「カナダでインターシップしたいけど、どうすればいいの?」
と思っている方。
カナダは常に「世界でもっとも住みやすい都市」ランキングの上位に入り、きれいな英語を学べることからもインターンシップ先として人気です。
とはいえ、具体的なインターンシップへの応募方法や必要なビザなど、わからないことも多いですよね。
そこで今回は、カナダのインターンシップ事情について紹介します。
ハードルが高そうに感じるカナダのインターンについても、押さえるポイントはそれほど多くありません。まずはこの記事で、カナダへのインターンシップについて知りましょう。
なお、カナダでの留学方法については下のページでまとめているので、他の留学方法を含め検討を進めたい方はチェックしてみてください。
カナダへ留学する方法とは?語学留学や正規留学など留学パターン別に解説
[目次]
海外インターンシップとは、海外の企業や団体で研修生として働く制度です。
海外インターンシップは近年、学生や社会人の間で参加者が増加しています。その理由は、
・グローバルな企業で働きたい
・その業界の最先端の国で経験を積みたい
・就職や転職活動に活かしたい
・これまでのキャリアを海外で活かしたい
などさまざまです。学生や社会人をインターン生として受け入れることに積極的な海外の日系企業、ローカル企業も増えており、今後もその流れは強くなっていくことでしょう。
国内のインターンシップは、ほとんどが就活を目的とした学生向けの短期間のものが多く、社会人が参加できるプログラムはほとんどありません。
一方海外のインターンシップは、企業に就職するにあたって一般的な選択肢の1つになっているため、転職を目的とした社会人参加も多いです。
ここからはカナダのインターンシップ状況について、
・カナダへのインターンシップを選ぶ理由
・インターンシップの期間
の順にお伝えします。
カナダをインターンシップに選ぶ理由は主に以下の3つです。
・インターンシップを積極的に受け入れている企業が多い
・キレイな英語が話せるようになる
・世界でも有数の企業が集まっている
先ほどお伝えした通り、カナダはインターンシップの先駆けとなった国です。そのためインターンシップのハードルが低く、海外からも多くの希望者が集まっています。
また、カナダはキレイな発音で英語を話す人が多いため、語学習得を目的としている人にも人気です。そしてカナダ最大の都市であるトロントには、世界有数の大企業が集まっており、インターンシップを通して大手企業への就職を目標とする人も多くなっています。
カナダのインターンシップは、おおむね3ヶ月以上の長期のものがほとんどです。日本のように単日や数週間といった、短期のインターンシップは多くありません。
インターンシップはワークスタイルに合わせて、週に数日や数時間働く「パートタイム」、正社員と同じ時間数働く「フルタイム」に分かれています。
カナダでインターンシップに参加するうえでは、コミュニケーションのベースとなる語学力は最低限必要です。また、必要なビザなどについても押さえておきましょう。
カナダにおいてインターンシップに必要な語学力は定められていません。しかし、インターンシップでは実際に英語を用いて業務を行うため、当然のことながら英語が話せないと業務に支障が出ます。
一般的にビジネスで必要な英語はTOEIC600点以上と言われており、インターンシップに参加するにあたっては同等の英語力を準備しておくことをおすすめします。
TOEIC600点をその他の語学指標に換算すると以下の通りです。
・IELTS:5.5以上
・TOEFL:60以上
・英検:準1級以上
カナダのインターンシップに申し込むには、滞在許可証(Permit)の取得が必要です。
滞在許可証は、
・就学許可証
・就労許可証
の2つがあり、学生であれば就学許可証を、それ以外の方は就労許可証を取ることになります。
これら許可証の申請方法は以下の3つです。
(1)カナダ移民・難民・市民権省(IRCC)のウェブサイトでオンライン申請する
(2)カナダビザ申請センター(CVAC)に郵送で申請する
(3)カナダビザ申請センター(CVAC)の受付窓口で申請する
また日本からカナダへ渡航する際に、現在入国ビザが免除になっていますが、eTA(Electornic Travel Authorization:電子渡航許可証)のオンライン申請が必要なので忘れないようにしましょう。
