こんにちは!Ayakaです。私は現在、キャリアチェンジを目指す1年間のビジネス留学中です。昨年9月末にグリフィス大学のビジネススクールを修了し、現在はオーストラリア、クイーンズランド州ブリスベンにある自転車普及促進のための非営利組織、バイシクル・クイーンズランドでインターンシップをしています。
今回のテーマは「オーストラリアの大学寮&シェアハウス事情」。留学に際して、寮、ホームステイ、シェアハウスなど、どの形態を選ぶか迷う方も多いのではないでしょうか。そこで私のこの一年間の実体験をもとに、皆さんに滞在先選びに役立つ情報をお届けしていきます。
なお、オーストラリア留学での滞在方法については下のページでまとめているので、シェアハウス以外の選択肢も含めた検討を進めたい方はチェックしてみてください。
オーストラリア留学の滞在先の種類と特徴
【目次】
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留学生がオーストラリアで現地滞在する場合、一人暮らしは経済的な負担も大きく、治安面も踏まえ、一般的には大学寮もしくはシェアハウスに入る、ホームステイをする、この3種類が主な選択肢になります。以下、それぞれ簡単に見ていきましょう!
大学のキャンパス内にある寮。一般的には、個室(ベッドルーム)+キッチン、リビング、バスルーム共有で4~8名のフラットで、現地学生、留学生問わず各国の学生が共に暮らします。滞在費に関しては、大学・留学斡旋会社にもよりますが、私の場合は日本の留学エージェントのプログラム費用に必要経費が含まれていました。
一軒家もしくはアパートの1つのフラットを、複数人でシェアして暮らすスタイル。人数や規模は家の大きさや立地によります。市内中心部のアクセスのよいところや、大学キャンパス付近にあることも多く、大学に通う留学生はもちろん、現地の学生なども多く利用します。
シェアハウスには、1室にシングルベットが2つあり、2名で共有する「ルームシェア」と、1人1室当てがわれる「オウンルーム」とがあります。どちらもあくまで「シェア」なので、基本的には食事は各自、掃除も持ち回りで行います。
現地の家族の一員として受け入れてもらい、暮らしを共にするスタイル。食事付きが一般的で、保護者が必要な中高校生の留学で多く利用されるパターンです。小さな子供がいる家庭から、すでに子供が成人して独立した家庭まで、さまざまな家族が留学生の受入れを行っています。
私は約1年間の留学期間のうち、大学・院に通っていた前半8ヵ月半は、ブリスベン郊外にあるグリフィス大学ネイサンキャンパス内の大学寮で各国の学生たちと暮らしました。年齢差は皆1~2つほどで、日本、韓国、オーストラリア、ドイツ、シンガポール、フィリピンなど各国の学生と同室でした。
大学寮の種類は、食事付きや院生のみのものなどいくつかありますが、私が暮らしていたのは学部生向け・食事なしのタイプ。個室(ベッド、ワードローブ、勉強机)あり、キッチン・トイレ・バスルーム・リビング共有、水道光熱費込(インターネットは有料)で週170ドルでした。
一方、ブリスベン市内のオフィスでインターンシップ中の残りの3ヵ月(現在)は、オフィスから約3kmにあるシェアハウスで、オーナーの日本人ご夫婦、現地で働いている日本人女性、私の4名で生活しています。
ブリスベンのシティ中心部まではバスで10分ほどのエリアにあり、ご夫婦はトイレ・バスルーム付きの寝室(「マスタールーム」と呼ばれます)で寝起きし、私とシェアメイトの女性2人で、別のトイレとシャワールームを共有。個室(ベッド、ワードローブ、勉強机)あり、キッチンとリビングは共有、食事なし、水道光熱費・インターネット込で週170ドルです。
幸い、私の場合は寮・シェアハウスともに住居費が変わらなかったので、毎月だいたい雑費で3万円、食費を4万円ほど見込んでやりくりしています。
結論から言うと、大学・院に留学する場合、その期間だけでも大学寮で暮らすのがおすすめです。メリットは、現地学生・留学生同士の交流が図れる、授業への移動時間と交通費の節約ができる、自室だけでなく図書館も行き放題で勉強に集中しやすい、キャンパスは街の中心部から離れているところが多いので遊び過ぎないで済む・・など多々あります。
日本人留学生が大学寮に住む割合は一概には言えませんが、私の留学プログラムの同期は、26名中全員が大学期間中は寮生活を送りました。
シティへの交通費は多少かかりますが、クイーンズランド州では学生の交通費は学割で半額ですし、大学近くにも大きなショッピングセンターがあるので生活には困りませんでした。
もちろん、大学寮にデメリットもあります。フラットによっては、派手な学生が多くパーティーフラットにされてしまった、他のルームメイトが掃除をまったくしない・・などトラブルに直面することも。
ですが、そうした場合でも、学生寮の管理委員会に掛け合い、問題の学生に適切な処置を取ってもらったり、引越し手続きをすれば他のフラットに引っ越し可能です。
大学寮での生活には良い点・悪い点さまざまあります。ですが私自身は、各国から学生が集まることで、ルームメイトで持ち回りで自国の料理をふるまったり、レポート提出前は皆でリビングにパソコンを持ちよって夜な夜な執筆に励んだりと、日本で実家から都心の大学に通っていた現役学生時代とは一味も二味も違うキャンパスライフを送ることができ、大満足でした。
「人種・国籍を越えて、一つ屋根の下で暮らしながら学業に励んだ仲間がいる」というのは、留学後も、貴重な財産になること間違いありません。
