インペリアル・カレッジ・ロンドンに留学!特徴や費用、留学方法などを解説します
イギリス国内だけでなく、世界でも指折りのトップ大学に数えられるインペリアル・カレッジ・ロンドン。イギリス留学を希望している人なら一度は名前を目にしたことがあるのではないでしょうか。
しかし、本気で留学を目指すとなると、学部・学科や留学費用、入学のためにはどれくらいの学力が必要かなど、具体的な情報が気になるところですよね。
そこで本記事では、インペリアル・カレッジ・ロンドンの基本情報や留学費用の詳細、入学条件などについて詳しく解説します。インペリアル・カレッジ・ロンドンを留学先の候補に考えている人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
※本記事ではイギリスポンドをGBPと表記します。為替レートには2021年1月27日時点での情報を参照し、1GBP=158円で計算しています。
[目次]
インペリアル・カレッジ・ロンドンの基本情報
まずは、インペリアル・カレッジ・ロンドンの基本情報から解説します。
インペリアル・カレッジ・ロンドンは100年以上の歴史を持つ有名校!
“ICL”の略称でも知られるインペリアル・カレッジ・ロンドン(The Imperial College of Science, Technology and Medicine)は、イギリスのロンドンにある大学です。
大学の設立は1907年と古く、既存のシティ・アンド・ギルド・カレッジとロイヤル・スクール・オブ・マイン、ロイヤル・カレッジ・オブ・サイエンスの3つの大学が統合され、ロンドン大学の一部としてはじまりました。
創立100周年を迎えた2007年にロンドン大学から独立し、2016年にはキングス・カレッジ・ロンドンとパートナーシップを結んでヨーロッパ最大の研究所も設立。
過去には医学者のフレデリック・ホプキンズや化学者のジェフリー・ウィルキンソン、作家のH・G・ウェルズなど数々の優秀な人材を輩出しています。
学部・学科一覧
インペリアル・カレッジ・ロンドンの人気学科は以下のとおりです(※1)。
数学(Mathematics)
純数学(Mathematics - Pure Mathematics)
化学(Chemistry)
生命科学 - 生化学・バイオテクノロジー(Biochemistry Life Sciences - Biochemistry and Biotechnology)
物理学(Physics)
機械工学(Mechanical Engineering)
宇宙工学による航空学(Aeronautics with Spacecraft Engineering)
コンピューター - 人工知能と機械学習(Computing - Artificial Intelligence and Machine Learning)
電気電子工学(Electrical and Electronic Engineering)
地質学(Geology)
ほかにも数多くの学部・学科が設置されています。
学生数・留学生数
インペリアル・カレッジ・ロンドンの2020年時点での総学生数は19,934人。学部生はそのうち10,457人です(※2)。
イギリス国籍以外の学生比率は64%と半数を超えており、非常に国際色豊かな学校といえます(※3)。世界中からハイレベルな教育や研究を目指して優秀な人材が集まっているため、さまざまな刺激を受けながら学ぶことができそうです。
場所(住所)
インペリアル・カレッジ・ロンドンがあるのは、学生都市にも選ばれているイギリス首都ロンドン西部のサウスケンジントンです。
博物館や科学館など文化施設が充実しており、飲食店も数多く立ち並んでいます。放課後や休みの日には、友人と食事やショッピングなどを楽しむのにぴったりです。
<住所>
South Kensington Campus
London SW7 2AZ, UK
インペリアル・カレッジ・ロンドンの特徴
国際色豊かで留学しやすいインペリアル・カレッジ・ロンドンには、どんな特徴があるのでしょうか。以下で解説します。
特徴1.世界ランキングTOP10入り!世界中から優秀な学生が集まる
イギリス屈指の名門大学として知られるインペリアル・カレッジ・ロンドンは、世界でも高い注目を浴びています。
THE(Times Higher Education)が集計する「World University Rankings 2022」では12位(※4)、QS(Quacquarelli Symonds)による「QS World University Rankings 2022」では7位にランクイン(※5)。世界的に有名で、最高水準の教育機関ともいわれるオックスフォード大学やケンブリッジ大学と並ぶほどの注目度です。
