オーストラリア旅行に行くなら押さえておきたい!世界遺産20ヶ所まとめ

オーストラリア 世界遺産

オーストラリアでは、数多くの遺産が登録されています。その数は、文化遺産・自然遺産・複合遺産の3種で20ヶ所です。

この記事では、オーストラリアにある世界遺産を、一つ残らず全てご紹介します。ぜひ、オーストラリアに旅行に出かける際は参考にしてみてくださいね。

なお、オーストラリアの観光情報については下のページでまとめているので、おすすめの観光スポットや人気の料理などを知りたい方はチェックしてみてください。
オーストラリアおすすめの観光スポットやイベント、グルメなどを紹介

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オーストラリアの世界遺産一覧

まず、オーストラリアの世界遺産にはどのようなものがあるのでしょうか。一覧でご紹介します。

世界遺産名 場所 種類 登録年数
王立展示館とカールトン庭園 メルボルン 世界文化遺産 2004年
シドニー・オペラハウス シドニー 世界文化遺産 2007年
オーストラリアの囚人遺跡群 シドニー 世界文化遺産 2010年
バッジ・ビムの文化的景観 ビクトリア州南西部 世界文化遺産 2019年
グレート・バリア・リーフ ケアンズ 世界自然遺産 1981年
ロード・ハウ島群 ニューサウスウェールズ 世界自然遺産 1982年
ゴンドワナ多雨林群 クイーンズランド・ニューサウスウェールズ 世界自然遺産 1986年
クイーンズランドの湿潤熱帯地域 クイーンズランド 世界自然遺産 1988年
シャーク湾 パース 世界自然遺産 1991年
フレーザー島 ブリスベン 世界自然遺産 1992年
オーストラリアの哺乳類化石地域 リヴァーズレー・ナラコーアテ 世界自然遺産 1994年
ハード島とマクドナルド諸島 ハード島・マクドナルド諸島 世界自然遺産 1997年
マッコーリー島 タスマニア 世界自然遺産 1997年
グレーター・ブルー・マウンテンズ地域 シドニー 世界自然遺産 2000年
パーヌルル国立公園 キンバリー 世界自然遺産 2003年
ニンガルー・コースト パース 世界自然遺産 2011年
カカドゥ国立公園 ダーウィン 世界複合遺産 1981年
ウィランドラ湖群地域 ミルデュラ 世界複合遺産 1981年
タスマニア原生地域 タスマニア 世界複合遺産 1982年
ウルル=カタ・ジュタ国立公園 ウルル 世界複合遺産 1987年

以上がオーストラリアの世界遺産20ヶ所になります。地図で表すと以下のような位置関係です。

ここからは、順番に一つひとつの遺産について紹介していきます。

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オーストラリアの世界文化遺産

最初に、オーストラリアに登録されている世界文化遺産について、1つずつ見てみましょう。

(1)王立展示館とカールトン庭園 /メルボルン

オーストラリア 世界遺産 王立展示館とカールトン庭園

カールトン庭園は、2004年に世界遺産に登録されました。メルボルンシティの中心にあり、アクセスも良いため気軽に立ち寄ることができます。

こちらの王立展示館は、1880年に開催されたメルボルン国際博覧会のために建てられたことで知られています。

特徴、見どころ

オーストラリア 世界遺産 王立展示館とカールトン庭園

photo by:TK Kurikawa / Shutterstock.com

この王立展示館とカールトン庭園の見どころは、何と言ってもその景観の美しさでしょう。花が咲き乱れる暖かい季節には、庭園を散歩してその景観を存分に楽しめます。

優美な庭園の景色を眺め、散歩をして過ごせば、時間が経つのを忘れてしまうでしょう。

カールトン庭園の中には、メルボルン博物館があります。メルボルン博物館は、南半球最大の博物館としても知られており、展示物の数も豊富です。

自然・歴史・文化・科学など、幅広い知識のジャンルに触れられるため、旅先で見聞を深めたい方は立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

