こんにちは、スクールウィズ編集部です。留学生のリアルな留学事情に迫るこの企画「みんなの留学体験記」。今回はマルタ、セントジュリアンに留学した、社会人のNaoさんにお伺いしました。
Naoさんは新卒で都内のITコンサルティング会社に2年半勤め退職。自分の視野を広げるため留学を決意し、マルタ・セントジュリアンにあるESE(European School of English)で、2カ月語学留学を経験されました。
そんなNaoさんに留学中の様子はもちろん、留学前のこと、これからの進路についてまで色々と留学体験談をお伺いしていきます!
【留学プロフィール】
ペンネーム:Naoさん
性別:女性
留学時の年齢:25歳
留学した国:マルタ
留学した地域:セントジュリアン
留学先の学校:ESE(European School of English)
留学期間:2カ月(2018/06/11 〜 2018/08/03)
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会社員生活の中で何か満たされない日々を感じ、現状を変えることを決意し退職しました。
目の前にある時間とお金を使って何がしたいか考えた時に、海外への憧れな生き方や価値観に触れることで視野を広げたいという思いが出てきたので、まずは海外に飛び出してみることにしました。留学先にマルタを選んだのは、費用を抑えられる、かつ自分の興味がある場所だったためです。
語学力向上も目的の一つとしてはありましたが、異文化の中で生活し視野や考え方の幅を広げること、思いきり楽しむこと、を重点に置いていました。
学校は費用が安いこと、日本人が少ないこと、街の中心にあり通学・買物・遊びに便利であること、という3つの観点で選びました。
後の細かいことは調べてもわからなそうだったことと、その時期の運などもあると思い、ひとまず上記の3つの観点を一番満たしていたESEに決めました。実際にこれらは、事前に集めた情報と一致していたと現地に着いてから感じました。
留学の前後にヨーロッパを旅することも兼ねていたため、移動のしやすさを考えバックパック一つで行くことにしたのですが、荷物が足りるのか、何が本当に必要なのか、などで少し不安がありました。
必要なものは人それぞれですが、実際に現地に行ってみると、私が足りないと感じたものはスーパーなどで調達して補うことができました。それどころか「必要かな?」と思いつつ持って来たものが結局使われなかったりもしたので、むしろもっと身軽でもよかったなと感じました。
旅のスケジュールも旅の最中に気分やその時の条件で決めたりしていたので、日本にいるうちから事前にあれこれ悩んでも仕方ないなと思います。
生徒の国はさまざまで、時期にもよりますが、ざっくりヨーロッパ40%、トルコ20%、ロシア、南米20%、韓国10%、日本10%くらいの比率でした。
また、在籍するクラスのレベルによっても国籍の比率が変わってきて、上位レベルのクラスになればなるほど、ヨーロッパからの生徒が多かった印象で、下位レベルのクラスになるほどアジア人やトルコ人が多く感じました。
留学生の英語のレベルはまちまちで、オランダ人やドイツ人は他の国に比べ、英語のレベルが高い印象を受けました。彼らが使う言語が英語と近いことや、そもそも国の英語教育レベルが高いことが理由ではと考えます。
また、私がマルタに滞在していたのは夏のハイシーズンだったため、生徒はバケーションを兼ねて留学に来ている人が多かったです。そのため、勉強より遊びに力を入れている雰囲気が感じられました。
授業は午前中のみで、General Englishという一般英語のクラスを受講していました。
クラスの生徒の人数は5〜10人ほどでした。マルタの語学学校では、ハイシーズンである6月〜9月は1週間など短期で留学する生徒も多く、毎週月曜日に新しい生徒が入ってきて、金曜日には誰が抜けるといった形でクラスのメンバーの入れ替わりが激しかったです。
授業の進め方は先生によってまったく違うため、単にテキストを進めていく先生、ゲームなどのアクティビィを用意して面白く進める先生、よく使う慣用表現などのプリントを持ってきてくれる先生などさまざまです。
私は生徒や先生とコミュニケーションを取るのが楽しかったので、アクティビィを用意してくれる先生のクラスに1ヶ月ほどいました。ESEではマルタ出身の先生が多いですが、話す英語にあまりマルタ訛りは感じませんでした。
綺麗なブリティッシュイングリッシュを喋っている先生ばかりだったので、訛りやアクセントに不安は持たなくても良いかなと感じました。