先述したとおり外国籍の学生比率も高く、中国・フランス・ドイツ・スペイン・香港・マレーシアなど、世界各地から優秀な学生が集まっています。
世界的に注目を浴びている大学で学べる貴重さはもちろん、さまざまな国籍の学生たちと共に学ぶことで、考え方や文化、学びへの姿勢など、多くの刺激を受けることができます。
特徴2.理工系の教育・研究ではトップクラス
インペリアル・カレッジ・ロンドンは理工系専門大学です。学部は医学部と工学部、自然科学部からなり、100以上のコースに分かれています。
これまでに数多くのノーベル賞受賞者を出しており、「QS World University Rankings 2021」の工学系全体で8位をとるほどのトップクラスです(※6)。自然科学系全体でも9位を獲得しています。
授業は研究が主体となった教育スタイルが特徴です。著名な化学者や医学者、エンジニアリングのスペシャリストが教鞭を取り、その分野の第一線の知識やノウハウに触れられます。
学士課程の後半では、学生が組めるカリキュラムの自由度が増すのもポイント。興味やたどりたいキャリアに合わせて主体的に学べます。
優れた研究機関としても知られるインペリアル・カレッジ・ロンドンでは、分野を超えた共同研究所を数多く設置しているのも特徴です。
■医用生体工学研究所や未来エネルギー研究所
■ナノサイエンス・ナノテクノロジー科
■システム生物学・合成生物学研究所
上記のような研究所を複数設置しており、地球規模で抱えるさまざまな問題解決に取り組んでいます。
特徴3.快適なキャンパスライフが実現する環境
インペリアル・カレッジ・ロンドンの施設や周辺環境にも注目してみましょう。
ロンドンの中心に9つのキャンパスを持つインペリアル・カレッジ・ロンドンは、ハイド・パークやケンジントン・ガーデンなど緑豊かな王立公園の近隣にあります。キャンパスには24時間開いている図書館やスポーツジムに加え、医療機関なども設置されている充実ぶり。
また、インペリアル・カレッジ・ロンドンにはロンドンの各所に20以上の学生寮を設けており、1年次の希望者は全員が入居可能です。学生寮に住めば、ほかの学生と関わることができる安心感や、大学へ通いやすいというメリットを得ることができます。
学生自治会が充実しているのも大きな特徴です。インペリアル・カレッジ・ロンドンには多くの学生主体のグループが設置されており、クラブやプロジェクトなどさまざまな活動を展開しています。
インペリアル・カレッジ・ロンドンの留学費用
インペリアル・カレッジ・ロンドンへの留学費用は、どのくらい必要なのでしょうか。以下でそれぞれ紹介します(※7〜9)。
学費 | 2021年時点でのインペリアル・カレッジ・ロンドンの学費は、工学系の学部だと学科によって年間31,000〜33,750GBP(約489〜533万円)がかかります。医学部だと45,300GBP(約715万円)ほどになり、約1.4倍ほど高くなるのが特徴です。 |
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教科書代 | インペリアル・カレッジ・ロンドンで必要な教科書代は、学部によってかなり差があります。大学公式からは正確な情報が公表されていませんが、一般的にイギリスの大学では1学期間で500〜1,200GPB(約7万9,000〜18万9,000円)ほどかかるといわれています。 |
滞在費 | インペリアル・カレッジ・ロンドンは数多くの寮を用意しています。1人当たりの週間賃料は100~300GBP(約1万5,000~4万7,000円)が目安です。1年間だと、4,800~14,400GBP(約75万8,400~約227万5,200円)の計算になります。 |
生活費 | イギリスの物価は日本よりもやや高めなので、外食中心だと食費が高くつきます。イギリスでの留学生活にかかる食費や交通費、雑費を含めた生活費は年間約9,750GBP(約150万円)ほどは見ておきましょう。 |
ビザ申請費 | 1年間イギリスに留学するために必要な学生ビザ申請にかかる費用は、470GBP(約7万4,260円)です。 |
航空券購入費 | 時期にもよりますが、イギリスへの渡航費は直行便で往復約13万~15万円、乗継便では約7万~8万円ほどです。渡航時期や予約のタイミング、航空会社によってかなり差が出る項目なので注意しましょう。 |
