政治にビジネス、ファッションにアート、常に世界の最先端を行くアメリカ。映画や海外ドラマの影響で憧れている人もいるのではないでしょうか。
留学や旅行を通して、アメリカでもっと過ごしたいと感じた人もいるでしょう。しかし、「アメリカへの移住って実際どうなの?」と、疑問に思う方もいますよね。今回は、この気になるアメリカ移住について紹介していきます。
アメリカ移住を考えている、もしくは気になっている人はぜひ参考にしてみてください。
[目次]
さて、アメリカの現状はどうなっているのでしょうか。ここでは、アメリカの基本情報や、移住している日本人の数について紹介します。
アメリカは北米、カナダとメキシコの間に位置する国で、国内の経済規模は世界最大級です。国の面積は985万㎢、世界第3位の総面積を誇ります。また、人口は約3億1,700万人と、世界で3番目に多い人口になります。
現在のアメリカに在住している日本人は2017年度時点で426,206人です。
参考:外務省
では、実際にアメリカでの生活はどんなものなのでしょうか。ここでは、私の実体験を元にアメリカの生活環境について紹介していきます。
私はアメリカ・コロラド州に学生時代、1年間滞在していました。コロラド州はニューヨークなどと比べると都会的な場所はありませんでしたが、ロッキー山脈などの山々が広がり、広大な自然を身近に感じることができる素晴らしいところでした。
そんなアメリカですが、仕事に関しては高いスキルを持ってないと、待遇のいいところで働くことが難しいのが現実です。アメリカにはヒスパニック系の移民がたくさんいましたが、英語に不自由している彼らの多くがレストランでの皿洗いや掃除など単純労働に従事していました。
そのためアメリカで暮らすのであれば、英語は話せることはもちろんのこと、何かしらの高い専門スキルも必要でしょう。
生活スタイルは都市によって大きく異なるとは思いますが、私が暮らしていたコロラド州では、店は大体17時になると閉まるところがほとんどで、遅くても20時、21時には大抵の店が閉まります。
そのためレストランやカフェなどで時間を潰す人は少なく、多くの人が家で家族と時間を過ごす傾向がありました。物価は都市部の方では日本と同様に高くなる傾向ですが、田舎の方では物価はやすくなる傾向に当たるようです。
アメリカに移住するメリットとは何でしょうか。ここでは、そのメリットについて紹介します。
世界の様々な分野で高い教育水準を誇るのがアメリカです。例えば、ハーバード大学やアイビーリーグなど名門の大学がアメリカには数多くあります。そのため、移住しそういった大学に入学すれば、高いレベルの教育を受けることができます。
アメリカは多くの人種が集う多国籍国家です。そのため現地で生活をすることで、日本では感じられなかった文化や、価値観に触れることができます。
アメリカには多くの日本人が住んでいます。そのため、移住した先でも日本人のコミュニティを見つけることができるでしょう。
日本人が多い地域では、日系のスーパーはもちろん、日本人の医者がいる病院など日本人に対応しているサービスを利用しやすいです。
日本から遠く離れたアメリカで、しかも誰も知り合いがいないまま移住した人にとってこうした日本人のコミュニティは心強いものになるのではないでしょうか。
アメリカ移住のデメリットとはなんでしょうか。ここでは、そのデメリットについて紹介します。
日本にいるとあまり実感できませんが、日本の安全レベルは世界でもトップレベルです。そのため、日本で過ごしていると普段の日常生活において治安についてそこまで気にすることはないかもしれません。
対して、アメリカは地域によっては治安が悪いところがあり、犯罪の被害や、事件に巻き込まれる可能性があります。トラブルに巻き込まれてから知らなかったでは済まされないので、治安の悪い地域についてはできる限り事前に調べて、防犯に努めましょう。
残念なことにアメリカでは人種差別が日常的に起こっています。日本人であるが故に、「アジア人差別」を受けるかもしれません。
差別への対処法としては、反応しないことです。反応すると、かえって相手を増長させる可能性があります。なるべく相手を刺激しないようにしましょう。
アメリカの医療費・保険は高額です。日本では一つの保険に加入していれば、すべての治療を受けることができますが、アメリカは加入している保険によって、カバーできる治療の範囲が異なります。