行き方

王立展示館とカールトン庭園に行く際には、メルボルンの市内を走っているトラムを利用しましょう。シティサークルのトラムに乗って、パーラメント駅から歩いて5分ほどのところにあります。

(2)シドニー・オペラハウス / シドニー

オーストラリア 世界遺産 シドニー・オペラハウス

photo by:myphotobank.com.au / Shutterstock.com

シドニーと言えば、真っ先にオペラハウスを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。それほど、オペラハウスは世界的に有名な観光地となっています。

1973年に完成し、オペラのみならず、オーケストラの演奏、歌手のコンサート、ミュージカルなど様々な演目が行われており、文化の中心となる役割を果たす場所です。

特徴、見どころ

オーストラリア 世界遺産 シドニー・オペラハウス

photo by:Jan Kratochvila / Shutterstock.com

オペラハウスの魅力は、独特な建築デザインにあります。ヨットの帆のような不思議な建築デザインは、オペラハウスの名を世界に轟かせた理由の1つです。すみずみまで観察をして、しっかりと写真におさめておきましょう。

ハーバーブリッジとオペラハウスを背景にして写真を撮るのが、観光客の間で人気となっています。ぜひ訪れた際には一枚記念撮影をすると良いでしょう。

オペラハウスは、昼と夜で全く違う景色を楽しめるのもポイントです。ぜひ、時間に余裕があれば昼の時間帯と夜の時間帯の2回、足を運んでみてください。

また、オペラハウスの魅力はその外観だけではありません。中で行われているコンサートやミュージカルも一流のものばかり。興味のある方は、オンラインでチケットを購入して鑑賞してみてはいかがでしょうか。

行き方

オペラハウスへは、バスでも電車でも向かうことができます。おすすめは電車でサーキュラーキー駅まで行くことです。

サーキュラーキー駅からオペラハウスを含む全体のエリアを見渡すことができ、とても美しい景色に心を打たれることでしょう。サーキュラーキー駅からオペラハウスまでは徒歩で10分ほどで到着します。

(3)オーストラリアの囚人遺跡群 / シドニー

オーストラリア 世界遺産 オーストラリアの囚人遺跡群

photo by:Sarawut Konganantdech / Shutterstock.com

オーストラリアの囚人遺跡群は、ニューサウスウェールズ州、タスマニア州、西オーストラリア州など、11か所に点在しています。

もとは大英帝国からの囚人の流刑地として利用されていた場所です。オーストラリアの歴史を物語る遺跡として、文化遺産に登録されました。

特徴、見どころ

オーストラリア 世界遺産 オーストラリアの囚人遺跡群

シドニーにある「コッカトゥー島」はシドニー市内にある囚人遺跡です。オーストラリアの歴史を肌で感じながら、ゆったりと過ごせます。

島自体は小さく、1時間あれば全て見て回れる広さのため、市内からの半日観光におすすめです。

コッカトゥー島は流刑地として用いられた後に造船所として機能していた歴史を持ちます。そのため、囚人遺跡・造船所遺跡の2つの遺跡を、1か所で同時に楽しめる場所です。

島から見渡せる景色はとても美しく、人もあまり多くないことから、落ち着いて過ごせる憩いのスポットでもあります。島の中にキャンプができる施設も備わっているため、泊まりがけでのどかな空間を楽しんでみてはいかがでしょうか。

行き方

「コッカトゥー島」までのアクセスは、シドニーのオペラハウスなどがある街の中心地、サーキュラーキーからフェリーで行くのがおすすめです。サーキュラーキーのフェリーターミナル五番から出航して、約30分程度で到着します。

(4)バッジ・ビムの文化的景観

オーストラリア 世界遺産 バッジ・ビムの文化的景観

バッジ・ビムの文化的景観は、ビクトリア州にある死火山帯のエリアに位置します。
この地では、オーストラリアの先住民である「グンディッジマラ族」が水産養殖をおこなっていた痕跡が残されています。