海外旅行保険加入費 | イギリスには、公共医療サービスと民営のプライベート医療サービスの2種類があります。旅行者や短期滞在者は基本的に民営医療サービスを利用することになりますが、緊急時など条件次第では公共医療サービスの利用が可能です。また、イギリスへの6ヶ月以上の滞在では、年間約3万円(学生の場合は2.2万円)のNHS(National Health Service)という健康保険への加入が必要です。NHSでカバーできない範囲を補うために、留学時には海外留学保険などへの加入をおすすめします。保険の種類にもよりますが、保険費は年間14万~20万ほどです。 |
ここまで紹介した費用をすべて合計すると、最低でも約700万〜800万円は必要になります。費用をまかなう自信がない人は、以下で紹介する奨学金の利用も検討してみてください。
活用できる奨学金
インペリアル・カレッジ・ロンドンでは、博士課程に向けた返還不要の奨学金「The President’s PhD Scholarships」が用意されており、授業料の全額が支援されます(※10)。
学士課程に向けた大学独自の奨学金はありませんが、さまざまな機関による奨学金を利用することは可能です。国内で応募できる奨学金の一例は以下のとおりです。
・柳井正財団海外奨学金
実業家として著名な柳井正さんの財団による海外留学の奨学金制度です。将来を担うリーダーを育てる目的で設立されました。
第4期よりイギリスの大学も支給対象に加わっています。
・海外留学支援制度
日本学生支援機構が提供している、給付型奨学金です。高校を卒業後、海外の大学で学士号を取得するために直接進学する人なら応募することができます。
授業料年間250万円が上限で支援期間は4年間なので、在籍中の授業料をある程度まかなうことが可能です。
より詳しい奨学金・教育ローン情報が気になる人は、以下の2記事を参考にしてみてくださいね。
留学に使える奨学金まとめ!”あなたに合った”がきっと見つかる
留学ローンって実際どうなの?種類から利用方法、借り入れまで徹底解説
インペリアル・カレッジ・ロンドンの入学方法
ここからは、インペリアル・カレッジ・ロンドンへ入学する方法についてそれぞれ解説します。
正規留学
インペリアル・カレッジ・ロンドンへの入学は、大学が求める英語力テストや「A Level」と呼ばれる高校卒業資格、留学の際に求められる成績評価指標「GPA」での一定以上の評価が必要です(※11)。また、これは学生の国籍によって求められるものが異なります。
大学の公式サイトでは、日本の学生に必要な要件を詳細に公表していないため、正しい情報は大学のAdmissions teamに問い合わせる必要がある点には注意してください。
「A Level」とは、イギリスの大手教育機関「Cambridge International」が運営する高校卒業資格および大学入学資格のこと。最近では、世界中の多くの学生が受けています。
日本の別大学からの編入
日本の大学を途中まで修了してから編入するという方法もあります。編入する場合の多くは、あらかじめファウンデーションコースという準備コースで勉強をし、そのあとで大学へ入学することが可能です。
編入であれば、正規留学よりも費用をおさえられることが多いのも魅力。ただし、単位互換についてはケースによって変わるので、事前に問い合わせ等で確認しておきましょう。
また、日本の大学や研究機関の中には、インペリアル・カレッジ・ロンドンへの交換留学制度を設けているところがあります。交換留学も正規での入学に比べて費用が安く、大学のサポートも受けられます。
交換留学の場合も、単位互換にミスがないように気をつけましょう。
必要な成績、学力、英語力など入学条件
ここからは、インペリアル・カレッジ・ロンドンに入学するために必要な成績や学力、入学条件などについて解説します。
成績・学力
インペリアル・カレッジ・ロンドンの入学審査は以下の5ステップです。
STEP1. IELTS(TOEFL)スコア審査
STEP2. A Levelのスコア審査
STEP3. パーソナルステートメント(志望動機書)
STEP4. 推薦状
STEP5. インタビュー
インペリアル・カレッジ・ロンドン入学を目指すためには、英語力だけでなく高い学力や優秀な成績が必要とされています。
インペリアル・カレッジ・ロンドンが2022年時点で公表しているA Levelの最低スコアは、総合でA※AAです(※12)。ちなみにA Levelのスコアは、受けた科目ごとに、90%以上のスコア取得でA※、80%以上でA、70%以上でB、60%以上でC、50%以上でD、40%以上でE、の6段階で評価されます。
