こんにちは、スクールウィズ編集部です。留学生のリアルな留学事情に迫るこの企画「みんなの留学体験記」。今回はマルタ、セントジュリアンに留学した、社会人のmaruさんにお伺いしました。
maruさんは大学卒業後、看護師として5年間勤務。英語のスキル向上とグローバルな視点を持ちたい思い留学を決意。マルタ・セントジュリアンにあるECマルタ校で、6ヶ月語学留学を経験されました。
そんなmaruさんに留学中の様子はもちろん、留学前のこと、これからの進路についてまで色々と留学体験談をお伺いしていきます!
【留学プロフィール】
ペンネーム:maruさん
性別:女性
留学時の年齢:29歳
留学した国:マルタ
留学した地域:セントジュリアン
留学先の学校:ECマルタ校
留学期間:6ヶ月(2017/10/02 〜 2018/03/30)
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旅行好きの両親の影響で幼いころから英語に触れる機会が多く、いつかは英語圏の国で暮らし、日本との文化の違いを肌で感じてみたいと思っていました。
大学2年次にドイツに3カ月間留学する機会があり、歴史、建築、食文化、習慣、国民性など書籍やインターネットだけでは得られない知識や経験など全てが新鮮で、充実した日々を過ごせました。
就職後も仕事の傍ら語学スクールに通い、映画や音楽を通じて独学での勉強を続けてました。将来設計を立てたときに社会人経験を積んだ後に再度留学をして、自分の可能性を広げるのも一つではないか?と数年間考えていたところ、同僚が先に留学に行ったことが決断の一押しとなりましたね。
留学期間を1年と期限を決め、ネイティブ、ノンネイティブ関係なく英語を臆せず話せるようになること、多様な文化を受け入れ、国際的な視点を培うことを目標にしました。
友人からマルタを紹介されるまでは、恥ずかしながら存在も知りませんでした。地中海に浮かぶ西表島と同じサイズの国で、EU加盟国かつ英語が公用語として浸透しており、語学学校が多く世界各国から学生が集まっているという、私にとってはマルタについて調べるほど全てが好条件に思たのです。
留学先の国をマルタに決めた後、出発の1年ほど前から学校を探し始めました。学校を決める条件として
・生徒の国籍の多様性
・カリキュラムの充実性
・学費
・ロケーション
の4つで各校の比較を行いました。グーグルマップで各学校の位置を確認し、投稿されている世界各国からの生徒のレビューを参考にし、さらに学校の公式HPで細かな情報を入手。
HPで授業やアクティビティの様子を動画で紹介している学校はイメージがしやすく好印象でした。ECマルタ校はその中でも世界中に校舎があり、集まる生徒も多様な国籍かつマルタ随一の生徒数であることから多くの人々と出会えると期待できました。
授業は細かく7段階のレベルに分けられ、学校独自のカリキュラムと授業内容を全校共通で行っているため、イギリスやアメリカと同じコンテンツを安価で手軽にマルタで受けられることも気に入りましたね。
学費は他の学校に比べ安くはないですが、せっかく半年間の時間とお金を投資するのであれば、設備やサービスを含め信頼のおける大規模校にしようと思いました。
まず他の国に比べてマルタに関する最新の情報が少なく、実際に日本人留学生が現地で何が困ったのか、何を持って行けば良いのかを知るのに一苦労しました。留学経験者のブログも読みましたが、直近の生徒さんを見つけるのが難しかったです。
冬のマルタは強風かつ雨が多く降り、湿気で凍える寒さになることが分からなかったため、冬服を買い足す必要があり無駄な出費となりました。
ガイドブックに記載されている冬の平均気温は15度前後となっていますが、体感気温は5度程度でほぼ日本と変わりません。冬に留学される方は、特に万全の防寒準備と体調管理に気をつけてください。
インターナショナルな国籍の生徒が多く、特に南米からの生徒の数の多さに圧倒されたことです。南米のホリデーシーズンに重なるとブラジル、コロンビアからの生徒が半分以上の割合を占めます。人懐こくおおらかな性格の人が多いため、クラス全体が明るく、笑いの絶えない授業になることが多かったです。
各ヨーロッパ諸国(フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、スイスなど)でも全く違う国民性、価値観や文化があり、多様な視点で議論ができるので良い刺激を受けました。
先生やスタッフの国籍も多様で、それぞれが持つ独特のアクセントの英語を受け入れ、立場分け隔てなく対等に意見を話せる環境が居心地よかったです。
