フィリピンで銀行口座を開設するには?開設までの流れとおすすめ銀行をご紹介
「フィリピンに長期滞在をするので銀行口座を作りたいけど、どうやったらいいのかな……」とお困りではありませんか。
フィリピンに限らず、海外に長期間滞在する予定がある人は、生活のために銀行口座を開設しておくと非常に便利です。ですが、海外で口座を開設となると、慣れない英語のでのやり取り、準備しなければいけない必要書類、ルールの違いなどに戸惑ってしまうこともあるはずです。
そこで今回は、フィリピンへの長期在在を前にもしくは到着後に口座開設を行う方法を5つのステップに分けてご紹介していきます。おすすめの銀行も紹介するので、ぜひチェックしてくださいね。
なお、フィリピン留学で準備することについては下のページでまとめているので、具体的な検討を進めたい方はチェックしてみてください。
フィリピン留学前の準備の流れ
※本記事では、フィリピンペソ(PHP)を2019年1月のレート2.3円で計算しています。
[目次]
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そもそもフィリピン生活に銀行口座は必要?
まずはフィリピンでの生活で、どのようなシーンで銀行口座が必要になるのかを解説します。
ケース(1)日本で作ったキャッシュカードを使う場合
日本で口座を作り、キャッシュカードで引き出すというパターンです。口座自体は日本にあるので、この場合はフィリピンで口座を作らなくてもお金を引き出すことが可能です。
メリット
口座開設という面倒な手続きを省けるというメリットがあります。出発直前でばたばたしている時期など、送金の心配をする必要がないので時間が省略できます。
デメリット
一方で、出金手数料が1回で数百円から1,000円ほどかかってしまいます。
ケース(2)日本で作ったクレジットカードを使う
クレジットカードのキャッシングを利用するサービスです。これは口座にあるお金を引き出すというのではなく、借入という性質です。返済は翌月以降になりますが、引き落とし口座は日本国内の口座を利用できます。
メリット
手元にあるカードで、すぐに現金を用意できます。
デメリット
カード会社にもよりますが、利用額の数パーセントを手数料として取られます。また、現金引き落とし口座は日本国内にあるので、貯金が不足しないよう管理する必要があります。
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ケース(3)フィリピンで銀行口座を作る
現金をフィリピン国内で貯蓄します。通貨は基本的に円やドルではなく、フィリピンペソ=PHPです。必要に応じて、日本からの送金サービスや外貨預金も利用できます。
メリット
借入ではないので、気分的にも使いやすいです。またATM手数料は、曜日にかかわらず無料の場合があります。
デメリット
預金通貨は、原則PHPになります。レートによって価値の変動があり、できるだけ高いレートのときに入金しなくては損をします。
また、フィリピンペソは日本円と比べて為替の変動が大きいため、損失のリスクも常に伴います。それ以外に、さまざまな手続きをする際、開設した支店でないと手数料が必要になります。
フィリピンの銀行口座にはどのような種類があるの?
フィリピンにある口座の種類は、次の2つがメインです。
Saving Account(普通預金)
日本でいう普通口座です。普段私たちが使っている口座と同じように自由に、引き出し預け入れなどが利用が可能です。
Checking Account(当座預金)
フィリピンは小切手文化が残っており、小切手の支払いをメインとする当座預金も広く利用されています。当座預金は小切手がないと引き出すことができません。現金を持っているのは盗難などのリスクも伴うので、日本よりも盛んに使われています。
これ以外に、私たちでは当たり前のATM利用ができる口座というものもあります。キャッシュカードがあってもATMが利用できるわけではないこともあるので、ATMを使いたい人は開設の際に確認しましょう。
銀行を選ぶ基準は?
