フィリピンインターンの内容や方法とは?仕事内容からビザなどの手続きまで徹底解説します

「海外で働きたいけれど、きっかけがない」という方は多いのではないでしょうか?

海外就職を考えているならば、海外インターンがおすすめです。特にフィリピンは、日本人に人気の留学先なので日本人向けの求人も多く、比較的インターン先が見つかりやすい国です。

しかし「フィリピンインターンはどんな職業があるの?」「フィリピンインターンのメリットは?」など、なかなかイメージがつかみにくいですよね。

そこで今回は

・フィリピンインターンの内容や求人
・フィリピンインターンのメリット
・応募資格や求められるスキル
・1カ月のインターンで必要な費用
・フィリピンインターンにおすすめのエリア

を紹介します。これを読めば、フィリピンインターンや海外就職のイメージが掴めるはずです。

なお、フィリピン留学の方法ついては下のページでまとめているので、詳しく知りたい方はチェックしてみてください。
フィリピンへ留学する方法とは?語学留学や正規留学など留学パターン別に解説

そもそも海外インターンシップとは?

海外インターンとは、海外で企業や団体で研修生として働く制度です。社会人と同じ経験ができるものの、基本的には無給。しかし国や企業によっては、ビザを取得していればお給料をもらいながらインターンできます。

海外では国内インターンよりも、

・価値観や育った環境の異なる人と働く
・海外で通用するスキルやマインドを身につける

という目的がさらに強くなります。

フィリピンインターンは、英語を学びながら仕事を経験できる

フィリピンは必要なビザや書類さえ申請すれば、有給でインターンができる国です。

フィリピンは留学先としても人気のため、語学学校で英語を学んだ人が卒業後にインターンとして働くパターンがよく見られます。

フィリピンインターンは語学学校やコールセンターが人気

フィリピンインターンは、以下の求人をよく見かけます。

・語学学校のスタッフ
・コールセンター
・マーケティング会社
・不動産会社
・IT企業

特に語学学校とコールセンターは、学生でもチャレンジしやすい職種です。

インターン中の仕事内容

海外インターンでは具合的にどのような仕事をしているのでしょうか。ここでは語学学校を例にして、インターン生がどのような業務を行っているかを見ていきましょう。

もしも語学学校でインターンをすると、主に「留学生への対応」「ウェブマーケティング」「外部への対応」「資料作りや連絡」の4つの業務を任されます。

【留学生への対応】

・学生のサポート(オリエンテーション、カリキュラムの相談、トラブル対応)
・空港ピックアップ
・イベントの企画と運営

【ウェブマーケティング】

・学校のホームページやブログ、SNSの更新
・フィリピンの観光スポットなどの記事を執筆
・留学の体験談の記事を執筆

【外部への対応】

・日本の留学エージェントとのやり取り(学校の説明やメール対応など)

【その他】

・学校内の掲示板や資料作り
・フィリピン人の講師への連絡や授業アンケートの報告

これら業務を1日4〜5時間、週に5〜6日の就労時間の間にこなします。インターン期間は6カ月以上の長期のものが一般的です。

フィリピンインターンのメリット

フィリピンインターンには、

・英語のレッスンを受けながらインターンできる
・どんな環境やトラブルにも対応する力が身につく

というメリットがあります。

英語のレッスンをしながらインターン

語学学校やコールセンターであれば、「英語のレッスンを受けながらインターン」ができます。

インターン生はレッスン料が無料。午前中は学校でレッスン、午後は通常業務と、英語力を伸ばしながら働くことができます。

どんな環境やトラブルにも対応できるようになる

フィリピンはWi-Fiが弱かったり、インフラが整っていなかったり、日本とは生活環境が異なります。フィリピンで生活しながら働くことで、どんな環境やトラブルにも対応する力が身につくはずです。

