アラブ首長国連邦留学の特徴とは？メリット・デメリットを徹底解説！

アラブ首長国連邦（UAE）は中東に位置する連邦国家で、一般的には「石油」や「天然ガス」、「砂漠」などのイメージを持たれています。日本とは宗教や言葉が異なり、なかなか留学生活がイメージしにくいエリアでもありますよね。

しかし、UAEに住む人のうち90％は外国人。さらには公用語としてアラビア語と英語を使っており、実は外国人の受け入れには寛容な国なのです。

そこで今回は、

・アラブ首長国連邦（UAE）の特徴
・留学するメリットとデメリット
・アラブ首長国連邦（UAE）へ留学するときの注意点

をお伝えします。これを読めば、アラブ首長国連邦（UAE）での留学生活がイメージできるはずです。

※こちらの記事では1ディルハム＝30円で計算しています。

アラブ首長国連邦（UAE）の基本情報

アラブ首長国連邦（UAE）は、7つの首長国から成り立っている連邦国家です。周囲にはサウジアラビアやオマーンといった国があります。

国土面積は約83,600㎢で、人口926万7千人のうち、75％がイスラム教を信仰しています。首都はアブダビにあり、公用語としてアラビア語と英語を使っています。

気候は夏季（4〜10月）と冬季（11〜3月）に分かれます。年間の平均気温は約33℃。特に7〜9月が暑く、40℃を超える日が続きます。ただし空気は年間を通して乾燥しており、雨は少ないです。

エミレーツ航空が日本からの直行便を運航しており、東京や大阪、名古屋、福岡から利用できます。直行便であれば、平均10〜12時間で到着。日本との時差は5時間あり、サマータイムはありません。

輸入品で成り立っている（特に食品）ため、物価は日本よりもやや高めです。ただし物によって、日本より高い・安い製品があります。例えば500mlのミネラルウォーターは1ディルハム（約30円）と安いですが、ランチは1回50ディルハム（約1,500円）と、日本よりすこし高額です。

UAE産の食品や製品であれば安く購入できるため、買い物をする場所を使い分けると節約できます。

アラブ首長国連邦（UAE）の特徴

UAEには

・人口の91％が外国人
・観光資源の規模が大きい
・女性よりも男性が多い

という3つの特徴があります。

特徴（1）人口の91％が外国人

UAEは外国人居住者の多い国で、人口の約9割が外国人移住者となっています。

外国人の割合が多いこともあり、UAE国民は外国人や異文化、宗教に対してとても寛容です。留学する国によってはアジア人差別などを受けることがありますが、UAEでは差別をほとんど見かけません。留学生の数も多く、生活しやすい環境が整っています。

中東は日本人からするとなじみのないエリアですが、初めての留学でも安心してすごすことができるはずです。

特徴（2）観光スポットが豊富

UAEは観光スポットの多い国であり、特にドバイは観光スポットを増やすことに力を入れています。

というのも、UAEは石油をもとに経済発展を遂げてきました。しかしドバイは、UAEの中でも石油の少ないエリア。そのため石油資源に頼らない発展を目指しており、その1つとして観光資源を増やし続けています。

例えばドバイには、以下のような観光スポットがあります。

・ブルジュ・ハリファ（世界で一番高いビル）
・パームアイランド（ドバイ沖合に作られた人工島で高級リゾート地）
・ドバイ・ランド（世界最大のレジャー施設であり、現在は建設中のため一部エリアのみオープン）

「世界で一番高い」「世界最大級」などの表現から、その規模の大きさを伺い知ることができると思います。留学中や留学後に、ぜひ観光や国内を旅行してみてください。

特徴（3）男性比率が高い

UAEの大きな特徴は、男女比率が偏っていること。男性：女性＝7：3と、男性の方が圧倒的に多い構成です。

この偏りには、外国人労働者の数が関係しています。UAE以外から来る労働者のほとんどは、25〜60歳の男性です。もともとUAE国民は9％しか住んでいないこともあり、人口や男女比率でも外国人労働者の数が影響を与えるようです。

日本の男女比は、どの世代もほとんど均等です。そのためUAEに来て街中を歩くときなど、「男性が多い」と感じることもあるようです。

アラブ首長国連邦（UAE）留学のメリット

UAE留学には

・アラビア語と英語の2カ国語を勉強できる
・冬でも暖かい
・学生ビザならパートタイムで働くことができる

という3つのメリットがあります。

メリット（1）アラビア語と英語の2カ国語留学ができる

UAEは公用語として、アラビア語と英語を設定しています。そのため語学学校でも、アラビア語と英語のコース、両方が用意されています。

UAEでは小学校から、英語で授業を行います。そのためUAE国民のほとんどが英語を話すことができ、街中の看板や案内にもアラビア語と英語の両方が表記されています。さらには外国人居住者が多いこともあり、英語は日常的に使う言葉として浸透しています。

