MBA留学の費用っていくら必要?奨学金情報や国別にかかる費用を解説
- 2019/11/21
「MBA留学したいけれど、費用が高そうだな……」
と悩む人は多いのではないでしょうか。
MBA留学の費用は確かに高く、学費だけで1,000万円を超えることは多いです。また滞在費や生活費も必要となるので、2年の留学では2,000万円近く必要となります。
高く感じるかもしれませんが、実はすべての留学先でこの金額を支払うわけではありません。場所によっては、800万円ほどで留学できることがあるのです。
そこで今回は、MBA留学にかかる費用の項目、MBA留学できる国と費用相場、費用をおさえるコツ、おすすめの奨学金を紹介します。
これからMBA留学を考えている人は、今回の記事を参考にしてみてくださいね。
※この記事は1ドル=106円で計算しています。
[目次]
MBA留学には年間1,000万円以上の費用が必要!その理由は?
実はMBA留学の費用は、すべてあわせて1,000万円を超えることが多いです。さまざまな留学方法の中でも特に高額で、費用の工面は簡単なものではありません。
費用が高くなる理由は、
・そもそもの学費が高い
・留学期間が2年を超えるので、滞在費が高くなりやすい
・合格のために予備校に通うなど、留学までにもお金がかかる
などです。
MBAの授業料はとても高く、その金額は2年で700万〜1,300万円、1年でも350万〜650万円ほど。授業料が高い理由は「有名講師がそろっている」「研究設備が充実している」など、学習に集中できる環境が整っているからです。
学費とあわせて航空券や滞在費も必要となるので、費用は簡単に1,000万円を超えてしまいます。
次で費用の内訳を、詳しく紹介しますね。
MBA留学ではどんな費用が必要?
ここからは、MBA留学に必要な費用の項目と金額の目安を、
・学費
・生活費
・渡航費
・ビザ代
・保険代
・留学前の費用
にわけて見ていきましょう。
費用(1)学費(入学費用+授業料+教材費)
MBA留学の学費は2年でおよそ700万〜1,300万円、1年あたりでも350万〜650万円ほど必要ですが、実は国によってさまざまです。
国ごとの費用目安は、以下の通りです。
【欧米圏】
・アメリカ:800万〜1,300万円
・イギリス:700万円
・オーストラリア:700万〜800万円
【アジア圏】
・シンガポール:500万〜600万円
・香港:約625万〜700万円
留学先の中でも、アメリカは特に高いところが多いです。
費用(2)生活費
生活費も国によって変わりますが、MBA留学できる国は先進国や物価の高いところが多いので、大きな差はありません。
1年あたりの費用目安は、以下の通りです(学生寮に滞在する場合)。
・家賃:約120万〜250万円(1ヶ月あたり10万〜20万円)
・食費:約24万〜60万円(1ヶ月あたり2万〜5万円)
・日用品代や雑費:約10万〜15万円(1ヶ月あたり8,000〜1万3,000円)
合計:約154万〜320万円
費用(3)渡航費
往復の渡航費も留学先によって異なります。
・欧米:約10万〜20万円
・アジア:約7万〜13万円
費用(4)ビザ代
ビザの種類は国によって異なりますが、費用は1万〜3万円ほどです。
費用(5)保険代
留学先では、ケガや病気をしない可能性もゼロではありません。海外留学保険に加入して、トラブルや緊急時に備えておきましょう。
1年あたりの保険料の目安は、以下の通りです。
・欧米圏:15万〜20万円
・アジア圏:13万〜18万円
国によって異なりますので、見積もりを依頼してみてください。
【番外編】予備校代
MBA留学は英語力を測るテスト「TOEFL」や、入学に必要な「GMAT(ジーマット)」を受ける必要があります。そして対策のため、MBA留学を専門とする予備校に通う人も少なくありません。
予備校の授業料は目安ですが、1年で100万円ほど必要です。
【番外編】受験費用
留学に必要なテストは、受験料が発生します。
・TOEFL:約2万4,910円〜2万8,620円(235〜270ドル)
・GMAT:約2万6,500円(250ドル)
合計:5万1,410〜5万5,120円
次はMBA留学ができる国ごとに、詳しい費用をお伝えしますね。
MBA留学ができる国5つと費用の目安
MBA留学にかかる費用を、
・アメリカ
・イギリス
・オーストラリア
・シンガポール
・香港
の5つにわけて解説します。
MBA留学できる国(1)アメリカ
アメリカは、MBA留学できる代表的な国です。実はMBAは1881年のアメリカで誕生し、ハーバードのビジネススクールが今のMBAを作ったといわれているのです。
そのため、MBA留学できる学校の数はアメリカが最も多いといっても過言ではありません。
おすすめポイントは、以下の通り。
・優秀な人材が集まっているので、切磋琢磨できる
・ハーバードなど有名な学校が多い