特徴、見どころ

「グンディッジマラ族」がおこなっていた水産養殖とは、6,600年前に開発された技法です。はるか昔の養殖方法にも関わらず、高い知識と工夫が随所に見られることから、当時の文化や生活様式を推測する貴重な存在として遺産登録が採択されました。

また遺跡からは、当時の一般的なアボリジニの遊牧生活とは異なる様式が、見られます。死火山の玄武石で石造りの円形住居で暮らしていた痕跡や、ウナギの養殖に適した川の流れをつくる工事がされていたことが、発見されているそうです。

6,600年前の古(いにしえ)の人々が、どのように工夫をこらして生きてきたのか、当時の暮らしが垣間見える場所です。

行き方

バッジ・ビムの文化的景観へは、メルボルンから車で4時間ほどかかります。ポートランド空港まで行く予定があれば、ポートランド空港からバッジ・ビムの文化的景観へ向かうのがおすすめです。車で1時間ほどのドライブで到着します。

オーストラリアの世界自然遺産

続いては、オーストラリアの自然遺産についてご紹介します。

(5)グレート・バリア・リーフ / ケアンズ

オーストラリア 世界遺産 グレート・バリア・リーフ

グレートバリアリーフは、多くの観光客から人気を集めている定番のスポットです。世界最大のサンゴ礁は、オーストラリアのこの地でしか見れません。

しかし近年ではサンゴの白化現象が問題になっています。サンゴが絶滅してしまう前に一目見たいと訪れる人が後を絶たないようです。

特徴、見どころ

オーストラリア 世界遺産 グレート・バリア・リーフ

グレートバリアリーフの見どころは、この透き通った海とサンゴの織りなす独特の美しい風景です。世界の中でここでしか見られない絶景は、訪れる人の心を掴みます。

また、グレートバリアリーフに行ったら欠かせないアクティビティとして挙げられるのが、シュノーケリングやダイビングです。この地特有の美しい魚やウミガメなどと泳ぐ体験は、ほかの国・場所ではできないアクティビティです。

行き方

グレートバリアリーフへは、ボートに乗って移動します。そのため、ケアンズから出航しているクルーズのツアーに参加することをおすすめします。

(6)ロード・ハウ島群 / ニューサウスウェールズ

オーストラリア 世界遺産 ロード・ハウ島群

ロード・ハウ島群は、オーストラリアの本土から東に約600km離れたところにある、南太平洋に浮かぶ島々です。

シドニーがあるニューサウスウェールズ州に属していますが、シドニーからは飛行機で2時間ほどと、かなり距離があります。この島は一度に400人までしか観光客が入ることができない特別な島として知られています。

特徴、見どころ

オーストラリア 世界遺産 ロード・ハウ島群

この「ロード・ハウ島群」の特徴は、日本ではあまり目にすることのない珍しい種類の鳥や海洋生物が見られる点です。島ではシュノーケリングやダイビング、ゴルフなどを楽しめます。

島の環境保護のために観光客の数が制限されていることから、静かにのんびりと過ごすことができるでしょう。

行き方

ロード・ハウ島群までの行き方としては、シドニーから飛行機を利用するのが良いでしょう。シドニーの空港から2時間ほどのフライトで島に到着します。

(7)ゴンドワナ多雨林群 / クイーンズランド・ニューサウスウェールズ

オーストラリア 世界遺産 ゴンドワナ多雨林群

ゴンドワナ多雨林群はクイーンズランド州とニューサウスウェールズ州にまたがって生息しており、豊かな生態系が有名な場所となっています。

この地域には34にものぼる自然保護地域が存在しており、200を超える希少植物の生息地としても知られています。

特徴、見どころ

オーストラリア 世界遺産 ゴンドワナ多雨林群

ゴンドワナ多雨林群の見逃せないポイントは、この地に生息する世界最古のシダ類です。太古のシダ類が森中に張り巡らされた様は、この森が南万年も前から存在することを意味付けます。古(いにしえ)の自体から時が止まったかのような森の様相は、訪れる人の心を感動させることでしょう。

