

さらに国によっては、申請した学校への出席率が一定の数値を割ると日本に強制送還されたり、ビザを停止されたりすることもあります。

資金の問題で留学先でも働きたい人や、留学中に自由に旅行に行きたい人は、学生ビザではなくワーキングホリデービザでの滞在を検討したほうが良いかもしれません

学生ビザ申請は取得まで時間がかかる

学生ビザは書類を揃えて申請に行ったその場でビザが下りるわけではありません。

また、申請書類に関しても、留学先の大学の入学証明や留学を受け入れることを証明できる書類等が必要な場合がほとんどです。

海外の方とのやり取りは言語の面だけでなく、必要な書類が何なのかうまく伝わらなかったり、必要な書類がなかなか送られてこなかったりとハードルも高いです。原本が必要な書類となると留学先の大学から国際郵便で送ってもらう必要もあります。

出国ぎりぎりに準備を始めるのではなく、数か月余裕をもって申請の準備を進めるようにしましょう。

学生ビザは就労制限がある

先ほどもご説明したように、学生ビザはその国で勉強することを目的に発行されているビザなので、その国で働くことができなかったり、働くことはできても労働時間に制限があったりします。

留学中に経験や語学習得のために現地でのアルバイトを考えている方もいると思いますが、この労働の条件に関しては国ごとに条件が違います。

勤務先の責任者がビザに関して知らない可能性もあるので、必ず事前に学生ビザで労働ができるのか、できるのであればどの程度の時間働くことができるのかをご自身で確認しましょう。

一般的な学生ビザ申請の手順

学生ビザ 申請 手順

ビザの基本的なポイントについて知ることはできたでしょうか。ここからはビザ申請の手順について、具体的に順を追ってご紹介します。

STEP1.パスポートの手配

まずはパスポートがないことには申請は始まりません。どの国のビザ申請にも絶対に必要になるのがこのパスポートです。

パスポートの申請はお住まいの各自治体で申請ができます。必要書類や申請場所についてはお住まいの都道府県のホームページより確認してください。

申請から発行までに必要な期間は1〜2週間です。連休をはさんでいるとさらに時間がかかることもあるので注意が必要です。

居住地は変わったけど住民票を引っ越し先に移していないという方は、住民票のある都道府県での申請が必要であったり、現在住んでいる県での申請に必要な書類が増えたりします。

必要な書類等を確信し、余裕をもって申請しましょう。

STEP2.留学先のビザ発給要件を調べる

パスポートの申請が終わったら、留学先のビザ発給のための条件を確認しましょう。最も確実で最新の情報が確認できるのは、各国の大使館のホームページです。

ビザ申請に必要な書類や発給要件は予告なく変わることがあります。

実際にビザ申請に行った際に、最新の条件ではさらに書類が必要だったということにならないためにも、一度必ず最新情報を確認してくださいね。

さらに必要書類や発給期間だけでなくビザ申請の流れも一緒に調べておくと、書類が揃ってからビザの申請までの流れがスムーズですよ。

STEP3.申請に必要な書類を集める

必要な書類や申請方法の確認ができたら、必要書類を集めましょう。

書類によってはすぐに手に入るものもあれば、日本の大学で英文の書類や、留学先の大学や語学学校から原本を送ってもらう書類が必要なケースもあります。

留学先の大学や語学学校から書類を送ってもらう場合は1〜2か月、国によってはそれ以上の余裕を見ておく必要があります。

ビザ申請にも時間がかかることを考えると、必要書類の種類によっては出発の4か月ほど前から書類を集め始めないと間に合わなくなる可能性も。

出発に間に合わなくなったなんてことにならないよう、早めに書類を集めるように動きましょう。

STEP4.ビザを申請する

必要書類が手元に揃ったら、いよいよビザの申請です。

ビザの申請は主に各国の大使館や領事館でできますが、中にはビザ申請を受け付けていない領事館もあるので注意しましょう。

また、ビザ申請をする際には、専用の予約システムから事前に申請予約をしていないと申請ができないこともあります。さらにはその予約枠も直近の日付が予約で埋まってしまうことも考えられます。

地方に住んでいる方は、大使館や領事館のある都道府県まで赴かなければ申請できないという方もいると思います。そういった際の交通手配やホテルの手配も、必要であれば早めに進めるようにしましょう。

ビザを申請してから発給されるまでの時間は国によって様々ですし、同じ国でのビザ申請でも人によって様々です。すぐに発給してもらえる人もいれば、書類精査などにより発給までに1か月以上時間がかかる人もいます。

STEP5.国によって追加書類を提出

申請後、国によっては追加の書類が必要になる可能性があります。

追加書類の提出を求められる理由は、最初に提出した書類に不備があったり、提出しなければいけない書類が提出できていなかったりと人によって様々です。もちろん追加書類の提出を求められずにそのままビザが発給される人もいます。

追加で提出を求められた書類を全て提出し終わらないうちはビザが発給されないので、求められた場合には速やかに応じましょう。

STEP6.学生ビザ発給!