・アメリカにMBA留学した日本人も多い
アメリカのMBAに出願するには、最低でも「TOEFL100点以上」のスコアが欠かせません。そのため自然と、レベルの高い学生が集まります。
有名な学校は「ハーバード大学」「スタンフォード大学」「シカゴ大学」などです。
費用の目安
費用はハーバード大学を参照しています。
【1年あたりのMBA留学に必要な費用】
・学費(入学金+授業料+教材費):約500万円(2年で1,000万円)
・滞在費:約120万〜250万円
・生活費:約34万〜75万円
・渡航費:約15万〜20万円
・ビザ代:約2万〜3万円
・海外留学保険:15万〜20万円
・交際費:約15万〜30万円
・留学前の費用:約105万〜130万円円
合計:約816万〜1,028万円
MBA留学できる国(2)イギリス
イギリスなどヨーロッパでMBA留学をする人は、実はまだまだ多くありません。今後、ヨーロッパにビジネスを展開する業界や企業での就職を考えているならば、イギリスはおすすめです。
おすすめポイントは、以下の通りです。
・多くの学校が1年でコースを終了できる
・GMATの受験は義務ではないなど、入学条件が厳しくない
・ヨーロッパでMBAを取得している人が少ないので貴重な人材になれる
イギリスにあるMBAのコースの多くは、GMATの受験が義務ではありません。職歴などを重視する傾向が強いので、入学しやすいです。
有名な学校は「ケンブリッジ大学」「マンチェスター大学」「エジンバラ大学」などです。
費用の目安
ケンブリッジ大学を参照しています。
【1年あたりのMBA留学に必要な費用】
・学費(入学金+授業料+教材費):約500万〜700万円
・滞在費:約120万〜230万円
・生活費:約30万〜70万円
・渡航費:約8万〜15万円
・ビザ代:約2万〜3万円
・海外留学保険:15万〜20万円
・交際費:約15万〜30万円
・留学前の費用:約105万〜130万円
合計:約795万〜1,198万円
1年あたりの費用はアメリカより高いですが、期間が短いので留学費用の合計はアメリカより安くなります。
MBA留学できる国(3)オーストラリア
オーストラリアはMBAできる国の中でも、費用が安いといわれています。
おすすめポイントは、以下の通り。
・期間が1年半で終了する学校が多い
・アメリカやヨーロッパより費用が安い
・MBAへ入学する前に語学コースに通える
オーストラリアも期間が短いので、費用はそれほど高額になりません。また多国籍なので、さまざまな国の学生や研究者と交流できます。
有名な学校は「メルボルン大学」「ニューサウスウェールズ大学」などです。
費用の目安
費用はメルボルン大学を参照しています。
【1年あたりのMBA留学に必要な費用】
・学費(入学金+授業料+教材費):約760万円
・滞在費:約110万〜170万円
・生活費:約20万〜40万円
・渡航費:約8万〜10万円
・ビザ代:約2万〜3万円
・交際費:約10万〜20万円
・海外留学保険:約15万〜20万円
・留学前の費用:約105万〜130万円
合計:約1,030万〜1,153万円
1年あたりの費用はアメリカより高いですが、期間が短いので留学費用の合計はアメリカより安くなります。
MBA留学できる国(4)シンガポール
シンガポールはアジアの中でも教育水準が高い国であり、MBA留学が可能です。
シンガポールのおすすめポイントは、以下の通りです。
・期間が1年半と短い
・学費の中に食費が含まれていることもある
・アジア各国からの留学生が集まっている
有名な学校は「シンガポール国立大学」「南洋工科大学」などです。
費用の目安
費用はシンガポール国立大学を参照しています。
【1年あたりのMBA留学に必要な費用】
・学費(入学金+授業料+教材費):約500万〜600万円
・滞在費:約60万〜100万円
・生活費:約20万〜30万円
・渡航費:約7万〜13万円
・ビザ代:約2万〜3万円
・海外留学保険:約13万〜18万円
・交際費:約10万〜20万円
・留学前の費用:約105万〜130万円
合計:約717万〜914万円
MBA留学できる国(5)香港
香港は日本から近いうえに、時差も1時間しかありません。日本と似ているので、早いうちから留学生活に慣れることができます。
おすすめポイントは、以下の通りです。
・金融に強い学校が多い
・GMATで求められるスコアが高くない
・中国語の勉強もできる
授業はほとんど英語ですが、香港では広東語も話されるので、ふたつの言語を勉強することも可能です。
有名な学校は「香港大学」「香港科技大学」などです。
費用の目安
費用は香港科技大学を参照しています。
【1年あたりのMBA留学に必要な費用】
・学費(入学金+授業料+教材費):約625万〜700万円
・滞在費:約80万〜190万円
・生活費:約40万〜50万円
・渡航費:約7万〜13万円
・ビザ代:約2万〜3万円