日本と同じように、フィリピンにはたくさんの銀行があります。銀行を選ぶ時の基準は次の3つのポイントを基準にすることをおすすめします。
口座維持費
すでにご紹介したように、口座を持つのにはデポジットが必要となり、維持費がかかります。金額は銀行によって異なるので、金額をあらかじめ確認しましょう。
フィリピン国内でのATM数
これは日本でも同じですね。便利なATMの数が多い方がいいでしょう。
日本に支店があるか、日本語での対応が可能か
多くの人が語学留学など英語力を鍛えるためにフィリピンに滞在していると思います。まだ英語力に自信がない人は、日本語が使える「ジャパンデスク」があるだけで安心です。
また、日本に支店がある銀行も円預金を行っていたり、日本から送金してもらえたりするので、選ぶ一つの基準になります。
おすすめの銀行紹介
次に、おすすめの銀行を紹介していきます。
銀行(1)Metrobank
まずご紹介するのはフィリピンの大手銀行の一つ「Metrobank」です。日本に支店があるだけでなく、日本語で対応可能なジャパンデスクも一部の店舗に設けられています。
開設の条件
ATM口座は2,000PHP(約4,600円)、通帳口座は10,000PHP(約23,000円)が最低維持残高です。ATM口座とはATMの利用ができる口座のことを指します。
口座維持費
残高が月内の規定金額を下回ってしまうと、それぞれ300PHP(約690円)がペナルティとして引かれます。
ATMの数
全国にある1,000以上のMetrobank ATMが利用できるだけでなく、提携するBancNet ATMも利用可能です。
銀行(2)BPI(Bank of the Philippine Islands)
日本にも進出しているフィリピンでも人気な銀行の一つです。円、USドルなど外貨預金も可能です。
開設の条件
口座の種類のよって異なりますが、最低で3,000PHP(約6,900円)、通帳口座は10,000PHP(約23,000円)が最低維持残高です。
口座維持費
BPIでも、残高が規定の金額を下回ってしまうと、それぞれ300PHP(約690円)〜がペナルティとして引かれます。
ATMの数
マニラを中心に、国内にある支店数は800店以上を数えます。ATMの数も国内トップレベルなので、あらゆる場所でお金を引き出すことが可能です。
併せて知っておきたい日本でフィリピンの銀行口座を開設する方法
ここで、日本でもフィリピンの口座を開設できることをご紹介します。政府によって設立された銀行「Philippine National Bank」は、フィリピンの有名銀行の一つです。ATMや支店の数も多いので、現地での利便性も高いのが特徴です。
東京都の三田にある店舗と、愛知県名古屋市にある店舗で口座を開設することができます。現地での開設はちょっと不安な人や、事前に口座を開設しておきたいという人にはぴったりです。営業時間は午前9時〜午後5時ですが、いきなり銀行に行くよりも、事前に電話して持ち物の確認をしておくとスムーズですよ。
詳しい方法は公式サイトで紹介しているので、チェックしてみてくださいね。
開設までの流れ
次に、フィリピンでの口座開設までに必要な5つのステップをご紹介していきます。
ステップ(1)口座の種類、開設する銀行を選ぶ
まずはどの口座を開設するのか考えます。普通に生活するだけであれば、普通口座で問題ありません。ビジネスを行う場合は当座口座の開設が必要かもしれないので、状況に応じて判断してください。
ただし、銀行によってはフィリピン国内に土地を持っていないと開設できない場合があるので、事前に条件を確認してください。
ステップ(2)書類を揃える
次に必要になるのは、申請のための書類です。銀行によって書類はまちまちなのですが、ここでは一般的に必要になる書類をご紹介します。銀行が決まっている人は、HPなどで事前に確認してください。
1. パスポート
2. 身分証明書(ACR-Iカードなど)
3. 住所が確認できる書類
4. 45mm×35mmの写真
5. 各銀行が指定する口座開設金
ステップ(3)店舗に行く
準備ができたら申請へいきましょう。フィリピンで口座を開設する場合、できるだけ自宅の近くや生活圏のなかにある支店を選ぶことをおすすめします。
手続きの種類によっては、開設した支店以外では手数料がかかることがあるので、どういった時に手数料が必要かあらかじめ確認しておくといいでしょう。
営業時間は店舗によって異なりますが、午前10時前後から午後7時前後までが一般的です。土・日・祝でも開いている店舗も多いです。
ステップ(4)窓口で申請する
窓口に着いたら、口座を開設したいことを伝えて、必要書類を受け取ります。基本的に書類は3~4枚ありますが、わからないところがあっても、窓口の人が教えてくれるので大丈夫です。
この時、マイナンバーが必要になることもあります。メモや写真などで情報を保管して、すぐに確認できるようにしておきましょう。
ステップ(5)キャッシュカードを取得
順調に手続きができれば即日でキャッシュカードが発行され、口座が開設できます。ただし、発行までに数日〜1週間ほど時間がかかる場合もあります。
キャッシュカードさえ手に入れたら、対応しているATMを利用することができるようになります。銀行によってはクレジットカードかデビットカード付きのキャッシュカードを発行してくれます。
フィリピンでの口座開設にあたり注意点
最後に銀行口座を開設する際い注意したいポイントをご紹介します。
注意点(1)口座開設は日本より時間がかかる
日本の銀行では、印鑑・身分証明書さえあれば、手続きも複雑ではなくすぐに口座が開設されます。ただフィリピンでは、日本と比べると手続きに時間がかかります。店舗の大きさや混み具合、ご自身の英語力によって前後しますが、平均して1時間ほどです。
注意点(2)残高が足りないと保管料が発生する
日本の口座では、残高が0円でも手数料等は発生しません。ですが、フィリピンには「イニシアル・デポジット(Initial Deposit)」という制度があり、預金額が各銀行で決められた金額を下回る場合、口座の保管料を取られてしまうので注意してください。
注意点(3)しばらく使わないのであれば解約する
フィリピンでは、取引が行われていないと休眠口座として扱われてしまいます。フィリピンで再び生活しない可能背がある場合は、口座を解約しましょう。そのままにしておくと、後で手続きなどが面倒になります。
その際、本人が解除を行わなければいけないので注意しましょう。解約をすれば、口座に残っているお金はきちんと戻ってきます。
まとめ
これまでフィリピンの銀行口座開設の方法をご紹介してきました。フィリピンの口座は日本で作るサイト比べて少し時間はかかりますが、今回ご紹介した手順をしっかりと踏めば、誰でも開設が可能です。
口座を開設する際は、口座維持費・ATMの数に特に注意して銀行を選びましょう。それでも心配な人は、国内であらかじめ口座を開設してしまうというのもひとつの手です。この記事を読んだみなさんのフィリピンライフが少しでも快適になることを願っています!
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