カナダでインターンシップをする場合、どのような求人があるのでしょうか。
ここでは、実際に多く求人が出ている職種・職業についてお伝えします。
職種:エンジニア・営業
滞在都市:トロント
業務内容:ITエンジニア業務、システム開発・プログラミングを担当するプログラマー業務。
給与・勤務時間:時給$12~/実働週40時間(月曜~金曜、土日休み)
期間:6ヶ月
職種:調理スタッフ
滞在都市:バンクーバー
業務内容:和食専門店における調理全般。特にデザート作製を担当できる方。
給与・勤務時間:時給$10.5~/実働週40時間(月曜~金曜、土日休み)
期間:12ヶ月
職種:営業・物流
滞在都市:トロント
業務内容:トロントを中心とした営業と物流を担当。販路の拡大と流通網などインフラの整備など。
給与・勤務時間:時給$10~/実働週40時間(月曜~金曜、土日休み)
期間:6ヶ月
職種:調理アシスタント
滞在都市:バンクーバー
業務内容:カフェレストランでの調理、盛り付け、キッチン清掃など。
給与・勤務時間:時給$8.5+チップ/実働週40時間(月曜~金曜、土日休み)
期間:6ヶ月又は12ヶ月
カナダでインターンシップをするメリットは、
・語学力が身につく
・多様な価値観に触れることができる
・自然に囲まれた住みやすい環境で暮らせる
の3つです。それぞれ解説しますね。
世界有数の企業が集まり、英語の発音が美しいと言われるカナダで働くことで、ビジネスに必要な語学力を身につけることができます。インターンシップの先駆けでもあるカナダでは、語学留学からインターンシップを希望する学生も多いです。
カナダは戦略的な移民プログラムを実施しており、さまざまな国からの移住者がいます。文化や歴史、宗教などが異なるメンバーが一緒に働く環境のあるカナダでは、多様な価値観に触れることができ、あなたの視野を広げてくれるでしょう。
労働環境についても、誰もが働きやすいような寛容的な雰囲気とシステムが整っています。
カナダは都市と自然が近いため、働きながらも自然を感じることができます。過ごしやすさにおけるランキングで上位にあるカナダでの暮らしは、生活そのものの豊かさを感じられるはずです。
加えて、カナダではプライベートの時間を大切にする価値観が一般的なので、休日の過ごし方も充実するでしょう。
ここでは、カナダでインターンシップする難しさや厳しさ、そしてその失敗事例についてお伝えします。せっかくのインターンシップを失敗に終わらせないためにも、注意すべき点を把握し自身の挑戦へ活かしてください。
インターンシップに行く際は、その業務内容をしっかりと確認しておくことが大事です。インターンシップと呼ばれているものの中には、イメージしていた業務内容と異なるものやアルバイトに近い仕事も混ざっているため、本来の目的に合わないものになってしまうこともあります。
【失敗事例】英語を学びに行ったのに、職場は日本へのコールセンターだった
Aさんはカナダでビジネス英語を学び、職務経歴として実績にすることがインターンシップの目的でした。
インターンシップ先として決まったのが事務作業やテレセールスを行う仕事と聞いていましたが、実際に行ってみると日本のお客さまからの問い合わせに対応する海外コールセンターの仕事。
業務中に話す言葉の大半が日本語であるため、Aさんは英語力をほとんど鍛えることができませんでした。
日本に比べるとカナダの物価は高い傾向にあります。特にトロントやバンクーバーなど移民が多い大都市では、移民が増えていることや、カナダドル安により住宅価格が高騰。その結果、留学生向けのシェアハウスやホームステイ費用も影響を受け、価格が上昇しています。現地での生活費は、想定よりも高くなっても大丈夫なように余裕をもって設定しておきましょう。
【失敗事例】想定外の家賃、外食費で予算オーバーに
Bさんはカナダのトロントにインターンシップが決まり、居住先を探しましたがその時点でトロントの家賃が想像していたよりもかなり高いことに気づきます。
しかし、シェアハウスでうまくやっていく自信が無かったため、仕方なく高めのアパートを借りました。仕事が始まると思っていたよりも忙しく、自炊をする暇もありません。
結果外食のオンパレードとなり、完全に予算オーバーに。親に泣きついて支援してもらうことで何とかインターンシップを継続することができました。