一方で、この森林にはラミントン国立公園やスプリングブルック国立公園など、ハイキングにおすすめな場所もいくつか存在しています。太古の森を感じながら森林浴を楽しんでみてはいかがでしょうか。

行き方

こちらのゴンドワナ多雨林群へは、車で行くのが良いでしょう。ビーチリゾートが有名なゴールドコーストから、車で1時間ほどのところに位置しています。

ゴールドコーストからのツアーも出ていますので、それらを利用するのもおすすめです。

(8)クイーンズランドの湿潤熱帯地域 / クイーンズランド

オーストラリア 世界遺産 クイーンズランドの湿潤熱帯地域

クイーンズランドの湿潤熱帯地域は、グレートバリアリーフの沿岸を、南北に伸びて位置しています。

この地域の中には、いくつかの国立公園や自然保護区があります。最も有名なデインツリー国立公園は、年間を通じて多数の観光客が訪れる場所です。

特徴、見どころ

オーストラリア 世界遺産 クイーンズランドの湿潤熱帯地域

この地域の中で最もおすすめなのが、やはりデインツリー国立公園です。世界最古の熱帯雨林として知られるこの場所をトレッキングして、壮大な自然の力を感じてみましょう。

また、デインツリー川を下っていくクルーズも人気が高いアクティビティです。ワニをはじめとする、川に生息する珍しい生き物を見られます。

さらにおすすめなのが、夜のウォーキングガイドツアーです。夜ならではの熱帯雨林の様子を観察できるため、昼ではわからない新しい発見に出会えるでしょう。

行き方

クイーンズランドの湿潤熱帯地域にあるデインツリー国立公園までの行き方は、ケアンズまたはビーチリゾートとして有名な、ポートダグラスから車での移動がおすすめです。

ケアンズからは2時間、ポートダグラスからは1時間ほどで到着します。日帰りツアーも開催されているため、参加を検討してみてはいかがしょうか。

(9)シャーク湾 / パース

オーストラリア 世界遺産 シャーク湾

シャーク湾は西オーストラリア初の世界遺産として知られている場所です。シャーク湾の中にある「ハメリン・プール海洋自然保護区」では、世界最古の生命体であるストロマトライトを見ることができます。

他にも様々な希少生物が見られるため、パースを訪れる際にはぜひ行っておきたい観光地です。

特徴、見どころ

オーストラリア 世界遺産 シャーク湾

シャーク湾の中にあるシェルビーチは、普通のビーチとは異なり、砂ではなく貝殻でできています。透き通ったコバルトブルーの海と、真っ白な貝殻のビーチのコントラストはとても美しく、一度目にしたら忘れることのできない絶景です。

行き方

シャーク湾は、西オーストラリアの沿岸の中心近くに位置しているため、観光都市として有名なパースから距離があります。

そのため、パースから車でこの地に行く場合は、10時間ほどかかるでしょう。飛行機であれば2時間ほどで、パース近くの都市であるモンキーマイアに到着します。

(10)フレーザー島 / ブリスベン

オーストラリア 世界遺産 フレーザー島

フレーザー島は、砂でできた島としては世界最大の島として知られる世界遺産です。観光都市として有名なブリスベンから約300kmのところに位置しています。

透き通った美しい海に囲まれるこの島では、さまざまな種類の海洋生物を目にすることができます。フィッシングなどのマリンアクティビティを楽しむために、世界中から多くの観光客が訪れる場所です。