オーストラリアで留学生が一人暮らしのアパートを探すのは、経済的にかなり大変です。不動産屋から自分でユニットを借りる場合、相場は週250~400ドル(光熱費別)かかります。一方、ルームシェアの場合は週110~140ドル、オウンルームの場合は週130~170ドルが相場です。なので、多くの人はシェアハウスに入るのが通常です。
当たり前ですが、シティ中心部ほど部屋は高くて狭く、郊外に行くほど広くて安くなります。ただし、郊外だと街中に出るのに車やバスで移動しなくてはならないので、交通費も踏まえて考える必要があります(ちなみにシドニーに行くと家賃の相場が1.5倍ほど上がるので、留学先を考える際は、居住費も要検討です!)。
今、私が暮らしているシェアハウスの住人は全員日本人。インターン先の職場では、私以外全員オージー(オーストラリア人のこと)なので英語しか使わず、家では日本語という生活を送っています。
「留学したなら、家でもオールイングリッシュじゃなきゃ!」という考える方もいると思いますが、初めて海外の現地組織で働く私にとっては、ブリスベンに永住されている日本人シェアメイトの皆さんから、日本とは異なるオーストラリアの経済や社会の仕組み、ワークライフバランスの価値観などについてたくさん聞くことができるので、社会人としてもとてもためになっています。
オースストラリアでは、『Gumtree』や、生活情報サイト『 日豪プレス』といったウェブサイトで探すのが一般的です。あくまで生活は個人単位といえど、同じ屋根の下で暮らすとなると、「どんな人が先に暮らしているか」というのもシェアハウス選びの重要な要素。友達がすでに入っている、帰国する友達の後に入る、知り合いのツテで紹介してもらうというのも一手です。
また留学生の多い都心では、「ボンド」と週払いの家賃で入れる部屋が常時あります。「ボンド」とは、日本でいう敷金のことで、入居時または入居を決めた際に支払うもの。部屋の物を壊してしまった場合など、退去時にこの金額から引かれる保証金となります。
ボンドは通常、レントの2週間分~4週間分くらいが目安です。毎週の家賃は、オーナーと支払い期間や方法を直接調整します。
上記でもふれましたが、シェアハウスには、ルームシェアとオウンルームの2種類があるので、物件情報を見る際はどちらのタイプか注意しましょう。中には、シェアメイトたちが共有するリビングルームのソファーベッドで寝るタイプもあるので、家賃の安さだけで飛びつかないように!
また、「いつから入居可能か」「入居確定のいつから家賃支払いが必要か」「退去何週間前までに告知が必要か」などの日にち設定にも気を付けましょう。
時には、「自分の退去後、次に入る人を自力で見つけてこないと解約できない」タイプもあるので、英語で条件が書かれている場合、「たぶん大丈夫」という雰囲気でサインすることは絶対に避け、慎重に確認するか、英語の得意な知人に一緒に見てもらうと安心ですね。
入居前には必ず「インスペクション」と呼ばれる内覧をさせてもらいましょう。家の中は清潔か、オーナーとは連絡が取りやすいか、どんなシェアメイトが暮らしているか、最寄りのバス停や電車の駅までの距離は・・など実際に見てわかることがたくさんあります。
入居後、「シェアメイトと生活スタイルが合わない」「別で暮らしているオーナーがほぼ毎日家のチェックに訪れるのがやっかい」などトラブルに直面する人もいます。
些細なことでも日々重なると、大きなストレスのもとになるもの。そういったトラブルを少しでも回避するためにも根気強く情報収集を行い、気になる物件は実際に足を運んでみることをおすすめします。
私が現在お世話になっているシェアハウスは、自転車つながりでお知り合いになったご夫婦のお宅。旦那さんにトレーニングがてら一緒にロードバイクで走ってもらったり、奥さんやシェアメイトと女子ライドをしたり、共通の趣味を楽しんでいます。
インターンシップ先のオフィスへの通勤も、家の目の前のバイクウェイを通って10分ほどなので非常に快適!郊外の大学寮で暮らしていた頃は参加できなかった、街のバイクショップの平日早朝の練習ライドにも参加できるようになりロードバイクの実力もアップしました。
日本でも徐々に浸透してきたシェアハウスですが、私は日本では会社員時代も実家通いだったので、「複数の他人と暮らす」ということ自体、想像がまったくつきませんでした。
ですが、暮らし始めると家族とはまた違う温度感と、適度な距離感で「おはよう」「ただいま」と言える相手がいること、今日の出来事を互いに話せる相手がいることにほっとすると感じています。
特に居住歴の浅い外国で、自国の家族や友人たちとも離れて暮らす場合、日常的に話し、相談できる相手が近くにいるというのは精神的にも支えられるものです。
日本でも当たり前のことですが、留学生活においても、家賃、立地、シェアメイトなど、自分が何をどのくらい重視するかで住む場所もスタイルも大きく変わってきます。「大学に留学」ならば一番大切なのは学業をまっとうすることのはずですので、仲間との関係を構築しつつ、勉強に集中できる環境を整えるようにしたいものです。
「現地企業にインターンシップ」なら、業務での拘束時間が長くなる分、通勤時間やプライベートの時間をどのように使いたいかも部屋選びに大きく関わります。部屋選びや、シェアメイトとの関係構築もまた留学生活の醍醐味であり人生勉強です。
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