「シアトルにあるワシントン大学に留学したいな」
「自分の英語力でも受験できるかな……」
と、悩んでいませんか?
ワシントン大学は、アメリカ北西部のシアトルにある大学です。1861年に創立され、アメリカの名門大学「アイビーリーグ」の一つとしてその名が知られています。アメリカの大手時事情報誌「U.S. News & World Report」が発表する2021年版世界の大学ランキングでは8位に入るほどレベルも高く、各国から留学生が集まります(※1)。
広大なキャンパスには、充実した環境はもちろんのこと、学生の興味関心を深める特徴的なカリキュラムがそろっています。
そこで今回は、
・ワシントン大学とは?
・シアトルの特徴
・ワシントン大学に留学するメリット
・留学したときの費用相場
・入学方法
・受験に必要な手続き
・受験までに伸ばしたいスキル
を解説します。
※費用はすべて1アメリカドル(USD)=110円で計算しています。
[目次]
最初にワシントン大学の特徴を、
・特徴
・学部・学科
・学生数・国籍
・学力・成績
・入学試験の内容
・アクセス
に分けて解説します。
ワシントン大学は、アメリカのワシントン州にある州立大学です。シアトルにメインキャンパスがあり、アメリカはもちろん世界中から学生が集まります。
先ほどもお伝えしましたがワシントン大学は、「U.S. News & World Report」が発表する2021年の世界大学ランキングで8位にランクインしました。過去には、生物学や物理学賞の分野でノーベル賞の受賞者を輩出しています。
これらの結果を支えるのが、充実した教育・研究体制です。
例えば、ワシントン大学では一般的に「Pre-major」と呼ばれる制度を導入しています(※2)。大学1〜2年の間は専攻を定めず、基礎的な知識と多種多様な分野の学問に触れるという方法です。
入学時に専攻を確定するのではなく、さまざまな学問に触れながら自分の興味関心をより深掘りすることで、専攻を定めます。
さらに、学生に向けた情報発信も特徴的です。「ADVISING GUIDE」は、1〜2年生や編入生を対象としたガイドブック。専攻を確定させるためにどんなステップが必要か、何をすべきかが細かくまとめられています。
他にも、学生生活がいかに充実するか、ここで得た経験を将来に活かせるかに重きを置いた教育制度が整っています。
学部は30以上、例えば次のような分野があります(※3)。
【文系】
・文学
・言語学・外国語
・歴史学
・音楽
・アート
【理系】
・環境学
・建築学
・工学
・生命科学
・地学
特に言語学・外国語学部と工学部はさらに細かい分野に学科が分かれています。
ワシントン大学の発表によると、学部生は2020年秋時点で43,069人在籍しています(※4)。大学院生は17,371人で、ワシントン大学全体の学生数は、60,440人です。
ちなみに、早稲田大学の2021年度の学生数は学部と大学院を合わせて50,065人(※5)。比べると、ワシントン大学の規模の大きさが分かりますね。
アメリカの大学受験では、高校の成績を数値化した「GPA」と全米共通試験である「SAT」「ACT」というテストのスコアが求められます(※6〜9)。
ワシントン大学に合格するには、次のような成績が必要です。
・GPA:3.73~3.96(満点は4.0)