特徴、見どころ

オーストラリア 世界遺産 フレーザー島

フレーザー島のおすすめのポイントは、美しい海に囲まれた島からの風景と森林の両方を楽しめる点です。

さらに、島の中にはマッケンジー湖と呼ばれる淡水湖も存在しています。マッケンジー湖は世界の中で最も透明な湖のうちの一つとして知られる湖です。

加えて島の中ではキャンプもできます。美しい海や森林の景色の中で豊かな自然を感じれば、日常のストレスを忘れられるのではないでしょうか。

行き方

フレーザー島までは、ブリスベンから飛行機でハービーベイ空港まで向かい、そこからフェリーに乗りましょう。

飛行機とフェリーの時間はそれぞれ1時間ほどです。ハービーベイからのツアーが多く出ているため、それを利用して島まで行くのがおすすめです。

(11)オーストラリアの哺乳類化石地域 / リヴァーズレー・ナラコーアテ

オーストラリア 世界遺産 オーストラリアの哺乳類化石地域

オーストラリアの哺乳類化石地域は、クイーンズランド州にあるリヴァーズレーと、南オーストラリア州のナラコーテの2つの地域にあります。両者は哺乳類の化石が数多く発見された場所です。歴史上、非常に貴重な地域とみなされ、自然遺産に登録されることとなりました。

特徴、見どころ

オーストラリア 世界遺産 オーストラリアの哺乳類化石地域

過去に恐竜の化石が発見された経緯から、哺乳類化石地域は、古代生物に興味がのある人にとっては欠かせない観光スポットです。

洞窟の中に入ってみたいと考えている方は、ナラコーテの方を訪れてみてください。26の洞窟のうち、4つが観光客向けに公開されています。
また、洞窟の中には、オーストラリア独自の古代生物の展示がされています。

リヴァーズレーは観光客向けにオープンされていないため洞窟の中に入ることはできません。しかし近くにあるリヴァーズレー・フォッシルセンターでは、化石の展示を観覧できます。

行き方

クイーンズランド州にあるリヴァーズレーまでの行き方としては、この地域の近くにある鉱業都市、マウントアイザまで飛行機で向かうのが良いでしょう。この場所は観光都市として有名なケアンズから2時間ほどのフライトで到着します。

また、南オーストラリア州にあるナラコーテまでの行き方は、アデレードから車で向かうのが、おすすめの方法です。到着まで10時間は必要になるため、長旅の準備をしておきましょう。

(12)ハード島とマクドナルド諸島

ハード島とマクドナルド諸島は、オーストラリアの自然遺産として登録されている島です。インド洋に浮かぶ島々で、オーストラリアの本土から約4,000km離れたところにあります。

これらの島は無人島として知られており、もともとはイギリス領であったものが1947年からオーストラリア領となりました。南極大陸から1,700kmほどと、オーストラリア本土よりも極寒の地のほうが近い場所に位置しており、氷河に覆われる厳しい自然環境の島々です。

一般の観光客は立ち入ることができず、科学的な調査の目的であっても訪問する人数が制限されています。それほど、貴重な自然がそのままに残っている場所なのです。

特徴、見どころ

ハード島とマクドナルド諸島はともに氷河に覆われており、ペンギンやアザラシなど寒い場所を好む動物たちの貴重なすみかとなっています。植物はほとんど生えておらず、コケのみが生育している環境です。

この島々の魅力は、何と言っても独特な生態系にあります。厳しい環境にあるため、外来種の影響を受けず、自然のままの生態系が残された状態です。

この貴重な生態系を保護するために、世界遺産に登録されました。

行き方

残念ながら、この島に一般客が立ち入ることは許されていません。

(13)マッコーリー島 / タスマニア

オーストラリア 世界遺産 マッコーリー島

マッコーリー島は、タスマニア州に属しています。しかし島が位置する場所は、タスマニアから1,400km離れたところにあり、距離で見るとニュージーランドに近い島です。

自然保護地域とされている無人島のため、現在では観光客の立ち入りは禁止となっています。

特徴、見どころ

オーストラリア 世界遺産 マッコーリー島

マッコーリー島には、数多くのペンギンが生息しています。この地のみで生息しているとされるロイヤルペンギンは、9月から2月にかけて繁殖を行い、その季節になるとマッコーリー島はペンギンによって覆い尽くされます。

これらのペンギンで埋め尽くされた島の様子は、まさに圧巻といえるでしょう。

さらに、マッコーリー島にはペンギンだけでなく、ミナミゾウアザラシをはじめとする野生の生物も生息しています。これらの動物たちの生息地である自然を守るために、世界遺産に指定されました。