例えば、歯医者や眼科は普通の保険ではカバーできず、他の保険に加入しなければならない場合があります。特に、歯医者の治療を行う場合は高額な医療保険が必要になる可能性があります。
歯の病気の不安や治療中という人は、なるべく日本で治療を完了させてからアメリカへ渡ることをおすすめします。
憧れていたアメリカ移住も、実際に移住してみると失敗に終わってしまうことがあります。ここでは、その失敗事例について紹介します。
移住した後、ホームシックで苦しむ人は少なくありません。家族で移住した場合は孤独を感じることが少ないかもしれませんが、単身で移住した場合、日本にいる家族・友達に会えないという孤独感に襲われる人は非常に多いです。
現地に知り合いもいない場合、なおさら孤独を感じてしまうでしょう。
ホームシックに陥らないためにも、現地のコミュニティに積極的に参加して友人や知り合いを作るようにしましょう。
アメリカに移住する上で重要なのが、英語力です。ある程度の英語をつけずにアメリカに移住してしまうとコミュニケーションの不一致だけでなく、仕事が見つからないなど日常生活において大きく支障が出てくる可能性があります。
「現地に行ってから言葉は勉強すればいい」という考えをするのではなく、なるべく日本で勉強をしてから行くようにしましょう。
具体的にアメリカ移住するためにはどのような方法があるのでしょうか。また、必要なビザにはどんなものがあるのでしょうか。
ここでは、その移住のために必要なことについて紹介します。
アメリカ国籍を持つ人との国際結婚は、アメリカ移住をすることの手段の一つになります。
特に永住権を取る場合は、配偶者がアメリカ国籍を持っていると永住権を取りやすくなるのです。また、国際結婚の場合、相手の家族がすでにアメリカに住んでいることから、身寄りがまったくいない状態で移住するより心持ちは穏やかになります。
必要なスキルや能力さえ満たすことができれば、現地の企業で就職することも可能です。現地就職をする場合、企業がビザや費用の一部を負担してくれる場合もあります。
また、日本の企業の海外駐在もアメリカ移住の手段の一つでしょう。現地就職と違うのは、ビザの手配をしてくれるだけでなく、住む場所の手配や海外手当など手厚い待遇で移住をすることができる点です。
しかし、日本の企業を利用しての海外常駐は自分であらかじめ住む期間が決まっており、途中で帰国しなければならない可能性が高いので注意が必要です。
アメリカに移住する場合に取得しなければいけないビザについてはいくつか種類があります。主に以下のビザがあります。
・学生ビザ
・研修・インターンシップビザ
・就労ビザ
・永住権
学生ビザの場合、現地の短大・大学などに通う時に取得することができます。ビザの期限は最長で5年で、学生であっても現地での生活が経済的に困難な場合、就労することが認められます。
研修・インターンシップビザは交流訪問ビザです。インターン先のアメリカの企業とその仲介する企業がいることが取得することの条件になります。
また、アメリカの大学を卒業しておらず日本の大学出身の場合、日本での実務経験が一年以上必要になります。
ビザの期限は最長で18ヶ月で、インターンシップは有給で受けることができます。
就労ビザは、現地の企業や専門職種に就労する場合に取得します。取得条件として、基本的に4年生の大学を卒業していることが条件で、短大の場合は6年の実務経験が必要になります。
有効期間は3年ですが、延長申請をすれば最長6年まで延長することができます。
最後に永住権についてですが、永住権はアメリカに永住的に住むときに取得するビザです。この永住権の取得には大きく分けて2つの方法があります。
雇用を通しての取得か、アメリカ国籍を保有する人との結婚をするかです。雇用を通して永住権を取得する場合には4年生以上の大学の卒業や2年以上の就労経験があることや卓越した専門スキルを持っていることなど、厳しい条件があります。
またアメリカ国籍の人との結婚においても、配偶者が十分な収入があることが条件になっています。
アメリカで暮らすとなると、現地の企業で働く人もいるでしょう。現地の企業で働く際に必ず行われるのが「面接」です。
面接時には現地でネイティブの人たちと一緒に仕事できるだけの英語力やコミュニケーション能力をあることを証明しなければなりません。そのため、英語の読み書きはもちろん、ある程度の英会話やビジネス英会話はできるようにしておきましょう。
また、必要な英語力はアメリカで就く仕事によって異なります。たとえば、日本でエンジニアとして働いていて、ある程度の技術力があればそこそこの英語力でも大丈夫な場合があります。