ここではカナダでインターンシップ先を探す方法をお伝えします。
インターンシップ先を探すうえで代表的な方法は、
・留学した大学や語学学校に紹介してもらう
・希望する企業に直接コンタクトを取る
・インターンシップを紹介するエージェントに依頼する
の3つです。1つずつ見ていきましょう。
通常、大学や語学学校にはインターンの求人が掲示されています。カナダの企業はインターンシップに前向きなので、うまく活用できればスムーズに就職までこぎつけることが可能です。語学学校の中には、企業とのつながりがあるところもあるので相談してみるのが良いでしょう。
希望する企業がはっきりと決まっているのであれば、直接コンタクトを取ることも可能です。その際は自身のスキルが記載されたレジュメ(履歴書)をしっかりと準備しておきましょう。
また、就職先の企業を探す場合は、カナダであればJPカナダ、e-Maple、Kijijiなどが代表的な求人情報サイトですので利用をおすすめします。
インターンシップをする際には、専門のエージェントを利用することが可能です。利用するにあたっては相応の費用がかかりますが、スムーズにインターンシップ先を決めることができます。自分ひとりでは不安な方、時間を節約したい方におすすめです。
カナダで半年以上の就学プログラムを申し込みたい場合、またはCo-opインターンシッププログラムを申し込みたい場合は「学生ビザ(Study permit)」を申請しなければなりません。
【学生ビザの概要】
・高校や短大、大学のように半年以上の留学が可能
・就労許可証無しでも週20時間の学外での就労(アルバイト)ができる
・渡航前の事前申請が必要
・ビザ発行までに約2ヶ月・その他指定の書類などが必要
インターンシップにかかる費用は、エージェントを利用するかどうかで異なります。今回はエージェントの利用なしで費用を算出しました。
【1ヶ月にかかる費用の内訳】
・航空券:約13万円
・ビザ申請費用:約1.2万円
・家賃:約8万円
・保険代:約1万円
・交通費:約1万円
・交際費:約2万円
・食費:約4万円
1ヶ月のインターンシップを行うには約30万円が必要です。家賃はトロントやバンクーバーなど、人気都市でかなり高騰しています。シェアハウスの利用や、交通手段が確保できるのであれば、少し離れたところにアパートを借りるのもよいでしょう。
カナダでインターンシップするのにおすすめの地域を3つご紹介します。
トロントはカナダ最大の都市であることから、カナダのビジネスが集中しているためインターンシップ先を探しやすいのが魅力です。また人気都市であることから、さまざまな国から移住者が増えており、住んでいる人の半数以上がカナダ以外の出身と言われています。異なる文化への理解を深めるにはピッタリの地域と言えます。
トロントに比べると少し街は小さめですが、日系企業などアジア系の企業が多いので、インターンシップに採用してもらいやすいメリットがあります。
海と山に囲まれているため、都市と自然を両方楽しむことができ、仕事をしながらカナダの大自然も感じたい方におすすめです。
街並みが美しく自然あふれる環境は、暮らすうえで満足度の高い地域といえます。トロントやバンクーバーと比べると街は小さく、少し物足りなさを感じるかもしれません。
しかし、ビクトリアにはアジア人が少な目なので、日系向けの仕事が見つけやすい点はメリットと言えます。
今回はカナダのインターンシップについて紹介しました。
カナダは世界で初めてインターンシップを採用した国であることから、インターンシップのハードルが低く、とても人気があります。
具体的な人気の理由は、主に以下の3つです。
・インターンシップを積極的に受け入れている企業が多い
・キレイな英語が話せるようになる
・世界でも有数の企業が揃っている
インターンシップへの理解が進んでいるため、日本と比べるとより実践に即した勤務経験が得られるはずです。また、カナダはキレイな英語を習得しやすい国としても有名ですので、語学習得を目標の1つに入れている方にはおすすめできます。
インターンシップをうまく利用すれば、世界有数の企業での採用も夢ではありません。まずは、インターンシップを希望する職種や企業を絞り込んで、コンタクトを取ることからはじめましょう!
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