行き方

ハード島とマクドナルド諸島同様にこちらの島も観光客の立ち入りが禁止されています。

(14)グレーター・ブルー・マウンテンズ地域 / シドニー

オーストラリア 世界遺産 グレーター・ブルー・マウンテンズ地域

ブルーマウンテンズは、シドニーから電車で2時間ほどのところに位置しています。都会から近い場所にありながら、雄大な自然も楽しむことができるため、観光客に大人気のスポットです。

この地域では、91種類のユーカリが生えています。ユーカリが放出するガスが太陽の光に反射して青く見え、山々が青い霧で覆われたように見える様から、「ブルーマウンテンズ」という名がついたとされています。

アボリジニの人々が愛してきた広大な自然を体感できるこの地では、オーストラリアらしい体験ができること間違いなしでしょう。

特徴、見どころ

オーストラリア 世界遺産 グレーター・ブルー・マウンテンズ地域

ブルー・マウンテンズの見どころは、最も有名な三つの岩、スリーシスターズです。

スリーシスターズの岩は、ブルーマウンテンズに向かうバスを降りて、すぐのところで見られます。長い道のりを超えずに、気軽に楽しめる観光スポットです。

ブルーマウンテンズでハイキングをしてみたい、という観光客向けに様々なハイキングコースも用意されています。自分に合ったルートを選び、散策を楽しんでみましょう。

また、ブルーマウンテンズでは、世界最古の鍾乳洞として有名なジェノランケーブを見られるガイドツアーも多く行われています。興味のある方は、ぜひ参加をしてみてください。

行き方

ブルーマウンテンズまでは、シドニーの市内から電車で向かうことをおすすめします。

シドニー市内の中心地、セントラル駅からブルーマウンテンズ地域の観光拠点となるカトゥーンパ駅まで直通の電車が出ています。ブルーマウンテンズ地域には、車での移動も可能です。電車と同じく、2時間ほどで到着します。

(15)パーヌルル国立公園 / キンバリー

オーストラリア 世界遺産 パーヌルル国立公園

続いてご紹介する自然遺産は、西オーストラリア州のキンバリーにあるパーヌルル国立公園です。「パーヌルル」というのは、オーストラリアの先住民族であるアボリジニの人々の言葉で「砂岩」を意味します。

パーヌルル国立公園には、地殻変動と2,000年以上の時を経てできた、バングル・バングルと呼ばれる奇岩がたくさんあります。その不思議な風景を一目見ようと、多くの観光客が訪れているスポットです。

特徴、見どころ

オーストラリア 世界遺産 パーヌルル国立公園

パーヌルル国立公園の見どころは、ほかの場所では見ることができない、オーストラリアならではのユニークな風景です。

バングル・バングルは規則正しい赤と黒の縞模様ができており、その様から「蜂の巣」と形容されることもあります。赤い層は酸化しているため微生物類が育たず、黒い層では生き物の生息が可能です。

自然が織り成す不思議なバランスとメリハリは、訪れる人に驚きと感動を与えてくれます。

また、この場所は長い間アボリジニの人々によって大切に守られてきた場所です。そのため、彼らのアートや伝統を随所で見ることができます。

オーストラリアに行った際は、別名「地球最後の秘境」と呼ばれるほど貴重なこのパーヌルル国立公園に、ぜひ足を運んでみてください。

行き方

パーヌルル国立公園へは、レンタカーを借りて車でアクセスが可能です。しかし主要都市からかなりの距離があります。

移動が難しい場合は、パーヌルル国立公園の観光がプランに含まれた、ツアーへの参加がおすすめです。

(16)ニンガルー・コースト/パース

オーストラリア 世界遺産 ニンガルー・コースト/パース

ニンガルー・コーストは、世界最大級のサンゴ礁を有することで有名な場所です。

海では多くのジンベイザメを見ることができます。ほかにもイルカやエイ、ジュゴン、ザトウクジラなどたくさんの海洋生物が生息しています。

260kmにも及ぶ海岸線沿いにはサンゴ礁が続いており、ほかの地域では見られない絶景を、目に焼き付けることができるでしょうい。

特徴、見どころ

オーストラリア 世界遺産 ニンガルー・コースト/パース

ニンガルー・コーストの見どころとしてまず挙げられるのが、その美しいサンゴ礁の景色です。オーストラリアの中で最も美しい海とも言われているため、ぜひ一度は足を運ぶことをおすすめします。