語学学校の講師もUAE出身者だけでなく、アメリカやイギリスなどのネイティブ講師が多く、習うイントネーションや発音に問題はありません。

英語をある程度学んでからアラビア語のコースに通えば、1つの国で2つの言語を習得できます。違う国へ渡航する必要がないため、留学費用も節約できるはずです。

メリット（2）冬でも暖かくてすごしやすい

UAEは年間を通して暖かい国です。冬季でも気温は20℃近くあり、寒さを感じることがほとんどありません。

UAEは避寒地としても人気の国です。それくらい「寒い」と感じることが少なく、冬季でも薄手の長袖や、軽いパーカーなどで十分です。日本の冬よりも快適にすごすことができるでしょう。

メリット（3）学生ビザでもパートタイムで働くことができる

UAEへ学生ビザで留学すると、アルバイトが許可されます。留学中にアルバイトをすれば、勉強しながら生活費を賄うこともできます。

学生ビザでのアルバイトはパートタイムのみ。基本的に、ほとんどの国では学生ビザを持つ留学生のアルバイトを禁止しています。そのため時間は限られていますが、勉強とアルバイトを両立させることで、生活費を稼ぎながら留学することが可能です。

勉強だけでなく「海外で働く」という経験もできることは、UAEの大きな魅力です。

アラブ首長国連邦（UAE）留学のデメリット

UAE留学にはデメリットもあります。

・生活にコストがかかる
・休日が日本と異なる
・夏の暑さが厳しい

という3つをお伝えします。

デメリット（1）生活コストが高額

UAEの物価は日本と同じくらいか、物によってはUAEの方が高いです。特に家賃は高く、アパートを借りると滞在費が高額になってしまいます。

例えばUAEでは、アパートを借りると平均20万円の家賃が必要です。日本よりも高く、さらには年間払いが一般的。一度に高額な費用を支払わなければいけません。

シェアハウスや語学学校の寮でも、毎月の家賃は平均10〜13万円。食品や日用品は工夫をすれば節約できますが、家賃は最低でも10万円は必要と考えておきましょう。

デメリット（2）休日が日本と異なる

UAEはイスラム教を信仰する人が多いため、休日もイスラム教に沿って決められています。金曜日と土曜日が週末にあたり、ほとんどのお店が定休日となります。

イスラム教の休息日は金曜日。そのため多くの人がお祈りをしたり、家族とすごしたりします。土曜日も休日で、日曜日から1週間がスタート。金曜・土曜が日本の週末にあたるのです。

学校も日曜日から始まって、木曜日に終了するシステムです。日本とは異なるため、間違えないようにしましょう。

デメリット（3）夏の気温は40℃超えで暑さが厳しい

夏は暑さが厳しく、かなり気温が上がります。特に7〜9月にかけて気温が高く、40℃を超える日が続きます。

40℃を超える暑さになると、昼間に外を歩いている人はほとんど見かけません。夏の外出は、朝早くか夕方以降がおすすめです。

ただし室内はエアコンが効いており、快適にすごすことができます。熱中症にならないように、体調管理には気をつけてください。

アラブ首長国連邦（UAE）へ留学する際に知っておきたいこと・注意点

ここまでUAE留学について、ざっくりとご紹介しました。最後にUAE留学で利用する、ビザや奨学金についてもご紹介します。

アラブ首長国連邦（UAE）留学に必要なビザ

日本人は30日以内の滞在であれば、ビザが必要ありません。留学生として30日以上滞在するときは、以下のビザを申請しましょう。

・短期学生ビザ（90日まで）
・長期学生ビザ（90日以上）

基本的に最初は、ビザを申請せずに入国します。到着してから学校にビザ手配の申請をし、発行の手続きをしてもらうという流れです。

必要な書類は以下の通りです。

申請料は学校で異なるため、自分が通う学校に問い合わせてみましょう。

アラブ首長国連邦（UAE）への留学で使用できる奨学金一覧

UAE留学では、以下の奨学金を利用できます。

・JASSO
特定の大学へ留学する場合に利用できる奨学金。例えば2015年には、マスダル科学技術大学院（MIST）に留学する日本人奨学生を募集していました。

・トビタテ！留学JAPAN
文部科学省が留学する日本人を増やすために取り組むキャンペーン。トビタテ！留学JAPAN経由で留学する場合、奨学金制度に応募して、選考に通過すれば奨学金を使って留学できます。

JASSOやトビタテ！留学JAPANなど、留学支援機構が奨学金の応募を受け付けています。年度によって募集していないこともありますが、費用を節約したい方は奨学金の利用も考えてみてくださいね。

まとめ

UAEは石油や天然ガスといった資源が豊富な国です。公用語としてアラビア語と英語を使用しており、多くのUAE国民が英語を話すことができます。

UAEには以下のような特徴があります。

・人口の9割が外国人
・観光資源の規模が大きい
・女性よりも男性が多い

メリットとして「アラビア語と英語の2カ国語を勉強できる」「学生ビザならパートタイムで働くことができる」などがあります。反対に「生活にコストがかかる」「夏の暑さが厳しい」というデメリットも。

自分の留学する目的が達成できるのか、UAEで生活できそうかなど、メリットとデメリットを理解した上で留学を決めましょう。

UAE留学にはビザの申請が必要であったり、奨学金を利用したりすることもできます。気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。

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