オーストラリアの1カ月の生活費を現地在住者が解説!効果的な節約術とは?

オーストラリアは北欧やシンガポールなどと並び、物価の高い国としてよく知られています。住居費など生活に必要な費用も軒並み高く、なんと生活費の高さは世界第8位(※1)。

オーストラリアへの留学を考えている人にとっては、検討するにあたって大きな壁になりうるでしょう。現地で生活していけるのか、と不安な人もいるのではないでしょうか。

そこで今回の記事では、そんな人の疑問や不安を解消するために、オーストラリアで生活する上で必要な生活費について詳しく解説していきます。実際にオーストラリアに暮らす筆者の体験を踏まえた情報をお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてみてください。

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なお、学費や渡航関連費を含めたオーストラリア留学の費用全般は下のページでまとめているので、詳しく知りたい方はチェックしてみてください。
期間別オーストラリア語学留学の費用まとめ
※記事内ではオーストラリアドルをAUDと表記し、為替レートには2023年10月6日時点での情報を参照し、1AUD=97円で計算しています。

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【体験談】オーストラリアでの1カ月あたりの生活費内訳

食費、住居費、通信費、など生活する上でかかる費用はいろいろあります。まずは筆者の1カ月の生活費をご覧ください。

家賃 800AUD(77,600円)
食費 120~150AUD(11,640~14,550円)
光熱費及びインターネット代 -
通信費 10AUD(970円)
交通費 -
その他 30~100AUD(2,910~9,700円)
合計 960~1,060AUD(93,120~102,820円)

下記でそれぞれの内訳を詳しく見ていきましょう。先にお伝えしておくと、私はあまりお金のかからない生活をしているので、人によってはさらに費用が必要になることもあります。

家賃

生活費の中で1番お金がかかるのが家賃です。オーストラリアでは家賃は2週間ごとに支払うのが一般的なので、月に2回のペースで大きな出費があります。

大きな出費と言いましたが、その金額は住む場所によって大きく変わります。日本と同じで、都市部に近ければ近いほど、また設備が新しいなど住居の状態が良ければ良いほど家賃は高くなります。

例えばシドニーのCBD(中心街)で6人住みのシェアハウスの一室を借りようと思ったら、シドニーなら最低でも1週間240AUD(23,280円)はかかります(※2)。これは最安値ですので、実際には300AUD代(29,100円~)の部屋が多いです。特に今は家賃が高騰しているため、安い物件を探すのが難しくなっています。

一方、シドニーから電車で1時間半ほど離れれば、1週間180~200AUD(17,460~19,400円)で借りられる部屋もあります。私の場合は1週間200AUD(19,400円)、光熱費インターネット代込みの物件を借りています。

安すぎる家賃には注意!部屋を借りるときのポイント

日本人向けのオーストラリア情報サイトを見ていると、たまに都市部であっても1週間の家賃が150AUD(14,550円)など破格な値段の部屋が掲載されていることがありますが、これには注意が必要です。

その多くが契約書を結ばない、違法な不動産契約だからです。本来は1人部屋のところに3人も押し込まれていたり、退去時に敷金を返してもらえなかったり、何かとトラブルが起こりがちです。

自分の身を守るためにも、入居前に必ずinspection(内見)をして問題がないことを確認し、手書きでもいいので契約書を交わすことをおすすめします。ちなみに、例に挙げたトラブルは実際に筆者がメルボルンにいた時に体験したことです。

食費

食費は生活スタイルによって大きく変わります。外食が多ければその分出費は増えますし、毎日自炊すればかなり安く抑えることも可能です。

筆者の場合は基本自炊し、月に2~3回ほど外でランチやディナーをするのですが、月々の食費は120~150AUD(11,640~14,550円)といったところです。

<食費の内訳>
・自炊用買い出し:50~80AUD(4,850~7,760円)
・ランチ:20AUD×2=40AUD(3,880円)
・ディナー:30AUD(2,910円)

ただし、お酒やコーヒーといった嗜好品は一切飲食していません。間食もあまりしないので、かかる食費は純粋に朝昼晩の食事代のみ。そのため外食費も非常に安く済んでいます。お菓子を買ったりお酒を飲んだりする場合にはもう少し必要になると思っていた方がいいでしょう。

光熱費及びインターネット代

シェアハウスの場合、かかった光熱費はシェアメイト全員で割って支払います。使用量や一緒に住んでいる人数によって費用は変わるので一概にはいえませんが、4人で住んだ場合の平均は月額333AUD(32,301円)です(※3)。

これには電気代、水道代、インターネット代が含まれています。しかし、実際にはどちらも家賃に含まれていることがほとんどなので、普段の生活で光熱費を意識することはあまりありません。部屋を探す際には、表示されている家賃が“bills included”(光熱費含む)なのか“bills excluded”(光熱費含まず)なのかを確認しましょう。

通信費

オーストラリアでは、プリペイド式のSIMを使用するのが一般的です。データ量に応じて金額が設定されており、一度支払いをすると28日間はそのデータが有効になります。

データを使い切らなくても、引き続き契約をしていればそのデータは蓄積していきます。日本と同じように大手通信会社とその回線を共有するMVNO(Mobile Virtual Network Operator)があり、各社さまざまなプランを出しています。いずれの場合も、通信費はそれほど高額ではありません。

例えば大手通信会社のひとつ「Telstra」の場合、1カ月35GBで35AUD(3,395円)です。国内の通話はかけ放題、国際電話も一部制限はありますがかけられます。

筆者は「amaysim」という格安キャリアを使用しており、1カ月10GBで12AUD(1,164円)です。国際電話は別料金が必要ですが、国内電話はかけ放題なので特に不便はしていません。