さらに、ニンガルー・コーストは珍しい海洋生物の宝庫としても知られる場所です。砂丘では、毎年1万匹のウミガメが産卵をおこないます。過去にはウミガメの産卵地を守るために、この地のリゾート建設が中止になった経緯も存在しています。

時期によっては、ジンベイザメと一緒に泳ぐことも可能です。海の自然を間近に感じられるのは、この場所だけの特権と言えるでしょう。

行き方

パースから2時間半ほど飛行機に乗ってエクスマウスまで行く方法をおすすめします。他にも、車を借りて12時間ほどゆっくり時間をかけて、ドライブを楽しむのもひとつの手です。

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オーストラリアの世界複合遺産

最後に、オーストラリアの世界複合遺産をご紹介します。

(17)カカドゥ国立公園 / ダーウィン

オーストラリア 世界遺産 カカドゥ国立公園

カカドゥ国立公園では雄大なオーストラリアの自然を、楽しむことができます。また、先住民族であるアボリジニの人々が残した独特のアートも、カカドゥ国立公園の見どころです。

特徴、見どころ

オーストラリア 世界遺産 カカドゥ国立公園

カカドゥ国立公園には、多くの見どころがあります。まずこの公園内でおすすめなのが、ユビアーのアボリジニアートです。当時の技術と文化を学べるユニークな壁画を、じっくりと堪能してみてください。

また、この場所で見られる美しい大平原は、言葉を失ってしまうほどの絶景です。夕暮れ時に訪れれば、太陽が大地を赤く照らす、美しい景色を楽しめます。暗くなってからの移動は危険が伴うため、夕暮れの景色を見たい方はガイドツアーに参加するのがおすすめです。

さらに、カカドゥ国立公園に行ったなら訪れておきたいのが、ツインフォールズです。高さ150mから落ちる迫力のある大きな滝は、ぜひ一度は見ておきたい景色といえるでしょう。

行き方

カカドゥ国立公園まで行くには、北の観光拠点であるダーウィンから車に乗るのが唯一の方法です。

ダーウィンから車で3〜4時間ほど走ると、カカドゥ国立公園に到着します。

(18)ウィランドラ湖群地域 / ミルデュラ

オーストラリア 世界遺産 ウィランドラ湖群地域

ウィランドラ湖群地域は、ニューサウスウェールズ州の南西部にあります。干上がった湖の痕跡が作り出す不思議な風景が、心に残る場所です。

この場所はオーストラリアの首都であるキャンベラから約600km、シドニーから約700kmの場所に位置しています。四万年前の氷河期には巨大な湖があったとされるこの地帯には、現在では広大な砂漠が広がっています。

全体で37ヘクタールにも及ぶこの地域のうち、3ヘクタールが一般公開されており、立ち入りが可能です。一般公開されているエリアは「ムンゴ国立公園」と呼ばれ、多くの観光客が訪れています。

ウィランドラ湖の付近は、人類の祖先として知られるホモ・サピエンスが暮らしていた場所です。そのため、ウィランドラ湖群地域は考古学上でも重要な遺跡とされています。

特徴、見どころ

オーストラリア 世界遺産 ウィランドラ湖群地域

ウィランドラ湖群地域の見どころは、三日月のような形をした砂丘がある風景です。

この壁のような砂丘は33kmにも及び、その長さから中国にある万里の長城になぞらえて「ウォールオブチャイナ」と呼ばれています。さらに、この地域の「ムンゴ国立公園」では、レッドカンガルー、ウエスタン・グレー・カンガルーといったここでしか見られないカンガルーが見られます。