・海外留学保険:約13万〜18万円
・交際費:約10万〜20万円
・留学前の費用:約105万〜130万円
合計:約882万〜1,124万円
ここまでMBA留学の費用をお伝えしました。
とはいえ、やっぱり1,000万円を超える費用は高いと感じるもの。そこで次は、費用をおさえるコツを紹介します。
MBA留学の費用をおさえる3つのコツ
ここからは費用をおさえるコツとして、
・公立の学校を選ぶ
・アジア圏に留学する
・奨学金を活用する
の3つを解説しますね。
コツ(1)私立ではなく国公立の大学院を選ぶ
1つ目は「私立ではなく国公立の大学院を選ぶこと」です。
日本でも国公立大学の学費が安いように、海外でも私立より国公立の方が学費は低価格になります。学校によっては、その差が100万円を超えることも。
学校選びはまず公立からチェックしてみましょう。
コツ(2)留学先を物価の安いアジア圏にする
2つ目は「留学先を物価の安いアジア圏にすること」です。
アジアの方が物価が安いです。そのため留学費用も、欧米と比べて数十万〜数百万円ほど安くなります。
国にこだわりがないならば、アジア圏への留学を検討してみてください。
コツ(3)奨学金を活用する
3つ目は「奨学金を活用すること」です。
MBA留学においても、留学専用の奨学金を使うことができます。返済不要のものを選ぶことで、授業料が全額免除など、費用を大幅に節約することが可能です。
審査はありますが、応募してみる価値はあるでしょう。
次でおすすめの奨学金を紹介しますね。
【費用が心配な人向け】MBA留学で申請できるおすすめの奨学金
MBA留学に活用できる奨学金として、
・フルブライト奨学金
・伊藤国際教育交流財団日本人奨学金
の2つを解説します。
(1)フルブライト奨学金
フルブライト奨学金とは、アメリカ政府が提供している奨学金です。最高で2年間の需給ができるので、MBA留学の費用をすべて補うことも可能です。
条件
・a〜cのどれかに該当すること
a.将来日本の大学または大学附置の研究機関で教職または研究職を志望する日本の大学院在籍者。
b.博士号を持たない日本の大学教員、研究者。
c.社会人として培った経験・知識を大学院レベルの勉強に生かすことのできる者。将来、その経験を日本社会に還元する意思があり、特に優秀な者。
・指定する日時までに学士号を取得していること
・アメリカに在住経験の少ない人
・TOEFL80点以上、IELTS6.0以上
給付内容
・授業料(最高4万ドル)
・生活費
・家賃手当
申請時期
毎年7月頃
フルブライト奨学金
(2)伊藤国際教育交流財団日本人奨学金
伊藤国際教育交流財団日本人奨学金は、海外の大学院へ留学する人をサポートする奨学金です。目的は世界に貢献できる人材を育成すること。その結果、日本と外国の相互理解を目指します。
条件
・日本国籍を有し(日本で初等~中等教育を受けた外国国籍の方も可)
・海外の大学等の大学院修士課程に正規生として入学を予定している方で、性格、人格ともに優秀で経済的援助を必要としている方。なお、専攻分野は問いません。
・奨学金に応募する翌年の1月~12月末日までに入学される方
・10月中旬~12月上旬の間に行われる面接選考を受けられること
・当財団の奨学生として採用決定後、ガイダンスに参加できること
・該当年の4月1日現在において、年齢が29歳以下の者が望ましい
(30歳以上で応募する方は「今、留学を希望する理由」を提出すること)
・日本在住で、日本国内から海外へ留学する方
給付内容
・学費
・毎月1,500〜2,000ドル(約15万9,000〜21万2,000円)ほどの生活費
・渡航費
申請時期
毎年6〜8月頃
伊藤国際教育交流財団日本人奨学金
まとめ
今回は、MBA留学にかかる費用の目安を解説しました。
おさらいすると、MBA留学にかかる費用は1,000万円を超えることが多いです。ただし国によっては1年で卒業できるなど、留学期間が短いために費用が安くなることがあります。
さらにおさえるコツとして、以下の3つを紹介しました。
・公立の学校を選ぶ
・アジア圏に留学する
・奨学金を活用する
紹介した留学先や奨学金を参考にしながら、MBA留学の行き先を選んでみてくださいね。
あなたはどのステップにいる?語学留学実現までの流れ
語学留学を具体的に検討するなら、まずは留学を実現するまでの流れを確認しましょう!留学準備では大まかに5つのステップがあります。
- ステップ1:目星をつける
- ステップ2:相談する
- ステップ3:申し込む
- ステップ4:渡航準備
- ステップ5:出発!
留学を思い立ったら、まずは渡航時期、期間、渡航先の目星をつけてみてください。
いつ、どれほどの期間、どんな国で留学するかイメージが持てると具体的な計画を立てやすくなります。
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