参考:ESEのコース料金一覧
私が通っていたESEという学校には、1階にまったりと落ち着けるカフェやテラスがあり、2階以上のフロアには教室があるといったシンプルな校舎でした。
学校では1階のカフェやテラスで世話話をするくらいしかやることがなかったので、午前中の授業が終わればビーチへ行くなど、外へ遊びに行くことが多かったです。
学校周辺にはスーパー、カフェ、レストランなど生活に必要な施設は一通りあります。近くで遊ぶ場所としては、ビーチ(砂のビーチとは限らない)、クラブ街、映画館などがあります。
学校のアクティビティとしては、クラブイベント、ボートパーティー、半日観光ツアーなどがあり、平日も休日もほぼ毎日何かしらのイベントに参加できます。
私の場合、平日の学校が終わった後の昼過ぎは、ビーチやカフェのテラスでまったりと時間を過ごし、夜からクラブのパーティに参加したりしていました。他にも生徒が住んでいる家でホームパーティーなどをして過ごす日もありました。
休日にはゴゾ島やコミノ島といった綺麗な海がある島まで遠出したり、バスに乗って1時間くらいかかる観光地に行ったりしていました。夏のハイシーズンであればフェスやお祭りなどのイベントごとも多いです。
もちろん日によっては、家でまったり過ごす日もありました。
そうして時間を過ごすうちに感じたのは、アジア人とヨーロッパ人や南米人との、時間の過ごし方の違いでした。
ヨーロッパ人や南米人の多くは、毎日のように近場のビーチに出かけて日焼けして、夜は頻繁にクラブで遊んで、という過ごし方をしていましたが、日本人や韓国人はインスタ映えするような場所に行って観光して写真を撮って、という過ごし方をしている人が多いように思えました。
もちろん人それぞれなので、全員がそうであるというわけでもなく、価値観に違いがあっても違う国の人たちのグループに混ざって一緒に遊んでみたり、その人次第でいろんな過ごし方ができるのだと思います。
マルタに1ヶ月以上いて暇な時間ができると、「今日何したら良いんだろう。やりたいこともないしつまらないな」という日々が結構あったりします。
意志が強く「勉強するぞ!」と自宅の机で勉強できる人や、午前中と午後のクラス両方とっている人はいいのかもしれませんが、マルタ留学に来ている多くの人は、「毎日同じ繰り返しでつまらない」と感じているように思えました。
私もマルタという土地に対して時々そう感じることもありました。
そんな時は、あまり話したことがなかったクラスメイトに話しかけて「今日何するの?混ぜてほしい」と新しい人間関係を作って遊んだり、仲良くなった人と「寿司パーティしよう」「今度仲間集めてディナー食べに行こう」と企画して実行したりして楽しいことを自分で作り出すように工夫していました。
他にも一人の時間も散歩に出かけてみたり、カフェでマルタ生活の振り返りをしてみたりしました。単調な日々になりやすいからこそ、マルタ留学を楽しく過ごすためには、人間関係と、楽しいことを作り出そうとする自分の主体性が大事になるのかなと感じました。
マルタを離れる日がちょうど私の誕生日だったのですが、その前日の夜に仲が良かった友達たちとお別れディナーパーティーをヴァレッタという街のレストランで行いました。
来てくれた友達たちにメッセージを書いたポストカードを渡したり、それぞれ「出会ってくれてありがとう、楽しい時間をありがとう」という気持ちでマルタの最後の時間を楽しみました。
遅くまで遊ぶつもりはなかったものの、夜景が見える公園で星空を見ながら星座の話をしたり、他愛のない話なんかしていたらそのまま深夜の12時を迎え、「Happy Birthday!」とお祝いの言葉をみんながかけてくれました。
国も違う、年齢も違う、たまたまこのマルタで出会った人たちがこうやって同じ時間に同じ場所にいて自分のことをお祝いしてくれることの縁みたいなものにとても感動しました。
その日の朝、私が生活していたホストファミリーの家のママも朝一番に「Happy Birthday!」と祝福してくれて、幸せなマルタ最後の一日でした。
英語力の変化はあまり出なかったというのが正直な感想です。
理由としては、もともと簡単なコミュニケーションを取れる英語力があったこと、学校で仲良くなった友達の英語のレベルが自分と同等レベルかそれ以下の人が多かったこと、新しい単語や表現を覚えるための勉強をあまりしなかったことが原因だと思っています。
マルタではほとんど困らずに外国人とコミュニケーション取れていたのであまり危機感がなかったのですが、留学後に行ったヨーロッパ旅で出会ったアメリカ人やオーストラリア人との会話で、彼らの話していること早くて聞き取れなかったり、スラングなどの言い回しがわからなかったり、ネイティブの英語に大きな壁を感じました。