営業や商社など高いコミュニケーション能力が必要とされる職種であれば、TOEIC850点以上の英語力は必要でしょう。
アメリカに移住するとなると初期費用はどのくらい必要になるのでしょうか。ここでは、おおよその目安で計算してみました。
まず、日本からアメリカで必要になる荷物を送る郵送代に10万円、ビザ関連に6、7万円、予防接種代に8万、飛行機代に10万〜20万円ほどかかります。
次に現地に着いてからかかる初期費用についてです。現地でかかる費用を洗い出してみると、現地でのアパート賃貸費用、現地での健康保険、仕事が見つかるまでの生活費と合わせて100万〜150万円ほどかかります。
これらのことから、日本で必要な経費と現地に着いてからの初期費用を合わせると合計で200万円ほどかかります。
アメリカで働くとなると日本人は職を得やすいのでしょうか。ここではアメリカに移住した日本人が就いている仕事について紹介します。
日本語を教える日本語教師の需要は世界中どこでもあります。それは、アメリカでも例外ではありません。また、日本語教師であれば、現地の日本語学校だけでなく、大学の日本語学部などでも採用してもらえる可能性もあります。
日本語と英語を駆使して、話者の橋渡しをする通訳の需要も高まっています。同時通訳をこなすため、高い英語能力が必要になります。また、同時に日本語能力も必要になります。
また、文書を日本語から英語に直す翻訳も需要があります。重要な書類を取り扱うことが多いため、あまり失敗は許されません。
世界的な日本食ブームによって、アメリカでも寿司職人や日本食レストランの需要は高まっています。そのため、日本食関連で職を得ている人も多くいます。
現地の企業や、日本の企業の駐在員として働く人も多いです。
また、最近ではITの分野での雇用も高まっています。日本でプログラマなどITエンジニアをしている人は現地で採用される確率が高いでしょう。
アメリカで移住するならどの都市が良いでしょうか。ここではその都市について紹介します。
温暖な気候が続くロサンゼルスは移住先として人気の土地です。ハリウッドなど観光するところも多く、1年中エンターテイメントを楽しめる土地でしょう。
しかし、車がないと住むのに不便だったり、日本からの直行便でも少々時間がかかるのがデメリットです。
ロサンゼルスの詳細はこちら
世界屈指のリゾート地として知られるハワイは日系人も多く、日本語対応している施設も多いことから、移住した後も住みやすい都市として有名です。
ただ、アメリカの本土と比べて物価が高いことから生活費が高くなりがちなのがデメリットです。
ハワイの詳細はこちら
ここではアメリカ移住の際の注意点について紹介します。
ここまででも何度も言っていますが、できるだけ英語の勉強は日本にいるときから行いましょう。アメリカに住む場合、英語は話せて当たり前と思われています。せめて、日常英会話はできるようにしておきましょう。
アメリカ在住中はビザの期限に気をつけましょう。期限が近づいてきている場合、延長をする必要があります。申請も何もしないまま住み続けていると不法滞在と見なされ、強制送還される危険性があります。
医薬品や辞書など普段から自分が使い慣れているものは日本から持っていきましょう。特にアメリカの薬は日本人の体に合わないことがあります。
風邪薬や整腸剤など簡易的な薬は持っていくと便利です。
アメリカ移住するからにはそれなりの希望や憧れがあるはずです。しかし、実際に移住してみると、自分の理想とうまくいかない現実のギャップに苦しむ可能性があります。
そんなときはなぜ移住を目指したのか今一度思い出してみましょう。きっと本来の目的を思い出すことができます。
また、移住を成功させるためにも日本でしっかりと準備してから渡航することをおすすめします。今はインターネットで必要な情報はすぐ手に入るので、自分が必要なビザは何なのかなどすぐ調べることができます。
準備をすることで移住へのモチベーションをさらに高めることができるでしょう。
語学留学を具体的に検討するなら、まずは留学を実現するまでの流れを確認しましょう!留学準備では大まかに5つのステップがあります。
留学を思い立ったら、まずは渡航時期、期間、渡航先の目星をつけてみてください。
いつ、どれほどの期間、どんな国で留学するかイメージが持てると具体的な計画を立てやすくなります。
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