申請が通ればいよいよ学生ビザが発給されます。

必ず発給されたビザを確認し、名前やパスポート番号、滞在期間等に誤りがないか確認してください。万が一不備や間違いがあった場合は、必ずその場で係員に申し出てください。後からの申し出だと受け入れられないこともあります。

ビザを受け取ったら準備は終了!気を付けて出発してくださいね。

なお、ここまで紹介した手順はあくまでも一般的な手順をご紹介したもので、国によって細かい手順は異なりますのでご注意ください。

【人気留学先別】ビザ申請のポイントと必要書類

ビザ申請 必要書類

ここからはより具体的に、各国のビザの詳細や必要書類についてご紹介します。

アメリカ

留学先として昔から人気の高いアメリカですが、ビザの申請は難しいのでしょうか。見ていきましょう。

学生ビザ発給要件

アメリカの学生ビザを取得するには91日以上、週に18時間以上のコースを受講しなければなりません。

90日以内の滞在であれば、電子査証のESTAの取得で滞在が可能です。なお、学生ビザでのアルバイトは原則不可となっています。

学生ビザの名称と有効期限

アメリカで留学に必要なビザは「学生ビザ(F-1)」で、その有効期限は留学期間に合わせて6か月〜5年の間で発給されます。

学生ビザ申請の必要書類

アメリカの学生ビザ申請はオンラインで行います。

必要書類は

  • パスポート
  • 顔写真
  • 入学許可証(I-20)
  • 申請書(DS-160)
  • 面接予約確認書
  • 資金の証明書類
  • SEVIS申請費の領収書
  • 過去10年で発行された古いパスポート

です。

アメリカの学生ビザ取得には面接があるのですが、そこでさらに

  • ・オンライン申請の確認書
  • ・ビザ代金支払いの確認書
  • ・財務証明書
  • ・面接予約確認書

が必要です。また、補足資料として

  • ・納税証明書
  • ・戸籍謄本
  • ・成績証明書
  • ・英文エッセイ

等が必要となります。

フィリピン

続いてはセブ島の語学留学で近年人気が高いフィリピンです。

ビザ発給要件

フィリピンは30日以内の滞在であればビザは不要です。語学学校に通う場合は31日以上滞在する場合であっても、語学学校でビザの申請をしてくれることがほとんどです。

ビザの名称と有効期限

フィリピンに31日以上滞在する際に必要なビザは「観光ビザ」です。

観光ビザの有効期限は入国から30日間です。31日以上滞在される場合は、滞在日数によって1ヵ月単位で選べる延長期間を選び、申請します。

また、期間に関わらずフィリピンへ語学留学の目的で渡航する場合は、別途SSP(Special Study Permit)を発行する必要があります。基本的には現地で語学学校が手続きを代行することが多いです。

併せて60日以上滞在される方はACR-Iカード(外国人登録証)、6ヶ月以上滞在される方はECCというフィリピン滞在中での犯罪履歴がないことを証明する書類も取得しなければなりません。

まとめると、

・フィリピンに30日以内滞在の場合はSSPのみ
・31日以上滞在の場合はSSP・観光ビザ
・60日以上滞在の場合はSSP・観光ビザ・ACR-Iカード
・6か月以上の場合はSSP・観光ビザ・ACR-Iカード・ECCカード

が必要です。その後は1ヵ月単位での観光ビザの更新が必要ということになります。

学生ビザ9(F)申請の必要書類

フィリピンの大学や大学院へ留学する場合、学生ビザ9(F)が必要です。

日本にて申請する必要があり、必要書類は以下の通りです。

  • ・パスポート
  • ・非移民ビザ申請用紙
  • ・顔写真
  • ・ビザ申請・発行に関わる同意書
  • ・レターパック
  • ・入学許可証
  • ・入学資格証明書
  • ・犯罪経歴証明書
  • ・医師からの診断書

オーストラリア

ワーキングホリデービザを利用して渡航する人が多いオーストラリア。学生ビザの要件はどのようになっているのでしょうか。

学生ビザ発給要件

3か月以内の留学であれば、電子査証であるETASの申請で渡航可能です。3か月以上の留学の場合は学生ビザ取得が必要となります。

学生ビザの申請には、週25時間以上のコースを受講することが義務付けられており、政府が指定する学生保険への加入が必須です。指定の病院で健康診断の受診結果の提出を求められうこともあります。

学生ビザの名称と有効期限

観光ビザであれば最長3ヶ月まで、ワーキングホリデーで最長4ヶ月まで語学学校に通うことができます。学生ビザであれば、申し込んだ入学期間中は滞在、通学することができます。