また留学生は英語力も必須で、下記テストで証明を求められます。
・TOEFL iBT:最低76〜、推奨スコア92以上
・IELTS:最低6.0〜、推奨スコア7.0以上
・Duolingo (DET):最低105~、推奨スコア120 以上
SATとACTのスコア要件は、2021年秋学期から撤廃されました。参考までにこれまでの基準は、次の通りです。
・SAT:1,400
・ACT:31
ワシントン大学では、次のような入試を実施しています。
・GPAの提出
・エッセイの提出
・TOEFLなど英語力が分かるテストスコアの提出
日本のように、受験生全員が一斉に受ける筆記テストはありません。これまでの成績が分かる成績証明、そしてエッセイなどの提出物を通して総合的に合否が判断されます。
通常、アメリカではSATやACTは全米共通試験という、センター試験のようなテストのスコアを要件として求められます。
しかし、ワシントン大学では、これらの要件を2021年秋学期から撤廃しました(※10)。間口を広げ、より多くの才能ある学生に入学してほしいと考えているためです。
ワシントン大学が有するキャンパスは3つ。シアトルの他に、タコマとボセルに分校があります。
【Seattle campus】
1410 NE Campus Parkway, Seattle, WA, 98195 U.S.A.
【Tacoma campus】
1900 Commerce Street Tacoma, WA 98402-3100
【Bothell campus】
18115 Campus Way NE Bothell, WA 98011-8246
ワシントン大学のキャンパスがあるシアトルは、アメリカ西海岸エリアにあり、観光地としても人気がある都市です。
平均気温は夏でも20度に達しないほど過ごしやすく、冬は氷点下になることはありません。日本と比較すると過ごしやすいと感じる人が多いでしょう。
シアトルはその他に、次の2つが有名です。
・スポーツ
・有名企業のオフィス所在地
シアトル・マリナーズをはじめ、野球やバスケットボールなど、複数のスポーツチームの本拠地となっています。
また世界的大企業であるAmazonやスターバックス、マイクロソフトの本社があることでも有名です。有名企業でのインターンシップのチャンスもあるかもしれませんね。
次は、ワシントン大学に留学するメリットとして、
・研究に集中できる環境
・広大なキャンパス
・学生の多様さ
の3つを紹介しますね。
ワシントン大学は、手厚い学生サポートや充実した学習・研究環境に定評があります。
例えば、アドバイザー制度。入学すると、学生一人ひとりにアドバイザーが割り振られます(※11)。アドバイザーは専攻や大学生活についてだけでなく、学業の目標や将来的な目標についてまで、教育者として多角的な視点からサポートしてくれます。
他にも、国内外から高い評価を受ける自然科学の学部では、在籍する研究者が年間9,000万(約10億円)以上の研究助成金を受けており、充実した研究環境も整っています。
手厚い学生サポートや充実した環境は、ワシントン大学で学ぶメリットといえます。
日本の大学のキャンパスといえば、大学に通う学生だけが使う、もしくは近隣の方が食堂などを使う程度のイメージではないでしょうか。
ワシントン大学のキャンパスは703エーカー(284ヘクタール)で、ひとつの街のような広さがあります。キャンパス内には図書館やジム、病院などもあり、一般市民の方も使用しています。
さらに、ワシントン大学を語る上で欠かせないのが、名物ソメイヨシノの桜並木。観光名所となるほど、春になると多くの人が訪れます。
地域に開かれたワシントン大学では、豊かな自然や居心地のよい雰囲気のなかでキャンパスライフを過ごすことができるでしょう。
アメリカの大学は多国籍な学生が集まりますが、ワシントン大学は特に留学生の受け入れが盛んです。在籍する学生およそ60,440人の14%にあたる、8,500人ほどがアメリカ以外からの留学生です(※12)。
また在籍するのは、高校卒業してすぐの10代だけではありません。社会人学生も在籍しており、年齢も幅広いです。
さらに、ただ多様な学生を受け入れるだけでなく、入学後のサポートが手厚いことも特徴です。
例えば、外国人留学生のサポートを提供する支援センターなどがあり、セミナーやカウンセリングを通して慣れない異国での学生生活を手助けします。
実際にワシントン大学に留学した場合、どれくらいの費用が必要なのでしょうか?
今回はシアトルキャンパス・非居住者用(留学生)・学期中9カ月間を想定して算出しました(※13)。
学費 | 約440万円 |
---|---|
滞在費+食費(学生寮の場合) | 約165万円 |
生活費(食費・交通費含む) | 約90〜180万円 |
教材費 | 約10万円 |
ビザ代 | 約2万円 |
渡航費 | 約9〜15万円 |
海外留学保険代 | 約20〜25万円 |
観光・遊びなど雑費 | 約36〜60万円 |
合計 | 約772〜897万円 |
アメリカの大学は日本と比べると学費が高く、州立大学も例外ではありません。また物価が高いため、生活費も高額になりやすいです。
費用を少しでも抑えたい場合は、奨学金の活用も検討してみてください。
ワシントン大学に入学する方法は、複数あります。
まず4年間留学する方法として、
・正規留学
・日本の大学からの編入
・コミュニティカレッジからの編入
を紹介します。
正規留学とはご存じの通り、入試を受けて1年生から4年生まで大学に通う留学方法です。アメリカ人と同じように、ネイティブ向けの入学試験を受ける必要があります。
正規留学は4年間まるまる大学に在籍できるため、自分の専攻をしっかりと深堀りできます。
高い英語力や学力は必要ですが、第1希望として考えている人にとってはもっともワシントン大学での学生生活を満喫できる方法ですね。
日本の大学に通った後、3年生からワシントン大学に通う方法もあります。
編入留学は途中からになりますが、正規留学ほど合格のハードルは高くありません。
大学在学中から海外大学に興味が出てきた場合でも、編入留学でワシントン大学に入ることは可能です。
ただし編入できる人数は限られており、狭き門となります。試験内容など事前にしっかり調べて、対策を考えておきましょう。
アメリカでは語学力や大学進学に必要な学力を補いたい人に向けて、コミュニティカレッジという学習の場が提供されています。
コミュニティカレッジは最大で2年在籍でき、英語力や英作文などはもちろん、教育や言語など専門的な授業も受けられます。
もともとコミュニティカレッジはできるだけ低価格で、さまざまなバックグラウンドを持つ人が学習の機会を得るために作られました。基本的に入学には語学力や学力は問いません。