行き方

メルボルンからミルデュラまでは、バスで7時間ほどかけて向かいましょう。そこからレンタカーを借りるかツアーに参加をすれば、ウィランドラ湖群地域に2時間ほどで到着します。

(19)タスマニア原生地域 / タスマニア

オーストラリア 世界遺産 タスマニア原生地域

タスマニア原生地域は、オーストラリアの南東部、タスマニア島に位置します。

タスマニア島は島の20パーセントほどが森林に覆われている場所です。この地域はオーストラリア独特の動物であるタスマニアデビルやウォンバットなどの生息地として、知られています。

タスマニア原生地域にはマウント・フィールド国立公園、サウスウエスト国立公園など17の国立公園も存在し、雄大な山々と湖の織りなす美しい景色を楽しむことができます。

特徴、見どころ

オーストラリア 世界遺産 タスマニア原生地域

photo by:Sarawut Konganantdech / Shutterstock.com

タスマニア原生地域の中でも観光客に人気なスポットが、クレイドル山です。

クレイドル山はタスマニアの北西部に位置するセントクレア湖国立公園にあります。多くのハイキングコースが用意されており、大自然の中をのんびりと散策できます。

ハイキングコースは、初心者向けから上級者向けまで用意されているため、自分にあったものを選びましょう。

さらに、タスマニア原生地域の中でおすすめの場所として挙げられるのが、マウント・フィールド国立公園内にあるラッセルの滝です。ラッセルの滝は落差が40mほどあり、轟々(ごうごう)と響く水の音が、体の芯まで震動を与えます。

木々に囲まれた神秘的な風景と滝の迫力は、見る人の心を揺さぶるでしょう。

行き方

クレイドル山までは、タスマニアの州都ホバートから車で約4時間で到着します。

(20)ウルル=カタ・ジュタ国立公園 / ウルル

オーストラリア 世界遺産 ウルル=カタ・ジュタ国立公園

最後にご紹介するオーストラリアの複合遺産は、ウルル=カタ・ジュタ国立公園です。オーストラリアの世界遺産と言えば、真っ先に思い浮かぶのがこの場所、という方も多いのではないでしょうか。別名「エアーズロック」としてもよく知られています。

オーストラリア大陸のほぼ中央の砂漠地帯に位置しており、エアーズロックは高さ348m、周囲約9kmの巨大な一枚岩でできています。

古くからアボリジニの人々が大切にしてきた固有の土地であり、彼らの文化や伝統を守ることを目的として、複合遺産に登録されました。

特徴、見どころ

オーストラリア 世界遺産 ウルル=カタ・ジュタ国立公園

photo by:marcobrivio.photography / Shutterstock.com

ウルルの見どころは、何と言ってもその美しい朝焼けや夕暮れの景色です。鉄分が豊富なウルルの砂岩は、時間帯によって色が変化します。サンライズツアーやサンセットツアーなどに参加して、その絶景を目に焼き付けましょう。

加えて、ウルルの観光は、ツアー参加がおすすめです。ラクダに乗ってウルルの周りを探索する人気のキャメルライドツアーは、ぜひ、チャンスがあれば挑戦してみましょう。

行き方

ウルルへ行くには、ケアンズやシドニーから飛行機に乗り、エアーズロック空港に向かいましょう。ケアンズからは2時間半ほど、シドニーからは3時間半ほどのフライトで到着します。

まとめ

この記事では、オーストラリアにある世界遺産20か所全てについてご紹介しました。

オーストラリアには、他の地域では見ることのできない貴重な自然を楽しめるスポットが数多くあります。

アクセスしづらいところも多いですが、どの場所も苦労して足を運ぶ価値のある場所です。オーストラリアに旅行に行く際は、ぜひこの世界遺産リストを参考にしてみてくださいね。

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