フィリピンインターンのデメリット

フィリピンインターンにはデメリットもあります。ここでは2つの失敗事例を参考にお伝えします。

失敗事例(1)英語を勉強しながらインターンをするつもりが……

語学学校では、英語のレッスンを受けながら働きます。そのため無料で英語が勉強できますが、

・生徒への急な対応
・スケジュールの変更
・夏休みなどのハイシーズンによる講師不足

などが原因で、インターン生のレッスンは中止になることもあります。必ず勉強できるわけではないため、英語学習が中途半端になりやすいです。

失敗事例(2)日本語を使う仕事ばかりで、英語が身につかなかった

日系企業や顧客が日本人であるインターン先では、日本と変わらない環境になりやすいです。

日本語で日本人を相手に働くならば、海外でインターンをする必要はありません。日本語で働きやすいですが、自分の成長にはつながりにくいはずです。

フィリピンインターンを失敗に終わらせないために

インターンを失敗に終わらせないために、以下のことに気をつけましょう。

・「目的」と「身につけたいスキル」をはっきりさせる
・英語を使うインターン先を探す
・渡航までに英語力を身につける

目的がなければ、渡航するだけで満足してしまいます。インターンをするだけで成長できるわけではないので、自分で考えて行動することが欠かせません。

また英語を事前に勉強しておくことも必要。中学英語レベルまで勉強しておけば、「英語でコミュニケーションが取れない」ことはないはずです。

フィリピンの語学学校でインターンをするときの応募資格

フィリピンでインターンするには一般的に

・TOEIC400点以上の語学スキル
・最低限の英語力とパソコンスキル

が必要です。反対に、年齢や社会人経験に対する制限はほとんどありません。

フィリピンインターンで求められる英語力は、TOEIC400点以上

基本的に中学英語レベルは必要です。TOEIC400〜600点くらいが目安であり、インターン先によってはビジネス英語も必要です。

英語が話せなくてもインターンとして、採用はしてもらえます。しかし「日本人への対応や資料作成」など、仕事内容がアルバイトや日本のインターンと変わりません。

英語ができると、仕事内容の幅も広がります。TOEIC400点以上の英語力は身につけておきましょう。

求められる人物像やスキル:最低限の英語力とパソコンスキル

多くの企業や語学学校では、

・責任感
・コミュニケーション能力
・素直さ

を求められます。

インターンとはいえ、現地スタッフと仕事内容は変わりません。責任感や先輩のアドバイスを聞く素直さが必要です。

また最低限の英語力と、ワードやエクセルで資料作りができるくらいのパソコンスキルも身につけておきましょう。他にも「ビジネス英語」や「ビジネスマナー」が身についていると、仕事がスムーズにできるはずです。

社会人や学生、年齢に関係なくインターンできる

フィリピンインターンは、基本的に年齢制限がありません。また社会人の経験がなくても応募でき、学生から30代40代以上の社会人まで挑戦できます。

ただしインターン先によっては、「学生のみ」「25歳以下」などの制限を設けていることもあります。応募条件はしっかりとチェックしてください。

フィリピンに必要なビザ

フィリピンでインターンするには、インターン期間によって必要となるビザが異なります。

6カ月以内のフィリピンインターンに必要なビザ

フィリピンは30日まで、ビザなしで滞在できます。しかしインターンをするならば、以下のビザが必要です。

・観光ビザ
フィリピンに30日以上滞在するときに取得。60日以上滞在するならば、現地で延長手続きをします。

・SSP(特別就学許可証)
フィリピンで外国人が学校に通う場合、期間に関係なく必ず取得するもの。観光ビザで滞在しながら勉強する人が対象で、1回の申請で180日まで利用できます。