オーストラリアのSIMカードについては下記の記事で詳しくお伝えしているので、合わせてご参照ください。
オーストラリアのSIMカードはどこで買える?おすすめのSIM情報を徹底解説

交通費

オーストラリアで一般的な公共交通機関は電車、バス、路面電車(トラム)です。基本的には距離や区間で料金が決まっており、移動が長くなればなるほど割安になっていきます。

例えばシドニーのあるニューサウスウェールズ州の場合、電車とバスは下記のように距離で料金が決められています。

<電車>

~10km 3.79AUD(368円)
10~20km 4.71AUD(457円)
20~35km 5.42AUD(527円)

<バス>

~3km 3.2AUD(310円)
3~8km 3.93AUD(381円)
8km~ 5.05AUD(490円)

仮に、平日週5日電車を使うとしたら、最安値でも37.9AUD(3,676円)かかることになります。私の場合は街にフリーシャトルバスが走っており、ほとんどそのバスの巡回範囲内で過ごしているため交通費はかかりません。

その他

その他費用に関しても、日本と比較するとやや高めです。例えば洋服を買おうと思ったら、ファストファッションと呼ばれるお店のTシャツでも30AUD(2,910円)はします。日本なら1,000円ほどで買えるTシャツも、オーストラリアではその2~3倍の値段はすると思っておいたほうがいいでしょう。

他にも、旅行をするとしたら国内旅行であっても基本的に飛行機移動ですので、フライト代が一番高くつきます。シドニーからメルボルンへ行く場合、安くても往復100AUD(9,700円)はかかるでしょう。

ただし、JetStarなど格安航空会社は不定期で大セールをすることがあり、そのときには40AUD(3,880円)ほどでチケットが入手できる場合もあります。

オーストラリアの生活費を節約するコツ3選

物価が高いと言われているオーストラリアですが、少し工夫をすることで出費を抑えることができます。最後に、実際にオーストラリアに住んでいる筆者なりのコツをお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてください。

(1)Quick Saleを見逃すな!

ColesやWoolworthといった大手スーパーでは、たまに「Quick Sale」になっている商品があります。賞味期限が近い、切れている、といった理由で値段が安くなっているいわゆる「見切り品」です。1~2AUD(97~194円)安くなっているだけのときもあれば半額のときもあり、かなりお得に購入できます。

また、見切り品でなくとも週ごとに決まっている安売り商品もあります。例えばColesでは普段お米は5kg19AUD(1,843円)ですが、ごくたまに9AUD(873円)で売っているときがあり、私はそのタイミングで買うようにしています。こうしてセール品を狙って買い物すれば、食費を抑えることが可能です。

(2)洋服はSecond Hand Shopで

オーストラリアにはSecond Hand Shop(中古品店、古着屋)がたくさんあります。

時季によってバラつきはありますが比較的品揃えも良く、時には新品のタグがついたままの商品が売られていることも。1着5~10AUD(485~970円)で買えるので、お得に買い物が楽しめるでしょう。

特に有名なのはSalvosというチェーン店で、比較的どの都市にも店舗があります。また、Google Mapで「second hand shop near me」と検索するといろいろ候補を出してくれますよ。

(3)娯楽はアウトドアがおすすめ

オーストラリアの都市は海沿いに形成されているので、メルボルン、シドニー、ブリスベンといった大都市でも海がすぐそばにあります。週末はビーチでのんびり過ごせば、お金を節約しながら気分転換ができて一石二鳥です。

また、海だけでなく山もあります。シドニーのCBDから電車で南へ1時間半ほど行ったところには、ロイヤル国立公園、ダラウォール国立公園、ヒースコート国立公園、と3つの国立公園があります。

それぞれハイキング用の道が整備されていたり、キャンプ場があったりとアウトドアが楽しめるようになっているため、ちょっとしたお出かけ先にぴったりです。入場料がかかるところもありますが、基本的にはお金をかけずに楽しめるので、節約中でも娯楽を楽しめますよ。

ただし、中には本格的な山登りルートがあるため、安全面で注意が必要なこともあります。山へ行くときは詳しい人に聞くなど必ず事前によく調べ、十分な準備をして臨むようにしましょう。

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まとめ

今回はオーストラリアでかかる生活費について詳しくみてきました。特にお金がかかるのは家賃で、生活費のほとんどを占めています。

生活をする限り一定のペースで必ず発生するものなので、物件を探す際には無理のない範囲で予算を設定し、それを超えることがないように気を付けることをおすすめします。

一方、詳しく見ていくと実はそれほど費用がかかっていないものもあります。例えば通信費はMVNOなら月10AUD(970円)で済みますし、家のインターネットは家賃に組み込まれていることがほとんどです。また、工夫次第では出費を抑えることも可能です。

オーストラリアへの留学やワーホリを考えている方は、ぜひ今回お伝えした内容を参考にしてみてください。

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    【参考文献一覧】

    ※1...yahoo!finance「The World Most Expensive Countries to Live In 」(参照日:2023-10-06)

    ※2...Flatmates「Find a room」(参照日:2023-10-06)

    ※3...Hood「Australian Cost of Living: Budgeting Tips」(参照日:2023-10-06)

    この記事を書いた人

    MJ

    本業のかたわらWebライターとしてさまざまなジャンルの記事を執筆。アルティメット元日本代表で、現役時代は年に1回は海外へ。1年間オーストラリアでワーキングホリデーを経験、帰国後は英語学習や旅行に関する記事を多く手がける。TOEIC885点、IELTSアカデミック7.0取得。2023年2月よりオーストラリアのウーロンゴン大学の修士課程に入学予定。

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