マルタの特徴として、地中海独特のゆったりとした雰囲気で、誰にでもフレンドリーでイージーゴーイングな考えの人が多いように思います。肩ひじ張らずにマイペースに過ごせましたね。
私はジェネラルクラスとインテンシブクラスの週30レッスンを選択しました。1レッスンは45分で1コマ90分編成です。ジェネラルは1日15分休憩を含めた2コマ連続で行われ、インテンシブは1コマ90分です。
月、水、金と火、木でクラスのスタート時間が午前、午後と入れ替わります。私の場合は月、水、金は9時~14時半、火、木は13時~18時というスケジュールでした。
月、水、金がグラマーを担当するメインの先生で、火、木はリスニングやライティングなどスキル集中の先生が担当します。インテンシブは選んだコースによってデイリーイングリッシュかビジネスに特化したものか、また異なる担当の先生が教材や内容を準備してくれます。
先生によって同じトピックの授業でも、関連付けて教えてくれるボキャブラリーが違ったり、アプローチの仕方や視点が違ったりと、一人一人がとてもユニークです。
先生が一方的に講義するのではなく、授業の大半を生徒が話せるように意見を引き出してくれました。そのため生徒自身も一生懸命考えて意見を話し、充実した議論を多く交わすことができましたね。
議論のテーマとしては、世界各国の政治や教育制度、祭事や伝統文化、マナー、社会的問題(男女格差、差別、貧困)など、母国語で話しても難しく感じるようなことも多く聞かれます。今まで当たり前に感じていた日本の文化も、いざ聞かれるとなんでだろう?と新たに見つめ直すこともできました。
日本のことを簡単な英語でも説明できるように準備しておくと、より良いディスカッションができると思います。
学校はマルタ随一の繁華街セントジュリアンにあります。徒歩圏内にレストランやバーが多く立ち並んでいるため、昼食や学校終わりの夕食に困りません。徒歩10分程度で透明度抜群のビーチもあるため、夏休みシーズンは街中に観光客が多く活気に満ち溢れています。
学校の施設は各レベルに合わせた本が所蔵されているライブラリー、オンライン学習のできるパソコンが充実しています。ラウンジや大きなテラスでは友達同士でくつろいでいました。3店舗あるカフェでは軽食も購入できます。
滞在については学校寮かホームステイを選べます。学校寮であれば徒歩20分圏内で、オーシャンビューのお部屋に割り当てられることも!
海辺沿いの遊歩道を歩いて40分程度で到着するセントジュリアンの隣町スリーマには大きなショッピングセンターや路面店も多くあるため、お買い物には困りません。
休日はクラスメイトとエムディーナやメリーハなど少し遠くの街に出かけ、ピクニックやハイキングなどをして新たなマルタの魅力を発見したり、ブルーラグーンのあるコミノ島やゴゾ島にフェリーで渡り、大自然と海を満喫しました。
マルタの交通手段は公共バスでの移動だったので、車で30分の距離でもバスだと1時間以上かかります。
2週間毎に友達とインターナショナルディナーを企画し、出身国の家庭料理をお互いに持ちよって文化交流やクッキングレッスンを楽しみました。海外旅行中のレストランでは味わえないような家庭料理はとても美味しく、心が温かくなりました。
海外で日本の家庭料理を作るのにおすすめなのは手巻き寿司(生魚が苦手な人も、エビアボカドや錦糸卵、きゅうりなどを用意すれば問題なし)、カレー、肉じゃが、お好み焼き、焼きそば(麺はパスタで代用可能!)、ポテトサラダです。どれも大好評でした!
グループレッスンでは先生はなるべく全員が発言できるよう話を聞いてくれるのですが、日本の授業とは全く異なり、生徒のアピールが非常に強く圧倒されたことです。
スイスやドイツなどの元々スピーキング能力の高い生徒たちと話していると、私はRとL、BとVの発音が苦手で1回では通じず「Sorry?」と聞き直されることが多く、最初の2週間は英語を話すことに自信が持てませんでした。
弱点を克服するために日本人とは一切接触しないで国籍の違う友人たちと出かけ、自宅で授業の復習と予習を行い、Youtubeで発音矯正動画を活用しました。それでもなかなか改善されず、精神的に落ち込むことに。
そんなとき、長期滞在のブラジル人生徒から「もっと肩の力を抜いてマイペースに英語を学んでもいいんじゃない?みんなうまく話しているように見えるかもしれないけれど、間違えていることもあるし、気にしなくて大丈夫だよ!」と言われたことで、英語習得に構えすぎて、自分で自分を追い込んでいたことに気づかされました。
間違えても何でもいいから積極的に発言しよう!と決めてからは、先生から新しい単語や言い回しをもっと教えてもらえるようになり、毎日の授業が心から楽しめるように!