学生ビザ申請の必要書類

オーストラリアの学生ビザ申請はオンラインで行います。申請時に必要な書類は

  • ・パスポート
  • ・出生証明書又は身分証明書
  • ・資金証明書類

です。

また、OSHC(海外留学生健康保険)への加入も必要です。通常語学学校等に入学の申し込みをする際に同時に申し込みをするので、申請前に別で申し込みをする必要はありません。

カナダ

続いては、穏やかな人が多く日本人が選ぶ留学先としても人気の高いカナダのビザ申請要件を見ていきましょう。

学生ビザ発給要件

カナダ留学では、留学期間が6か月未満の場合ビザ申請は必要ありません。

「eTA」というオンライン上での簡単な手続きをするだけで、最大6ヶ月間の滞在が可能です。

ただしeTAの場合、通える学校には制限がありますし、就労することはできません。

ですので働きたい、この学校に行きたいなどの希望がある方が留学したい場合、ビザの申請が必要となります。

学生ビザの名称と有効期限

カナダに6か月以上留学する際に必要となるビザが「学生ビザ」です。学生ビザの有効期限は、語学学校や大学に通う期間プラス3か月です。

学生ビザ申請の必要書類

カナダに留学する際のビザ申請はオンラインで行うことができます。申請時に必要な書類は以下です。

  • ・パスポート
  • ・顔写真
  • ・資金証明書類
  • ・入学許可証
  • ・家族情報フォーム(IMM5707)
  • ・ケベック州の場合、就学許可証
  • ・留学予定の州または準州からの証明書

スキャンしてアップロードする必要があるので、スキャナがない場合は事前にスキャンしてデータ化しておきましょう。

イギリス

ヨーロッパであり、母国語が英語ということから、人気の高い国であるイギリス。

そんなイギリスのビザ申請の要件をご紹介します。

学生ビザ発給要件

基本的に観光目的の6か月未満の滞在であればビザ取得の必要はありません。日本でのビザ取得は必要なく、入国時に審査があります。

6か月以上の留学の場合は、「短期学生ビザ」または「学生ビザ」の申請が必要です。

学生ビザの名称と有効期限

留学期間が6か月未満の場合はビザなしで渡航し、6か月以上の場合は下記2種類いずれかの学生ビザが必要です。

1つ目が「短期学生ビザ」です。これは6〜11ヶ月の間で留学する方向けのビザです。日本での取得が必須で、ビザ期間の延長はできません。

もう1つが「学生ビザ」と呼ばれるものです。こちらは基本的に12ヶ月以上、大学や専門学校に留学する際に申請可能なビザです。

上記2つのビザとの大きな違いは申請の際に語学力が求められることと、留学期間の延長が可能ということです。

学生ビザ申請の必要書類

イギリスの学生ビザ申請のために必要な書類は次の通りです。

  • ・パスポート
  • ・入学許可証
  • ・学費、滞在費の支払い能力を証明する書類

上記他、学生ビザでは英語能力証明書類、短期学生ビザでは滞在先情報や留学計画書を求められることもあります。

必語学力の規定があるのでハードルが高いですが、書類に漏れの無いように準備しましょう。

ニュージーランド

自然が多く穏やかなニュージーランドは、ゆっくりと留学生活を送りたい人から人気があります。そんなニュージーランドの学生ビザ要件はどうなっているのでしょうか。

学生ビザ発給要件

ニュージーランドへ留学する場合、3か月未満の留学であればビザの申請は不要です。3か月以上留学する場合はビザ申請が必要となります。

学生ビザの名称と有効期限

3か月以上留学する場合は「学生ビザ」を申請しなければなりません。有効期限は留学期間プラス4週間でビザが発給されることが多いようです。

学生ビザ申請の必要書類

ニュージーランドのビザもオンラインで申請が可能です。オンラインでビザ申請する際に必要な書類は、

  • ・パスポート
  • ・申請書
  • ・顔写真
  • ・入学許可証
  • ・パスポートのコピー
  • ・学費の支払い証明書
  • ・滞在資金の証明書類
  • ・帰国資金の証明書類

です。

オンライン申請の場合は上記の書類を全てPDFファイルで準備する必要があります。

まとめ

今回は、これから留学に行くのにビザについて知りたいという方に向けて、留学のためのビザの知識や申請方法についてご紹介しました。

基本的にビザの申請は、必要書類が1つでも欠けていたら申請はできません。国によっては学生ビザであってもなかなか申請が通らない国もあります。

渡航までにビザ申請が間に合うように、ビザの準備は前もって計画的に進めてくださいね。

また、国によっても発給の条件や取得できるビザの期間に大きな違いがあり、予告なくそれらの条件が変わることがあるので、必ず各国の大使館のサイトで最新情報を確認してから申請準備に取り掛かるようにしましょう。

留学の第一関門といっても過言ではないビザ申請。この関門を乗り越えてみなさんの留学が素敵なものになりますように!

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