自分の英語のレベルがすでにある程度英語で外国人とコミュニケーション取れることができるレベルである人は、マルタやフィリピンではなく、英語が母国語の国で現地の人と関わるような環境に身を置いた方が伸びると感じました。
世界各国に友達や知り合いができたことや、彼らと過ごすことで人生のいろんな楽しみ方や生き方があるのだと知ったことです。マルタで出会った人たちは、自分のやりたいことに対して素直にオープンでまっすぐな人が多く感じました。
彼らは、誰にどう言われるではなく、自分の気持ちや意見をきちんと周りにも伝えられていました。そんな彼らは、自分の人生を思いっきり楽しみ、謳歌しているようでした。
そういう彼らを見て、自分がいかに周りに流されたり常識にとらわれていて、自分の本音を自分で押さえつけていたかを感じました。
一般論に洗脳されていたり(笑)、自分の意見のなさに落ち込むこともありますが、自分らしい生き方をしたいと思っている今、なるべく自分の本心がどう感じるか、ということを大事にするように心がけています。
マルタ留学の最大のメリットは、日本では簡単に会えないような多国籍の人と接して異文化を知ったり、一緒に体験ができることだと思うのですが、そのためにはそもそもある程度の英語力と、自分が異文化を理解しようとする姿勢が必要であると感じました。
英語がほとんどできない状態でマルタにきて、いろんな人と交流できる楽しいアクティビティがたくさんある中、会話ができず、輪に入れずもどかしい気持ちになっているという日本人留学生を何人か見ました。
そういう人はどうしても日本人同士や、韓国人の人と過ごす時間が多くなる傾向が強くなる傾向があるため、せっかく遠いマルタに来たのにそのメリットが活かしきれていないように思いました。
基本的な単語や文法は日本にいるうちにインプットしておくことや、フィリピン留学やオンライン英会話などで簡単なコミュニケーションに慣れておくなど、ある程度英語のレベルをあげておいたほうが確実にマルタ留学が意味のあるものになると思います。
また、彼らと一緒に生活したりすると、価値観や常識の違いから、びっくりするようなことも起きる可能性もあります。そんな時は拒否反応を示すのではなく、なぜ相手はそうなのか、話し合ったりお互いを理解する努力や姿勢がなければ、せっかくの海外生活もストレスの多いものとなってしまいます。
現地で起こるいろんなトラブルも勉強だと思って、心を広くして逃げずに向き合うことが大事かなと思います。それくらいの心構えを事前に持って留学にいけるといいかなと思います(笑)。
在籍する生徒がヨーロッパ、南米、アジアと多国籍かつ年齢層も幅広いため、いろんな国の友達を作り、価値観を広げたいという人に向いていると思います。
また、ナイトクラブが集まるPacevilleというエリアが学校から徒歩1、2分のところにあり、学校のアクティビティもクラブイベントが多いため、音楽好き、クラブ好き、パーティ好きな人は楽しみやすいです。
リラックスしながら英語に触れたり、観光したり、異文化理解や異国の友達楽しむことには最適の場所ですが、ストイックに詰め込みで英語を勉強するのには向いていないと感じます。小さな島国なので、やることも限られていて飽きてくるので、長くても2、3ヶ月くらいの滞在がおすすめで、長期滞在には向いていないと思います。
マルタはヨーロッパや世界中の人が集まる人気のリゾート地なので、綺麗な景色や開放感ある自由な生活の中で最高の時間が楽しめる場所だと思います。
その中で、日本とはまったく違う価値観や常識に触れ、慣れないことも驚くこともあると思いますが、多文化を理解する上でとても重要な体験だと私は感じました。
特に、「将来海外に住んでみたい、仕事してみたい」という思いがある方は、自分の常識の外側に飛び出し、留学という形でも一度いろんな国の人が集まり交流できるマルタで刺激的な経験をしてみるのをおすすめします。
みなさんいかがでしたでしょうか?ここまで留学前から留学後のことまで、色々とお伺いしてきました。これから留学を考えている方はぜひ参考にしていただければと思います。
Naoさん今回は留学体験をレポートしていただき本当にありがとうございました!
Naoさんが留学していた語学学校「ESE(European School of English)」の詳細は以下から↓↓
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