クラスメイトとは比較的早い時期に打ち解けたのですが、友達、仕事、家族や恋愛などお互いのこれまでの人生の苦難や喪失など深い話をできるようになった日が自分の中でターニングポイントに。
私の友人たちは明るくて、くだらないジョークを言い合えるような性格なのですが、夕食後にお酒を飲みながら真剣な話もできて、個と個の繋がりを持つことができました。
ホームレスを経験したことのある女性、ある日突然紛争が始まり30分で人生が変わった男性、家族と断絶した女性など、深刻な状況をたくましく乗り越えてきた人達との話は自分の人生を見つめ直すきっかけにもなりました。
お互いに尊敬し合えるような絆も築け、この人達に出会えて本当によかったと思います。
6ヶ月間で、pre-intermidiate(初中級)からpre-advanced(初上級)と3段階レベルアップ。日常会話はもちろんのこと、少し難しい社会的問題についてのディスカッションでも、特に詰まることなく自分の意見を言えるように!
映画館で字幕なしのハリウッドを観たときに、現地の人々と同じタイミングでジョークを笑えたり、ものすごく集中しなくても内容をほぼ理解できたときに達成感を感じました。
英語記事で感動して自然と涙が出たことも、英語理解力が上がった瞬間でした。
日本で当たり前に受けている教育やサービスは、国際社会ではとても恵まれた内容であると理解されている一方で、資源の無駄遣いや日本人が時間に追われて生活していること、人と人とのつながりの軽薄化など、日本の社会問題に対して個人的に危機感を感じました。
さらにヨーロッパで報道される国際問題の取り扱われ方を見ると、日本での報道意識の低さにも危機感を感じています。日本のグローバル化はまだほど遠いような気がし、これからも能動的にアンテナを張り続け、正しい情報は何なのかを自分で判断する必要があると思っています。
日本の政治や教育、医療制度、歴史について、どうして日本人はこういう行動をとるのか?と聞かれることがたくさんあります。自分の言葉で自分の国について英語で説明できるように、もっと勉強しておけばよかったと思いました。
そうすれば、もっとお互いの国について活発なディスカッションができたかなと後悔しています。
多様な国籍の生徒と出会い、活発にコミュニケーションをとりたい人におすすめです。毎週新しい生徒が入学し、常に新しい人たちとの出会いの機会に溢れています。
10代の活気に満ちた若者から、人生経験豊富でいつまでも学ぶ意欲の強い大人まで様々な人がいます。自分次第で充実した学校生活を送ることができるので、積極的に人と関わりたい人におすすめです。
積極的に自分から他の人たちに話しかけ、コミュニケーションを取ることが仲良くなれるきっかけです。日本人同士で固まってしまうと、他国の人々からは敬遠されてしまいます。
現地で出会った同郷の人たちとの出会いも大切ですが、自分の視野を広げるためにも常に日本人と一緒にいるのではなく、他の国のクラスメイトと出かけたり、食事をしたりしてうまくバランスを保つ努力をしてみてください。
他国では自分が日本の代表として日本について正しい情報を発信することと、他者への配慮も忘れないでほしいです。ゴミやたばこの吸い殻のポイ捨てや、平気でFワード(欧米で非常に下品な言葉とされる俗語)を言うような人になってしまう人をたくさん見ました。
他の人がしているから自分も許されるようなことはないので、しっかり倫理観やマナーを守って楽しんでもらいたいです。
みなさんいかがでしたでしょうか?ここまで留学前から留学後のことまで、色々とお伺いしてきました。これから留学を考えている方はぜひ参考にしていただければと思います。
maruさん、今回は留学体験をレポートしていただき本当にありがとうございました!
maruさんが留学していた語学学校の詳細は以下から↓↓
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