A※AAということは、3科目受けたうちのひとつは最もレベルの高いA※、それ以外の科目でもAをそれぞれ取得しなければいけないということです。
インペリアル・カレッジ・ロンドンでは、以下の項目でのスコア取得が必須とされています。
数学:A※
物理学:A
以下の推奨科目のうち、1科目でAを取得
・数学
・化学
・コンピュータサイエンス/コンピューティング
・デザイン&テクノロジー
・エレクトロニクス
内容
ただし、先ほども触れたとおり、日本からの留学で必要な要件の詳細は公表されていません。入学を希望する人は、直接問い合わせることをおすすめします。
英語力
インペリアル・カレッジ・ロンドンへの入学は、IELTSやTOEFLといった世界基準の英語力テストの提出が必要です。
英語力の証明として、英語圏への留学先の多くで求められるのがIELTS(International English Language Testing System)やTOEFL iBTといった英語テストです。
インペリアル・カレッジ・ロンドンでは、IELTSなら最低6.5〜7.0、TOEFLなら最低82点が求められる基準になります(※13)。これは英検準1級~1級に相当するレベルです。
また、英語テストだけでなく、パーソナルステートメントやインタビューといった入学審査でも十分な英語力が求められます。インペリアル・カレッジ・ロンドンへの留学を視野に入れているなら、早めに英語力の強化に取り組みはじめましょう。
まとめ
本記事では、インペリアル・カレッジ・ロンドンの基本情報や留学費用の内訳、入学審査の内容について解説しました。
インペリアル・カレッジ・ロンドンは、世界でもトップ10位にランクインするハイレベルな理工系大学。イギリスで研鑽を積み、希望する分野で着実なキャリアを築きたい人はぜひ視野に入れておきたい大学です。
イギリスを中心に行われている規定テストなど、日本での大学進学と異なる点が多いので、事前にしっかりと情報を整理しておきましょう。
今回紹介した内容をふまえて、インペリアル・カレッジ・ロンドンへの留学をぜひ検討してみてくださいね。
あなたはどのステップにいる?語学留学実現までの流れ
語学留学を具体的に検討するなら、まずは留学を実現するまでの流れを確認しましょう!留学準備では大まかに5つのステップがあります。
- ステップ1:目星をつける
- ステップ2:相談する
- ステップ3:申し込む
- ステップ4:渡航準備
- ステップ5:出発!
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【参考文献一覧】
※1...Imperial College London「Courses for 2022」(参照日:2022-1-31)
※2...Imperial College London「STATISTICS GUIDE 2019-2020」(参照日:2022-1-31)
※3...Student Nationality「Courses for 2022」(参照日:2022-1-31)
※4...Times Higher Education「World University Rankings 2022」(参照日:2022-1-31)
※5...Quacquarelli Symonds「QS World University Rankings 2022」(参照日:2022-1-31)
※6...Quacquarelli Symonds「QS World University Rankings by Subject 2021: Engineering & Technology」(参照日:2022-1-31)
※7...Imperial College LondonFees and Payment」(参照日:2022-1-31)
※8...Imperial College London「Faculty of Engneering」(参照日:2022-1-31)
※9...GOV.UK「Pay for UK healthcare as part of your immigration application」(参照日:2022-1-31)
※10...Imperial College London「 President's PhD Scholarships」(参照日:2022-1-31)
※11...Imperial College London「Academic requirements」(参照日:2022-1-31)
※12、13...Imperial College London「Entry requirements」(参照日:2022-1-31)