・ACR-Iカード(外国人登録証)
観光ビザでフィリピンに60日以上滞在する外国人が取得するカードです。

・SWP(特別就労許可証)
インターンをするなら必要な許可証。有給・無給に関係なく必要で、180日まで利用できます。

6カ月以上のフィリピンインターンに必要なビザ

6カ月以上のインターンには、以下のビザを取得しましょう。

・就労ビザ
180日以上、有給のインターンをするならば必要。入国後に移民局へ申請します。

・AEP(外国人雇用許可証)
フィリピンで180日以上働く外国人は必ず取得します。

・ECC(出国許可証)
フィリピンに180日以上滞在する外国人は取得します。これがなければ、出国時に航空券を持っていても飛行機に乗ることができません。

また6カ月以上のインターンも

・SSP(語学学校でレッスンを受けるならば必要)
・ACR-Iカード

の2つは取得してください。

フィリピンでインターン先を探す3つの方法

フィリピンインターンを探す方法は

・エージェントに登録
・自分でウェブサイトから企業へ連絡
・自分が留学した学校でインターン

の3つです。

手段(1)インターンを紹介するエージェントに登録

具体的にどのような企業でインターンができるかを知りたい人はエージェントに登録し、情報を得ましょう。

エージェント経由であれば、自分でインターン先に問い合わせや連絡をする必要もありません。そのため渡航前に、英語の勉強に集中できます。

手段(2)自分でウェブサイトから連絡する

気になる企業や語学学校がある場合は、直接問い合わせてみましょう。実際に相手方とやり取りができるため、気になる点や不安は質問して解消できます。

手段(3)現地の学校・大学に留学し、卒業後にインターン

留学をする場合は、卒業後在籍していた学校・大学にインターンする方法もあります。卒業生は事前にどのような人なのかという情報を雇い主が持っているため、一般的な応募者より採用されやすい傾向にあります。

フィリピンで1カ月インターンをするとかかる費用は?

フィリピンインターンの費用は、1カ月につき4〜5万円です。多くのインターン先が生活費や渡航費を負担してくれるため、かかる費用はごくわずかです。

費用の内訳

費用の内訳は、以下の通りです。

【生活費・食費・航空券】0円
【海外旅行保険】平均2万円
【ビザ代】2万円〜

期間が短いと、4万円からインターンが可能。高額な費用は必要ないため、挑戦しやすいです。

インターンにおすすめの地域

最後にインターン先として人気のある

・マニラ
・セブ島
・クラーク

をご紹介します。

地域(1)マニラ

首都マニラはマーケティングやIT関連を中心に、数々の企業が拠点を構えています。そのためそういった業種の求人が数多くあります。

マニラはインフラが整っていないこともありますが、ショッピングモールなどのお店は多く、生活には困りません。

地域(2)セブ島

セブ島は留学先として選ぶ日本人が多く、語学学校とコールセンターの求人がたくさんあります。特に語学学校は数が多いため、自分に合ったインターン先を探すことができるはずです。

地域(3)クラーク

クラークも語学学校でのインターンが中心です。このエリアの特徴は、ネイティブの講師が多いこと。フィリピン人だけでなく、アメリカやイギリス、オーストラリアなど多国籍な環境で働くことができます。

エリアによって求人も異なるため、よく調べて自分に合ったインターン先を見つけてくださいね。

まとめ

いかがでしたか?

フィリピンでは語学学校やコールセンター、マーケティング会社など幅広い職種からインターン先を選ぶことができます。特に語学学校の求人は多く、英語のレッスンを受けながらインターンが可能です。

フィリピンインターンでは

・英語のレッスンを受けながらインターンできる
・どんな環境やトラブルにも対応する力が身につく

といったメリットがあります。ただしそのためには、

・責任感
・コミュニケーション能力
・素直さ

といった能力が求められます。

また英語が勉強できるとはいえ、中学英語レベルは必要です。急なスケジュール変更でインターン生はレッスンを受けられなかったり、そもそもフィリピン人のスタッフとコミュニケーションが取れなかったり、英語ができないと困ることが多いのです。

フィリピンの中でも、

・マニラ
・セブ島
・クラーク

は求人数も多いため、一度チェックしてみましょう。

インターンでは「目的」や「身につけたいスキル」をしっかりと決めておけば、かけがえのない経験になるはずです。

あなたはどのステップにいる?語学留学実現までの流れ


語学留学を具体的に検討するなら、まずは留学を実現するまでの流れを確認しましょう!留学準備では大まかに5つのステップがあります。


  1. ステップ1:目星をつける
  2. ステップ2:相談する
  3. ステップ3:申し込む
  4. ステップ4:渡航準備
  5. ステップ5:出発!

留学を思い立ったら、まずは渡航時期、期間、渡航先の目星をつけてみてください。
いつ、どれほどの期間、どんな国で留学するかイメージが持てると具体的な計画を立てやすくなります。

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    この記事を書いた人

    モリキアユミ

    1992年生まれ、京都府出身のフリーライター。大学卒業時に就職を蹴って、24カ国・50都市の世界一周を実行し、旅の途中からそのままライターへ。現在はタイと日本を行ったり来たりしています。オーストラリア留学とセブ島留学の経験あり。

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