そのため何かを学びたい地域住民はもちろん、アメリカの大学進学の準備をする留学生などが在籍しています。
コミュニティカレッジで取得した単位は、基本的に編入後もそのまま移行することが可能です。コミュニティカレッジで学んだ後でも大学を2年で卒業できるため、合計の在籍期間も4年におさまります。費用を最小限に抑えられるでしょう。
ここまで長期でワシントン大学に留学する方法を紹介しましたが、スケジュールや費用の面で難しいという人もいるのではないでしょうか。
実はワシントン大学には、短期で留学できるプログラムもいくつか用意されています。
・語学プログラム
・グローバルビジネス修了証明書プログラム
・UW学部聴講コース
上記3つを紹介しますね。
ワシントン大学には語学留学のように、短期で英語を学ぶプログラムもあります。2〜3週間ほど英語を習いながら、アメリカ文化に関する授業なども受けることができます。
短期で留学したい、英語力に自信がない人におすすめです。
詳細はこちら
グローバルビジネス修了証明書プログラムとは、ワシントン大学で9カ月間、ビジネスについて学ぶものです。
ビジネスの基礎はもちろん、マーケティングやプレゼンテーションスキルなど、仕事に役立つ知識を得られます。
社会人留学生は、こちらのプログラムも検討してみてください。
詳細はこちら
ワシントン大学の授業を一時的に聴講できる、UW学部聴講コースもあります。
こちらのコースでは3〜9カ月間、気になる学部の授業を受けることができます。日本の大学での専攻を深めたい人は、大学を休学して参加するのもおすすめです。
詳細はこちら
次は、ワシントン大学の受験に必要な手続きとして、
・提出物
・ビザ申請
・滞在先の手配
・航空券の購入
を解説します。
ワシントン大学の受験には、次の4つが必要です。
・高校の成績(GPA)
・TOEFLやIELTSなどのスコア
・エッセイ
・推薦状
留学生は特に、TOEFLやIELTSなどの英語スコアで英語力を証明することが求められます。
入学には最低スコアが定められているため、日本にいる間にしっかり勉強しておきましょう。
合格したら、学生ビザとI-20の発行手続きを進めましょう。
「I-20」とは、在留証明書です。学生ビザは国が発行するものですが、I-20は合格した大学が発行します。またI-20がないと、学生ビザの申請ができません。
そのため手順としては、I-20が発行されてから学生ビザを申請します。
2つともアメリカ滞在に必須の書類のため、忘れないように申請してください。
滞在先は次の3つから選択できます。
・ホームステイ
・学生寮
・シェアハウス
もっともおすすめなのは学生寮です。大学から近い、友だちが作りやすいという点で、不慣れな海外での大学生活をスムーズに始められます。
準備がある程度整ったら、航空券を購入しましょう。直前でも問題ありませんが、そのときに希望の日程が空いているとは限りません。なるべく早めに手配するのが安心です。
おすすめは入学の半年前です。残席に余裕がある上に、定価より安く購入できることもあります。
3月頃の入学が決まった時点で手配しておきましょう。
ワシントン大学への合格を掴み取るには、TOEFL iBTが76、IELTSで6.0以上の英語力が求められます。
そもそも英語力がないと、入学してから授業を理解することもできません。
先ほど紹介したように、ワシントン大学は短期の英語学習プログラムも提供しています。またワシントン大学附属英語集中コースという語学学校のような場所があり、英語を集中的に習得することも可能です。
英語集中コースはワシントン大学のキャンパスで学ぶため、モチベーションアップにもつながります。
英語力に自信がない人は、受験前にまず語学留学することも考えてみてはいかがでしょうか。
今回は、アメリカのシアトルにあるワシントン大学について紹介しました。
ワシントン大学は世界大学ランキングに入るほど有名な大学であり、世界中から留学生が集まります。
合格には高い英語力が求められますが、その分入学後は充実した環境で、希望の専攻をしっかりと深掘りできるでしょう。
語学留学を具体的に検討するなら、まずは留学を実現するまでの流れを確認しましょう!留学準備では大まかに5つのステップがあります。
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留学に対するご質問から、留学プランづくり、事前の英語学習、留学中のサポートまで対応しておりますので、ご相談お待ちしております。
※1...U.S.NEWS「2021 Best Global Universities Rankings」(参照日:2021-10-31)
※2...University of Washington「Student guides」(参照日:2021-10-31)
※3...University of Washington「Choosing a major」(参照日:2021-10-31)
※4...University of Washington「Fast Facts 2020-2021」(参照日:2021-10-31)
※5...早稲田大学「2021年度 学生数・生徒」(参照日:2021-10-31)
※6...University of Washington「Freshmen by the numbers」(参照日:2021-10-31)
※7...University of Washington「Test score requirement」(参照日:2021-10-31)
※8...University of Washington「Freshman writing section」(参照日:2021-10-31)
※9、10...University of Washington「UW removes standardized testing requirement for incoming students beyond fall 2021」(参照日:2021-10-31)
※11...University of Washington「Academic advising at the UW」(参照日:2021-10-31)
※12...University of Washington「Fast Facts 2020-2021」(参照日:2021-10-31)
※13...University of Washington「COST OF ATTENDANCE」(参照日:2021-10-31)
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